「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」  欧米が怖れる中国のすさまじいアフリカ進出 | 日本のお姉さん

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」  欧米が怖れる中国のすさまじいアフリカ進出

毛沢東がアフリカから留学生を受け入れてチュウゴク語を教えて後でアフリカに進出して、元留学生を通訳にして共産主義を広めろと言っていたので、その通りにやっているのだと思います。チュウゴクは、核も持っているし、宇宙も目指している。毛沢東の言うとおりに、やっているのです。

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成22年(2010)7月7日(水曜日)
         通巻3015号 <7月6日発行>


 欧米が怖れる中国のすさまじいアフリカ進出
  資源確保だけが目的とはおもえず、裏の狙いを斟酌すれば
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 アフリカ五十六カ国のうちの四十四カ国に大使館を設置した中国は、300億ドル前後の投資を敢然とおこない、労力を輸出し、インフラ整備のプロジェクトに融資をつけ、かわりに資源を開発し輸入し、あまつさえ当該政府との間の契約は殆どを中国企業が落札し、いまではアフリカ全土に居住する中国人が二百万人ともいわれる。

 途方もない暴挙なのか、世紀にわたる資源戦略の行使なのか。
欧米は不安と脅威とがまざりあった心理を抱きながら中国のアフリカにおける行動を注視している。

 第一に中国輸出入銀行がアフリカ諸国に対してなした融資は金利がひくく、一部に「ドラゴン・ギフト」(竜の贈り物)と言われるほど有利な条件だからIMF,世界銀行のエコノミストらは「採算を度外視した、おおきな戦略のもとに一貫して行われている」と総括している(『グローバル・ポスト』、2010年6月27日付け)。たとえいばコンゴになされた5000万ドルのローンは、なんと利息ゼロだった。

 第二に資源リッチでもない国にも膨大な援助を行っている不思議さがある。
 たとえばルワンダという国がある。首都キガリと近郊を結ぶハイウェイが建設されているが、このプロジェクトは3070万ドル。すべて中国からの融資。
 つまり、これは資源を運搬するルート確保という隠された意図があり、資源交通路を建設しているのではないか。ルワンダは隣国コンゴのように資源がない。ケニア、セネガル、モウリシャスのように鉱物資源の埋蔵が確認されてもいない地域である。

 第三にアフリカ各地でのインフラストラクチャー建設をいう『協力援助』は、なべて中国のゼネコンが海外におけるビジネスの橋頭堡確保という意味合いを持っており、欧米のおこなっているチャリティの発想はない。

 そればかりか、国際ビジネスに通暁し始めた中国は、さすがに華僑の伝統をもつだけあって、たとえばアンゴラの石油は中国向けにのみ輸出しているのではなく、国際市場で売却している(地理的にも中国へ運ぶより欧米へ売ったほうが有利だ)。

 中国のアフリカ進出の多様性、戦略性を欧米は見守るだけか。
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(読者の声1)何で読んだのか、正確に覚えておりませんが、安保騒動で亡くなった樺さんが生前、大学祭の時に、彼女の飼い犬を、亀井静香氏が串にして焼いて売ったとか売らないとか。
それを聞かれた亀井氏が、頷いたとか、頷かなかったとか。ホントかどうかわかりませんが、大笑いしたのを思いだしました。
その記事を読んでからこのかた、亀井氏には何となく一目置いています。
(SS55)

(宮崎正弘のコメント)噂に尾ひれがついてお化けのような新噂が誕生することはよくある話。西部さんだって、樺美智子の恋人だったと書かれたものでした。

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(読者の声2)宮崎正弘先生の中国の紀行文は旅人の目で書かれていて臨場感があるし、文体も洒脱ですよ。
イデオロギーの色眼鏡を通して書けば面白くないと思う。ウイグル、チベット、台湾、東シナ海、尖閣と版図を拡げているのは、北京や上海の軍閥。だから北京政府は懐に短刀を持ったヤクザと同じ。暴力を以って国民を弾圧して、利潤と搾取に血道を上げている。
南北戦争で南部を制圧したアメリカ。中国の安価で豊富な労働力がもはや美味しくないとなれば、アメリカは冷たい。
国務省と国防省が対中政策を立て始めた。フォーリン・ポリシー(7月号)が、「世界を破壊する決心を持つ10カ国」を書いている。
それによると(1)金正日(2)ムガベ(ジンバブエ)(3)シュエ(ビルマ)(4)アル・バシール(ス-ダン)(5)ベルデイムハメドフ(トルクメニスタン)(6)アフウエルキ(エリトレア)(7)カリモフ(ウズベキスタン)(8)アフマデイネジャッド(イラン)(9)ザナウイ(エチオピア)(10)フー・ジンタオ(中国)。。。
これらが世界最大の殺し屋アメリカと敵対するわけですね。
ソ連は自壊したが、中国はこのあたりから衰退ですか? それともアメリカ帝国と対峙する?
(伊勢ルイジアナ)

(宮崎正弘のコメント)このランキング面白いのですが、かなりアメリカから見た主観的な嫌悪感の順番でもあるような気がします(苦笑)。他方、
金正日もカリモフもムガベも米国がまもなく倒れると言ってから、すでに十数年以上が経過していますしね。あれほど嫌ったムバラクだって、最近は息子への禅譲の気配に正面から反論していない。
    ♪
(読者の声3)雑誌『エルネオス』の宮崎さんの満州紀行を拝読しました。夢と希望に燃えて生き生きとしていたであろう先輩たちの心情を、胸打たれながら異国の露草となった先輩たちの無念を思い遣っています。
 嘉村甚次氏の著『戦略を謬って国は亡びた』を読むと、優秀な軍隊を有していたのに何故あの様な無惨な負け方をしたのか、が分った様な気がしています。
 民官を問わず、視野狭窄で洞察力に欠けた胡麻擂上手だけの者が実権を持つと、其の組織で動かされる者たちは憐れですね。
 選挙の場合は自分の意志で判断できる、と云う利点はありますが撒き餌に群がる盲目の雑魚までが票を持っているのが悩みの種です。我欲のために国を売ることも厭わぬ政・財界人を一日も早く放逐しなくてはいけないのですが、目先の金だけに目が眩んで仕舞っている雑魚民を叩き起こすのには中々骨が折れています。
 『目覚めよ、平和という長き昼寝から』、と日本人の気概や誇りを説くと、「彼方はそれで良いだろうが、私は、誰が何と言っても、私に金を呉れる政党を支持します」と驚愕の返答を合唱する者たちと渡り合うのは中々骨が折れますが、「敵は幾万ありとても」怯むかと喝を入れて行動しています。
  (北九州素浪人)

(宮崎正弘のコメント)敵は幾万在りとても、の心意気を持つ日本人は、はたしていま何人いるんでしょうねぇ?
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