人間なら100歳のカンガルーが出産
人間なら100歳超!12歳のカンガルーが出産…愛媛・とべ動物園
7月20日8時1分配信 スポーツ報知
愛媛県砥部町の県立とべ動物園で人間でいえば100歳以上にあたる12歳のアカカンガルー「ブティー」が出産に成功したことが話題になっている。同動物園によると、飼育下での寿命は8~10年。12歳まで生きることはまれで、出産は非常に珍しいという。ブティーは白内障を患い目も見えないことから、飼育員も「まさか」と高齢出産に驚いている。
とべ動物園によると、4月4日に、12歳の「ブティー」が妊娠・出産していたのを確認。袋がもぞもぞ動いているのを飼育員の山崎洋介さんが見つけた。
山崎さんは「まさかと思った」という。というのも、ブティーは1998年に同動物園で生まれ、すでに12歳のおばあちゃん。02年に白内障にかかり、両目が見えない状態に。リハビリ用の運動場で子どもと生活し、外に出る時はガイド役の山崎さんが付き添って介護しているなかでの“おめでた”だったからだ。
高齢のため育児放棄の可能性もあり、当初は人間の手で育てることを検討された。が、ブティーは子どもを舌できれいになめたりするなど順調にお母さん役をこなし、5月24日には子どもが袋から顔を出した。子どもは生後6か月とみられ、最近は袋から外に出ることがあるという。
動物に詳しい作家の畑正憲氏(75)によると、自然界でのアカカンガルーの平均寿命は5~6年。「雨期、乾期のある地域ではエサがなくなり、絶食期間が長くなるので寿命は縮むようです。ただ、カンガルーのような有袋類は、ほ乳類と違って赤ちゃんは自分で袋の中のお乳を吸って生きていきます。母体へのダメージが少ないので出産ができたのでしょう」
日本動物水族館協会によると、統計や記録がないため、生態については不明な点が多いが、現存する資料では、戦前米国で15歳まで生きたのが最高齢。畑氏は「12歳まで生きているということは、動物園の管理がしっかりしているということ。年をとれば、目や耳が悪くなってくるのは人間と同じですが、ブティーはきちんと子どもの面倒をみようとしているので、大丈夫でしょう」と話した。
とべ動物園には現在19頭のカンガルーがいる。来園者は自由に見学可能で、動物園側は「ブティー効果」で観客増を期待している。
◆とべ動物園 柵のない「パノラマ展示」に力を入れる西日本有数の動物園。1999年12月2日には、ホッキョクグマ「ピース」の人工飼育に日本で初めて成功した。約160種類の動物が見学できる。学生(6~17歳)100円、一般(18歳以上)450円。今月は20日、26日が休園日。場所は愛媛県伊予郡砥部町上原町240(電)089・962・6000。
[高齢出産メモ]
▼動物 国内では2007年、沖縄こどもの国動物園の28歳(人間の112歳相当)のキリン、08年に札幌円山動物園の42歳(人間の70歳以上相当)のチンパンジーが出産しており、いずれも国内で確認できる限りは最高齢出産。海外ではイギリスで30歳のネコが2匹を出産したという記録がある。ネコは20歳で人間の105歳相当といわれている。
▼人間 ギネスブックで認定されているのは2005年に66歳230日で、双子を出産したルーマニア人女性のアドリアナ・イリエスクさん。結婚歴はなかったが若い男女から精子と卵子の提供を受けて体外受精で成功した。08年には70歳とされるインド人女性、オムカリ・パンワールさんが体外受精でそれぞれ約900グラムの双子を出産した例があるが、出生記録がなくギネスには認定されていない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100720-00000020-sph-soci
12歳のアカカンガルー「ブティー」は、いつオスのカンガルーと交尾したのかは書いていない。
年寄りでも元気ならいいよね!