風とサンダル
粋なサンダルを探して
店をまわる6月の夕べ
なかなか気に入ったのがない!
っていうか
自分のサンダルを
探しているのに
あの子の好みを
気にして探している
あの子は
ペタンコなサンダルがお好き
モデルみたいな
細身のスタイル
くりっとした目に
鼻の下と口が近い東南アジア顔
サンダルは
絶対エスニック柄
トングは長く歩けない
ミュールは高すぎる
自分のサンダルを
探しているのに
あの子の姿がジャマをする
ふらふらになって
商店街を出れば
すでに夕闇が町を包んでいる
駅を出る人々と交差する
タクシーや車のテールランプが赤い帯になる
汗ばむ首筋に
心地よい風を受けて
遠い島々に思いをはせる
渋滞で遅れていると
友よりメールあり
ケイタイに
ひっきりなしにお詫びのメールが届く
そんなに謝らなくても
大丈夫なのに
急がなくても
わたしはここにいる
ゆっくりと人の顔が見えなくなるぐらいに暗くなっていく
この町のざわざわとした気配を楽しんでいる
突然
なぜあの子のことばかり
思いだすのか分かった!
今日の気候は
あの島に似ているんだ
あの子の住んでいる山の風に似た風が
ここにも吹いているのだ
サンダルが買えなかったと
遅れて駅に到着した友に言うと
駅の近くにいつもいいサンダルを売っている店があるから
今度一緒に買いに行こうと誘ってくれた
新しいサンダルをはいて
旅に出たいと思った
店をまわる6月の夕べ
なかなか気に入ったのがない!
っていうか
自分のサンダルを
探しているのに
あの子の好みを
気にして探している
あの子は
ペタンコなサンダルがお好き
モデルみたいな
細身のスタイル
くりっとした目に
鼻の下と口が近い東南アジア顔
サンダルは
絶対エスニック柄
トングは長く歩けない
ミュールは高すぎる
自分のサンダルを
探しているのに
あの子の姿がジャマをする
ふらふらになって
商店街を出れば
すでに夕闇が町を包んでいる
駅を出る人々と交差する
タクシーや車のテールランプが赤い帯になる
汗ばむ首筋に
心地よい風を受けて
遠い島々に思いをはせる
渋滞で遅れていると
友よりメールあり
ケイタイに
ひっきりなしにお詫びのメールが届く
そんなに謝らなくても
大丈夫なのに
急がなくても
わたしはここにいる
ゆっくりと人の顔が見えなくなるぐらいに暗くなっていく
この町のざわざわとした気配を楽しんでいる
突然
なぜあの子のことばかり
思いだすのか分かった!
今日の気候は
あの島に似ているんだ
あの子の住んでいる山の風に似た風が
ここにも吹いているのだ
サンダルが買えなかったと
遅れて駅に到着した友に言うと
駅の近くにいつもいいサンダルを売っている店があるから
今度一緒に買いに行こうと誘ってくれた
新しいサンダルをはいて
旅に出たいと思った