<インドネシア>サウジでの家政婦処刑 波紋広がる | 日本のお姉さん

<インドネシア>サウジでの家政婦処刑 波紋広がる

<インドネシア>サウジでの家政婦処刑 波紋広がる

毎日新聞 6月26日(日)10時45分配信


 サウジアラビアで雇用主の女性を殺害したインドネシア人家政婦に斬首刑が執行された問題が、インドネシア国内で波紋を広げている。背景には雇用主の暴行や賃金不払いがあるとみられ、全国主要都市で24日まで連日、抗議デモが続き、政府は、8月からのサウジへの労働者派遣停止を発表した。家政婦の遺族が、過酷な虐待の実態を証言した。【ブカシ(インドネシア西ジャワ州)で佐藤賢二郎】

 「母は寛大で強い人でした」。今月18日に処刑された家政婦ルヤティさん(54)の長女エエンさん(36)は、自宅で重い口を開いた。母のサウジへの出稼ぎは3度目で、08年6月に出発。契約期間は1年半、賃金は国内の家政婦の倍額に相当する月約178万ルピア(約1万7000円)だった。

 サウジからは月に1度だけ電話があった。「雇用主の妻が怒りっぽく、まともに賃金をくれないとこぼす以外に弱音は吐かなかった」と話す。過去、別の雇用主の元では仕送りは定期的だったが、今回は08年12月と09年4月にそれぞれ約880万ルピアと約700万ルピアが届いただけだった。

 母への虐待を知らされたのは契約の満期が過ぎた昨年1月。母が雇用主に未払い賃金の支払いと帰国許可を求めて暴行を受け、逆にナイフで刺して殺害した直後で、近所で働くインドネシア人女性からの電話だった。雇用主は母を殴り、靴を投げつけた。顔につばを吐くなどの行為も繰り返し、階段から突き落とされて足を骨折したこともあった。しかし「子供には、心配させたくないので伝えないで」と懇願したという。

 エエンさんは「(母の犯行を)今も信じられない」と話す。母は今年5月に死刑判決を受けた。

 母の出稼ぎは当初、3人の子供の教育費を捻出するためだった。03年に戻った後、母は離婚。再度サウジへ。3度目の今回は「老後の蓄え」が目的で、家族は全員「無理をしないで」と止めたが、聞き入れなかった。「貧困が解消されなければ同じ悲劇は続く」と長男のイワンさん(27)。「早く遺体を自宅近くの墓に埋めてあげたい」と話した。

 ◇サウジへの労働者派遣停止、インドネシア自らの身を切る

 【ジャカルタ佐藤賢二郎】インドネシア政府は今回の死刑執行を受け、8月1日からサウジアラビアへの労働者派遣を停止すると発表した。インドネシアにとって海外への出稼ぎ労働者の本国送金は石油・天然ガスに次ぐ国家の歳入源。派遣停止は自らの身を切る強硬措置だ。

 停止期間は「サウジ政府がインドネシア人労働者の人権保護に関する覚書に署名するまで」としている。

 インドネシアのユドヨノ大統領は23日の国民向けテレビ演説で、サウジ当局による事前通告なしの今回の刑執行を「国際関係上の規範と礼儀を破った」と厳しく批判した。

 サウジでは現在約150万人のインドネシア人が家政婦や油田労働者として従事し、毎月1万5000人程度が渡航している。だが、虐待や賃金不払いが常態化し、こうした劣悪な労働環境を背景にしたと見られる犯罪が多発。今回とは別に、26人のインドネシア人労働者の死刑が確定している。ユドヨノ大統領は演説で、こうした一連の事件や裁判の経緯などを調べる専門チームを設置する方針を示した。

 だが、インドネシアの民間組織「ミグラント・ケア」は派遣措置の停止について「8月では遅い。即時停止だ」と要求。有力国会議員やイスラム団体も、政府に同様の突き上げを強めている。

 世界銀行報告(09年)によると、インドネシア人出稼ぎ労働者の本国送金額は少なくとも年間60億ドル(約4820億円)に上り、インドネシアで出稼ぎ労働者は「歳入の英雄」とも呼ばれる。

 インドネシア中央銀行の統計で今年も1~4月のサウジからの送金額は約7億2000万ドル(約570億円)に達し、政府関係者からは派遣停止の国家財政への影響を懸念する声も出ている。
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殺された女性はきっと
めちゃくちゃ悪い人だったのでは?
給料も出さずに
階段の上から突き落として
足を骨折させたのだから、
相当な悪人に違いない。
刺したのも、殺されるぐらい殴られたからだろうから
正当防衛に近いと思う。それでも、簡単に死刑にされるのだから
インドネシアがサウジアラビアに出稼ぎに行くのを禁じるのは
当然でしょう。
イスラムの国では男だけでなく女も性格キツイから、、、。