中国のことは、25人で何でも決めるアル!
権力維持利権争奪株式会社=中国共産党=25人。
中国は、25人の国だった!!
(この情報は、以前から宮崎氏が言っていました。)
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成22年(2010)12月16日(木曜日)貳
通巻3166号
さらに続報。ウィキリークが伝える中国の奥の院の揉め事
台湾と北朝鮮問題は政治局25名全員出席の会議で諮られている
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北京にある米国大使館の分析では中国の最高権力層は「合意重視」であり、その性格は革命元勲の子弟が多いことから、「掌権派」(原文の英語はSHOP KEEPERS)だとしていることがウィキリークの機密漏洩によって判明した。
意味するところはひたすら権力を維持するために徒党を組む。特権をはてしなく持続させる、ということである。小誌がいつも指摘したことだ。
2009年7月23日に打電された米大使館発「09BEIJING2112」。
中国は挙国一致ではなく挙党態勢にあり、権力総体は管理が貴重、総和をはかり、利権の争奪戦が行われる。(宮崎流に言い換えると「マネジメント重視の共産党主義!」<共産主義)ではなく「党」があいだにはいる)。
国有企業の決定は党の最高会議が同意するため、胡錦濤は党書記というより薫事長(CEO)的である。つまり大企業の取締役会風としている。
よく喋り、投票を促し、しかし最多投票権を胡錦濤が持つ。政治局常務委員会の九名で日常の重要決定をするが、北朝鮮と台湾問題は、政治局25名全員が出世する会議で決められる。(米大使館への)内部情報提供者によれば、すべては投票によるというから、まるで「世界的な民主組織のようである」と皮肉る。ともかく「この政治局会議だけが中国で唯一の民主主義が実践されている」。
原文の「内部情報提供書」は匿名で「xxxxx」となっている。
この投票により上海派と団派とのバランスは均衡しており、意見の対立が顕著なときは総和が計られるまで議論が続くそうな。
何のことはない。イデオロギー、政策の齟齬による路線対立はなく、利権をめぐる争いが日夜続けられており、内部告発者によれば、李鵬とその家族が水利、発電の利権をにぎり、陳雲(トウ小平最大のライバル、鳥かご経済論を唱えた守旧派のボス)の遺族らは銀行の利権を、賈慶林一族は北京の不動産ビジネスの利権を、周永康の家族は石油関連の利権を、胡錦濤の家族はSINACOM(新浪網)の利権を、そして温家宝首相一族は貴金属ビジネスの利権構造のトップにある、と。
率直に言って、この程度の情報は既に幾つかの拙著でも数年前から指摘したことであり、なにひとつ目新しい情報がない(もっと最高機密を探します。次号以降にご期待あれ)
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日本初の女性宰相の可能性がある稲田朋美代議士
愛国の賛歌、くにを思う心情をあますところなく吐露
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稲田朋美『私は日本を守りたい』(PHP研究所)
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書評に替えて、本書の出版記念会の模様を中継報告しよう。
或る晩の赤坂プリンスホテル。小生も発起人で、稲田朋美さんを励ます会があった。このホンの出版記念会を兼ねた。
応援団長は渡部昇一先生、副団長が金美齢女史。
応援団(つまり発起人)に岡崎久彦、高山正之、花田紀凱、加瀬英明、水島総の各氏。小田村四郎、藤岡信勝、杉原誠四郎、阿羅健一、三輪和雄氏らの顔もあった。
応援歌はすぎやまこういち先生作曲。自民党のお歴々がずらり。
町村信五、麻生太郎元首相につづき安倍晋三元首相も駆けつけ、要するに「日本で最初の女性宰相がでるとすれば稲田さんしかいない」という趣きとなった。
冒頭「君が代」の斉唱からはいった政治家の会は珍しく、会場はほとんどが愛国陣営。
はじめて稲田さんのご主人に挨拶した。
衆議院選挙立候補を焚きつけたのは山谷えり子参議院議員と聞いていたが、それを真っ先に支持したのが安倍さん(当時自民党幹事長)、選挙応援にいったのが麻生さんという関係は知らなかった。
『落下傘候補ではなりません、わたしは福井のおっかさん、です』と、その選挙アドリブのうまさに舌を巻いたという麻生さんの秘話も面白かった。
異星人のような頓珍漢な挨拶は石破茂・自民党政調会長だったが、かれが護憲論だということを初めて知った。
国会で菅総理を窮地に追い込むほどの迫力ある代表質問を稲田議員は展開した。
弁護士出身ゆえに理詰めである。「日本のサッチャー」、「ジャンヌダルク」の声もあり、文壇、芸能界につづいて永田町は、いよいよ女性パワー満開。
昨今の日本文壇にはこぼれるほどのエネルギッシュな才女が溢れ、山崎豊子、桐野夏生、高木のぶ子、乃南アサら女性パワーが席巻という環境変化がある。
保守論壇にしても櫻井よしこ、工藤美代子、坂本未明、呉善花、川口マーン恵美女史等々。
男性論客を尻目に女性軍が大活躍ではないか。こうなると稲田さん、米国のヒラリーや台湾の蔡英文や韓国の朴権惠より早く日本の首相となって、サッチャーばりの、ちゃんとした主権を行使する外交を展開して欲しいものである。
というわけで本書は政治家としての真骨頂が発揮されている。
○◎書評 ブックレビュー しょひょう BOOKREVIEW 書評◎
米国で新聞はつぎつぎと廃刊し、マスコミは贅肉を落としているが
日本のメディアの衰退も顕著、つぎの論壇はどのようになるのか?
♪西尾幹二『西尾幹二のブログ論壇』(総和社)
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ブログから新人評論家、作家が登場することは稀にある。
経済の三橋貴明氏が、最近のエコノミストとしてのデビューもネット空間から。
自民党はインターネット選挙解禁と踏んで、この三橋氏をさきの参議医で公認した
(結果は五万票にとどかず)。
さて逆のことも新空間ではおこる。
大家・西尾幹二氏が、このネット空間に挑んだのだ。好奇心の塊のような氏ゆえに、こうした冒険にも意欲的なのだ。ブログを集大成した新しい試みが本書で、こういう経緯をもった本は珍しく、これから主流の一角を占めることになるのだろうか。
冒頭に本書の性格と実験ぶりを総括するプロローグ的解説を渡辺望氏が書いていて次のように言われる。
十七世紀のイギリスにはコーヒーハウス論壇というのがあって、そこで議論が発展し、まさに議論についてこられない人は次々とはじかれ、論争に勝つと論客としてデビューしたという。
「コーヒーハウスを警戒する余りチャールズ二世がコーヒーハウス閉鎖令を出したり、二大政党であったトーリィ党とホィッグ党が各コーヒーハウスを一つでも自分らの政治勢力下に置こうと躍起になった」ことがある、と序文で渡辺が言う。
そのうえ、(コーヒーハウスには)「スパイさえ出入りした」とされた。
これが『ブログ論壇』だとする定義には新鮮は驚きさえあった。
なお本書では38回憂国忌での西尾氏の講演が全文収録されている。
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強い責任感をもって専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず」「身をもぅて責務の完遂に努め、もって国民の負託にこたえることを誓います」♪
佐藤正久『ヒゲの隊長のリーダー論』(並木書房)
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リーダーとしての強い意志を示さず、見識も持たず、言動が二転三転するような人間に国のトップたる資格はない─ 企業であれ行政、政党であれ、ある目的を共有して2人以上の人間が集まるところは組織となる、と威勢の良い箴言がでてくる。
組織には、向かうべき方向性を指し示し、意思決定をし、構成員を励ましながら目的を達成する役割と責任を負う人間がいる。
私たちは、それをリーダーと呼び、全幅の信頼を置き敬意を払う。だが、2009年誕生した民主党政権の2人の総理は、リーダーとして十分な資質を備えているのだろうか。
─長年、陸上自衛官として奉職し、イラク復興業務支援隊長(初代)の経歴を持つ佐藤正久議員が、軍事と政治の世界を例にあげながら独自の視点から「リーダー論」を語った。
「強い責任感をもって専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもぅて責務の完遂に努め、もって国民の負託にこたえることを誓います」これは自衛官が入隊時に行なう「服務の宣誓です」「現場で汗をかく人間には、たとえ自分の命を犠牲にしても国や国民を守り、任務を遂行する覚悟があります。
しかし、彼らの決心がいかに固くてもそれだけでは国は守れません。
なぜなら、彼らの行動はすべて政治家が決めているからです。彼らの任務も、人員の数も、装備も派遣についても、最終的には政治家が決定します。
これを文民統制(シビリアンコントロール)というのですが、その方法が実情と合っていなければ、いかに現場が汗をかこうともどうにもなりません。ところが肝心の政治家は現場のことをよく知らないし、なかなか関心を持とうとしてくれません」。
ところが、「民主党に政権交代して、日本は悪くなるばかり、だ。「尖閣諸島の問題は、民主党代表選の最中に起きたこともあり、菅さんは票集めのため忙しく、民主党首脳部は尖閣諸島沖中国漁船衝突事件について考えることすらしませんでした。
総理の座を守るため国家問題を放置したのです。
しかし、その間にも状況は日増しに悪化して行きます。
そして、中国が強硬な態度を示してくると、管総理はどうしていいかわからず、ブリーフィングの席で官僚に罵詈雑言を浴びせて当たり散らしたと聞いています。
管総理はずっとこれまで政治主導と言ってきたわけです。ところが、いざ自分で判断ができない状況に追い込まれると、官僚たちに責任を押しつけて、口汚く怒鳴り散らす。
こんなリーダーに誰がついていくでしょうか。
これは総理大臣として、上に立つ人間として許される態度ではありません」
そのうえ危険なのは「日本国への帰属を否定する地球市民による政権運営」という実態であると著者は叫ぶように言う。
「仙石内閣官房長官の公式ホームページにも「地球市民として自由で平和で健全な世界を創ろう!」とか「地球市民として世界の人と仲良くしよう」などと書いてあります。
つまり、この言葉を使う人々は、「祖国」とか「国家」とか『愛国心」とか「安全保障」といった概念が大嫌いなのだと思います。
そうした意識が「平和」や「友愛」を損ねると本気で考えているのではないでしょう。
そして、国への帰属を否定し、地球市民を名乗っているのだと私は理解しています』。
「不幸なことに、我が国ではこのような地球市民が政権の座について就いてしまいました。
彼らは国家観や歴史認識という軸になるものがありませんから、守るべき国を意識することもありません。だから民主党の政策には継続性がなく、場当たり的なものになってしまうのです。地球市民が何を言おうとも、国家や民族を抜きに政治を行うことはできません」
こうして正論が続く。
樋泉克夫のコラム@@@@@@@@
【知道中国 497回】
――しょせんは、狐と狸の化かし合いにしか過ぎません・・・ハイ『勝利属於英雄的越南人民』(人民出版社 1971年) ▽ 中国新聞工作者代表団は71年4月末から6月初頭にかけて朝鮮を訪問しているが、それから8ヶ月余り遡った70年9月、ヴェトナム民主共和国新聞工作者協会と対外文化連絡委員会の招待を受け「英雄的なヴェトナムを訪問し」ている。
この本は、その時の記録だ。
だが、奇妙なことに「前言」の記す「英雄的ヴェトナム人民が抗米救国戦争において勝ち取った偉大な勝利は、全世界人民の反帝革命闘争における光輝に満ちた手本となった。
この本の出版によって、我らが兄弟であるヴェトナム人民に対する尽きることなきプロレタリア階級の思いを抱き、ヴェトナム人民が米帝国主義を完膚なきまでに打ち破り、祖国の統一を実現し、抗米救国戦争における完全なる勝利を勝ち取ることを衷心より熱く願う!」といった部分のヴェトナム人民を朝鮮人民に置き換えると、前回(496回)で紹介した朝鮮訪問記録の『英雄的朝鮮人民』(人民出版社 1971年)の「前言」と酷似してしまう。
つまり「前言」に象徴的に見られるように、『英雄的朝鮮人民』に散りばめられた「朝鮮人民の偉大なる領袖である金日成」を「中国人民の親密なる友人のホー・チミン主席」に置き換えれば、体裁・内容共に、この本は『英雄的朝鮮人民』となりうるのである。
たとえば「アメリカ帝国主義を民族の仇として恨む」人民は、共に手を携え立ち上がった。「人民戦争こそが勝利を決定し」、我われの「一切はアメリカの強盗に勝利するためにある」。
我われ両民族は「中国とヴェトナムの限りなく深く厚い友誼」によって結ばれ、共に「断固たる抗米の誓いを高らかに宣言する」。圧倒的な米帝国主義の航空兵力によって奪われていたヴェトナム上空の制空権だったが、人民戦争によって打ち破った――などという勇ましい報告だが、ここのヴェトナムを朝鮮に置き代えれば、この本は『英雄的朝鮮人民』に早変わり。なんともアンチョコな本作りとしかいいようはない。
この本と『英雄的朝鮮人民』の2冊は内容的には大同小異としかいいようはないが、敢えて探してみると小異がないわけではない。
じつは『英雄的朝鮮人民』では金日成の輝ける姿が熱く語られているが、この本ではホー・チミンに対する言及が極めて限られているだけではなく冷めているのだ。
また『英雄的朝鮮人民』が「鮮血で固められた中朝人民の戦闘的友誼」の常套句で彩られているのに対し、この本が語る中越人民の友誼は「鮮血で固められ」るほどに強烈でもないいし、熱く語られてもいない。
朝鮮とヴェトナムは、東と南の端と違っているものの大陸の端にへばりついているという地政学的位置や、強大な漢民族政権に隷属しながら小中華意識を内に秘めて大中華に反発し自らの立場を持ち続けてきた点は似通っている。にもかかわらず、なぜ小異が生じてしまうのか。
その背景に、ホー・チミン(1890年から1969年)のいないハノイと金日成が絶対的権力を揮っている平壌に対する、中国共産党政権の温度差があるように思える。
ハノイは文革に言及することを意図的に避け、北京はハノイのソ連接近に一貫して強い不快感を表明する一方で、ヴェトナム戦争が長期化し強大な米軍が戦場に沈んでゆくことを狙った。
ヴェトナムを犠牲にしてでも自らは生き延びようという身勝手な振る舞いを見せた北京を、後にハノイは「拡張主義」「大国覇権主義」と批判する――このような超え難い現実政治の溝も、ヴェトナム人は中国人を嫌悪し中国人はヴェトナム人を軽蔑するという歴史的・民族的因縁も押し隠し、両国人民の「深く厚い友誼」は演出され続けた。《QED》
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