おばさんは | 日本のお姉さん

おばさんは

おばさんとは、
恥じらいが無くなった元女性のことである。
電車の中で化粧をする人はすでにおばさんである。
レストランで食事の後で人前で堂々と口紅をぎとぎとの唇の上に重ね付けする人は、
すでにおばさんである。
化ける途中を他人に見せる人は恥じらいがなくなっているのでおばさんである。
人前で香水をブシュっとかける人も
すでにおばさんである。こっそりかけてこそ、いい感じなのでる。
たまたま側にいて香水の霧を吸うはめになった人はいい迷惑である。

おばさんは、勇気がある。
おばさんは、電車の中に入って座れそうなすきまを見つけると
「すみません。」または
「詰めていただけますか?」と言って座る。
人に注意できる勇気がある。それをずうずうしいともいう。
でも、人がもうひとり座れるのに、ゆったり
座っている方も悪い。
おばさんは、たまに
人前で堂々とたばこを吸っている高校生をしかる。
学生は、自分の子どもに見えているので他人でも、
「あんた。まだ学生やろ!?何、堂々とたばこ吸うてんねん。」と
しかれる。
子どもが川の中を歩いていると、
「あんたら、危ないやんか!出てきなさい。」と注意できる。
迷子になったら、誰でも捕まえて道を尋ねることができる。
東京では、道を尋ねたら、みんな知らんぷりをすると聞いたが、
意外と親切に教えてくれるものだと発見したら、しばらく話題にする。

おばさんは、
「とりあえず」と言う言葉を乱発する。
「とりあえず」などと言って、問題を解決しないで、次に進もうとする。
「仕方が無い」とか
あきらめの境地に立って発言することが多く、だったらどうしたらいいかなど議論をしたがらない。
とにかく、理論より、現物。夢より現実。
手に入らない物より、今、手に入る物に興味がある。

おばさんは、
心も体も
向上心を失くした状態の元お嬢さんのことである
おデブでも平気。
自分に厳しくして
体を鍛えようとか、
美しいプロポーションを取り戻そうとは考えない。
でも、補正下着には興味がある。
補正下着を買っても
つけてみると苦しくて
汗疹(あせも)ができたりして気持ちが悪いので、すぐにタンスのこやしになる。

おばさんは、テレビショッピングが好きである。
夜中に目が覚めるから、ついテレビをつけて、宣伝に乗せられてしまう。
おばさんは、セールスの電話がかかってくると、ついしゃべりこんでしまう。
結局、断るくせに。

おばさんは、
ご主人や子供や
ご主人の家族に
酷い事を言われた経験があるので
多少の悪口を言われても平気である。
慣れとは怖いもので、
イヤミを言われても上手に言い返すこともできる。
会社勤めをしていた経験があったり、パートで失敗して上司に怒られたりもしているため、人前で侮辱の言葉を受けることに慣れている。
多少の事では傷付かない。
だって、そういう相手だって時々失敗しているって、おばさんは知っているのだ。
ただ、賢いからつっこまないだけ。若い男性にも、
「あんた、男前やね。」と平気で言える。
お嬢さんの時は、気に入った男性の前ではうまくしゃべることも
できなかったのに、、、。

おばさんは、
若い女性を見て、
「若い子は若いだけでかわいい。」と思って好意的に見ている。
そして、自分も若い時は、かわいかったのだと信じて疑わない。

「長い」と思った人は
ここで読むのをやめてください。

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おばさんは、
犠牲的精神が豊富である。

家族のためには、骨身を惜しまない。
へそくりも出す場合もある。
おばさんは、ダメな娘や息子に現金を与えて助ける。
おばさんは、
自分は、能力がある人間だと思っているので、息子や娘がピンチに陥った時には、実にすばやく動く。
だから、振り込め詐欺に引っ掛かって
直ぐに大金を振り込んでしまう。
自分のご主人や家族が病気になると、文句もいわずに生き生きと
介護する。
優しいところもあるのだ。
そこを付け狙われて、クスリやギャンブルに取りつかれた息子や、男に貢いで借金だらけになった娘に
現金をあげて助けてしまう。
男親なら、
息子を更生施設に入れたり、あえて警察に突き出したり、
外で男に貢いでいる娘を家に入れ連れ戻して管理したり、借金だらけの息子や娘を
自己破産させて救ったりするのだけど
母親であるおばさんは、頼ってくるたびに
金を与えて助けるだけなので息子、娘は
生活態度を改めようとしない。
おばさんが一文無しになってから、やっと息子や娘は自己破産するのである。
おばさんは、
誰からも相手にされない。

見かけも悪いし、年をとっているので
昔はちやほやされてきた人も、どこに
行ってもオバサン扱いで
冷たい目で見られる。
だから、優しい声をかけてくれるセールスマンや、お店の人に弱い。
おばさんは、
テレビに出てくる韓国系スターに恋をする。
昔懐かしい素朴なストーリー、優しいほほえみ、優しい言葉に
おばさんは、めろめろ。韓国まで行く人も。
でも、
おばさんは、あきやすい。好きな韓国スターを次から次へと変える。
おばさんは、
自分のご主人の寝顔を見て、時々、
「同年代のおじさんより、いけてる。」と思う。時々、
「だれ!?このおっさん!?なぜ、わたしの隣にいる?」と感じる。
おばさんは、
パートに出ても
儲けた金をあまり家には入れない。
靴だとか鞄やおしゃれ着が多少増えるだけ。
世界中の女性は、
お金持ちになったら
靴や鞄やおしゃれ着を買う、、、傾向にある。ただし、
そうでない人もいる。
おばさんは、
家族や他人を
危険から守るつもりでいる。
も本当は
まわりがおばさんを守ってやらねば、いくらでも、おかしな宗教や
セールスマンや振り込め詐欺に騙されてしまうところがある。
長い間、自分の母親に会っていない人は、
ちゃんと定期的に会いに行って、
「携帯電話の番号は
絶対に変えないから
変な人から電話があっても、僕じゃないから」と念を押しておこう。
振り込め詐欺に
引っかからないように、普段から教育しておこう。