「決断と実行に欠ける」菅首相 | 日本のお姉さん

「決断と実行に欠ける」菅首相

宮崎正弘『ウィキリークスでここまで分かった世界の裏情勢』(並木書房、1470円)
読んでおくべき。↑
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成23年(2011)3月24日(木曜日)
     通巻第3280号

 リビア空軍は事実上壊滅状態に、英国軍幹部がかたる
  地上戦は継続、連合軍はカダフィの陸上部隊にも空爆
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 「リビア空軍はもはや存在しない。空軍としての機能を果たせない」
 19日から開始されたリビア空爆、四日間の戦果が発表された。
 イタリアの空軍基地で英国空軍副司令官グレッグ・バグエル将軍は「アルジャジーラ」に語った(24日付け)。

 「リビア空軍の施設ならびにコマンド・ネットワークは著しい機能低下の状態となっており、空軍としての戦闘力はすでにない」。

 ただしカダフィに忠誠を誓う陸上部隊との戦闘はつづいており、多国籍軍は、反カダフィ武装勢力の拠点を失わせないために、空からの攻撃を継続している。
国際多国籍軍には米英仏にベルギー、カナダの空軍が参加している。

 トルコは空爆に批判的だったが、地中海に海軍の軍艦を派遣し、リビアへの密輸を監視しはじめた。

 ベンガジを拠点の反政府勢力は「トリポリはリビアの首都、われわれはトリポリを恢復する」と戦闘の継続を宣言しているので、まだ休戦状態には到らない模様である。
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(読者の声1)「東日本大震災 - 私は、どうやってボーイング767を着陸させたか?」
http://gyanko.seesaa.net/article/191942271.html
震災当日の午後、ポートランドから成田へ向かうデルタ航空91便のパイロットが書いたとされる手記、日本の航空管制の混乱ぶりがうかがえます。
ノースウエストはB767型機を持っていませんでしたが、デルタ航空と合併し成田でもB767を見かけるようになりました。
成田の午後1時から6時といえばデルタ・ユナイテッドともアジア・アメリカからの到着便と出発便でごった返す時間帯です。DL91便、上空での待機を命じられても最初は着陸時の混雑と思っていたところへ社からデータリンクで地震情報が入る。
(引用始め)
「日本の管制官の緊張度合いが極めて高いように私たちには感じられたのだ。日本の管制官は、私たちに対して、「無期限の」待機もありうると言ったのである。待機状態がいつ解かれるのか。その期限を明確に示してくれる人間はいそうになかった。私は急いで副操縦士と交代要員の操縦士に、他に着陸できる空港を探し、燃料の残量を絶えずチェックするように指示した。大洋を渡るフライトの後は、燃料の残量は大概、少ないからだ。各機の正操縦士たちが他の空港への振り替えを要求しはじめたのは、それからさして時間が経たないうちだった。おそらく10分程度だろう。カナダ航空、アメリカン航空、ユナイテッド…。全員が、燃料残量が最小限しかないことを報告していた。私の機体は、1時間半~2時間の待機であれば、間に合うだけの燃料が残ってはいた。だが、言うまでもなく、この代替空港の要求が事態を複雑にしはじめていた。日本の航空管制から、成田空港が損傷を受けたため無期限で閉鎖中であるとアナウンスがあったのはその後だった。すると、とたんに全機が、東京近くの羽田空港への着陸を要求しだした。JALや西欧の旅客機、5~6機が羽田へ向かう許可を得たと思いきや、今度は、「たった今、羽田も閉鎖された」と管制側からアナウンスが入った。なんてこった! 待機してばかりはいられなかった。私たちは全員で、大阪、名古屋といったもう少し遠い代替空港を探さねばならない事態に追い込まれた。」
(中略)
「カナダ航空、それからどこかの航空会社の旅客機は、燃料残量が「緊急」状態に陥っていた。旅客機は次々に米国空軍基地を目指しはじめた。東京に最も近い基地は、横田空軍基地だった。私たちもすぐさま、この基地へ向かう競争へ飛び込んだ。だが、横田もまた閉鎖されていたのだ!もはや場所がなかった。ここまで、コックピットの中はてんやわんやの状態だった。副操縦士は無線にかかりきり、私は操縦と指示出し、交代要員の副操縦士は、向かうべき場所が燃料の範囲内なのかを算定しようと航空図と格闘。そうしながらも、アトランタの社との間をデータリンク・メッセージが行き交った」
(引用終り)

冬場の西行き便は偏西風の向かい風でただでさえ燃料消費が多い。DL91便は成田から名古屋へダイバートを試みるが中部国際空港も満杯、三沢か千歳を目指す。
燃料はどんどん減っていき遂に「非常事態宣言」で千歳に着陸。
(引用始め)
「私たちの機は、千歳へ着陸した。無事に。だが、燃料は、あと30分で「本物の」燃料緊急状態になるところだった。無事というのは、いつだって気分が良いものだ。私たちは、空港から少し離れた駐車場までタクシーで行き(駐機場までタキシングのことか?)、そこで一休みしながら、5~6機かそれ以上の飛行機が空港へ向かうのを見た。最終的にデルタ航空は、747を2機、私のを含めて767を2機、777を1機、すべて千歳に着陸させた。アメリカン航空2機、ユナイテッド1機、カナダ航空も2機、見た。ANAやJALの旅客機は言うまでもない。追伸:9時間後、日本の航空はようやく飛行機にタラップをつけてくれるまでに落ち着き、やっと私たちは飛行機を降り、税関を通ることができた。……が、これはまた別の、興味深い話になる」
(引用終り)

かつて、ニューヨーク(JFK)で南米コロンビアの航空機が上空で待機しているうちに燃料がなくなり墜落といった事件がありました。
今回のケースも上空待機が長引いていたら、あわやの大惨事の可能性もあります。成田・羽田といった大規模空港が閉鎖になった場合、着陸だけなら滑走路は2000mもあれば十分でしょうが、入管・検疫・通関業務ができる空港は限られています。今回は事故もなく済みましたが、東海沖地震などで東京・名古屋・関西の空港がまとめて閉鎖になったら対応できるのでしょうか?
今回の震災では効率だけではなく、バックアップ体制の重要性が問い直されているように思います。
 (PB生、千葉)

(宮崎正弘のコメント)とくに米国の飛行機は燃料をぎりぎりにしか積んでこないので、これまでにも千歳緊急着陸という事態は頻発していましたが。。。
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◎毎日一行●「決断と実行にかける」と民主党議員が菅首相を批判
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(読者の声2)貴誌の「毎日一行」前号に「ロシアは援助してくれているから、領空接近には抗議しない。この男正気か?」
は全く同感です。
今朝(23日)の産経新聞紙上でこの記事を見た時には、「こんな幼稚な男が外務大臣か?」と我が家では朝から怒り心頭です。
全く、お人よし外交、公と私を切り替えられない無能外交そのものです。うちの町内会の役員のほうがまだましだ。誰がこんな男を外相に任命したのか?その前に誰がこんな男に票を入れたのか? 議員のレベルは国民のレベルとはいうものの、こんな男に票を入れたのはやはり愚民としか言いようがない。(私たちの選挙区ではなかったのが不幸中の幸いです^^;)。(GV2)
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(読者の声3)貴誌3279号『毎日一行』≪「ロシアは災害援助に協力してくれた。だから領空侵犯に抗議しない」と松本外相。この男、正気か?≫
には全くもって同意。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20110318103.html

それって、「お客さんはウイスキーをボトルキープしてくれたから店の若い娘のオッパイ触ってもいいよ」とかいうふざけたバーのママ並だ。
大体、日本は冷戦後に金や技術の無いロシアに代わってシベリアの核廃棄処理をやっているのだ。これくらいは知っておけ、マツモト!
真の友は「真実の時」に分かる。ロシアは敵だ、少なくともそう思われても仕方が無い行動を取っていると警告すべきである。
加えて外務大臣が「何故怒こらないのか」というと、それは愛国心が全く無いからである。日本列島は日本人だけのものでなく、ロシア軍のものでもあるのだ。
これが民主党である。全くとんだ時代だ。
 (道楽Q)

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(読者の声4)貴誌3279号(読者の声2)でGA氏が「底値を外人が先物を使い自作自演で掻っ攫っていきました。個人は信用取引の追証でしょう。国内法人はいつも下手です」とありましたが、先日私が書かせていただいたトヨタ株の件と同じ状況です。
今から20年以上前にThe Economist Newspaperに日本の産業は優秀だが、金融業界が無能で産業界が稼いだ金を還流してくれている、と書いてあったのをその通りだと納得したのを思い出しました。
あのころから、いや昭和初期の金融恐慌、幕末の「コバング」騒動のときから全く変わっていない。しかも、金融業界の人間はその損を他のまじめに働く人たちに廻して自身は欧米金融資本のおこぼれに与っているという構造が全く変わっていませんね。
今の日本の金融市場は欧米の金融業界にとって入場料を払う代わりにどっさりとお小遣いをもらって楽しめる遊園地のようなものです。
  (ST生、千葉)

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(読者の声5)病院からやっと許可が下りて夜勤明けの25日から4月2日まで岩手県で活動します。
赤十字にはスタンダード社から特定省電力無線機300台寄付もらいました。現地避難所には何もありません。避難民も着の身着のまま・・ラジオもテレビもありません。暖房も毛布も不足しています。
東京都支部の立川防災倉庫の救援物資2万人分は底をつきました。搬送用の救急車もすべて送りました。
1週間ずつ交代で活動していますが避難所は5℃外は氷点下です。民主党政権は何もしないです。国民に声が届いていません。10万人規模のボランティアが必要です。
宮城:福島:岩手・・・個人宅に避難している住民の数は相当数だと思います。地方自治体の許容範囲を超えています。まず道路の復旧とボランティアが泊まれる宿泊施設。大型バスで大量にボランティア送り込む必要があります。
失礼なお願いですが企業に呼びかけていただき提供できるものはなんでも地方自治体経由で送ってください。必要なことは再建に向けてと夢と希望です。私は最初の医療活動は遺体の処理と土葬だと思っています。
避難所向けの子供たち向けの絵本や遊べるものください。
(日本赤十字社東京都支部 救護ボランティア HY生)

 サイト情報
米中経済安全保障調査委員会 (USCC) は3月22日、中国の航空宇宙産業に関する報告書を発表した。中国の航空業界の発展や、民間の航空機製造能力、民間や軍の航空宇宙分野の技術力、中国航空宇宙業界に外国からの参入を促す中国政府の働きかけ、米国を含む外国の航空宇宙会社がどの程度、部品などを中国に頼っているかなどについて。
中国の航空機製造業発展において外国企業が果たす役割や、外国企業に対する中国政府の政策などについても分析。ランド研究所が作成した。
(1)報告書 Ready for Takeoff: China’s Advancing Aerospace Industry、National Security Research Division, RAND、Sponsored by the U.S.-China Economic and Security Review Commission, 2011
http://www.uscc.gov/researchpapers/2011/RAND_Aerospace_Report%5B1%5D.pdf
(PDF 4.94 MB, 142p.)
(2)プレスリリース The U.S.-China Economic and Security Review Commission Releases Report: Ready for Takeoff: China’s Advancing Aerospace Industry、 The U.S.-China Economic and Security Review Commission, March 22, 2011
http://www.uscc.gov/pressreleases/2011/11_03_22pr.pdf
(PDF 146 KB, 1p.)
   ▽
  宮崎正弘の独演会が開催されます。土曜、夕方です!
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さぁ。元気を出そう!
どなたでも予約なしで御参加いただけます!

宮崎正弘独演会「中東民主化のつぎは中国ジャスミン革命?」
  大震災のディフェンス・ラインの欠陥、日本経済の見通しに触れてから演題へ。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@     記
とき  3月26日(土) 16:00から(1530より受付)
場所:  早稲田奉仕園 スコットホール
 http://www.hoshien.or.jp/map/map.html
主催:  特定非営利法人 修学院 
http://shugakuin.jp/
会費 : 1000円 
連絡先:07064709513 FAX 0448729028
e-mail : info@shugakuin.jp
絶賛発売中!
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宮崎正弘『オレ様国家 中国の常識』(新潮社、1470円)
<宮崎正弘のロングセラーズ>
『上海バブルは崩壊する』(清流出版、1680円)
『猛毒国家に囲まれた日本』(佐藤優氏との対談、海竜社、1575円)
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『絶望の大国 中国の真実』(同じく石平氏との対談。ワック、933円)
『日米安保、五十年』(西部邁氏との対談。海竜社、1680円)
『中国ひとり勝ちと日本ひとり負けはなぜ起きたか』(徳間書店、1680円)
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
◎宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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