なるべく電気を使わずに涼しく過ごす
本気でエアコンを使わずに夏を乗り切ってみせようと思う。
ベランダには、ゴーヤを植えた。
氷枕も用意した。
ひんやりするマットも欲しいな。
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飛ぶように売れる扇風機、土鍋、魔法瓶――。この夏、節電で見直される「昭和的グッズ」の数々
ダイヤモンド・オンライン 5月11日(水)8時30分配信
ただでさえ電力不足が懸念されているこの夏だが、気象庁が4月25日、3ヵ月予報を発表したところ、なんと今夏の気温は高めになる見込みだという。記録的猛暑となった昨年に続いて、思わず気が滅入りそうだが、非情な天を恨んでみても仕方ない。ここはひとつ、頭を使って猛暑の夏をやり過ごすしかないだろう。
そんな今、首都圏では早くも夏物商戦が本格化しているという。エアコンの利用を控え、出費を抑えて賢く過ごす――。そんな消費者の姿が浮き彫りになってくる。
そして、今という時代を映し出すように、その消費を特徴づけるものとして、「扇風機」や「土鍋」「魔法瓶」といったレトロな“昭和的グッズ”が注目されているというのだ。
まず扇風機だが、家電量販店などでは活発な動きが見られるという。ヨドバシカメラマルチメディア横浜店(横浜市)では、扇風機売り場を通常より 1ヵ月早く開設し、120種類以上のラインナップ
を揃えている。すでに1日に100台以上と、例年の約10倍の売れ行きとなっており、早くも多くの消費者が暑さ対策に乗り出しているのがわかる。
続いて土鍋は、電気釜よりも節電ができ、おまけにご飯がより美味しく炊けると好評だ。高島屋横浜店(横浜市)では、昨年の2倍のペースで売れているという。
「魔法瓶は持ち運びに便利で空だきの心配もない」と、象印マホービン(大阪市)では今年3月の出荷数が前年比3割増であった。
特にこの夏は、エアコンの代替需要が高まることは必至で、涼感効果のある下着や寝具、ポロシャツやTシャツなどのクールビズアイテム、保冷シートやスプレーなどにも関心が集まるだろう。さらには、すだれやうちわ、蚊取り線香など、懐かしい昭和的グッズも注目されるに違いない。
先の震災は、この国に多くの悲しみや苦しみをもたらした。それと同時に、日本人のメンタリティも大きく変わり、日本中が、いや世界中が劇的に変革する転換点になったことは言うまでもない。
筆者はそこに“原点回帰”の流れを強く感じるが、虚飾を廃し、ものの本質を再評価しようとする動きは、ある意味良いことだと言えるのではなかろうか。
(田島 薫)
ダイヤモンド・オンライン 5月11日(水)8時30分配信
ただでさえ電力不足が懸念されているこの夏だが、気象庁が4月25日、3ヵ月予報を発表したところ、なんと今夏の気温は高めになる見込みだという。記録的猛暑となった昨年に続いて、思わず気が滅入りそうだが、非情な天を恨んでみても仕方ない。ここはひとつ、頭を使って猛暑の夏をやり過ごすしかないだろう。
そんな今、首都圏では早くも夏物商戦が本格化しているという。エアコンの利用を控え、出費を抑えて賢く過ごす――。そんな消費者の姿が浮き彫りになってくる。
そして、今という時代を映し出すように、その消費を特徴づけるものとして、「扇風機」や「土鍋」「魔法瓶」といったレトロな“昭和的グッズ”が注目されているというのだ。
まず扇風機だが、家電量販店などでは活発な動きが見られるという。ヨドバシカメラマルチメディア横浜店(横浜市)では、扇風機売り場を通常より 1ヵ月早く開設し、120種類以上のラインナップ
を揃えている。すでに1日に100台以上と、例年の約10倍の売れ行きとなっており、早くも多くの消費者が暑さ対策に乗り出しているのがわかる。
続いて土鍋は、電気釜よりも節電ができ、おまけにご飯がより美味しく炊けると好評だ。高島屋横浜店(横浜市)では、昨年の2倍のペースで売れているという。
「魔法瓶は持ち運びに便利で空だきの心配もない」と、象印マホービン(大阪市)では今年3月の出荷数が前年比3割増であった。
特にこの夏は、エアコンの代替需要が高まることは必至で、涼感効果のある下着や寝具、ポロシャツやTシャツなどのクールビズアイテム、保冷シートやスプレーなどにも関心が集まるだろう。さらには、すだれやうちわ、蚊取り線香など、懐かしい昭和的グッズも注目されるに違いない。
先の震災は、この国に多くの悲しみや苦しみをもたらした。それと同時に、日本人のメンタリティも大きく変わり、日本中が、いや世界中が劇的に変革する転換点になったことは言うまでもない。
筆者はそこに“原点回帰”の流れを強く感じるが、虚飾を廃し、ものの本質を再評価しようとする動きは、ある意味良いことだと言えるのではなかろうか。
(田島 薫)
電力不足の暑い夏もこれで乗り切れる?
「節電貯金」が私たちの心の支えになる日
今回の大震災において、深刻な問題の1つになっているのが電力の不足だ。とりわけ、消費電力が急増する夏場に向けては、政府と産業界が、法人など大口需要家のピークタイムの電力使用量を、前年比25%削減するという水準で調整を進めている。
4月18日には、金融庁が証券業界に対して、7~9月のオフィスのエアコン設定温度をなんと「最低30度以上」にするよう促したことが明るみになった。30度という気温は、いわゆる「真夏日」と呼称される暑さ。室温が30度以上という状態になれば、オフィスがうだるような環境になってしまうのは必至だ。証券業界は早くも戦々恐々としているようだが、それでは業務に支障をきたさないか、心配も大きい。
これら夏対策の一環として、ソニーはサマータイム(夏時間)を導入することを早々に表明した。オフィスの就業時間を独自に早めるものだが、かつてのオイルショック時、多くのビジネスマンが寝不足に陥るなど、悪名も高いサマータイム。日本のビジネス文化にマッチするかどうか、依然疑問視する声も大きい。
そんな今、注目したいのが「節電貯金」だ。財団法人省エネルギーセンターでは、「家庭の省エネ大事典2011年版」を発表しているが、この中で「どんな節電」をすれば「年間でいくらお得になるか」が、具体的に紹介されているのだ。
たとえば……。
【エアコン】
・夏の冷房時(外気31℃)、室温を28℃に設定(1日9時間使用)……670円
・フィルターを月に1~2度掃除する……700円
【照明器具】
・白熱電球を省エネ型・電球型蛍光ランプにとり換える……1850円
【冷蔵庫】
・設定温度を「強」→「中」にする……1360円
・ものを詰め込みすぎない。半分を目安にする……960円
・壁から適度な間隔をとって設置する……990円
【テレビ】
・見ないときはこまめに消す(1日1時間テレビ視聴を減らす)……700円
【パソコン】
・使わないときは電源を切る(デスクトップ型)……690円
【温水洗浄便座】
・使わないときはフタを閉める……770円
※以上、財団法人省エネルギーセンター「家庭の省エネ大事典2011年版」より
いかがだろう。このように具体的な節約料金(年間)を示すことで、より説得力を持って節電の重要さが実感できるだろう。そして、節約できたぶんは、せっかくだからぜひとも貯金に回したい。節電できる上に貯金もできて、一石二鳥となるはずだ。
来たる今年の夏、今から「暑さをどう乗り切るのか?」と不安に怯えるのではなく、積極的に暑さを受け入れて、節電に貢献してみてはいかがだろう。そして国民全員がこの意識を持ち、実行することができれば、懸念される全国的な電力不足も確実に回避できるはずだ。
(田島 薫)
http://diamond.jp/articles/-/12165
「節電の熱帯夜」を身近なヒントで乗り切れ!
今から考えておきたいこの夏の快適な過ごし方
ご存知のように東京電力管内では、未曾有の震災による電力不足に陥っている。暖房を使う機会が減り、節電意識もある程度定着したため、この春は計画停電が実施されない日が続きそうではあるが、問題はこれからだ。
日本の夏はもはや熱帯並みだ。どうしてもエアコンなどを使用することになり、猛暑時には東京電力管内だけで最大6000万キロワットもの電力需要がある。対して東京電力の見通しでは、今年の夏までに確保できる電力供給量は4500万キロワットという。
経済産業省は電力消費の多い工場などを対象に電力総量規制を検討し始めた。日本の企業風土では、生活のリズムを乱し、時間外労働の増加につながるといったマイナス面が多いサマータイムも、ここにきて導入の可能性が見えてきた。
少なくとも始業時間、終業時間を業種、職種などのグループ単位でずらすといった試みは行なわれるだろう。格好悪い、正式な場にそぐわないなどの理由でさほど定着していないクールビズも、この夏の「薄着をしよう」という空気のなかで浸透することになるかもしれない。「シエスタ」「ヴァカンス」が現実のものとなる可能性もある。
ここまでは主に政府や財界が動くべきこと。一般人たる私たちは「なるべく電気を使わずに涼しく過ごす」しかない。お年寄りや子どもがエアコンを一切使わずに健康を害したなどというニュースは聞きたくはないが、健康な大人なら熱中症に注意し、体調と相談しながら「エアコンのない暮らし」にトライしてみてはどうだろう? すでにそう決意している人も多いはずだ。
もともと夏を涼しく過ごしたい、電気料金を抑えたいというニーズのある国である。涼しい肌着、涼しいシーツなど既製の商品を取り入れるだけでも、エアコンの使用時間や設定温度にかなりの違いが出てくるはず。
需要が伸びそうなのが「アイスノン」に代表される氷枕だ。寝苦しい夜は文字通り枕として使えるし、首に巻くタイプ、頭に巻くタイプなどバリエーションもある。人間は身体の一箇所を冷やすだけでも、かなりの涼感を得られる。繰り返し使える点もよい。
日本人は工夫好きだ。「快適な暮らしのためのちょっとしたヒント」や「お得な話」を共有するのも大好きだ。今年の夏に向けて(デマをふくめて)涼しい夏のヒントがメディアに溢れ返るだろう。
節電、節約だけではなく消費も大切! というのなら電気をなるべく使わない快適な生活を実現するために“も”お金を使おう。「電気=悪」ではないが、その使い方、つくられ方については本気で再検討する必要があった。このたびその機会を不本意ながら与えられたのだ。
なにも「本気で頑張ればできる」「願えばかなう」といった精神論を説きたいわけではない。これまで他に向けられていたカネや時間、労働力を少しでも傾ければ、電気をあまり使わない涼しい夏や暖かい冬も実現可能なはずだ。
(工藤 渉)
http://diamond.jp/articles/-/12011
「節電の熱帯夜」を身近なヒントで乗り切れ!
今から考えておきたいこの夏の快適な過ごし方
ご存知のように東京電力管内では、未曾有の震災による電力不足に陥っている。暖房を使う機会が減り、節電意識もある程度定着したため、この春は計画停電が実施されない日が続きそうではあるが、問題はこれからだ。
日本の夏はもはや熱帯並みだ。どうしてもエアコンなどを使用することになり、猛暑時には東京電力管内だけで最大6000万キロワットもの電力需要がある。対して東京電力の見通しでは、今年の夏までに確保できる電力供給量は4500万キロワットという。
経済産業省は電力消費の多い工場などを対象に電力総量規制を検討し始めた。日本の企業風土では、生活のリズムを乱し、時間外労働の増加につながるといったマイナス面が多いサマータイムも、ここにきて導入の可能性が見えてきた。
少なくとも始業時間、終業時間を業種、職種などのグループ単位でずらすといった試みは行なわれるだろう。格好悪い、正式な場にそぐわないなどの理由でさほど定着していないクールビズも、この夏の「薄着をしよう」という空気のなかで浸透することになるかもしれない。「シエスタ」「ヴァカンス」が現実のものとなる可能性もある。
ここまでは主に政府や財界が動くべきこと。一般人たる私たちは「なるべく電気を使わずに涼しく過ごす」しかない。お年寄りや子どもがエアコンを一切使わずに健康を害したなどというニュースは聞きたくはないが、健康な大人なら熱中症に注意し、体調と相談しながら「エアコンのない暮らし」にトライしてみてはどうだろう? すでにそう決意している人も多いはずだ。
もともと夏を涼しく過ごしたい、電気料金を抑えたいというニーズのある国である。涼しい肌着、涼しいシーツなど既製の商品を取り入れるだけでも、エアコンの使用時間や設定温度にかなりの違いが出てくるはず。
需要が伸びそうなのが「アイスノン」に代表される氷枕だ。寝苦しい夜は文字通り枕として使えるし、首に巻くタイプ、頭に巻くタイプなどバリエーションもある。人間は身体の一箇所を冷やすだけでも、かなりの涼感を得られる。繰り返し使える点もよい。
日本人は工夫好きだ。「快適な暮らしのためのちょっとしたヒント」や「お得な話」を共有するのも大好きだ。今年の夏に向けて(デマをふくめて)涼しい夏のヒントがメディアに溢れ返るだろう。
節電、節約だけではなく消費も大切! というのなら電気をなるべく使わない快適な生活を実現するために“も”お金を使おう。「電気=悪」ではないが、その使い方、つくられ方については本気で再検討する必要があった。このたびその機会を不本意ながら与えられたのだ。
なにも「本気で頑張ればできる」「願えばかなう」といった精神論を説きたいわけではない。これまで他に向けられていたカネや時間、労働力を少しでも傾ければ、電気をあまり使わない涼しい夏や暖かい冬も実現可能なはずだ。
(工藤 渉)
http://diamond.jp/articles/-/12011