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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成23年(2011)3月27日(日曜日)
通巻第3284号
中国の食塩買い占め騒動、こんどは返品騒ぎへ発展
なぜ買い占めパニックが起きたか、政府の公式見解を誰も信じないからだろう
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食塩買い占め騒動は「食塩に含まれるヨウ素が被曝した場合に効果がある」「海洋汚染から身を守る」などというデマが元凶。
福島原発から30キロ離れた場所でも、日本でそういう買い物騒ぎはない。しかも震災から二週間が経って、モノ不足はおさまりつつあり、救援物資は被災地へ運搬されるようになった。
この中国のおける食塩パニックは世界の嗤いものとなったが、もともと福島原発から2000キロも離れた、浙江省温州市から開始されたことが分かった(英誌エコノミスト、3月26日号)。
そして食塩効果説がデマと分かると「返品、買い戻し」パニック。なにしろ中国で塩は専売品だが、食塩は例外。通常一キロ30元ほどのものが100元、150元と値段がつり上がり、売り切れとわかると、今度は手当たり次第にヨーグルト、醤油、あげくに納豆の買い占め(中国の都会のスーパーではおにぎりや納豆も売られている)。浙江省だけで、一日に四千トンの塩が売れた。
風説を流した元凶だとした浙江省杭州の31歳の男が逮捕され、十日間の勾留と500元の罰金刑がくだった。この男が「福島原発事故で海洋が汚染される。いま食塩を買わなければ」とインターネットに流したとされる。
今度はトラックいっぱい買った人たちがスーパーへ行列を造って「買い戻せ」「いや払い戻しは出来ない」で大騒ぎの第二幕が先週末から中国各地で始まっている。
新聞、テレビの情報を信用しないがゆえに中国ではこういう茶番が往々にして起きるのである。
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(読者の声1)今回の計画停電の影響で駅や街も節電、だいぶ薄暗くなりました。それでも昭和40年代くらいの感じです。まぶし過ぎるほどのドラッグストアや牛丼店は照明を落としてちょうどいい明るさ。
東海道新幹線の車両もビジネスマン優先で照明が明るすぎるのが嫌でした。北欧の、料理の色さえわからないほど薄暗いキャンドルだけのレストランなどは御免ですが、バンコクではいまでもほとんど灯りのない屋台で食事をする人も多いです。
節電中の東京と比べたら20年ほど前の台北はもっと暗かったし大陸は言わずもがな。
途上国では停電は当たり前、90年代のインドやミャンマーではどこの町も夜はホンダの発電機の音でうるさかった。新聞にはホンダの発電機の広告が載っていましたが、ホンダは発電機のシェア国内トップ、芝刈り機では世界一だとか。ホンダは終戦後、陸軍の無線用発電機のエンジンを自転車に載せたのが原付(原動機付自転車)の始まりといいますから発電機はお手のもの。
カセットガスボンベを燃料とする発電機やミニ耕運機までつくっています。カセットボンベ2本で900VAの出力を連続2時間以上の性能で10万円ほど。現在は被災地向け優先の出荷ですが、レジャー用・緊急用に1台あると便利かもしれません。今回の震災で電池が店頭から消えたのには驚きました。
普通の懐中電灯は驚くほど電池を消耗しますがLEDなら10倍以上持ちます。2004年からLEDに切り替え、電池も単三の充電池(エネループ)がメイン、単二・単一はアダプター使用で問題なし。さらにノートパソコンのUSB接続の充電器と読書灯があるので3時間くらいの停電など問題ありません。ポケットにはいつでも9V積層乾電池に直付のLEDライト(毎日20分使用しても3ヶ月は持ちます)を用意しているので急な停電の夜道も安心です。
日本では懐中電灯のLED化が遅れていますが(中国やタイではLEDライトが安い)、電池が売れなくなるメーカーの都合ではないのか? と疑ってしまいます。
(PB生)
(宮崎正弘のコメント)電池が足りない。パナソニックはインドネシアとタイの電池工場から、空輸するそうです。空輸は完全にコスト割れ。しかし一旦緩急あれば義勇公に奉ず、の精神があちこちの日本企業にいきている、ヤマトも佐川も救援物資を無料で運んでいるではありませんか。
ところで被災地に強盗団がかなり目立つうえ、犯人が外国人の集団だという情報があります。自警団が組織されている町もあるそうです。阪神神戸震災のときは、ヤクザも炊き出しに加わり、今回も真っ先に救援物資をとどけたのが住吉連合だったとか。
とはいえ、今度の震災では、近年の「国際化」のあげく東北地方にも相当数の外国人がいて、これまでとは災害地の風景も変えてしまいました。
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◎毎日一行●「捕鯨の鮎川濱が全滅」と喜色を行間に込めてNYタイムズ(3月26日)。
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(読者の声2)早稲田奉仕園、26日にスコットホールで宮崎正弘さんの講演会拝聴いたしました。有意義なお話をありがとうございました。
私は貴誌メルマガの読者であるので、知っている点も多々ありましたが、開眼させられる点もありました。中国の今後に関するところや、バーレーンの今後についてです。
拝聴者の方々、少なくとも質問した方は、知識のレベル高いですね。それに取って返して弁舌をうつ、先生の知識量にも脱帽です。終わった後に先生に話しかけたかったのですが、すいませんが用事があり、帰らせていただきました。
明日、日曜日からニューヨーク、ボストンなど、東海岸に自分探しの旅をしてきます。
ラガーディアのチャイナタウンにいけるかどうか分かりませんが、ワシントンDCの桜祭りには行きたいと思っています。もし、何か必要な情報でもありましたら、取ってきますよ。
(KT生)
(宮崎正弘のコメント)ラガーディア空港そばのチャイナタウンはフラッシングですね。2,30年前まで人口2万とかいわれていましたが、いまは30万都市ではありませんか。
90年代に二度ほど取材したことがあります。
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(読者の声3)大震災被災地で糖尿病を患った避難者のためのインシュリンが不足していて、送り届けるのに困難があるとの新聞記事を読みました。
インシュリンは値段が高いだけではなく、注射するため器具を必要とし、衛生的に搬送することが必要です。そこで、ふと気付きました。代わりにビオチン(biotin)を送ればよいのではないかと。これならカプセル入りのパッケージを簡単に運べます。値段が安い。私は通販で300錠入りパッケージを6ドルで買いました。しかも飲みすぎても(FDA基準の10倍)副作用の例症がまだ一件も見つかっていないと代替医療のメルマガで読みました。ビオチン(ビタミンB7、以前はビタミンHと呼ばれていた)はインスリンが実際に効果を表す場合に必要になる微量物質で、これがないと幾らインシュリンがあっても効果がありません。糖尿病患者でインシュリンではなくビオチンが不足していることが原因の人が多くいるそうです。
私は、空腹時血糖値105、食後2時間で130強でしたが、二ヶ月間一日一錠飲んだら、食後2時間で87になりました。食生活、飲酒量は変えていません。陰謀論は嫌いですが、余に廉価すぎる治療法で医療機関が儲からないので、弘まらないという説もさもありなんと思います。
(ST生、千葉)
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(読者の声4)貴誌にあった、川口マーン惠美さんの成田のホテルで暖房が効かなかった話、最初はなにを贅沢な、という感想でした。
子供のころ盛岡では朝、目を覚ますと、家の中で窓の下には雪が降り積もり氷が張る、日中氷点下も当たり前。関東の冬は水道が凍ることもないし気温が低くても乾燥してますから布団に入れば問題ありません。北海道では昔からセントラルヒーティング完備、東北から関東はすきま風が吹きすさぶ家で寒さをひたすら我慢でしたが、ストーブやコタツ、お風呂があればこそ我慢できたのですね。
南国の台北や香港でも冬はジメジメした気温15℃以下、ベトナムのハノイ・フエなど10℃以下の湿った寒さで暖房がないのはかなりこたえます(ダナン以南は熱帯気候)。台湾以南では暖房設備はほとんどありませんから冬場の中国南部やタイ・ミャンマー北部など寒くてたまりません。
インド北部で出会った日本人女性、嫁入りしてお風呂に入れないのが一番辛い(冬でも一般家庭では水浴びだけ)と言っていました。
韓国ではどこの家も街の食堂も床暖房が基本だし、北京やウルムチなど集中暖房でホテルは25℃以上ですからよほど過ごしやすい。イランのテヘランでも暖房は効き過ぎるほど、市内どこでも蛇口をひねればお湯が出てくる。
日本人が書いた第二次大戦の戦記を読んでいても必ずといっていいほどお風呂の話が出てきます。液状化現象で断水が続く千葉の浦安市ではホテルが浴場を開放して市民に喜ばれているというニュースもありました。日本人にとってお風呂は欠かせませんが、明治維新のころ混浴は野蛮だといっていた欧米諸国、いまではドイツや北欧のサウナは混浴が当たり前、温泉や公園でも裸体がごろごろ、アザラシのような裸体など見せられても困りものです。
アメリカでは温泉は医療行為で、決められた時間お湯に浸かり決められた時間マッサージを受けるもので全然リラックスできない、と宇宙飛行士・向井千秋さんのダンナさまが書いていました。ユナイテッド航空の英語の機内誌で檜風呂の広告を見たことがありますが、日本でお風呂の良さに目覚める人も多いのかもしれませんね。
(PB生、千葉)
(宮崎正弘のコメント)ビル・ゲーツの豪邸には、日本の飛騨から取り寄せた檜で造った檜風呂。大の風呂好きの由です。
そうそう、暖房話で思い出しました。1974年か、75年の師走のこと、香港に二週間ほど滞在したことがありました。ところが90年ぶりとかの寒波襲来。ご承知のように香港のホテルには当時暖房がありません。想定外ですから。
電気ストーブを買ってきて部屋で暖をとった記憶が蘇りました。
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(読者の声5)このたびの東北・東日本の震災における被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。
私は関西に在住しております。福島の原発への対応をはじめ、避難所でお亡くなりになられた方の報道を聞き、毎日心を痛めております。そんな中、警察、消防、自衛隊の隊員の皆様には復興への毎日の作業にがんばっていただいていることと深く感謝いたします。
ネットを見ておりますと、自衛隊の活動があまりにも報道されていないとの不満の声を聞きます。我が家にはテレビが無いので、わかりかねるのですが、新聞などでの報道は確かに少なく感じます。
今回のような大規模災害においてはなにより自衛隊に第一にがんばってもらわなければなりません。理由はその自己完結能力の高さと大規模の指揮命令系統の維持能力にあると考えております。
左巻きの人達の考えでは軍隊は戦争が主目的であり、侵略戦争を起こす機会を常に窺っているらいしいのですが、これはまったくの誤りです。軍隊の能力の大部分は輸送能力であり、その輸送能力を確保するための土木作業能力なのです。しかも、その能力は10万人単位での指揮命令系統の上に成り立っております。まさしく大規模災害において必要とされる能力を有しているのが自衛隊です。
返す返すも残念でならないのは空き缶がでしゃばらずに震災直後から自衛隊の指揮命令系統の下、状況の把握、物資の輸送、道路の確保を積極的に行っておれば、避難所で凍死(低体温症と報道されましたが、要するに凍死)などで死亡する方はもっと少なかったはずです。
今回、ネットで自衛隊の架橋実例をツイッターで知りましたので、皆様にもぜひ知っていただきたくメールをいたしました。
自衛隊による架橋実例
http://twitpic.com/4cy5xw
http://www.geocities.jp/hggcm317/jgsdf1130dx.html
本当はこの一例だけではないはずです。もっとたくさんの例があるはずです。もし、自衛隊の実際のご活躍をご存知でしたら、皆様にも積極的に情報を提供していただければと願います。もちろん消防、警察のご活躍の情報の提供も希望いたします
(JM生)
(宮崎正弘のコメント)自衛隊の舞台裏での地道な救援活動を、マスゴミは意図的に報じない。いまも左翼ジャーナリズムが猖獗する某テレビ、某新聞を覆うのは「反国家」という思想だからでしょう。
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(読者の声6)3月27日の産経新聞一面に、「大震災 世界から勇気」のタイトルで「130超 国・地域支援」の下に「世界各国、地域が日本に寄せた主な支援内容」が国別に表示されている。
大変ありがたいことで、改めて援助に感謝したい気持に駆られた。
しかしシナの援助内容をみると「救助隊15人、救援物資3億7000円分決定、ガソリン・重油各1万トン無償援助発表」とある。他の国にも「表明」「決定」の表記があるので一概には言えないが、シナの場合は台湾地震の際には「言うだけ」の「不払い詐欺」があったような記憶もある。
まさか無能外相や媚中政権からの「シナ様の場合はお気持ちだけで結構でございます」の返事を期待しての「表明」や「決定」ではなかろうかと、眉に唾をつけてみる必要がある。
さらに4面には「各国・地域首脳らの日本へのメッセージ」が記載されているが、インドのシン首相の「インドは日本の最大のODA受給国であることを忘れてはいけない」とのメッセージは、シナの国家主席とやらに聞かせたいくらいだ。
ちなみにインドの支援物資は「毛布2万5千枚、飲料水1万本」だ。
他にもアフガニスタン、カンダハル市のハミデイ市長の「日本はこれまで多額の支援をしてくれた。義捐金は大した額ではないが、せめてもの助けになれば」とのメッセージには、日本人としてぐっと来るものがある。いまは災害支援で手いっぱいだが、少し落ち着いてからは今回の奉加帳の内容や、振り込み状況を吟味して、今後どこと付き合うべきか(ほとんどもう判ってはいるが)を決めましょう。
(GV2)
(宮崎正弘のコメント)ラオス、ミャンマー、ブータンといった最貧国からも義援金が届きましたね。
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 547回】
――ボクは地主・資本家のように利己主義者になりたくないんです
『五個杏子』(寇徳璋 少年児童出版社呂肖君 1955年)
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ある夏の夕暮時、半袖の開襟シャツに半ズボンの王徳生クンが、淡い水色のワンピースに真っ白な前掛けをした妹の手を引いて学校に向かって息を切らせて走っている。
王クンの頭は坊ちゃん刈りで妹の頭には長く延びた2本のおさげ。2人共、こざっぱりしたソックスにスニーカー。つつましやかな家庭で、規則正しく伸び伸びと育てられている風情。
学校から帰り近所の友達と遊んでいて、王クンは宿題を思い出した。そこで慌てて家に引き返し宿題をはじめようとしたが、筆箱がないことに気づいた。
「しまった。学校に忘れたんだ」。兄が家を飛び出すと、そこに妹が。学校に行くといっても、おやつでも買いに行くんだろうと信用しない妹は、兄についてきた。
校門が閉まる前に学校に着かねばと焦る兄は妹の手を引っ張る。懸命に走ったことで、妹は喉が渇いた。そこに「酸っぱくて甘い杏だよ」と物売りの声。「兄ちゃん、杏の菓子を買ってよ」
妹思いの王クンはポケットに手を突っ込むが、「しまった、おカネは鞄の中だ」。しゃがみ込んで駄々をこねる妹を、「家に帰ったら買ってやるから」となだめて一目散に学校へ。
教室に飛び込みまっすぐ自分の机に。あった、筆箱があった。筆箱を手に校庭に飛び出すと妹がいない。妹は校庭の隅の杏の木の下にいた。「兄ちゃん、あれ取って。わたし喉が渇いちゃったの。食べたい、食べたい」
それは生徒全員で育てている杏の木だった。みんなのもの、つまり公共財産だ。「妹のためとはいえ、それを取ることは公財私用の罪だ。ボクは地主や資本家のように利己主義者にはなれない」と王クンは煩悶するが、幸いなことに誰も見ていない。そこで5個の杏を取って妹に。喜ぶ妹。些か大袈裟だが、悩みは深い王クンだった。
翌日の休み時間。みんなで校庭でサッカーだ。王クンはゴールキーパー。杏の木の下に置かれたゴールを守りながら、杏の実が気になって仕方がない。友達が「おい、王クン。何かあったの。杏の木ばっかり眺めているけど」「別に・・・」
教室の戻ると先生が、「みんなが水をやったり、害虫を駆除したりして一生懸命に育てたから、今年は豊作で240個も杏を収穫することができました。このクラスの生徒は40人ですから、1人何個になりますか」。すかさず「240÷40=6だから、1人6個」の声。
先生が6個づつ渡そうとすると、王クンが前に進み出て先生の横に立ち、級友に向かって昨日のことを包み隠さず正直に話した。すると、
「自分の利己心じゃなくて妹のことを思えばこそだ。王クンは悪くないよ」
「違うよ。妹にも話して判らせるべきだった。『公共財産』を私的に取っちゃあダメだよ」
最後に先生が、「妹のためといいますが、やはり王クンには公共財産を守るという自覚が欠けていました。妹に教える努力を怠りました。こういった点はよくありません。ですが王クンには素晴しい点があります。それは自分の間違いを正直に話し、それを認め、自分から改めようとすることです。これこそ立派な心掛けです。王クンが犯した過ちを認めたこと。正しくありませんか」。
するとみんなは「そうだ、そうだ」。めでたし、メデたし。
他愛のない話だが、諫めても戒めても公財私用(=公の財産を私する)という悪癖は直りそうにない。
それは子々孫々と受け継がれる民族のDNAということ・・・ですネ。
《QED》
(ひいずみ・かつお氏は愛知県立大学教授。華僑、京劇研究で知られる)
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成23年(2011)3月28日(月曜日)
通巻第3285号
米国議会に拡がる懸念は福島原発パニックより「日本は米国債を売るのでは?」
復興資金確保に米債売却も選択肢だが、海外債権を切り売りできる「債権大国」
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米国議会に拡がる不安は日本が復興資金調達のため保有する8860億ドルの米国債を市場で売却し始めるのではないか」という懸念に立脚する。
米国は福祉予算拡大など、現時点で14兆2000億ドルの連邦政府の赤字を抱えながらも、なお借金をつづけるために新規に赤字国債を発行せざるを得ない。ただし利息を支払っている。利払いだけで予算の15%を占める。
中国は世界最大の米国債保有国。外貨準備高2兆6000億ドルのうち、米国債は9000億ドルを突破しており、しばしば米国に対して売却をほのめかし、ワシントンを恐喝するかのように政治圧力の武器として活用している。
日本は一度も、この政治的武器を行使したことがない。橋本政権のときに橋本首相が「売りたくなる衝動に駆られることがある」と発言しただけで、米国は周章狼狽した。
「いま日本が米国債を売ることは考えにくいし、95年神戸震災のときですら売却はなかった。日本はそれでも豊かな国であり、心配なのは利上げである」とティモシー・ガイトナー財務長官は議会証言(3月24日)しているが、連邦議会に拡がる不安は「売らないにせよ、確実なことがある。日本はもう買わない、ということである」
そうだ。日本がもうこれ以上、米国債を買わないことだけは確実だろう。
さて、空気はすっかり変わった。
東日本大地震により、日本には再建のための資金が必要だが、いまのところ10兆円の復興債発行だけ。論壇では産経新聞の田村秀男・編集委員が100兆円国債発行を主張しているのが、現時点での最高額(ついでに言えば小生と西村真悟氏が200兆円)。
別な視点からこの問題を考えてみよう。
日本の対外債権は266兆2230億円。ちなみに二位は中国で167兆7333億円。ドイツが118兆8596億円。
ところが米国は対外債務(借金)が314兆8299億円(いずれも09年統計)。
第一に日本は対外援助を中断、もしくは縮小できるレジティマシーを得た。国内復興のために海外援助を控えると世界に宣言するべきであろう。
第二に裕福となった中国には、有利子借款を早期に返却するように求めるべきである。チャイナスクールはこの期に及んでも中国への援助を続行すると言っているが、日本よりGDPが多くなった国に、なぜ援助が必要か?
第三に国連への分担金は、日本は相対比較でも高額すぎる。国連ほか国際機関への分担金を減額してもらう口実もできた。
第四に対外債権を切り売り、転売して資金を確保し、日本へ環流させよ。国内需要は復興のための建設、道路整備ほかに必要となり、同時に戦後最悪の失業率5・1%、334万人の失業者の雇用創出に繋がるからである。
これまでの日本は資金がだぶつき、使うあてがなく(需要が20兆円不足)、国民はひたすら貯金に励んできた。国民金融資産は1400兆円強である。
▼赤字国債200兆円増刷はメリットだらけ
個人消費、設備投資、政府支出、貿易黒字という四つのGDP構成要素のうち、消費と設備投資が縮小気味で、しかもデフレ、政府は緊縮財政という愚かな政策に陥没し、かろうじて貿易黒字がGDP拡大に貢献してきた。
経済理論に照らしても、こうした状況からはい上がるには政府支出の劇的な拡大しか手段はないのである。
こうなると貯金は投資にまわらず銀行は貸付先がないから国債を買うしかない。生保、農協バンクなどはわが国債ばかりか、米国債を買い増しするしかない。だから筆者らは政府支出を拡大せよ、そのために200兆円の赤字国債をおそれることはない、と主張するのである。
200兆円の国債発行は次のメリットがある。
第一に東日本大地震復興資金(およそ20兆円から25兆円)のみならず、これは日本全体の経済復興のために使える。
▼円安こそ、日本経済を救う
第二に資金のメドが経てば、復興五カ年計画が立案できる。長期的ビジョンのもと、既存の高速道路、トンネル補強工事など、日本全体を再度普請の槌音を響かせるための構想はある。防衛力の拡充、全国の周波数統一による電力供給網の整備も可能となり、総合的な国力拡充がみこめる。
第三に国際的反応である。200兆ともなれば、円は間違いなく円安にぶれる。一ドル=100円から120円前後に円安となれば、輸出競争力をふたたび回復でき、日本企業がいたずらに工場を海外移転して、国内雇用へ減らすという自暴自棄の姿勢を改めることができる絶好の機会にもなりうる。
「円安」こそは国を救う(筆者は為替レートも固定相場制復帰論だが、この論考は別の機会に譲る)。
第四に、国債増発は自動的に、日本が意図するか否かに拘わらず世界が争っている通貨安戦争に打って出ることができる。G7はすでに日本の円安介入を認めている。このチャンスを120%活用するには、通貨を安くすることが前提条件である。
第五に利上げ傾向が確実となり、不健全な金融システムが是正される。金融業が逆ざやでは、産業の血脈はいずれ動脈硬化、心不全と起こす状況から抜け出せるのである。
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(読者の声1)3月25日から26日にかけて、東日本大震災被災地に支援物資を届けてまいりました。
1、届けた物資
福島県相馬市へ肌着類約1700枚。
相馬郡新地町へ菓子類と子供用おもちゃ、ゲームなど。
宮城県山元町へ肌着類約4000枚、粉ミルク10缶、オムツ一箱、お尻拭き10000枚、女性用品一箱、などを届けて参りました。
2、現地の様子
支援物資は世界各地から寄せられていますが、地域によって偏りがあるらしく、相互に融通しているようでした。
被災直後から食料、水が第一に送られ、現在も食料水類はとりあえず足りているようですが、避難暮らしがいつまで続くか見当もつかず、将来再び不足する危険性もあります。
肌着は本当に喜んでくれました。避難所で話を聞くことができた人たちも口々に「着替えがしたい」と言っていました。私たちが「肌着を持ってきましたよ」といったらとても嬉しそうでした。
また避難所の子供たちに直接菓子やゲームなどを渡したときの子供たちの喜びようはありませんでした。群がるように集まって持って行き、早速家族でトランプなどで遊び始めていました。
たりないものは、着替えの洋服、靴、子供の遊ぶもの、菓子類の要望がありました。
被災民は異口同音に、支援に対して感謝も言葉を述べてくれ、健気に災害と立ち向かっているように見受けられましたが、言葉の端々に、ストレスを感じました(ちょっとしたことで怒鳴り声を上げたり、卑屈な態度をとったり)。
役場、市役所の人々は泊まりこんで復旧活動に当たっていました。
早朝から職員が出勤し、警察、消防、自衛隊が集結し、7:30にはそれぞれ出動していきました。担当区域を細分し、効率よく捜索活動ができるよう、任務分担がなされていました。
役場の人々は被災地の復興にいったい何年かかるのだろうか、と将来に対する不安を持っていました。
3、被災の状況
津波被害は、海岸線からおよそ1km~3kmにまで及んでいます。津波の高さは、高さ6mはあろうかという路肩を高くした道路をも乗り越えて内陸に至っていました。現認した家屋でも地上から高さ2m辺りに泥の線が残っており、その高さの海水が流れ込んできたことが分かりました。 私たちの調査活動中にも、2体の遺体発見に遭遇しました。
電気、ガス、水道はだいぶ復旧が進んでいます。東北電力、町のガス屋さん、市役所の水道局の懸命の復旧活動の賜物です。また道路は、自衛隊が重機を使って路上の瓦礫をいち早く撤去してくれ、人々の往来、物資の配給、被災地復旧活動などの効率性が非常に高くなっていました。
津波に浸食された田園の広さは、一体どれほどになるのか見当がつかないほどです。また、海水に浸かった土地が再生するのに何年かかるのかも皆目見当がつきません。
町の商店はもちろん、大規模小売店舗、大企業の工場、地場の製造業、すべての生産施設が流されました。残った機材も使い物になるかどうか。
特に農業の被害と原状回復には相当のエネルギーが必要だと感じました。
懸念したのは、この被災を機に、仕事をやめてしまうとか、移転してしまうとか、町の経済自体が収縮してしまうのではないかという点です。
4、復旧への展望
自衛官の皆さんが横一列になってストックのような棒を突き刺して行方不明者捜索に当たっています。みたところ20名の自衛官で1hを捜索するのに1時間程度かかっていると思われます。不明者捜索だけでもいったいどれほどかかるのか。最低1ヶ月はかかるでしょう。
いつまでも体育館の避難生活というわけにも行かず、仮設住宅建設の計画が進んでいますが、全避難民が入居できるだけの住宅を用意できそうもありません。一つには予算の問題、一つには設備量の問題です。そして、避難所に入ることを遠慮して、崩れかけた自宅でひっそりと暮らしている老人が少なくないことも遠因の一つでしょう。
寸断されたライフラインの復旧、家屋の再建、生業の建て直し、復興までまだまだ長い道のりです。
5、原発について
帰途、敢えて原発避難地域を通過して帰京致しました。当地の様子を少しでも知るためです。基幹道路の国道6号線は、地震による寸断もあり、ほとんどが普通状態のため沿岸部から約5kmの県道35号線を南下。約50kmを走行しましたが、途中遭遇した自動車はわずか10台。人は3人でした。地域全体がゴーストタウンでした。
しかし幸か不幸か、途中道を誤り、行き止まりの道に入ったらそこには人が!避難勧告に応じず、ひっそりと家の中で暮らしている人々もいることを知りました。
補足 現地で宿泊施設などあるはずもなく、トラックの荷台で寝袋に包まって寝るつもりで出発しましたが、地元の町長さんが「今晩はどこに泊まる?」と聞かれたので「トラックで」と申しましたら「今夜はいつになく冷えている。役場は何人も泊り込んでいるから、ロビーのソファで寝なさい」と言ってくれました。
ご好意に甘えて一泊させていただきました。
(佐々木俊夫)
(宮崎正弘のコメント)お疲れ様でした。映像では分からない現場の雰囲気、みんな健気に生きていこうとしていることに勇気づけられます。
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◎毎日一行●捕鯨基地 宮城県鮎川濱壊滅報道のNYタイムズに日本が正式に抗議した
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(読者の声2)先日貴誌にエッセイが掲載された在独の川口マーン惠美様のお友達は、筋金入りですね。私はとてもあそこまではできません。
ただ、日常が非常に質素なオランダに住み、気がついてみますと、停電や物資不足の際の対応には、東京に住んでいた頃よりもずっと強くなりました。もっとも東京でも、私の幼児期には、停電は日常茶飯事でしたし、家の中も冬は寒く、夏は暑かった。母は買いだめをせず、いつも「なんとかなるわよ」でした。今でもその姿勢を貫いています。でも、今回の原発による土壌汚染、水質汚染には、どう対処したものでしょうか。
日本人は「大丈夫、大丈夫」という良い慣習があるせいか、オランダへ帰ってきましたら、東京の混乱を知る人はほとんどいませんでした。ご家族に電話で様子を聞いても「大丈夫よ」と言われるので、本当に大丈夫と思っていたそうです。
NHKだけ受信している人たちは、総体的なニュースが入って来ないので、日本全体の様子がつかめなかったとのこと。仕方ないことで、それよりも、個人個人がいかに的確な情報収集能力を身につけるかが大切と思いました。
混乱が続く中、自衛隊、警察、消防の方々や、アメリカ軍、そのほかの海外救援隊、地元の方々の奮闘ぶりそのほか、日が経つにつれ、報道されなくなってきていると日本の友人たちから聞きました。みんな一様に、今の報道(特にテレビ)のあり方に不満を抱いています。怒っているという方が正しい。
ところで浦島花子の私から、2つばかりご質問があるのですが、もしかしたら頓珍漢?と思いつつ、伺わせていただきます。
1.計画停電その他、この非常時に、パチンコ店やゲームセンターなどはどうなっているのですか?まさか、通常営業??? (そうそう、大阪への新幹線の中は暖房がガンガン効いていて、申し訳なく思いました。)
2.プロ野球の開幕時についてですが、巨人が最後まで、3月の開幕にこだわったと聞きました。それに、いくら節電しつつとはいえナイターはないでしょう。野球はひとまず最低限半年遅れ開催にしても、後楽園ドームを被災者の一時避難所として提供することは、不可能なのでしょうか。経済効果云々というなら、屋根付きの球場は被災者に空けてあげて、草野球にこの際戻る、それもお日様のもとでのみって、出来ないのでしょうか。それほど野球って、日本人にとって大切なもの?被災者の命よりも、大切?? オランダの野球は本物の芝生の上で、もちろん屋根などない球場で、規模も小さく質素なものですので、日本の現状が理解不能になっております。
(在オランダ Hana)
(宮崎正弘のコメント)ご質問のパチンコ店そのほかですが、ゲームセンターも映画館も停電ですと営業が物理的にできないので、そのときは仕方なく閉店。ホテルなど自家発電の箇所は営業していますが、自粛ムードのため宴会・祝賀会・歓送迎会の80%がキャンセル。じつは先日も外国人接待のため、いつも予約の取れないレストランにひょっとしてと思って電話をすると、その場でとれました。
五月いっぱい、祝賀イベントはあらかたが中止され、日本全体で弔意を表しておりますが、これは先帝陛下御不例以来のことです。
野球はせめて元気を出そうというわけでしょうが、ナイターは電力をつかうので昼間のゲームになるのでは? ただし野球に興味のない小生としてはそれ以上の動静を知りません。春の高校野球はちゃんと開催されています。
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成23年(2011)3月29日(火曜日)
通巻第3286号 <3月28日発行>
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リビア政府軍、今度は英米仏の空爆により劣勢
カダフィの出身地も反政府勢力の手に陥落した模様
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アルジャジーラ(3月28日)に拠れば、英米仏などで構成される多国籍軍が3月27日にカダフィ大佐の出身地・トリポリ政府軍の拠点でもある、シルトを初めて空爆した。
また首都トリポリの軍事拠点をピン・ポイント爆撃した。カダフィ政府軍は空爆を避けるためシルトから首都トリポリに向け、退去した。
勢いに乗るリビアの反体制派は同日、産油地帯のブレイガ、ラスラヌフ、ベンジャワードを相次いで政府軍から奪回した。
ベンガジを拠点とする反体制派のスポークスマンは「カダフィ大佐の出身地である中部の主要都市シルトを攻略した」と発表した。リビア国営メディアは多国籍軍を「植民地主義の侵略者」と非難した。
ともかく西側の空軍力を借りて、反体制派が攻勢に転じたのだ。
ベンガジ側は「一週間以内に石油の輸出を開始する見通し」とのべ、今後、安定した外貨収入源を確保することで行政機構の整備に着手できるとしている。
一方、米国は荒っぽい空爆のあと、リビア介入の主導権をNATOにゆだね、しかもカダフィ殺害は選択肢にないと言明しているので、リビア内戦が長期化することになれば、スーダンがそうしたように、国土二分割案などが国連に浮上し、中間に国連停戦監視団が駐在する雲行きとなる可能性が高まった。
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読者の声 どくしゃのこえ DOKUSHANOKOE ドクシャノコエ
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(読者の声1)被災地へボランティア活動、頭の下がる思いです。ところが、面妖なことが伝わっています。各地に極左のピースボートが出現し、巧妙にボランティアに紛れ込んでいます。また自民党の長島議員は中越地震のときのノウハウとネットワークがあるので、ボランティア担当補佐官に連絡を取ろうとしても、辻本某女は十日間も連絡を取らず、しかも野党からの要請は「聞き置く」という態度だった由です。
(HJ子、栃木)
(宮崎正弘のコメント)もう一つ、或るアメリカ人、任務のため仙台に赴いて活躍している人ですが、被災地に警察が不足している。被災地で末端の治安が悪化していると言っております。自警団結成に東京から応援に駆けつけている有志もいます。
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◎毎日一行●池上某の番組はグリーンピースと生協、つまり極左応援団番組と
なった!
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(読者の声2)貴誌前号でオランダのHANAさんのご質問ですが、首都圏での計画停電が続くなか、パチンコ店はしっかり営業しています。
業界大手のマルハンのニュースリリース、3月13日発表と翌14日の発表で大きな違いがあります。
変更前:3月13日の発表内容は極めてまともなもので△営業時間の短縮(18時までを基本とする)△外照明、電飾看板照明灯の消灯。
変更後:3月14日、輪番停電の発表を受けての対応は、営業時間の短縮(輪番停電時間帯を含めて各地域別に個別対応)、外照明、電飾看板照明灯の一部節電(店舗営業時間により個別対応)と大きく後退しています。
パチンコ業界には節電の要請もされていないとの一部報道もあります。パチンコマネーによる政界汚染でしょうか。
(PB生、千葉)
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(読者の声3)今回の大震災に伴う計画停電で信号機が停止し、各地で事故が発生しているようです。
ドイツでは交差点には必ず逆三角形の優先/非優先マークが立てられています。信号機のあるなしに係わらず。
一般道路の橋には必ず戦車のマークとその許容最大荷重とスピードを示す標識も。ともに東西冷戦の置き土産のようなものです。 よく軍隊の移動訓練を見たものです。GPSのない時代ですが。
日本の道路は数が多すぎ(大小合わせて) しかも町とそれ以外の境界がないので、ドイツのような標識設置は不可能なのでしょう(つまりそれだけ社会インフラコストが膨大なわけですが) 信号故障などよくありました
が、そのために交通事故が増えるということはなかったように思います。
(Nik)
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(読者の声4)貴誌3284号にある中国の食塩買い占め騒動の記事ですが、文中にある「通常一キロ30元ほどのものが100元、150元と値段がつり上がり」という記載は価格体系が誤りです。中国の食塩は通常1袋500グラムで1.5元程度ですから、1キロでは3元程度。悪徳商人が500グラム入り1袋を5元、10元、15元と引き上げたというのが真相ですから正しい記述は「通常一キロ3元ほどのものが10元、15元と値段がつり上がり」となるはずです。
訂正される必要があると思います。
(商社員)
(宮崎正弘のコメント)ご指摘有り難う御座いました。中国語メディアの価格情報をそのまま転用したため錯誤が生じました。
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