軍事情報 第464号 (最新軍事情報) | 日本のお姉さん

軍事情報 第464号 (最新軍事情報)

『軍事情報 第464号 (最新軍事情報) 』
◇◆◇ 発行講読者数:11187名/平成23年(2011年)2月21日(月)発行 ◇◆◇
こんにちは!!
おき軍事のエンリケ航海王子です。
今週も目を通していただきありがとうございます。

最新軍事情報をお届けします。
受け取っていただいたあなたに、心より感謝しております。

気温の変動が激しい今日この頃です。
どうぞお身体ご自愛されますよう。


(エンリケ)

※オススメ
『田母神国軍 たったこれだけで日本は普通の国になる』
http://tinyurl.com/2d689kb

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■わが国民性最大の盲点「目に見えない脅威」の啓発
「日本安全保障倫理啓発機構(JSEEO)」
詳しくは ⇒ http://www.jseeo.com/about_us2.html
● 最新軍事情報
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【軍事理解のための「3つの土台」】

1.せめてこれくらいは国民として把握しておきたい軍事の常識

⇒軍事は政治の延長線上にあるもので、決して特別なものではない。
 だから、軍事を忌み嫌う人は、政治を正しく理解することが出来ない。
 一方で、軍事を必要以上に神聖なものと捉える人も、全体を見誤まる。

2.国民の軍事理解でイチバン欠けている部分

⇒国際政治がバランスオブパワーの関係で成り立っているということを知らな
 い。一方で、そのようなことを知らないお人好しが、あたかも善良な人で
 あるかのように捉えられる傾向にある。残念ながら、現実の国際社会は
 単なる仲良しクラブにあらず。

3.ナゼ国民は、軍事理解に乏しいのか?

⇒自国への帰属意識が希薄であるため。守るべき対象(日本)を感じることが
 出来ないのだから、軍事を理解することなど到底不可能。国家観に対する
 教育を怠ってきたことのツケ。
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■<<「方便」報道はやはり「誤報」か >>(花岡信昭)

普天間移設をめぐる鳩山前首相の「方便」発言が政界を揺るがせている。

これまで要人の発言が失言、妄言としてやり玉にあがったのはいくつもあるが、今回の
「方便」発言の扱いは、どう考えてもおかしい。

鳩山氏を擁護するわけではないが、政治メディアのあり方としてこれでいいのかどう
か。

結論的にいってしまうと、鳩山氏は「方便」という言葉をつかってはいないのだ。どう
もそれが真相らしい。

発言の詳報が琉球新報に掲載されているが、その部分はこうなっている。

<県内移設理由として在沖米海兵隊の抑止力は唐突感があった。「徳之島も駄目で辺野
古となった時、理屈付けをしなければならなかった。海兵隊自身が(沖縄に)存在する
ことが戦争の抑止になると、直接そういうわけではないと思う。海兵隊が欠けると、
(陸海空軍の)全てが連関している中で米軍自身が十分な機能を果たせないという意味
で抑止力という話になる。海兵隊自身の抑止力はどうかという話になると、抑止力でな
いと皆さん思われる。私もそうだと理解する。それを方便と言われれば方便だが。広い
意味での抑止力という言葉は使えるなと思った」>


ここでは、鳩山氏が「方便」という言葉を使ったように書いてあるが、「方便として
(抑止力を)使ったということか」という記者の質問に対して、「そういわれてしまえ
ばそうかもしれないが・・・」ぐらいの発言だったようだ。

インタビューは2回にわたって行われた。おそらくは、普天間問題をめぐり鳩山氏がさ
まざまな角度から所信を述べたのであろう。それをぐっと縮めてインタビュー記事とし
てまとめあげたのが、琉球新報、沖縄タイムスの報道だ。

これによって「方便」発言は一人歩きすることになる。普天間移設への賛否を超えて元
首相のおよそ考えられない発言として伝えられた。琉球新報は社説で「万死に値する」
とまで書いた。

鳩山氏が本当にこの言葉を使っているのなら、それでもいい。だが、「話の全体として
は『方便だった』と認めたことになる」といった解釈ならば、ここはちょっと待てとい
いたい。

「方便ということか」「そういわれればそうかもしれない」というやりとりと、鳩山氏
自らが「方便だった」というのとでは、意味合いが違う。

これはとんでもない「誤報」なのではないか。あるいは「ひっかけ質問」といわれても
やむをえまい。

鳩山氏にわきの甘さがあったのは事実だとしても、「方便」という刺激的な言葉を鳩山
氏自身が用いたのかどうか、そこが重要だ。


政治家の発言は重い。だから、筆者の体験だと、インタビュー記事をまとめる場合に
は、本当に言ったことだけを書いて、意味合いなどはカッコで補強するという手法を
使ってきた。そこは神経を使わなくてはならないポイントだ。

このケースだと、
<・・・(それは方便としてということか)そういわれればそうかもしれないが・・・>
といった書き方にならないと正確とはいえない。

新聞メディアの信頼性にかかわることだから、しつこく書いている。琉球新報、沖縄タ
イムスはその間の事情を明らかにする責務があるように思える。


【花岡信昭メールマガジン890号【2011・2・20】より転載
 http://www.melma.com/backnumber_142868/ 】


⇒「万犬虚に吠える」
過去の歴史を振り返っても、マスメディアの誤報責任は、わが国の行く末を左右する
重大事と考えます。軽く扱ってはいけないと信じます。

極悪政治しかできない民主党をつぶすため、祖国を貶める行為に荷担する。
そんな無見識な人ではありたくないですね。
花岡さんのようなジャーナリストがいることは救いですね。


■米空軍将官人事

空軍参謀総長は110218、次の人事を発令した。

太平洋空軍司令部作戦計画調達担当副部長(在 ハワイ 真珠湾ーヒッカム統合基地)
のマイケル・A・ケルツ准将は、太平洋軍戦略計画・政策担当(J5)部長(在:ハワイ
 H.M.スミス駐屯地)に発令された。

太平洋空軍13空軍副司令官(在 真珠湾ーヒッカム統合基地)のスコット・D.ウエス
ト准将は、太平洋空軍司令部作戦計画調達担当副部長(在 ハワイ 真珠湾ーヒッカム
統合基地)に発令された。

太平洋空軍51戦闘航空団司令(在韓国 烏山空軍基地)のパトリック・C.マラコウス
キ大佐は、准将に昇進し、太平洋空軍13空軍副司令官(在 ハワイ 真珠湾ーヒッカ
ム統合基地)に発令された。

空軍司令部参謀副長特別補佐官(在 ワシントンD.C. 国防総省)のスコット・M.ハン
ソン准将は、スパーツ将校教育センター長兼ねる空軍大学校長、空軍教育訓練集団司令
官(在 アラスカ マクスウェル空軍基地)に発令された。

太平洋空軍司令部兵站部長(在 ハワイ 真珠湾ーヒッカム統合基地)のハワード・B.
ベーカー准将は、空軍資材集団 空軍グローバル兵站支援センター長(在 イリノイ州
 スコット空軍基地)に発令された。

兵站・施設・後方支援担当空軍参謀副長の下、プログラム統合担当副部長(在 ワシン
トンD.C. 国防総省)の任についているマーク・M.マクロード大佐は准将に昇進し、太
平洋空軍司令部兵站部長(在 ハワイ 真珠湾ーヒッカム統合基地)に発令された。

空軍資材集団オグデン航空兵站センター航空宇宙支援部長(在 ユタ州 ヒル空軍基
地)のリチャード・S.スタップ大佐は准将に昇進し、統合参謀本部編制・資源・評価部
(J-8)要求担当副部長(在 ワシントンD.C.)に発令された。


■米海軍将官人事

メイバス海軍長官と海軍作戦部長のラフヘッド大将は110217、以下の人事を
発令した。


10潜水戦隊司令(在 ジョージア州 キングスベイ)のバリー・L.ブルナー准将は、
海上戦開発集団司令官(在 ヴァージニア州 ノーフォーク)に発令される。

統合集団統合先遣能力コマンド司令官のウォルター・E.カーター・ジュニア准将は、
12機動戦隊司令(在 ヴァージニア州 ノーフォーク)に発令される。

70任務部隊指揮官兼ねる5機動戦隊司令(在 横須賀)のジェームス・D.クロード
准将は、日本地域海軍司令官、在日米海軍司令官、在日米軍海上部隊司令官(在 横須
賀)に発令される。

中央集団計画・政策担当副部長(在 フロリダ州 マクディル空軍基地)マイケル・T.
フランケン准将は、アフリカ集団のアフリカの角統連合任務部隊指揮官(在 ジブチ 
レモニア駐屯地)に発令される。

9機動戦隊司令(在 ワシントン州 エベレット)のマーク・D.グアダグニニ少将は、
艦隊総軍司令部の即応訓練担当部長(在 ヴァージニア州 ノーフォーク)に発令され
る。

海軍作戦本部作戦計画部長のジョン・R.ハーレイ准将は、70任務部隊指揮官兼ねる
5機動戦隊司令(在 横須賀)に発令される。

海軍安全センター長(在 ヴァージニア州 ノーフォーク)のアーサー・J.ジョンソン
少将は、海軍作戦本部評価部長(在 ワシントンD.C.)に発令される。

海軍作戦本部評価部長(在 ワシントンD.C.)のブライアン・C.プリンドル少将は、
海軍安全センター長(在 ヴァージニア州 ノーフォーク)に発令される。

艦隊総軍司令部3部統合作戦部長(在 ヴァージニア州 ノーフォーク)のジョセフ・
E.トファロ大佐は准将に昇進し、10潜水戦隊司令(在 ジョージア州 キングスベ
イ)に発令される。


■米海兵隊将官人事

ゲイツ国防長官は100217、オバマ大統領が次の人事の指名推薦を行ったと
発表した。

3海兵航空団指揮官のトーマス・L.コナント海兵少将を中将に昇進させ、太平洋集団
副司令官に補する。



■米、対テロ警戒レベルを上げる

今年は9・11テロから10周年の記念の年に当たります。
米議会の本土防衛委員会は、現在米が直面している幅広いテロの脅威への警戒を促して
います。


■ロシア、北方領土への軍事力増強へ

メドベージェフ大統領は、「北方領土はロシアと一体」「ロシアにとっての戦略的要衝」と述べています。ロシア軍の北方領土における軍事力増強・展開の裏づけになる動きと思われます。

国際社会はバランスオブパワーの原理で動いています。
(冒頭の三つの言葉をご参照ください)
わが北方向けパワーが手薄になったから、北からパワーが入り込んでくるのです。
単純な話です。

⇒フランス製のミストラル級強襲揚陸艦(*)を北方領土近海で展開させるという話もありますね。

(*)フランス海軍、強襲揚陸・指揮艦、

'04/10/06進水、
'05/12就役、母港=Toulon、
'08/04/08~13東京に寄港、その後ミャンマー支援に赴くが軍事政権受入拒否、
'10/02・フランス政府はロシアに1隻の売却合意と公表;

<主要目>
基準排水量16,500t、満載排水量21,300t、全長199m、全幅32m、吃水6.3m、
パワープラント:Wartsilaディーゼル交流発電機16V32(6.2MW)×4基、Wartsila Vasaa
ディーゼル補助発電機18V200(3MW)×1基、Mermaid電動機7MW×2基、5翅プロペラ×2軸、
速力18.8kt、航続距離10,800km/18kt・19,800km/15kt、

搭載能力:
LCAC揚陸艇×2隻・Leclerc戦車×13両(1個大隊)、車両×70両、
乗員:士官20・下士官80・水兵60・兵員450(短距離航海時は900)司令部要員150、
指揮所設備、MMR-3D NG G-band多機能フェーズドアレイ・レーダ、

兵装:
Simbadシステム(Mistral SAM発射機)×2基、Breda-Mauser 30mm機関砲×2門、
M2-HB Brawning 12.7mm機関銃×4梃、搭載航空:NH90重ヘリコプタ×16機又は
Aerospatiale Gazelle軽ヘリコプタ×35機<海>

【参照 コモ辞書 http://homepage3.nifty.com/OKOMO/ 】


■食料高騰で政情不安になりそうな国

世界食料機関(FAO)が今月発表した報告書は、世界レベルで食料価格の高騰が過去最高を更新しており、以下の国々では食料高騰がきっかけとなって政情不安が発生する恐れがあると警告しています。

コートジボアール、エジプト、ハイチ、マダガスカル、フィリピン、イエメン。


■エジプト軍、シナイ半島に展開

エジプト軍は今月はじめ、完全武装した800名規模の歩兵・砲兵部隊をシナイ半島で
展開させていたそうです。目的は、反政府運動が国全体を飲み込もうとしていた情勢下
で、国家統治を維持することにあったとされます。

エジプト軍がシナイ半島に完全武装した部隊を展開したのは、1979年のエジプトー
イスラエル平和条約調印以来で、展開に当たっては、110202時点で、イスラエル
の同意を得ていたそうです。


■米陸軍戦略大学が出している論文

ただで読めるものばかりなので、お時間があれば参考までに
手にとってください。(英語です)

たとえばこんなのもあります。

「Civil-Military Relations in Medvedev's Russia」
http://www.strategicstudiesinstitute.army.mil/pubs/display.cfm?PubID=1038


■エンタープライズ機動戦隊、スエズ運河を通過

米海軍のエンタープライズ機動戦隊(指揮官:クラフト少将。空母「エンタープライ
ズ」(1空母航空団)、巡洋艦「レイテ湾」、高速戦闘支援艦「アークティック」で
編成)は110215、スエズ運河を通過し、5艦隊責任地域に入りました。


■「作戦計画5029」

半島非常時に備えた計画として知られるのが、米韓の間で共有されている「概念計画(CONPLAN)5029」でした。

金大中が大統領時代の1999から米韓両国が協議を始め、その結果生まれたのがこの「概念計画(CONPLAN)5029」です。
5つのシナリオを中心とする内容ですが、兵力動員や部隊配備などが盛り込まれていない抽象的なシナリオに過ぎません。

当然、米韓両軍は概念を具体化した「作戦計画5029」にするよう主張します。
ところが韓国の左翼政権(金大中・盧武鉉)はこれを拒否し、作戦計画はできませんでした。
戦後日本の政治をになってきた人々と同じく、「北鮮事態急変に備えた軍事作戦計画を立案する発想」そのものが理解できず、受け入れることもできなかったのです。

しかし、現在の李政権が発足して1年目の2008年。北鮮の金正日が脳溢血で倒れます。このことは、「5029はいつでも実行可能な作戦計画に変更すべき」とする米の要求を拒否する理由をなくします。約1年間の米との協議の結果、「作戦計画5029」は完成しました。

ところが韓国政府は、「作戦計画5029」が完成したことを公表しませんでした。
「『5029』による韓米合同軍事演習を実施すべき」という米国側の度重なる要求も受け入れませんでした。「あえて北朝鮮を刺激する必要はない」という理由からだったそうです。

しかし、その後に起きたのが、海軍哨戒艦「天安」の魚雷による撃沈、延坪島砲撃です。

これを受け、さすがの韓国政府も、今年の米韓合同軍事演習「キーリゾルブ」から、「作戦計画5029」による訓練の実施に同意するに至ったということです。


⇒いつも思いますが、北鮮の行動は、癒着状態に陥っている東アジアの安保環境をよくする方向に進めるきっかけをつくっていますね。


■軍艦三笠が復刻

昭和7年(1932)『少年倶楽部』新年号の豪華附録が、「軍艦三笠の大模型」です。
全長およそ820mm。ペーパーモデルの常識を破る重量感にあふれた造作にくわえ、
軍艦独特の複雑な形状も見事に表現したこの模型は、当時の子どもたちだけではなく、
その後も長きにわたってファンを魅了し続けてきました。

【セット内容】
・「軍艦三笠の大模型」の部品シート(8枚)
・部品シートが入った紙袋(裏面に戦闘旗や大将旗など)
・「三笠の作り方」(組み立て図)
・マストのタテ棒、推進器用の棒
・マストのヨコ棒(加工済み)
・マストの突き出し用の針金
・空中線用の黒糸
・ウラ貼り用の厚紙
・台を作るための厚紙(カット部、折れ線印刷済み)
・解説書


【注意】
・昭和初頭の印刷技術のため、復刻した模型や「三笠の作り方」(組み立て図)には、
印刷のかすれ、ずれ等のある箇所があります。
また、パーツの“ツメ”が“差し込み口”へスムーズに入れにくい部分があり、
その際にはナイフなどで調整していただく必要があります。
あらかじめご了承ください。
・本商品は附録の模型を復刻したもので、『少年倶楽部』本誌はついてません。


オークションでも入手は極めて困難。
手に入れるなら今しかありません。
http://tinyurl.com/25loqym



(おき軍事情報部)
● 高志さんのコラム 「国民年金の花柳な生活」
■2011/02/18 (金) 病院に持って行ったモノ

 PCの使用は禁止と病院の案内書には繰り返して書いてある。インターネットは出来ない。しかし、私はノートPCを持って行く事にした。キーを叩くなど、音を出さなければ良い訳だ。電池は最初2個持ち込み、毎日1個づつ家内が家に持って帰り、充電して持って来れば、病院の電気を使うわけではないし、文句はあるまい。

 PCは書籍の代わりである。特別、安静に横臥していなければならない様な病状ではないから、枕頭のテレビ台の手前に置き、腰掛けてディスプレーの文章を読めば良いのである。8GBのUSBメモリーに日頃Web上で読みたいと思いながら、長過ぎたり、難しくて読めなかったものなどを手当たり次第に詰めた。最後に「日本国憲法」を。多くの人が崇め、護ろうとする「憲法」の何処がそんなに良いのか。

 私は昔から「読書百遍意自ずから通ず」という主義である。しかし、今まで「日本国憲法」を前文から最後まで通して読んだ事など1度もない。では、この機会によく読み、考えてみよう。ひょっとすると私は「護憲派」に転向するかも知れない。

 8ギガ・バイトのメモリーには余裕があった。昨年8月11日から配信の始まった 
【軍事情報 特別企画 (荒木肇氏の「小銃と日本人」)第1回から、入院の前日に配信された第19回まで。
     http://okigunnji.com/
     http://www.mag2.com/m/0000049253.html 

 このユニークな才気溢れる力作を、私は5回までしか読んでいなかった。体調不良の為である。丁度19回目が配信されたところであった。それまでに読んだ部分で、一番頭に残っているのは荒木氏の喝破された次の部分である。

 《日本人がほんとうに武装解除され、刀剣や銃砲にふれなくなったのは、正確に言えば大東亜戦争の占領軍による「刀狩り」のおかげである。明治維新で政府は躍起になって、軍や警察以外の者には、帯刀や銃の保有を取り締まろうとした。しかし、日本人の銃を愛好する伝統は、かんたんには消せるものではなかった。異民族による占領だけがそれに成功したというのは、日本人や社会を考える上での重要な事実でもある。
(第4回)》

 そして、これも軍事情報別冊「ある通信兵のお話」http://ohanashi.okigunnji.com
 もう、何回読んだかわからないが、矢張り、メモリーに詰め込んだ。

 作者の三好照雄氏は私と同じ昭和一桁生まれである。それが僅かな年の差でこうまで違ってしまうのか、と何時も感心してしまう。氏が当時の最前線であった本土上空で、
命を賭けて戦っていた同じ頃、私は後方基地の滑走路造りや芋畑で汗を流す程度の明け暮れだったのだ。

 三好氏は所謂少年飛行兵である。今風に言えば高校3年生か大学1年生で、陸軍航空隊の機上通信員として第一線で活躍、殊勲に輝いた人なのである。三好氏だけでなく、
登場する人物の一人一人が、皆、立派な人格を持っている事も、今の日本では考えられない事態で、戦前の日本はこれが普通だったのだと改めて思わされる。詳しい「おはなし」は原作を読んで頂くとして、私の最も好きな(第12話)「B29との遭遇秘話」を省略して少しだけ引用させて頂く。

 《敵機の左側上空にでて操縦席を見ると、左側3分の1程度が欠落、副機長が懸命に操縦していますが、左のエンジンは2基とも止まり、オイルが燃えて真っ黒な煙を吐いています。被弾状況から判断すると、高射砲の至近弾で満身創痍となったのでしょう。
 「撃たないのでありますか」との答えは「俺は手負いの鹿は撃たない、よく見ておけ これが空の要塞といわれるB29だ」「海面をよく見張っておれ、潜水艦が現れるだろう、敵機の僚機にも注意しろ」》

 《眼を凝らして四方を見渡すと潜水艦らしき姿。潜望鏡深度で、B29の後を追うように航行するのを発見しました。「潜水艦は急浮上するぞ」との相棒の声。まもなく急角度で潜水艦が浮上するのが見えました。》

 《私達はB29の周囲を旋回しながら監視を続けていましたが、ほどなく潜水艦のハッチが開き、水兵が高射機関銃のカバ-を外してこちらを狙っており、命令を待っているようです。艦橋のハッチが開き2.3人の将校らしき姿が現れ、双眼鏡でこちらの様子をうかがっています。》

 《B29は海面すれすれに飛び着水を試みようとしていますが、機体の破損状況から、水平に着水すれば、衝撃で操縦席は吹っ飛ぶでしょう。力が尽きたのでしょうか、水平に突っ込むように着水しました。

案の定、操縦席は吹っ飛び、爆弾倉と機体の前部から海水が雪崩れ込み、大きな機体はみるみる沈んで行きます。》

 《潜水艦から救命ボ-トが救助に向かっていましたが、上空から見ると沈んでゆく機体に近づくのが遅く感じられ、我を忘れて「早く、早く」と念じました。

その時は戦争を忘れ、まるで映画を観ているようでしたが「潜水艦の銃を見張っておれ」との声で我にかえりました。B29からは間一髪で何人かが救助され、やがてその大きな機体は波間に消えました。》

 《上空を旋回していると、潜水艦の艦橋で一人が挙手の敬礼をしているのが見え、私も思わず敬礼をしました。
潜水艦の上空を飛び、翼を僅かに振って飛び去りましたが、後ろを振り向くと艦橋にまだ人影が見えましたが、その姿は、私の目には「ありがとう」と言っているように映りました。》

 なぜ、引用させて頂いたか。私の意図がお分かりであろうか。これは実話だ。帝国陸軍航空隊の戦った歴史の一部である。しかし、その歴史は、この先、誰が語り継いで行くのであろうか。

沖縄戦では避難しようとした民間人を守備軍が追い払ったとか、自決を命じたとか、歪められた歴史だけが残されそうな勢いである。こんな間違いを後生まで残して良いのか。その思いは日を追って強まるのである。

http://www5.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=514369&log=20110218


【「国民年金の花柳な生活」より  http://www5.diary.ne.jp/user/514369/ 】

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次回の講義は、来週金曜日3月3日です。

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090509 20:00スタート
塾長:田母神俊雄さん(元空将[元空軍大将] 元空幕長)
塾生:sayaさん(シンガー)

■講座名:田母神塾
■講義時間:隔週金曜日 2100~2130
■講義場所:スカイパーフェクTV 217チャンネル
■見るには?⇒ http://www.ch-sakura.jp/1012.html
■テキスト:『田母神塾』双葉社 http://tinyurl.com/cf2fd4
■過去の放映分:「So-TV」 http://www.so-tv.jp/

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■田母神さんのブログ
http://ameblo.jp/toshio-tamogami/
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■田母神さんのツイッター
http://twitter.com/toshio_tamogami/
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■田母神俊雄公式後援会
⇒ http://www.tamogami.sc/club/
● 編集雑記

庭の梅が咲き始めました。
春の花で私が一番好きなのは梅です。
ようやく春の兆しがやってきました。

(エンリケ)