住所に行ったら別人…清瀬市にも所在不明高齢者 外国人104歳男性
杉並「113歳」に遺族扶助料…都が50年支給
8月4日14時48分配信 読売新聞
東京都内で最高齢とされる杉並区の古谷ふささん(113歳)が所在不明となっている問題で、都が先月まで50年間にわたり、古谷さんに対して「遺族扶助料」と呼ばれる手当を支払っていたことがわかった。
都によると、古谷さんの夫は元都職員で、退職後、都の恩給を受けていた。夫の死後の1960年5月からは、「遺族扶助料」として支給が続けられていた。
同扶助料は年4回、古谷さん名義の銀行口座に振り込まれてきた。都は2年に1度、対象者に調査票を送って、住所変更などがないか調べているという。古谷さんあてに最後に送付したのは昨年3月で、同5月に必要事項を記入したはがきが都に返送されてきた。都は「古谷さんの名前で返送されたが、実際に誰が記入したかは不明」としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100804-00000648-yom-soci
<113歳不明>杉並の女性、現在も遺族年金振り込まれる
8月4日12時19分配信 毎日新聞
東京都で最高齢とされる113歳の古谷ふささんが杉並区の住民登録地に住んでおらず、行方が分からなくなっている問題で、死亡した古谷さんの夫が元都職員で、現在も遺族年金にあたる「扶助料」が古谷さんの口座に振り込まれていることが分かった。
都などによると、夫は1957年に都を退職。3年後の60年に死亡したという。退職時は地方公務員の共済年金制度(62年発足)の開始前で、退職後は夫本人に恩給が支払われていた。夫の死亡後は、年4回、現在に至るまで扶助料が古谷さんに支払われている。都は金額は明らかにしていない。
都は毎日新聞の取材に対し、「次回の支払いがある10月まで古谷さんの行方不明の状態が続けば、支払いをやめる」と説明した。
また、住民票上同居している長女(79)が区などの調査に対し、「以前母が金の無心に来た。10万円渡したこともある」と話していることも分かった。長女は毎日新聞の取材に対し、「最後に会ったのは86、87年ごろ」と話している。【神足俊輔】http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100804-00000041-mai-soci
高齢者不明:各地で発覚 「遠方に」「親せきと」「生死分からぬ」
100歳以上の高齢者の行方が分からない事態が各地で発覚している。行政が所在を確認しようとしても、家庭内まで介入できないのがネックとなっている。記録が残っていないため、手がかりとなるのは家族の話。だが、家族も把握していないケースも多く、行方をつかむのは困難な状況だ。
■東京都八王子市
横川町に住民登録している102歳の田代一男さんが所在不明となっている。長男の妻操さん(62)が3日、会見し「1971年ごろ、失踪(しっそう)したと聞いている」と説明した。操さんが夫と結婚したのは失踪後で、一男さんとは面識がない。「住民票を置いておけば、何か分かった時に連絡をもらえる」と夫の死(01年)後もそのままにしてきた。「安否を知っている人がいれば知らせてほしい」と話した。
■神奈川県
秦野市の104歳とされる男性の所在が不明になっている。住所地では長男夫婦と暮らしていたが、夫婦が老人養護施設に入った後は空き家になっている。市は05年度に男性が99歳になった際「敬老祝い金」を手渡そうとしたが、家族から「家にはいない」と辞退された。100歳の時にも同様の理由で祝い金を辞退されたという。
家族は「(男性は)もともと家を出てはふらっと帰って来る人で、生死も分からない」と話しているという。
■静岡県
熱海市で102歳の女性の所在が不明になっている。市は100歳を迎えた07年、記念品を贈るため確認したところ、住所地は更地だった。しかし同市は女性の行方をその後の3年間、確認していなかった。
市が3日、市内に住む女性の長男(80)に話を聴いたところ、「約10年前に行方不明になり、警察に相談したら、実家がある愛媛県内の親せきの家にいると言われた」と説明したという。
熱海市では100歳の女性も不明となっている。また、下田市でも103歳の女性の所在が分かっていない。
■長野市
長野県内最高齢とされる110歳の男性の所在が約4年間確認できていない。市が自宅に電話で確認したところ、息子が「かなり前から伊豆にいる。何かあれば連絡があるはずだ」と話したという。男性の住民票は市にあり、年金なども支払われている可能性がある。市は4日にも所在を確かめる。
■名古屋市
106歳とされる男性の所在が少なくとも00年から分かっていない。北区が2~3年前に高齢者の所在調査をしたところ、住所地は05年の時点では更地になっていた。
区は県外に住む娘の居場所が分かったため、問い合わせたところ、7月7日に「所在は知らない」と連絡があった。このため、周辺などを調査し、所在が分からなければ、住民登録を消去する。
■北海道
岩見沢市の100歳の男女2人が所在不明になっていることが3日、同市への取材で分かった。2人は介護保険の対象となる介護サービスの利用実績がないものの、女性は介護保険料の支払い記録があるという。
同市などによると、女性は78年以降、同市大和町に住民登録し、息子夫婦、孫と同居していたことになっている。現在も嫁、孫が居住しているものの、嫁らは「一緒に暮らしたことはない」などと説明。00~01年に介護保険料を支払った記録があり、翌年からは滞納になったという。また、男性は61年、同市美園に住民登録。04年に不在が確認された。現在も死亡届などは提出されていないという。
毎日新聞 2010年8月4日 東京朝刊http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100804ddm041040165000c.html?inb=yt
高齢者不明:100歳以上、全国で18人 所在確認、行政に限界
<追跡>
東京都内で住民登録がある高齢者が死亡していたり、登録地に住んでいない問題で3日現在、東京都や名古屋市など全国で100歳以上の男女計18人の所在が確認できないことが、毎日新聞のまとめで分かった。なぜこうした事態が相次ぐのか。
◇「家の中入れない」
足立区で111歳の男性とみられる白骨遺体が見つかった事件。地域を担当している民生委員の女性(73)は行政の限界を指摘した。
女性が最初に男性宅を訪れたのは93年。1年に1度、都営バスと地下鉄の無料パスを配った。パス制度が取りやめになる98年まで訪問を続けたが、娘が「父は元気にしています」などと答えるだけで、本人の姿を見たことはなかったという。
男性が今年1月、都内男性最高齢になったため、女性が「足立区が『お祝いを渡したい』と言っている」と男性宅を訪ねた。家族は「会いたくないと言っている」と説明。2月に再度訪れると、孫と名乗る男性が「岐阜県の施設に入っている」と愛想良く答えた。
その後、今年で民生委員をやめる女性は「気になる問題を解決しておこう」と改めて電話した。だが、家族は「施設ではなく実家にいる」「体調を崩している」と説明を二転三転させ、面会を拒否された。近所の人たちも「会ったことがない。家にいないのではないか」と話したため、区役所の担当者と相談して警察に届け出て、事件が発覚した。
行政に、システムの限界や落ち度はなかったのか。
女性が担当する町内では毎年、65歳以上の高齢者に記念品を配る。各戸に回覧板を回して対象者の名前を書いてもらっていたが、確認の方法は住民票しかなく、「家族が『いる』と言えば、それ以上家の中には入れない」という。また、民生委員が担当するのは独居老人や生活保護受給世帯で、一般家庭への訪問は少ないのが実情だ。女性の担当町内だけで独居老人は約45人に上るという。
新たに100歳になった人については、厚生労働省が都道府県に毎年、戸籍などの書面調査や生存確認などを求めている。調査結果を受けて記念品を贈るが、生存確認の方法に厳密な規定はない。生存確認の根拠となる住民票と戸籍についても総務省は「本人や家族が届け出るのが原則で、自治体が内容が正しいかどうかをチェックすることは事実上、難しい」と話す。
淑徳大の結城康博准教授(社会保障論)は「家族が高齢者を助けるという性善説だけでなく、公的機関が適切に現場介入できるような仕組みを構築しなければ」と制度改正の必要性を訴える。
足立区の担当者は言う。「高齢者を監視したり、家庭の中に入る権限は行政にはない。今回の事件は民生委員などの人手が足りないとかいう以前の問題だ」【内橋寿明、小泉大士】
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◇住民登録地に居住が確認されていない100歳以上の18人◇
北海道岩見沢市 男性 100歳
〃 女性 100歳
東京都足立区 男性 111歳
杉並区 女性 113歳
荒川区 男性 108歳
〃 男性 104歳
北区 男性 105歳
港区 男性 105歳
〃 女性 105歳
八王子市 男性 102歳
清瀬市 男性 104歳
神奈川県秦野市 男性 104歳
静岡県熱海市 女性 100歳
〃 女性 102歳
下田市 女性 103歳
長野市 男性 110歳
名古屋市 男性 106歳
福岡市 男性 101歳
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100804ddm001040005000c.html?inb=yt
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高齢者不明:各地で発覚 「遠方に」「親せきと」「生死分からぬ」
100歳以上の高齢者の行方が分からない事態が各地で発覚している。行政が所在を確認しようとしても、家庭内まで介入できないのがネックとなっている。記録が残っていないため、手がかりとなるのは家族の話。だが、家族も把握していないケースも多く、行方をつかむのは困難な状況だ。
■東京都八王子市
横川町に住民登録している102歳の田代一男さんが所在不明となっている。長男の妻操さん(62)が3日、会見し「1971年ごろ、失踪(しっそう)したと聞いている」と説明した。操さんが夫と結婚したのは失踪後で、一男さんとは面識がない。「住民票を置いておけば、何か分かった時に連絡をもらえる」と夫の死(01年)後もそのままにしてきた。「安否を知っている人がいれば知らせてほしい」と話した。
■神奈川県
秦野市の104歳とされる男性の所在が不明になっている。住所地では長男夫婦と暮らしていたが、夫婦が老人養護施設に入った後は空き家になっている。市は05年度に男性が99歳になった際「敬老祝い金」を手渡そうとしたが、家族から「家にはいない」と辞退された。100歳の時にも同様の理由で祝い金を辞退されたという。
家族は「(男性は)もともと家を出てはふらっと帰って来る人で、生死も分からない」と話しているという。
■静岡県
熱海市で102歳の女性の所在が不明になっている。市は100歳を迎えた07年、記念品を贈るため確認したところ、住所地は更地だった。しかし同市は女性の行方をその後の3年間、確認していなかった。
市が3日、市内に住む女性の長男(80)に話を聴いたところ、「約10年前に行方不明になり、警察に相談したら、実家がある愛媛県内の親せきの家にいると言われた」と説明したという。
熱海市では100歳の女性も不明となっている。また、下田市でも103歳の女性の所在が分かっていない。
■長野市
長野県内最高齢とされる110歳の男性の所在が約4年間確認できていない。市が自宅に電話で確認したところ、息子が「かなり前から伊豆にいる。何かあれば連絡があるはずだ」と話したという。男性の住民票は市にあり、年金なども支払われている可能性がある。市は4日にも所在を確かめる。
■名古屋市
106歳とされる男性の所在が少なくとも00年から分かっていない。北区が2~3年前に高齢者の所在調査をしたところ、住所地は05年の時点では更地になっていた。
区は県外に住む娘の居場所が分かったため、問い合わせたところ、7月7日に「所在は知らない」と連絡があった。このため、周辺などを調査し、所在が分からなければ、住民登録を消去する。
■北海道
岩見沢市の100歳の男女2人が所在不明になっていることが3日、同市への取材で分かった。2人は介護保険の対象となる介護サービスの利用実績がないものの、女性は介護保険料の支払い記録があるという。
同市などによると、女性は78年以降、同市大和町に住民登録し、息子夫婦、孫と同居していたことになっている。現在も嫁、孫が居住しているものの、嫁らは「一緒に暮らしたことはない」などと説明。00~01年に介護保険料を支払った記録があり、翌年からは滞納になったという。また、男性は61年、同市美園に住民登録。04年に不在が確認された。現在も死亡届などは提出されていないという。
毎日新聞 2010年8月4日 東京朝刊http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100804ddm041040165000c.html
住所に行ったら別人…清瀬市にも所在不明高齢者 外国人104歳男性
配信元:
2010/08/04 11:29更新
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