日本の国土を切り売りしていく菅直人。 | 日本のお姉さん

日本の国土を切り売りしていく菅直人。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成23年(2011)5月10日(火曜日)
 通巻第3324号  <特大号>

 TPP参加表明を先延ばしへ
  当面、ドービルサミットまで交渉参加表明はできない政治事態
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 日本の保守陣営が強く反対しているTPP.
 菅政権はTPPの交渉への参加に前向きで、6月末に結論を出す等と豪語していた。しかし9日になって、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加を先送りすると政府が方針を固めたらしい(産経報道)。
 代替に「貿易自由化の推進堅持」を謳う政策基本方針を表明するという。

 菅政権は米国の圧力に屈して、TPPを「平成の開国」などと奇妙なレトリックで政治宣伝に利用し、「6月までをめどに交渉参加について結論を出す」としてきた。
 
 この時期に参加見送りを決めたのは、月末の26、27両日にフランスで開催される主要国(G8)首脳会議(ドービル・サミット)で、菅首相が「政策方針」を表明できるようにするためだという。

 今後、11月のAPEC首脳会議までを目処として参加表明へ駆け込む方針い換わりはなく謂はば暫定的戦術的後退でしかなく、TPP参加疑惑は払拭されていない。
  
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 樋泉克夫のコラム
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【知道中国 569回】                     
  ――中国革命にかけた日本人の「講談味」のある人生とは・・・
        『鈴江言一伝』(衛藤瀋吉・許淑真 東京大学出版会 1984年)
  
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 戦前の日本で、中国の市井にドップリと漬かりながら中国の政治と社会とヒトの行く末に思いを致していた日本人を挙げろといわれれば、つじちょうか・たちばなしらき・きたいっき・なかえうしきち・すずえげんいち(辻聴花・橘樸・北一輝・中江丑吉・鈴江言一)の5人を挙げたい。
もちろん思想信条には異はあるが、その生き方には頭が下がる。

 鈴江は1894(明治24)年に島根県に生まれる。衆議院議員で事業家の父親が倒産したことで、一家の生活はどん底に。車夫をしながら明治大学に通うが、1919年には北京に。

以後、北京での生活が続く。鈴江と深く関わりあった人物を拾ってみると、石田英一郎、渡邊政之輔、佐野学、鍋山貞親、尾崎秀美、アグネス・スメドレー、風間丈吉など。時に鈴江は、「コミンテルン上海極東局・秦貞一」「コミンテルン使者・劉」を名乗って日本にやって来ては日本共産党の幹部と秘密裏に接触していたというから、ここから、著者が「見事であった」と評価する「鈴江の擬装」の裏側が浮かび上がってくるだろう。
つまり鈴江は日本人でありながら中国共産党の一員として、中国革命に挺身していたのだ。

 死の床で鈴江は、「私の私行だけが分かっていて、其他の事が分かっていないのは面白いな」と語っていたそうだが、半ば「其他の事が分かっていな」がら、鈴江の人物を見込み、北京における経済上の援助を与えていたのが、当時の外務省親米派の重鎮で後に首相を務めた吉田茂であり、同じ島根出身の「北京領事館巡査石橋丑雄」だった。

 吉田や石橋と鈴江の関係を著者は、「その吉田も石橋も知らん顔して、鈴江のことを『人物は確かで』とか『思想穏健』とかいっている。あるいは外務省の青年官吏諸公すら、鈴江の書いたものを読んで百も承知の上で、面白い、やらせて見せろ、ということであったかもしれない」と断った後、改めて「人はこのような話を浪花節的といって嫌うかも知れない。

ことに、戦争中、中国人に向かって一所懸命日本文化を再認識せよ、認識不足を改めよと叫んだ『愛国者』や、戦後はまたどうしても、世界中をきっちりと帝国主義の側と人民の側とに色分けせずにはおれぬ『正義の士』にとっては、右のような話(鈴江と吉田、石橋、それに「青年官吏諸公」との関係)は歴史の流れと何の関係もないつまらない些事であろう。ところが筆者たちにはこのような話が『人間』の機微を衝いているようでまことに楽しいのである」と微笑ましく捉え、「鈴江のことばを借りれば、歴史に『講談味のない』のはまったくつまらない」と閉じている。
 
北京生活もだいぶ板について来た1923(大正十二)年頃から、京劇小屋に日参し、戯票(入場切符)を集め、自ら楽器を手に稽古に励むなど、鈴江は京劇に狂いはじめる。 

同じ北京住まいとして鈴江を物心両面から支えたのが、中江兆民遺児の中江丑吉だ。中江が遺した中国古代思想に関する膨大な遺稿整理を、鈴江は死の間際まで気にかけていたという。

日本敗戦の5ヶ月前の1945年3月15日死去。5月に北京の日本人墓地の中江の傍らに建碑。「鈴江言一碑」の5文字を揮毫したのは20世紀中国を代表する画家の斉白石だ。ここからも、鈴江の北京生活が浮かんでくる。

さぞかし愉快だっただろう。代表的な著作に『孫文伝』『中国解放闘争史』(後、『中国無産階級運動史』)『中国革命の階級対立』。 
 北京を舞台に「講談味」に溢れた人生を送った日本人を、記憶に留めておきたい。
《QED》
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(読者の声1)4月26日に有栖川公園近くの一等地の一般競争入札が行われ支那が落札との事。入札は、日本の外務省がお膳立てしたらしいです。
日本国内では、新潟や名古屋の公有地に対して、支那が購入しようとした過去があります。その際に問題となったのが、治安の面でした。治安が確保できないからといった理由で、新潟も名古屋も支那への売却は棚上げになったのです。
それを、首都東京で行ったわけです。
さらに外務省がお膳立てをしたなどと、由々しき問題であります。
日本の国土を切り売りしていく菅直人。それも一般競売が行われ支那が落札したのは、4月26日で、日本が震災から立ち直ろうとしていこうという時に、とんでもない決断です。この決定は反古にしてもらいたいものだ。
在支の諸外国公館などは賃貸といいます。
いい加減にしてもらいたいものです。こういった事は、国民に知らせる必要があります。売国奴らが、とうとう支那に貢ぎ物を始めました。
(SK生、北九州)


(宮崎正弘のコメント)せっかく新潟議会は小学校跡地に中国領事館への売却を白紙に戻し、つぎの名古屋もと思っていた矢先、まさか帝都で。
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●一日一行◎橋下大阪知事「首相公選のため改憲を」。ついに共和主義者の馬脚が現れた
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(読者の声2)9日の「MSN」のトップの「トピック皇室」と云ふ欄に,竹本忠雄氏の記事が掲載されて居りまして,非常に感銘を受ける記事でありましたから,皆様にも御伝へさせて戴き度く存じあげます。
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(以下,引用開始)
「4月28日付の本紙1面に私は大きな衝撃を喫した。天皇皇后両陛下が、畳(たた)なわる瓦礫(がれき)に向かって黙祷(もくとう)されるお姿に-。
衝撃は、この写真の左側に載った「迷惑をかけない日本人」という記事とのコントラストで倍加した。ソウル支局長、黒田勝弘氏のリポートで、そこで投げられたある問いに対して両陛下のご姿勢以上に絶妙の答えはありえないと思われたからである。
黒田氏は、いま外地でも評判の、なぜ被災地の日本人はかくまでも「冷静で秩序正しい」のかとの疑問を取りあげ、韓国人の間では「諦念」「遠慮」といった評語まで飛びかっていると伝えている。
これまでにもメディアは諸外国でのこの「なぜか」を報じてきた。そのつど私は、このようなメンタリティについて下される種々の憶測を興味深く思ったが、同時に、本当の理由がどこにも指摘されていないことにもどかしさを禁じえなかった。その「なぜか」への至上の答えを写真は黙示していると思われたのである。

このことは私に忘れられないある対話を思いださせる。昭和49年5月、アンドレ・マルロー(仏の作家、政治家)が出光佐三(さぞう)氏(出光興産の創業者)をその美術館に訪ねたときのことである。「日本人は精神の高貴さを持っています。なぜですか。仏教も、その理由の一つではないでしょうか」との単刀直入のマルローの問いに、間髪を容(い)れず出光翁はこう答えたのだ。「そうじゃありませんね。二千六百年続いてきた皇室が原因ですよ」と。
たしかに、国難のいま、私たちを斉(ひと)しく打つものは、皇室、何よりも両陛下の、あの同床同高とも申しあぐべきご姿勢に表れた何かである。祈りである。今回だけではない。これまでの日本中の被災地めぐりだけでもない。先の戦災地、さらには南冥(なんめい)の島々まで、慰霊の旅をも、お二人は重ねてこられた。しかも史上、「恤民」すなわち民を哀れむは、皇道の第一義として歴代天皇の最も実践してこられたところであった。
であればこそ、国民も常にそれに感じ、「民を思い、倹を守る」お姿以上に頭を高くすることを慎んできたのだ。被災地で命を救われたおばあさんが「すみません」とお礼を言って美談となったそうだが、このような国なればこそ、自(おの)ずと培われてきた節度なのである。

大震災は、しかし、大地の亀裂だけでなく、これほどの国柄にもかかわらず日本人の心に生じていた分裂をも露(あら)わにした。国安(やす)かれとの天皇の日夜の祈りを踏みにじるような、現政権担当者たちの無知、厚顔、専横の数々は、「3・11」を待たずして既に別のツナミをもって国を水没させつつあったのではないか。
御在位二十年記念の折、皇居の宮殿でのことを私は忘れもしない。事もあろうに、両陛下お招きの祝宴で最後に鳩山首相の発声もあらばこそ、片隅で、蚊のなくような幸夫人の声で辛うじて「…ばんざい」と一言、拍手もまばらだった。
戦後66年、憲法の一行をも変ええず、民主主義を盾に政治家の皇室軽視の言動が昂(こう)ずる一方で来ただけに、大天災の中で却(かえ)って強められた君民の絆は、なお尊く、真に日本の未来を照らす光ではなかろうか。
政治家は「一寸先は闇だ」というが、祈りを通じて天皇皇后は国の全体を見透しておられる。でなくして、皇后美智子さまが、『岬みな海照らさむと点(とも)るとき弓なして明かるこの国ならむ』とお詠みになることはなかったであろう。
天皇皇后の祈りとは何か--これを考えるべき時が来た。
昭和天皇が、崩御に先立って翌年の歌会始のために遺(のこ)されたお題は、『晴』だった。来年のお題は、『岸』だ。まだ東日本沿岸がそよとも揺れなかった今年1月、どこから、陛下のみ胸に、このヴィジョンが生まれたのであろうか」
(引用止め)
以上です。
  (HB生、北九州市)


(宮崎正弘のコメント)竹本先生、情感のこもった感動的文章ですね。
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< 宮崎正弘の最新刊 >
 『震災大不況で日本に何が起こるのか』(徳間書店、1260円)
  http://www.amazon.co.jp/dp/4198631670/

 『中東民主化ドミノは中国に飛び火する』(双葉社新書、880円)
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 読者の声 つづき
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(読者の声3)貴著新刊の『震災不況で日本に何が起こるのか』(徳間書店)を読了致しました。震災後、この短期間でここまで情報を詰め込むのは凄いです。これで1200円は安いのです。
一番印象に残ったのは、中共をナチスドイツに例え、「ロシアと手を組め」とするエドワード・ルトワック博士のお話でした。
でも今の我が国にはチャーチルはおりません。著作の最後でご指摘の後藤新平も高橋是清も見当たりません。
そこまでの偉人級ではなくとも、普通の能力の内閣がもう少し普通の発想で政策を実行すれば、劇的とは言わないまでも普通に復興出来るのではないかと、仙台の被災民の端くれの一人として思うのでした。
そうそう、東北での少しの変化と言えば、「東北の朝日」とい言われている『河北新報』が自衛隊や米軍の救援活動に関して、それなりに紙面を割いて報道しております。左にねじ曲がった真っ赤な頭が、被災して少し正面を向いたって事でしょうか(笑)。
(RT生、仙台)


(宮崎正弘のコメント)被災地の方からはじめての感想をいただきました。被災地の書店にも流通していることを知って二重の感動でもありました。

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(読者の声4)つぎは六月五日です。
《すべての拉致被害者を救出するぞ!国民大集会》は昨日、約1300名が参加して開催されました。新聞やテレビなどで報じられましたので、皆様すでにご承知のことと存じます。《生きているのになぜ助けられない!すべての拉致被害者を救うぞ!国民大行進》を6月5日に開催することも発表され、愚生が最も信頼いたします同志たちが集う「桜応援団」からも参加の呼びかけがありました。
1人でも多くの皆様が参加されることを熱望して、ご案内申し上げます。

<生きているのになぜ助けられない! すべての拉致被害者を救うぞ!国民大行進>
とき   6月5日(日)午後2時~4時(雨天決行)
集合   芝公園23号地(都営地下鉄三田線「御成門」A1出口より徒歩7分)
訴え   (午後2時~2時30分) 主催団体および共催団体の代表等
行進   (午後2時30分~4時) 芝公園23号地→芝公園3丁目(愛宕通り)→西新橋1丁目(外堀通り)→新橋駅前(外堀通り)→数寄屋橋→東京駅八重洲口前→常盤橋(約4キロ)。常盤橋公園で流れ解散。
主催   北朝鮮による拉致被害者家族連絡会、北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会、北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟
共催   特定失踪者問題調査会
特記事項 どなたでも参加できますが、特定の組織を示す制服や街宣車はご遠慮ください。またプラカード・のぼり旗等持ち込み可(ただし拉致問題に関するもの)
     (三沢浩一)

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(読者の声5)貴誌3323号の「読者の声」欄で、「茂木弘道さんが宇宙飛行士の例をあげられましたが、宇宙空間と地上では環境が全然違うことを無視して安全だと言うのは、「ラドン温泉は安全なのだから(WHOはラドン温泉を危険と見なしている)、原発も安全だ」というのと同じ暴論です」と決めつけていますが、これこそ暴論ではないですか。  
「宇宙空間と地上では環境が全然違うことを無視している」というなら、放射線の影響に関して、宇宙空間と地上の環境の違いは何なのか、説明すべきでしょう。
 またラッキー博士の放射線ホルミシス効果に対してまともな批判がされているとして紹介されているアーカイブスの内容を見ますと、具体的なデータないし根拠は何一つ示されていません。
ラッキー博士は科学的分析に基づいて論文を作成しています。反論するには言うまでもなく科学的根拠に基づく裏付けが必要です。アーカイブをまとめられたのは「市民科学研究室」だそうですが、どのような専門家の集まりなのでしょうか。何人かが名をつらねておられますが、不思議なことに肩書の記載がありません。
(水戸市,RO生)

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(読者の声6)新緑の候とはいえ東日本は未曾有の国難であります。国家観なき政治に対し天がそれを暴いてしまったといえます。勿論被災された方々にはそれぞれ顕彰そして鎮魂の志を手向けなければいけません。終戦の廃墟から不死鳥の如く甦ったように再び復活出来るか。  
今回は西村眞悟 先生にご講演をお願いしました。
奮って参加頂きますよう下記ご案内致します。ご参加の場合は5月18日までに申込頂きたくお願いします。
             弘志会 幹事 福井成範
            (fukuima@tree.odn.ne.jp)

日時:  平成23年5月28日(土) 13:30~17:00
内容: 1330~1445 講演 : 前衆議院議員 西村眞悟 先生
            テーマ:  「日本の再興」
1445~1515 質疑応答   1515~1700 懇親会
場所: たかつガーデン(大阪府教育会館)「牡丹」会議室(2F) TEL:06(6768)3911
    大阪市天王寺区東高津町7番11号(地下鉄千日前線、谷町線)「谷町9丁目」で下車5分)
会費: 5,000円程度(懇親会費を含む。講演のみは1,000 円)ただし、学生は無料
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 14日(土曜) 佐賀で宮崎正弘独演会があります!
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佐賀県ならびに北九州方面の読者の方へ謹告です。宮崎正弘講演会が下記要領で開催されます。会場名は「佐賀土曜サロン」です。
土曜日の午後ですので、時間に余裕のある方はどうぞ、入場無料です。
      記
とき    5月14日 午後二時(一時開場)
ところ   佐賀市天神 アバンセホール
      http://avance.or.jp/riyo/riyo8.html

講師    宮崎正弘
演題    大震災不況の日本にこれから何が起こるのか
入場    無料。どなたでも予約不要です。会場の表示は「土曜サロン」。
問い合わせ (0592)23-5020<担当 松永>
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< 宮崎正弘の最新刊 >
 『震災大不況で日本に何が起こるのか』(徳間書店、1260円)
  http://www.amazon.co.jp/dp/4198631670/

 『中東民主化ドミノは中国に飛び火する』(双葉社新書、880円)
http://www.amazon.co.jp/dp/4575153753/

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<宮崎正弘の新刊 絶賛発売中>
『ウィキリークスでここまで分かった世界の裏情勢』(並木書房、1470円)
『オレ様国家 中国の常識』(新潮社、1470円)
『上海バブルは崩壊する』(清流出版、1680円)

<宮崎正弘の新刊予告>
 『自壊する中国 ネット革命の連鎖』(文藝社文庫。6月5日発売。定価未定)

<宮崎正弘の対談シリーズ>
『猛毒国家に囲まれた日本』(佐藤優氏との対談。海竜社、1575円)
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『絶望の大国 中国の真実』(石平氏との対談。ワック、933円)
『日米安保、五十年』(西部邁氏との対談。海竜社、1680円)
『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との対談。徳間書店、1575円)

<宮崎正弘 全著作リスト>
 http://miyazaki.xii.jp/tyosyo/index.html
◎宮崎正弘のホームページ  http://miyazaki.xii.jp/
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