アメリカ軍の放水車を利用して地上から放水
福島第一原発 地上から放水へ
3月16日 15時18分
北澤防衛大臣は、16日午後、記者団に対し、福島第一原子力発電所の3号機と4号機を冷却するため、アメリカ軍の放水車を利用して地上から放水が行われるという見通しを示しました。
北澤防衛大臣は、16日昼すぎ、総理大臣官邸で菅総理大臣と会談したあと、記者団の取材に応じました。この中で、北澤防衛大臣は、十分な冷却機能が確保できなかったり煙が上がったりしている福島第一原子力発電所の3号機と4号機について、「アメリカ軍の放水車が現地にある。午前中にアメリカ軍の横田基地で操作のしかたを教わった東京電力の職員が、今、現地に向かっていると思う」と述べ、まもなくアメリカ軍の放水車を利用して地上から放水が行われるという見通しを示しました。そのうえで、北澤大臣は「地上から放水を行い、その効果を見ながら、より強力な放水が必要であれば、ヘリコプターからの放水に切り替える」と述べ、地上からの放水で十分な効果が上がらなければ、自衛隊のヘリコプターが上空から放水することを検討する考えを示しました。ただ、実際に上空からの放水が行えるかどうかについては、「現地の天候がふぶいており、ヘリコプターの飛行を決断できないので、もうしばらくたたないとはっきりしない」と述べました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110316/k10014713811000.html
3号機 自衛隊ヘリで注水準備
3月16日 15時18分
福島第一原子力発電所の3号機の使用済み燃料を保管しているプールが冷却できない状態になり、水が蒸発して燃料が露出してしまうおそれが出ていることから、自衛隊は、政府の対策本部の要請を受けて、ヘリコプターで上空から水を注水する作業の準備を始めました。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110316/t10014714221000.html
政府 上空から放水検討を説明
3月16日 15時22分
東北関東大震災を受けて、政府の代表と与野党の幹事長らによる会議が初めて開かれ、政府側は、福島第一原子力発電所への対応について、自衛隊のヘリコプターによる上空からの放水を検討していることなどを説明しました。
会議には松本防災担当大臣や与野党の幹事長らが出席し、細野総理大臣補佐官が、福島第一原子力発電所の現状を説明したうえで、「リスクはあるが、自衛隊のヘリコプターによる放水を検討せざるをえない」と述べました。これに対して、野党側からは「屋内退避の指示が出ている、半径20キロから30キロの範囲に住む人たちも、早めに子どもやお年寄りなどから、順次、避難させたり、いざというときのための移動手段を確保しておくべきだ」といった意見が出されました。また、被災地への支援についても、「ガソリンや食料、医薬品などが不足しているので、物資の輸送のために東北自動車道などを通行できるようにして届けるべきだ」といった指摘が相次ぎました。また、野党側から、震災対策を担当する大臣を置くよう求める意見も出されました。こうした意見を踏まえて、18日に改めて会議を開き、政府側が回答することになりました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110316/t10014714261000.html
南相馬 まだ10人避難できず
3月16日 15時32分
福島県南相馬市の災害対策本部によりますと、避難指示が出されている福島第一原子力発電所から半径20キロ以内の住民のうち、まだ避難できていない人が市内に10人ほどいることが分かり、自衛隊員らが避難誘導に向かったということです。
避難指示が出されている区域の住民について、警察では、15日の午前中までに、すべての避難が完了したと発表していましたが、南相馬市の災害対策本部によりますと、15日から16日にかけて避難指示の対象になっている小高地区の住民から「自宅に残っている」という連絡があり、調べた結果、避難できていない人がおよそ10人いることが分かったということです。避難できていない人の多くが、自宅で暮らしている寝たきりのお年寄りや、移動手段がない高齢者だということで、16日午後、自衛隊員や南相馬市の職員が避難誘導に向かったということです。南相馬市の災害対策本部では、16日夜までに市内の保健所に移動させて放射性物質が付着していないかを調べる検査をしたあと、近くの避難所に移したいということです。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110316/t10014714591000.html