まだチェルノブイリの10分の1しか放射性物質が出てないけど、6から9ヶ月後には、どうなのかな。
ismt2007さん
放射能汚染とはどんなものですか?
原子力発電所や原爆などの放射能には爆発する以外に人体にどんな影響がありますか?
ベストアンサーに選ばれた回答
wartiger04さん
いくつかのレベルに分けて説明します。
(1)核爆発
核分裂や核融合が連鎖的にどんどん起きる状態。これが原爆や水爆です。この状態を起こすのは難しく、原子力発電所が核爆発を起こす可能性はほとんどありません。核爆発では、高熱と爆風が生じます。これを避けても、放射線の作用で人体には一種のやけど、ガンや白血病の発生確率上昇といった影響があります。また、核爆発ではさまざまな放射性物質が副次的に生成します。この放射性物質が飛散することを放射能汚染と表現したりします。土壌や水が放射能で汚染しますと、いずれ食物等を通じて人体が放射能で汚染されることになります。そうなるとガンや白血病の発生確率上昇といった影響があります。
(2)炉心溶融
原子力発電所で起きると想定される最悪の事故の状態が炉心溶融です。核分裂の状態の制御が失敗した場合、燃料棒が加熱しすぎて溶け出す、これを炉心溶融といいます。チェルノブイリの事故では原子炉の減速材として多量の黒鉛が使われていました。黒鉛とは高純度の炭ですから、一度燃え出すと手がつけられず大火災となったのです。この火災に伴って水蒸気爆発が生じ、燃料棒に含まれていた放射性物質が飛散、深刻な土壌の放射能汚染などを引き起こしました。スリーマイル島の事故でも炉心溶融が生じましたが、この原子炉には黒鉛は使われず水が減速材となっていました。多量の冷却水などが漏れて、放射能汚染が生じましたが、事故の大きさのわりには放射能汚染は小規模で済んだようです。
(3)臨界
臨界条件をコントロールして持続的に核分裂をさせるのが原子力炉、原子力発電所です。これが原子炉以外の場所で生じると問題で、東海村の事故はこの臨界が燃料製造工程で生じてしまったものです。至近距離にいた3人は強い中性子線を浴びて深刻なダメージを受けました。強い中性子線を浴びると全身が焼けどしたような状態になりますが、皮膚だけではなく身体の内部を同じようにダメージを受けます。また、一度深刻な被爆をすると、いったんは命を取り留めたとしても遺伝子が損傷を受け人体の自己再生能力が損なわれるので、回復は絶望的です。このように放射線を浴びることを被爆といいますが、これは放射能汚染と厳密には一致しません。被爆はあくまで放射線を受けること、人体の放射能汚染は、放射線を発生する性質のある物質が人体に取り込まれることです。
(3)低レベルの被爆
すぐには死に至らないようなレベルの被爆でも、ある程度強い被爆を受けますと、放射線やけどの他、脱毛、白内障などが生じます。このほか、ガンや白血病の発生確率が被爆量に応じて上昇します。
外部からの放射線を受ける外部被爆に対して、人体が放射能汚染してしまう内部被爆は被爆量がより低レベルでもより強い悪影響を人体に与えるとされます。
(4)極超低レベルの被爆
我々の周りには実は放射性物質はありふれています。その濃度が薄いので人体への悪影響が現れないだけです。そうした自然被爆をわずかに超える極超低レベルの被爆は生物をむしろ活性化しよい影響を与えるとする説があります。この説に基づいたものがラドン温泉です。化学的にみればラドンという元素自体は化学反応性が低いので人体になんの影響もないはずです。これが身体によいとされるのは極超低レベルの被爆を引き起こすからです。
放射能汚染とはどんなものですか?
原子力発電所や原爆などの放射能には爆発する以外に人体にどんな影響がありますか?
ベストアンサーに選ばれた回答
wartiger04さん
いくつかのレベルに分けて説明します。
(1)核爆発
核分裂や核融合が連鎖的にどんどん起きる状態。これが原爆や水爆です。この状態を起こすのは難しく、原子力発電所が核爆発を起こす可能性はほとんどありません。核爆発では、高熱と爆風が生じます。これを避けても、放射線の作用で人体には一種のやけど、ガンや白血病の発生確率上昇といった影響があります。また、核爆発ではさまざまな放射性物質が副次的に生成します。この放射性物質が飛散することを放射能汚染と表現したりします。土壌や水が放射能で汚染しますと、いずれ食物等を通じて人体が放射能で汚染されることになります。そうなるとガンや白血病の発生確率上昇といった影響があります。
(2)炉心溶融
原子力発電所で起きると想定される最悪の事故の状態が炉心溶融です。核分裂の状態の制御が失敗した場合、燃料棒が加熱しすぎて溶け出す、これを炉心溶融といいます。チェルノブイリの事故では原子炉の減速材として多量の黒鉛が使われていました。黒鉛とは高純度の炭ですから、一度燃え出すと手がつけられず大火災となったのです。この火災に伴って水蒸気爆発が生じ、燃料棒に含まれていた放射性物質が飛散、深刻な土壌の放射能汚染などを引き起こしました。スリーマイル島の事故でも炉心溶融が生じましたが、この原子炉には黒鉛は使われず水が減速材となっていました。多量の冷却水などが漏れて、放射能汚染が生じましたが、事故の大きさのわりには放射能汚染は小規模で済んだようです。
(3)臨界
臨界条件をコントロールして持続的に核分裂をさせるのが原子力炉、原子力発電所です。これが原子炉以外の場所で生じると問題で、東海村の事故はこの臨界が燃料製造工程で生じてしまったものです。至近距離にいた3人は強い中性子線を浴びて深刻なダメージを受けました。強い中性子線を浴びると全身が焼けどしたような状態になりますが、皮膚だけではなく身体の内部を同じようにダメージを受けます。また、一度深刻な被爆をすると、いったんは命を取り留めたとしても遺伝子が損傷を受け人体の自己再生能力が損なわれるので、回復は絶望的です。このように放射線を浴びることを被爆といいますが、これは放射能汚染と厳密には一致しません。被爆はあくまで放射線を受けること、人体の放射能汚染は、放射線を発生する性質のある物質が人体に取り込まれることです。
(3)低レベルの被爆
すぐには死に至らないようなレベルの被爆でも、ある程度強い被爆を受けますと、放射線やけどの他、脱毛、白内障などが生じます。このほか、ガンや白血病の発生確率が被爆量に応じて上昇します。
外部からの放射線を受ける外部被爆に対して、人体が放射能汚染してしまう内部被爆は被爆量がより低レベルでもより強い悪影響を人体に与えるとされます。
(4)極超低レベルの被爆
我々の周りには実は放射性物質はありふれています。その濃度が薄いので人体への悪影響が現れないだけです。そうした自然被爆をわずかに超える極超低レベルの被爆は生物をむしろ活性化しよい影響を与えるとする説があります。この説に基づいたものがラドン温泉です。化学的にみればラドンという元素自体は化学反応性が低いので人体になんの影響もないはずです。これが身体によいとされるのは極超低レベルの被爆を引き起こすからです。