57.8%が自殺時に治療目的で処方された向精神薬を過量摂取していた。 | 日本のお姉さん

57.8%が自殺時に治療目的で処方された向精神薬を過量摂取していた。

向精神薬の処方で注意喚起―厚労省

 厚生労働省は6月24日、向精神薬の適切な処方について、都道府県や日本医師会などにあてて通知を出した。自殺傾向が認められる患者に向精神薬などを処方する場合は、個々の患者の状況を踏まえて投与日数や投与量に注意を払うなど、一層の配慮を行うよう、管下医療機関や会員に周知するよう求めている。

 自殺予防のための介入ポイントなどを明らかにするため、厚労省の「こころの健康科学研究事業」の研究グループが行った調査では、自殺で死亡した事例の特徴などを分析したところ、死亡前1年間に精神科や心療内科の受診歴があった38件のうち、57.8%が自殺時に治療目的で処方された向精神薬を過量摂取していた。

 報告書では、「本来治療薬として医師から処方された向精神薬が、むしろ自殺行動を後押しする道具として用いられた可能性を示唆する」「向精神薬の過量接種そのものは比較的致死性の低い自己破壊的な手段・方法であるが、脱抑制効果のために、致死的な自殺行動を促進することが知られている」と説明している。

 今回の通知は、報告書の内容や、向精神薬の適切な処方について国民の関心が高まっていることなどを受けて出された。
( 2010年06月25日 20:15 キャリアブレイン )