去年だけで45ヘクタール。今までに日本全国で何ヘクタール、チュウゴクに買われたんだろう?
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成23年(2011)5月11日(水曜日)
通巻第3325号
平成23年(2011)5月11日(水曜日)
通巻第3325号
中国の日本不動産買い、勢いは止まったが
北海道で45ヘクタールがすでに中国企業に買われてしまった
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以下は産経新聞報道。
「外国資本の森林買収、昨年は計約45ヘクタール 半数以上が中国 林野庁など発表」
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110511/trd11051121060018-n1.htm
外国資本による日本の土地取得が進んでいる問題で、平成22年中に居住地が外国にある外国法人・外国人に買収された日本国内の森林は4道県で10件計45ヘクタールにのぼることが11日、国土交通省と林野庁が実施した調査で分かった。
21年中(363ヘクタール)と比べると取得面積は大幅に減っているが、北海道で中国資本による取得が目立っており、同庁は「適正な利用がなされているかどうかチェックしていく」としている。
調査は、国土利用計画法に基づき、市町村に届け出があった土地取引情報を都道府県を通じて集約する形で実施。最も多かったのは北海道の森林で、蘭越、ニセコ、倶知安の3町で7件計31ヘクタールが取得されていた。
うち6件が中国(香港)の法人・個人によるもので、残りはギリシャの個人。利用目的は資産保有・販売や別荘、住宅などとなっている。そのほか、シンガポールの個人が資産保有などの目的で山形県米沢市の10ヘクタールを、英領バージン諸島の法人が別荘などの名目で神奈川県箱根町で0.6ヘクタール、長野県軽井沢町で3ヘクタールをそれぞれ取得していた。
外国資本による土地取得をめぐっては、政府が法規制の強化などを目的としたプロジェクトチームを発足。新規に森林を取得した際には市町村に届け出ることを義務づけた改正森林法が今国会で成立し、来年度から施行される」
(引用止め)。
ニセコは友人ジャーナリストの現地調査の結果、外国企業名義(香港、カナダ、豪)などの半分以上が事実上の中国企業であることがわかった。ニセコ別荘地はとくに欧米と豪の観光客に人気があり、中国の金持ちがそのブームに便乗している。
都内のマンションを買っているのは主として温州商人ら。
九州は水資源をねらう中国資本が多く、また五島列島・福江の近くの島では実際に森林伐採が始められている。
箱根の土地を買った「英領バージン諸島の法人」とは明らかに香港系。その法人の裏側にいるのは中国企業である。中国からの観光客を誘致する別荘か温泉ホテルが目的だろうと推測される。
▽
(読者の声1)米司法長官発言について一言。アルカーイダの指導者ウサーマ・ビン・ラーディンと帝国海軍提督山本五十六とを同列に置いて今回の米のビン・ラーディン殺害を正当化している米の黒人司法長官の発言はおかしい。
単なるテロリストの主魁と正規軍の海軍提督とを同一視する論拠は何なのか。一方は9.11攻撃への報復、他方はパールハーバー攻撃への報復であるとする報復意識でしかない。この報復意識のエスカレートが東京大空襲であり、広島長崎への原爆投下にまで至った日本人虐殺戦略であったことは明らかである。
9.11直後にビン・ラーディンを求めてアフガンに侵攻し、この主魁捕捉に失敗するやイラクのフセイン打倒に矛先を変えて名目なきイラク戦争に突入しフセインを逮捕・絞首刑に処した米国こそ「人道に対する罪」「平和に対する罪」を犯しているのではないか。
司法長官の発言は日本人への侮辱とも言えるものであるが、これに対して日本の現左翼政権が米国へ抗議した形跡もない。
先の大東亜戦争を全面否定する左翼に期待することは土台無理かもしれないが山本五十六提督の出身地である長岡市民は何も感じないのであろうか。長岡市長はせめて抗議声明くらい出してもらいたいものだ。
幕末にペリー提督率いる軍艦4隻が砲塔を江戸城に向けて乗り込んできたのは一種の海賊行為ではないか。さすればソマリア沖で狼藉を働く海賊船の船長とペリーは同列なのかと言いたくなる
(ちゅん)
(宮崎正弘のコメント)自民党政府でも抗議しないでしょうね。精神がくさっているんですから。ところで、長岡市民? 長岡は田中真紀子をまだ選んでいる土地柄なうえ、郷土の英雄・河井継之助さえつい先年まで祀っていませんでした。旧河井記念館は小出から只見線で雪深い奥地の戦死場所(昔の会津藩領。このあたりの地名は矢沢)にあり、ようやく没後百四十年、長岡市内に移設され、記念館として開館しました。三年前です。
山本五十六記念館にしてもできたのは、つい先年のことです。それまで「山本公園」でした。五十六は儒学者の息子でしたが、家老だった山本帯刀家へはいり、会津藩の娘と結婚しました。脈々と会津の血が流れているのですね。
◎
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◎一日一行●「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」。中国でジャスミン茶売れ残り、投げ売りへ。
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(読者の声2)ふるってご参加ください。転送転載もお願いいたします。
尖閣を護れ!国民大集会が下記要領で開催されます。シナの侵略から尖閣を!沖縄を!祖国を護ろう! すべての愛国者は集合せよ!
シナに侵略されつつある諸民族も大集合
沖縄からの貴重な映像もあり。
記
とき 5月14日(土)午後1時15分開場 1時30分開会(4時終了予定)
ところ みらい座池袋(豊島公会堂) 池袋駅東口徒歩5分
旧三越裏 中池袋公園前
入場無料(カンパ箱あり)
主催 尖閣を護れ!国民大集会実行委員会 委員長 殿岡昭郎
(読者の声2)ふるってご参加ください。転送転載もお願いいたします。
尖閣を護れ!国民大集会が下記要領で開催されます。シナの侵略から尖閣を!沖縄を!祖国を護ろう! すべての愛国者は集合せよ!
シナに侵略されつつある諸民族も大集合
沖縄からの貴重な映像もあり。
記
とき 5月14日(土)午後1時15分開場 1時30分開会(4時終了予定)
ところ みらい座池袋(豊島公会堂) 池袋駅東口徒歩5分
旧三越裏 中池袋公園前
入場無料(カンパ箱あり)
主催 尖閣を護れ!国民大集会実行委員会 委員長 殿岡昭郎
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樋泉克夫のコラム
@@@@@@@@
【知道中国 570回】
――日本的中国人と中国的日本人・・・2人の“遺書”
『この謎の巨人 中国』(金雄白 蒼洋社 昭和53年)
△
著者は1940年に国民党に参加し国民党中央委員を務めながら、戦中の日本への協力姿勢を問われ45年に有期懲役・全資産没収処分を受け、共産党政権誕生翌年の50年に香港に亡命し、特派員として日本駐在の長かった老ジャーナリスト。
訳者は1928年に瀋陽で「生まれてから十六歳までを中国で過ごし」、香港在住は「もうかれこれ二十年」の伊達政之。
ついでながら、伊達の父親は小説『夕日と拳銃』のモデルとなった伊達順之助。その先は福井の松平春岳嶽、土佐の山内蓉堂、薩摩の島津斉彬と共に「幕末の四賢侯」の1人に数えられた四国宇和島藩藩主伊達宗城である。
この本の出版の翌月に中国は毛沢東路線から?小平主導の改革・開放路線へと大きく舵を切っている。だから、この本は「毛沢東時代の黄昏」を省みながら、「?小平時代の曙光」を感じつつ記されたともいえそうだ。
先ず著者は「毛沢東が統治者の地位についたひとつの原因は、儒家伝統の勢力の無形の影響があった」とし、「中共に拠る大陸解放以後の、中国の政権組織の形式は、表面的には『民主集中制』の『プロレタリア専政』であるが、その特徴は中国の民衆が儒家思想の影響で形成された純朴・従順・服従性・保守性の特性と、帝王を最高の領袖として来た一般人民の観念を利用して、毛沢東を最高唯一の領袖とする中央集権国家に仕上げたことにある。
中国は自由民主の伝統と経験を持ってないので、現在の専政的な政権組織の成立が容易だったのである」と、毛沢東の独裁政治が伝統中国の政治文化にドップリと漬かっていることを主張する。いわば旧も新もない。中国は一貫して中国でしかありえない、ということだろう。
以上の観点に立ち、中国の現状を詳細に分析してみせる著者は、日本人が見せる「中国熱」「中国ブーム」は「日本人の感情からきており、日本人の理知から出発したものではない」とし、「表面的な現象と、一方的な宣伝から得たものしか持っていない」からこそ、日本人は性懲りも無く中国誤解を繰り返すのだと力説する。
そして著者は「最後に質問を許していただきたい」と断って、「憲法上の一切の基本的人権を剥奪され」、共産党独裁政権が国民の生殺与奪の権を握って放さないような国家である中華人民共和国を、「それでもあなたは、あなたは――」と綴って、筆を擱く。
この本の冒頭に著者と訳者は連名で「この一書を/わが敬愛する/すべての日本人に捧げる」と記し、訳者は「あとがき」で「この本の原文にふれて、私は金雄白氏の憂慮が、鮮明に自分のものと重なり合うものを感じた」と呟き、高熱に悩まされながらも翻訳作業を続けたと綴っている。この執念はどこから来るのか。
伊達は不治の病と壮絶なる闘いを続けたが、出版からほどなくして鬼籍に入ってしまった。香港の若者に日本語を教えることで真の日中理解の道を模索していただけに、無念だったはずだ。
日本に傾倒した中国人の著者と中国大陸に育まれた日本人の訳者――この本は著者・訳者という関係を超え、2人の共著と看做すべきであり、同時に両人から「わが敬愛する/すべての日本人に捧げ」られた遺書といえるだろう。70年代前半の香港に在って、凛々しく豪快に振舞いながらも繊細な気遣いをみせた伊達の謦咳に接すること長かっただけに、そう強く思うのだ。
《QED》
(宮崎正弘のコメント)嗚呼、そうですね。小生もこの本を伊達政之さんからいただいて、感動して読んだ記憶が蘇りました。1978年でしたっけ。香港サムラム道にあった伊達さんのオフィスは梁山泊のごとし、大陸浪人、流れもの、留学生崩れ、武闘派。それこそ有象無象のたまり場でもありましたね。
作家の杉森久英氏が伊達さんをモデルに旅行記を『諸君』にかかれ、その単行本を小生が担当した関係で、最初は杉森さんの紹介ということで伊達さんと香港で面会したのですが、それから亡くなるまで、香港へ行くたびにお目にかかり、急逝されたあと、東京での追悼会にでたことも昨日のように思い出します。
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 570回】
――日本的中国人と中国的日本人・・・2人の“遺書”
『この謎の巨人 中国』(金雄白 蒼洋社 昭和53年)
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著者は1940年に国民党に参加し国民党中央委員を務めながら、戦中の日本への協力姿勢を問われ45年に有期懲役・全資産没収処分を受け、共産党政権誕生翌年の50年に香港に亡命し、特派員として日本駐在の長かった老ジャーナリスト。
訳者は1928年に瀋陽で「生まれてから十六歳までを中国で過ごし」、香港在住は「もうかれこれ二十年」の伊達政之。
ついでながら、伊達の父親は小説『夕日と拳銃』のモデルとなった伊達順之助。その先は福井の松平春岳嶽、土佐の山内蓉堂、薩摩の島津斉彬と共に「幕末の四賢侯」の1人に数えられた四国宇和島藩藩主伊達宗城である。
この本の出版の翌月に中国は毛沢東路線から?小平主導の改革・開放路線へと大きく舵を切っている。だから、この本は「毛沢東時代の黄昏」を省みながら、「?小平時代の曙光」を感じつつ記されたともいえそうだ。
先ず著者は「毛沢東が統治者の地位についたひとつの原因は、儒家伝統の勢力の無形の影響があった」とし、「中共に拠る大陸解放以後の、中国の政権組織の形式は、表面的には『民主集中制』の『プロレタリア専政』であるが、その特徴は中国の民衆が儒家思想の影響で形成された純朴・従順・服従性・保守性の特性と、帝王を最高の領袖として来た一般人民の観念を利用して、毛沢東を最高唯一の領袖とする中央集権国家に仕上げたことにある。
中国は自由民主の伝統と経験を持ってないので、現在の専政的な政権組織の成立が容易だったのである」と、毛沢東の独裁政治が伝統中国の政治文化にドップリと漬かっていることを主張する。いわば旧も新もない。中国は一貫して中国でしかありえない、ということだろう。
以上の観点に立ち、中国の現状を詳細に分析してみせる著者は、日本人が見せる「中国熱」「中国ブーム」は「日本人の感情からきており、日本人の理知から出発したものではない」とし、「表面的な現象と、一方的な宣伝から得たものしか持っていない」からこそ、日本人は性懲りも無く中国誤解を繰り返すのだと力説する。
そして著者は「最後に質問を許していただきたい」と断って、「憲法上の一切の基本的人権を剥奪され」、共産党独裁政権が国民の生殺与奪の権を握って放さないような国家である中華人民共和国を、「それでもあなたは、あなたは――」と綴って、筆を擱く。
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<宮崎正弘の新刊予告>
『自壊する中国 ネット革命の連鎖』(文藝社文庫。6月5日発売。定価未定)
< 宮崎正弘の最新刊 >
増刷!
『震災大不況で日本に何が起こるのか』(徳間書店、1260円)
http://www.amazon.co.jp/dp/4198631670/
『中東民主化ドミノは中国に飛び火する』(双葉社新書、880円)
http://www.amazon.co.jp/dp/4575153753/
♪
<宮崎正弘の新刊 絶賛発売中>
『ウィキリークスでここまで分かった世界の裏情勢』(並木書房、1470円)
『オレ様国家 中国の常識』(新潮社、1470円)
『上海バブルは崩壊する』(清流出版、1680円)
<宮崎正弘の対談シリーズ>
『猛毒国家に囲まれた日本』(佐藤優氏との対談。海竜社、1575円)
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『絶望の大国 中国の真実』(石平氏との対談。ワック、933円)
『日米安保、五十年』(西部邁氏との対談。海竜社、1680円)
『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との対談。徳間書店、1575円)
<宮崎正弘 全著作リスト> http://miyazaki.xii.jp/tyosyo/index.html
◎宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
著作権マーク(C)(有限会社)宮崎正弘事務所 2001-2011 ◎転送自由。
ただし転載は出典を明示してください。
『自壊する中国 ネット革命の連鎖』(文藝社文庫。6月5日発売。定価未定)
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『震災大不況で日本に何が起こるのか』(徳間書店、1260円)
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