ダイソン“羽根なし扇風機” 30年前の東芝特許と酷似
ダイソン“羽根なし扇風機” 30年前の東芝特許と酷似
2009/10/25 21:07
英国の家電メーカー「ダイソン」が“羽根のない扇風機”を開発し、日本でも大きな注目を集めている。ところが、その革新的な構造とデザインが、実は30年も前に日本の東芝によって特許申請されていたと英紙が報じ、関係者が仰天している。実際に、英特許庁は東芝の特許出願記録を根拠にダイソン社の申請をいったん却下しており、再提出された特許申請についても、まだ審議中という。
不思議な涼しさ 羽のない扇風機
英ダイソン社は今月16日、羽根がないのに風が出る新型扇風機「エアマルチプライアー」を11月2日から自社サイトや東京都内のインテリアショップなどで発売する、と発表した。来春には国内の家電量販店でも販売する。土台の部分から空気を吸い込み、土台に乗った輪に開けられた幅約1ミリの溝を通って風が吹き出す仕組みだ。
英国内では13日に発表され、やはり大きな話題を呼んだが、この“快挙”に疑問を呈したのがデーリー・テレグラフ紙。20日付の同紙は「ダイソン扇風機 それは30年前に発明されていた?」の見出しで、1981年に東芝が英特許庁に出願した図と、開発初期の「エアマルチプライアー」の図を並べてみせた。
たしかに、両者は“羽根のない扇風機”という点で、よく似ている。そのため英特許庁は当初、ダイソン社の出願内容は東芝が申請した内容と酷似していると判断。「目新しいと考えることはできない」として申請を却下した。
あきらめきれないダイソン社はその後、デザインの一部を変更して特許を再申請。しかし、現在まで特許は認められていないという。英国の特許は20年で喪失するが、過去に特許申請された内容は記録に残っており、新たな特許申請には以前の申請内容を上回る独自性が求められる。
ダイソン社特許部門のギル・スミス氏は同紙に対し「見た目は似ているが、技術的にはまったく異なる」と反論。技術は独自のもので、開発に数年を費やしたと強調している。ダイソン日本法人も「(東芝の)特許は出願後20年を経ているうえ、技術的にも異なる。30年前に出願された特許を侵害するとは考えておりません」とコメントしている。
英紙の報道について、東芝の扇風機事業を引き継いだ東芝ホームアプライアンス(東京)は「報道の件は当社でも把握しておりますが、なにぶん30年前のことで当時を知る社員がおりません。現在調査を進めておりますが、詳細をお話しするにあたっては、もう少し時間をください」とコメント。降ってわいた騒動に社内も困惑しているという。
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日本人は、すごいな。30年前に
羽なし扇風機の特許をとっていたか。
でも、会社が製品化してくれなかったんだ!
残念。