ようするにアメリカの力が落ちて、みんなが調子に乗ってきたってことね。(日本以外) | 日本のお姉さん

ようするにアメリカの力が落ちて、みんなが調子に乗ってきたってことね。(日本以外)

ロシア政治経済ジャーナル No.711
 2011/2/4号
★エジプト革命と世界の変化

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。

最近一番の話題といえば、エジプトで革命が起こっていることでし
ょう。

ニュースを見ると、大統領派と反大統領派の戦いがうつしだされて
います。

情勢は非常に流動的で書きにくいのですが・・・。

今回はこの問題について考えてみます。


▼エジプト現代史


まず、基本をおさえておきましょう。

エジプトと聞くと、日本人は「ピラミッド」をイメージします。

そして、世界4大文明の一つ。

今から5000年前には既に中央集権国家があり、高度な文明を
築いていました。

しかし、「ライフサイクルに例外なし」であります。

エジプトは、紀元前525年にペルシャの支配下に入りました。

その後も、いろいろ変転があるのですが、長くなるので省略。


話を近現代に移します。

19世紀、欧米列強は世界中で「植民地獲得競争」をしていました。

1882年、エジプトはイギリスの保護領になります。


第1次世界大戦を経て1922年、エジプトは独立し、立憲君主制
のエジプト王国が成立しました。

しかし、独立は名目だけ。

実質は、独立後もイギリスの影響下にあったのです。


1948~1949年、エジプト王国は、第1次中東戦争でイスラエルに
敗北。

王の権威は失墜しました。


1953年、クーデターが起こり最後の国王フアード2世は廃位。

共和制のエジプト共和国が誕生します。


エジプト共和国、初代大統領はナギーブ(任期1953~54年)

2代目大統領は、ナセル。(任期1954~1970年)

ナセルの時代、エジプト共和国はアラブ連合共和国に国名がか
わりました。(1958年)


3代目大統領は、サダト。(任期1970~1981年)

この大統領は、アラブ連合共和国を改め、国名をエジプト・アラブ
共和国としました。(1971年)

サダトは、1981年10月6日に死亡。(イスラム過激派による暗殺)


そして、4代目大統領に就任したのが、今回問題になっている
ムバラクさん。



▼ムバラクさんとは?


ムバラクさんはどんな人なのでしょうか?

ムハンマド・ホスニー・ムバラクは1928年5月4日、マヌフィア州カ
フル・エル・ムスリフ村に生まれました。


お父さんは、州・法務局の役人。

ムバラクは1949年、士官学校を優秀な成績で卒業しました。

卒業後は、空軍士官学校の教官に。


1950年代、ソ連に留学。

パイロットとしての技術に磨きをかけます。


1956年、イスラエル、イギリス、フランス連合 対 エジプトの第2
次中東戦争が勃発。

ムバラクさんも、戦いました。


1964~65年、ソ連のフルンゼ軍事アカデミーに留学。


1967年、エジプト、シリア、ヨルダン 対 イスラエルの第3次中東
戦争勃発。

アラブ側は大敗します。


1969年、41歳のムバラクさんは航空大将、エジプト空軍参謀長に
就任。

1972年、44歳の若さで空軍司令官兼国防次官に。


1973年、エジプトをはじめとするアラブ10カ国 対 イスラエルの第
4次中東戦争勃発。

ムバラクはこの戦争で大活躍し、一躍「国民的英雄」となります。

戦後、エジプトの最高勲章「シナイの星」を授与されました。


ここまで見て、彼の人生は「軍一筋」の人生だったといえるでしょう。

しかし、転機が訪れました。

軍から政治に、重心が移っていったのです。


1975年4月、サダト大統領の副大統領に就任。

1978年、国民民主党副総裁に就任。


1981年10月、サダト大統領が暗殺されたのをうけ、ムバラクは大統
領に就任。

以後、エジプトは、30年つづく「ムバラク時代」になったのです。


こうして見ると、ムバラクさんの半生は、国につくす栄光に満ちた人
生だったといえるでしょう。

何度も戦争を戦いサバイバルした。

大きな戦功をたて「国民的英雄」になった。

さらに、大統領まで昇りつめた。

なんという「サクセスストーリー」でしょうか。


▼ムバラクさんのエジプト


さて、1981年から30年つづいたエジプトのムバラク時代。

彼が統治するエジプトとは、どんな国なのでしょうか?

ちょっと数字を見てみましょう。


エジプトの人口は約8300万人。

国内総生産は、1879億ドル(約15兆円)で、世界41位。(IMF 20
09年)

一人当たりの国内総生産は、2771ドルで116位。(IMF 2010年)

2771ドルというと、だいたい23万円。

平均月収は、1万9000円といったところでしょうか。


こんな数字を見ると、「貧困」が革命の一因であったことがよくわ
かります。

30年国を統治してこの結果。

ムバラクさんは軍人としては一流だったに違いありませんが、

大統領としては「凡庸だ」といわざるをえません。


「なんで、成績の悪い人が30年間も大統領でいられるのですか?」


ですよね~。

日本だったら、成績の悪い首相はだいたい1年くらいしかもちませ
ん。


エジプトの政治体制はどうなってるの?

この国、大統領の任期は6年です。

大統領の権限は非常に強く、司法・行政・立法を牛耳っている。


「選挙はあるけれど、勝つ人は最初から決まっている」


こういう体制を私は「なんちゃって民主主義」(実際は独裁)とよん
でいます。

なんちゃって民主主義は、エジプトの他にもあるのでしょうか?

旧ソ連にはたくさんあります。


たとえば、ロシア。

選挙もありますし、下院には4党の議員がいる。

しかし、次の大統領になれるチャンスがあるのは、プーチンさんと
メドベージェフさんのみ。

野党には、1%のチャンスもないのです。

その他、旧ソ連諸国は、ほとんどが「なんちゃって民主主義」状態。


▼なぜ革命は起きた?


では、なんちゃって民主主義(=独裁)の国でなぜ革命が起きたの
でしょうか?


一つは、「独裁」に対する不満。

エジプトには、新聞も政党も複数あります。

しかし、新聞や政党がある境界をこえると、厳しく弾圧される。

いってみれば、中国と同じ。

言論の自由は、「政府を批判しないかぎり」という条件つき。



もう一つは、上に挙げた「貧困」の問題。

30年統治して、一人当たりGDPが2770ドルはひどすぎます。


独裁国家でも、経済が発展していれば、ある程度国民を納得させる
ことはできます。

たとえば、プーチン時代のロシア、ナザルバエフのカザフスタン。

両国共「独裁」と非難されますが、経済が成長していたので、政治は
安定していました。


たとえば、中国。

各地でデモが頻発しているとはいえ、経済が急成長しているかぎり、
共産党の独裁体制は安泰でしょう。

逆に、経済成長がとまれば、共産党が政権を維持するのは困難にな
っていきます。


ちなみにエジプトは2000年代、経済の自由化をすすめています。

それで、4%以上の成長をつづけていた。

しかし、富は平等に行きわたりませんでした。

経済自由化を推進し、巨富を得たのはムバラクの次男ガマールさんた
ちだった。


「大統領とその一族が富を独占する」


発展途上国には、よく見られる現象です。


数多くの戦争を生き抜いた英雄ムバラクさん。

今となっては、すっかり「私腹優先」の腐った政治家に堕ちてしまいま
した。


さて、エジプトでは今年9月に大統領選挙が予定されています。

ムバラクさんは、次期大統領に次男ガマールさんを就任させ、権力を
世襲させようと画策していました。

あたかも金日成→ 金正日→ 金正恩の北朝鮮のごとく。


国民の怒りは頂点に達していました。


そんなとき、チュニジアで革命が起こった。

民衆デモにより、23年間のベンアリ政権が崩壊した。

この事件がエジプト国民を勇気づけ、デモはアッという間に拡大して
いったのです。

こういう革命の「ドミノ現象」は過去にもありました。

(例、1989年の東欧民主化革命)


↓(つづく)
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▼外国の対応は?


どこかの国で革命が起こる時、私はすぐ「外国の関与」を疑います。

たとえば、旧ソ連で03~05年に起きたカラー革命は、明らかに「アメ
リカの革命」でした。

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しかし、エジプトの革命に関して、アメリカは無関係なようです。

なぜか?

ムバラクさんは、「親米の政治家」だからです。

実際、彼が30年間も政権にいられたのは、アメリカがバックにいた
から。


産経新聞 2月1日から。


<歴代米政権は1979年にイスラエルと平和条約を締結したエジ
プトを手厚く支援しており、年平均で20億ドル(約1641億円)の
軍事・経済援助を継続。

米国による過去30年の支援総額は、イスラエルに次ぐ第2位の地
位を占めている。

世界経済の動脈で安全保障面でも極めて重要なスエズ運河の航
行を安定化するためにも、エジプトでの親米政権の存続は不可欠な
のが実情だ。>

アメリカと同様の理由で、「エジプト革命」はイスラエルの利益にも
なりません。


<イスラエルにとっては、1979年締結の平和条約を順守してきた
ムバラク体制には存続してもらいたいのが本音だ。

ペレス大統領は1月31日、「批判はあっても、我々は中東の安定を
保ってきたムバラク氏に感謝している」と述べた。>

(読売新聞2月2日)


アメリカから覇権を奪いたい中国はどうなのでしょうか?

実をいうと、ムバラクは親米でありながら、中国とも良好な関係をき
ずいていました。

その象徴的例は、エジプトが中国の要請を受け、劉暁波さんのノー
ベル平和賞授賞式を欠席したことです。

「独裁国家同士仲良くしていきましょう」ということなのでしょう。


さらに、中国は「民主化」「独裁打倒」の流れが世界的潮流になるこ
とを恐れている。


チュニジア・エジプトの動きが国内に波及することをおそれ、対策を
講じています。



<中国政権、エジプトデモ「反体制」波及を警戒

読売新聞 1月29日(土)23時46分配信

 【北京=佐伯聡士】中国の胡錦濤政権は、エジプトの反体制デモ
に神経をとがらせている。

物価上昇などで民衆の不満が高まる中、国内の民主化要求など、
共産党の一党独裁に対する批判に波及する恐れがあるためだ。

北京各紙は29日、エジプト情勢を伝える国営新華社通信の記事を
掲載したが、目立つ扱いにはなっていない。メディアを規制する党
宣伝部の意向を踏まえているとみられる。

 インターネット上でも、エジプトのデモに関する書き込みは制限さ
れている模様で、支持する声は見られない。

大手ポータルサイトのマイクロ・ブログで、エジプトと中国語で入力
すると、「関連法と政策に基づき、検索結果は表示できない」との
文字が出てきて、遮断されてしまう。 >



唯一、今回の革命への関与を疑われているのはイランです。


衰退したとはいえ、アメリカは世界一の超大国。

アメリカとイスラエルには、いまだに「イラン攻撃計画」を推進してい
るグループがある。

よって、親米・親イスラエルのムバラクが打倒され、イスラム勢力が
政権をとることはイランの利益になります。

イランとしては、中東親米国家の政権を全部打倒し、「反米一色」
に染めてしまいたいところでしょう。


そんなイラン。

アメリカが、大統領派と反大統領派の調停役をつとめようとしてい
ることを非難しています。


<エジプト情勢、米国が妨害=元大使派遣を非難─イラン

時事通信 2月3日(木)5時38分配信

 【テヘランAFP=時事】イラン外務省報道官は2日、エジプト情勢
について「こそこそ話し合うため元大使を送り込み、偉大な国家エ
ジプトで起きている活動を妨害しようとする米国の試みは、イスラ
ム世界とエジプト市民の怒りと憎悪を生む結果になる」と述べ、
ウィズナー元駐エジプト米大使のカイロ派遣を批判した。

イラン学生通信(ISNA)が伝えた。>


▼「四面楚歌」のムバラク


次に、世界はエジプトで起こっていることに対し、どういう態度をと
っているのか見てみましょう。

まず、アフリカ諸国がムバラクさんを見捨てます。


<ムバラク政権に改革要求=首脳会議でAU幹部

時事通信 2月1日(火)6時26分配信

 【ロンドン時事】エチオピアの首都アディスアベバで開かれていた
アフリカ連合(AU)首脳会議は31日、2日間の討議を終えて閉幕した。

ソマリアやスーダン問題に議論が集中する中、混迷を深めるエジプ
ト情勢をめぐっては、AU幹部がムバラク政権に対し改革の必要性を
訴えた。

 現地からの報道によると、AU平和安全保障委員会のラマムラ委員
は記者団に対し、「(エジプトの)経済・社会改革を求める国民の声に
応えるため、変化が必要とされている」と指摘。>



デモをする民衆は善で、ムバラクは悪だから、「変わらないといけない」
のだそうです。

ムバラクさんは、ショックだったことでしょう。

欧州も、「悪いのはムバラクだから、改革しやがれ」という立場。


<エジプトは幅広い基盤持つ政権への移行を=EU外相共同声明

ロイター 2月1日(火)8時48分配信

 [ブリュッセル 31日 ロイター] 混乱の続くエジプト情勢をめぐり、欧
州連合(EU)27カ国の外相は31日、幅広い基盤を持つ政権への秩序
立った移行を求める共同声明を発表、自由で公正な選挙実施の条件を
整えるためには民主改革が必要との認識を示した。>


さて、1月25日からはじまったデモはどんどん盛り上がり、2月1日には
「100万人のデモ」が組織されました。

これをうけてムバラクさんは、「今年9月の大統領選挙には出馬しない」
と宣言。


アメリカは、この決定にどう反応したのでしょうか?


<エジプト大統領退陣表明 米、即時移行迫る オバマ大統領、ム
バラク氏に電話

産経新聞 2月2日(水)15時13分配信

 【ワシントン=犬塚陽介】オバマ米大統領は1日、ムバラク大統領
が次期大統領選への不出馬を表明したエジプト情勢について声明
を発表し、ムバラク大統領の演説後に電話会談をして、米国が求め
る「秩序ある移行」は「今すぐ始まらねばならない」と伝えたことを明
らかにした。>


要するにアメリカは、「今すぐ辞めろ!」と要求しているわけです。

なぜアメリカが、親米のムバラクを捨てたかというと、「この男、もうあ
かんわ」とみかぎったからでしょう。

ムバラクさんにとっては大きな衝撃です。


それよりももっと衝撃的だったのは、軍がムバラクさんを見捨てたこ
と。

エジプト軍は、「民衆とは戦わない」と宣言しました。


<エジプト軍、民衆に武力行使せず=「デモの権利容認」、中立鮮
明に

時事通信 2月1日(火)6時25分配信

 【カイロ時事】ムバラク独裁政権打倒要求のデモで混迷するエジプ
ト情勢をめぐり、同国軍は31日、「平和的な手段による表現の自由
はすべての人々の権利だ。偉大なる民衆に対して武力を行使する
ことはない」との声明を出した。


国営テレビが伝えた。1日には大規模デモ「100万人の行進」が予定
されており、政権の屋台骨を支える軍部が中立姿勢を鮮明にしたこと
で、大統領はデモ収拾に向け、一段の譲歩を迫られそうだ。>


▼今後のシナリオ


細かい話になりますが、今後のシナリオを見てみましょう。


1つ目のシナリオは、「ムバラクさんが描いている」もの。

スレイマン副大統領を次期大統領にする。


1月25日からはじまったエジプトのデモ。

1月30日、ムバラクは民衆に少し譲歩しました。

それが、スレイマン氏を副大統領に任命すること。

ちなみにムバラク政権にはこれまで、副大統領がいませんでした。


スレイマンさんとはどのような人物なのでしょうか?

1935年生まれ。

ムバラクさんと同じように、第3次・第4次中東戦争に従軍していま
す。

1993年から現在まで「総合情報庁長官」。

「ウィキリークス」によると、スレイマンさんのムバラクさんへの忠誠
心は「岩のように硬い」のだそうです。

ムバラクさんとしては、腹心を後継者にすることで、引退後の安全と
影響力を確保したいということなのでしょう。


ちなみに、諜報機関のトップだったスレイマンさん。

当然、アメリカとつよいパイプをもっています。

問題は、スレイマンさんはムバラクと近すぎて、国民が納得しない
のではないか?ということ。

また、「諜報機関のトップ」という前歴。

「ムバラクと同じ性質の独裁政治をするのでは?」と疑問がわいて
きます。



二つ目は「野党が描く」シナリオ。

すなわちエルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長を中心
に新政権をつくる。


エルバラダイさんは、エジプトきっての国際人。

ノーベル平和賞受賞者でもあります。(05年)


1942年、エジプトの首都カイロで生まれ。

1962年、カイロ大学法学部を卒業。

エジプト外務省、国際連合エジプト代表部勤務。

1984年以降、IAEA事務局に勤務。

1997年、事務局長に就任。

彼を一躍有名にしたのは、「イラク戦争」前の行動。

エルバラダイさんは2003年1月、国連安保理への報告でイラクに
ついて、


「核兵器開発については、1999年までの査察でほぼ無効化でき
た」

「イラク側の態度が協力的であれば、あと数ヶ月で査察が完了す
る」


としました。

しかし、アメリカは国連安保理を無視して開戦した。

今となっては、エルバラダイさんの報告が正しかったことは証明さ
れています。

(大量破壊兵器は見つからなかった。)


2009年、任期切れにより事務局長を退任。

今回の革命では、帰国してデモに参加。

ムバラクの「即時辞任」を要求しました。

エルバラダイさんは、イラク戦争に反対したことからもわかるように、
アメリカに支配される存在ではありません。

むしろ欧州に近い。



そして、エルバラダイさんを支持しているのが、エジプト最大の野党
勢力「ムスリム同胞団」。


ムスリム同胞団ってなに?


全国的イスラム主義組織。(近隣諸国にもある)


専門家によると、同胞団の支持率は20~40%だそうです。

(エジプトには信頼できる世論調査がないので、実態は不明)

ムスリム同胞団は、多元的で民主的イスラム国家をつくることを目
標にしています。

でも、なぜかエルバラダイ氏を推している。




<エジプト反政府運動、エルバラダイ氏をリーダーに

ウォール・ストリート・ジャーナル 1月31日(月)9時42分配信

 【カイロ】エジプトでは、これまでばらばらだった反政府運動が、少
なくとも当面は理念、宗教、政治上の違いを横に置き、国際原子力
機関(IAEA)前事務局長のモハメド・エルバラダイ氏の下に結集し、
政府との交渉役とする方針を打ち出している。

(中略)

 エルバラダイ氏はこの日、エジプト最大かつ最も組織された反政府
勢力


「ムスリム同胞団」が支持を打ち出した
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

ことから、強力なバックアップを得ることになった。

同国のイスラム教反政府グループとその他グループの歴史的な結
合を体現する動きだ。>



しかし、ここにも問題があります。

第1に、外国暮らしが長いエルバラダイさんは、国民からあまり支持
されていない。

この方は、欧米の価値観を受け入れているため、イスラム保守派か
ら「死刑宣告」が出ているとか。


第2に、価値観が違うエルバラダイさんとムスリム同胞団の協力がい
つまでもつづくでしょうか?

可能性は低いといわざるをえません。


(上記の理由から、エルバラダイさんが野党のリーダーになれないこ
ともありえます。

あるいは野党勢力が一つになれず、複数のリーダーが政権を目指す
可能性もあります。)



三つ目は、「軍が描くシナリオ」。

エジプト軍は、30年間ムバラク政権をささえてきた存在。

しかし、軍が中立を宣言したことで、ムバラクは9月の大統領選不出
馬を決めた。

当然軍も、「次をどうするか?」考えていることでしょう。

要するに軍が「直接支配する」シナリオもありえるということです。


<軍の制服組トップ、アーナーン参謀総長はマレン米統合参謀本部
議長と連絡を取り合っているともいわれる。

米国は長年、エジプトへの軍事支援を行っており、双方の軍のパイ
プは太い。

軍部は現在のところ中立姿勢を貫いてはいるが、混乱が拡大すれば、
自らの手で暫定政権樹立に乗り出す可能性も否定できない。>

(産経新聞2月3日)


軍が実権が握ることは、アメリカにとっても悪くないのですね。

「中東民主化はどうしたの?」という話はおいておきましょう。


ちなみにアメリカは、誰が勝ってもいいように「3股作戦」をしてい
ます。

つまり、軍ばかりでなく、スレイマン、エルバラダイとも接触してい
るのです。


▼エジプト革命の意味


全世界でいろいろな事件が起こっています。

なぜ、中国は尖閣問題を起こしたのか?

なぜ、北朝鮮は韓国を攻撃したのか?

なぜキルギスで、05年のチューリップ革命で勝利したバキエフ政権
が崩壊したのか?

なぜ、ウクライナで「オレンジ革命」勢力が力を失い、親ロシア・ヤヌ
コービッチが大統領になったのか?

なぜエジプトで革命が起こったのか?


これらの出来事は一見ばらばらに見えますが、全部一つの事件が
原因になっているのです。



なぜ、1989年に「東欧民主化革命」が起こったのか?

ソ連の力が弱まったからです。


では、今起こっていることはなんなのか?

そう、「アメリカ一極世界」が崩壊したからです。

それで、中国・北朝鮮は増長している。

世界中で親米政権が倒れている。

日本で親米自民党政権が倒れたのも、世界史的に見れば「アメリ
カが衰退した」からなのです。




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★ゆか花さまからのおたより


北野さん、世界政治・経済の動向、いつもわかりやすい解説ありが
とうございます。

ロシア政治経済ジャーナルのメルマガを購読して、そろそろ3年たつ
と思います。

とっても役に立っています。

何が起こってもおかしくないこれからの時代に備え、なんとか私も1
億円貯めたいなぁ。。と思っています。

私が購読している他のメルマガに面白いものがありましたので、シ
ェアしたいと思います。

すでにたくさんの情報を仕入れチェックしていらっしゃるでしょうから、
既知情報だったら、あいすいません。

これらを読むたびに、あぁ、北野さんのメルマガで書かれてることは、
本当だなぁ。。といつも思います。

でも、正直なところ、これらのメルマガは言葉が難しく、理解できま
せん。

だからこそ、北野さんのメルマガは、とっても価値のあるものだぁ。。

とつくづく思っています。

お忙しいでしょうが、メルマガ発行、続けてください。

微力ながら、mixi等でも時々、宣伝させてもらっています。

RPEジャーナル
◎ロシア政治経済ジャーナル
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