境界問題紛糾は、China覇権だ
日本の進路★0803★101128★境界問題紛糾は、China覇権だ
「日本の進路」 日本戦略の研究会 No.0803 2010/11/28
★ 表題: 南北朝鮮・尖閣諸島の境界問題紛糾の根は、China の覇権主義と
つながる
佐藤ライザ qx1x@104.net
North Korea は、NLL(北方限界線、黄海上の南北朝鮮両国の境界線)に対して、大きな不満を抱き続け、幾度か海上紛争を仕掛けて来ました。2010年11月23日14時34-35分頃、延坪島に対して無差別の砲撃を加え、民間人2人を含む4人の死者と多数の負傷者を発生させ、South Korea 軍も応戦しました。
(注1) NLL(北方限界線): 朝鮮戦争の停戦後1955年8月の協定で、南北朝鮮の海上境界線が明確に決定されないままに放置された。在韓国連軍(中核は米軍)は、独自の判断で黄海上に境界線を設定したものの、North Korea 側が納得しないまま、南北朝鮮が、それぞれ現在まで実効支配を継続。
(注2) 延坪島(ヨンピョンド): 仁川市中心部から約120km離れ、黄海上に存在する約7平方キロメートルの島で、North Korea 領から約10kmの距離。
NLLに基づいて、South Korea が実効支配し、駐留する部隊の兵士と家族、及びSouth Koreanのワタリガニ漁民等が、計約1700人居住中
上記の「NLL延坪島」事件の発生原因について、次の如き見解が述べられています。
1、金正恩(金正日の三男で朝鮮労働党中央軍事委員会副委員長)後継体制の業績作り(神格化)
2、North Korea 内部の内輪もめ(権力闘争)を制圧するため、軍の歓心を買う
3、意図的な挑発行為(South Korea 海軍による11月23日の軍事演習に対する反発)
4、NLLの線引きに対するNorth Korea 側の不満が爆発
私共が別ルートで入手した情報を分析すると、前項の原因を容認するとしても、根本は『北京共産党政権の覇権主義』にあると考えております。
北京共産党政権は、尖閣諸島沖の海底ガス田を含む海域を、自国のものとする事に執念を燃やしています。東シナ海・南シナ海・台湾海域・沖縄海域等の全てを「China の海」とし、アジアの覇権を確立したいのです。
尖閣諸島には、日本の実効支配(居住・建造物・軍事施設等)が、確立されていなかった事実に付け込んで(境界が曖昧だから、身勝手な難癖をつければ、奪取出来ると予測して)、China の領土だと叫び始めたのです。
北京共産党政権は、前項の目的を達する深謀遠慮な手始めとして、南北朝鮮間で境界が曖昧であったNLLに難癖をつけるよう、North Korea (金政権)を焚き付けた(示唆をした)と申せます。North Korea は、北京共産党政権の属国として動いているのとの前提が肝要です。
上記の観点に立てば、日本・米国等が、China を引き込んで、North Korea の挑発・暴発を防ぐ(North Korea を自制させる)如き政策(戦略)が、極めて幼稚な「見当違いの誤り」である、と判明します。
米韓両軍による黄海海域での「空母投入大規模軍事演習」は、「戦わずして勝つ」(威嚇)の観点から評価出来ます。その証拠に、North Korea が激しく反発(抗議)して来ました。「弱い犬が大声で吠える」ように、自国に都合の悪い事には、いきり立って(恫喝風に)反対します。
南北朝鮮・尖閣諸島の境界問題紛糾の根は、China の覇権主義とつながる、との認識が非常に重要であります。国際紛糾の解決は、総合国力(単独・複数)の優劣で決まります。
いずれにしても、日本政府の危機管理体制は、極めて(問題にならない程)お粗末過ぎます。アジアの状勢は「準戦時体制」が目前です。「不戦憲法でも拝んでいれば、平和が維持出来る」は、夢の中の話、と言わざるを得ません。
(日本の進路、No.0803、南北朝鮮・尖閣諸島の境界問題紛糾の根は、China の覇権主義とつながる、完)
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