チュウゴクに耳の痛い意見を言えない日本なんか、チュウゴクの属国になったのと同じでしょ。民主党。 | 日本のお姉さん

チュウゴクに耳の痛い意見を言えない日本なんか、チュウゴクの属国になったのと同じでしょ。民主党。

【世界の新聞「101紙」の視点】
 ~2010年6月14日(月)の紙面より~
独断と偏見はご容赦!
【最近の社説の、ここに注目】

8日付「産経新聞」『次期駐中国大使 海洋覇権にモノ言えるか』
10日付「東京新聞」『新中国大使人事 民間の新風を外交にも』
の社説。


産経。
『菅直人新首相は、次期駐中国大使に伊藤忠商事元社長の丹羽宇一郎相談役を起用する方向で調整に入った。』

『丹羽氏は中国政府と太いパイプを持つ経済界の大物で知られ、有識者の「日中韓賢人会議」のメンバーだ。』

『鳩山由紀夫首相の「中国重視」路線を継承し、米国を上回る貿易相手国になった中国との経済交流をさらに拡大発展させたい民主党の意欲の表れとみられる。』

『だが、日中間の懸案は経済問題だけではない。最近、日本近海で国の主権と安全にかかわる重大な事態が相次いで起きている。』

『危険な威嚇行為や権益侵害に対し、民主党政権は十分な対応をしてこなかった。』

『また、東シナ海のガス田問題は(中略)共同開発について早期の条約締結交渉入りで合意したものの、日本側が大幅譲歩案を示したとも伝えられ、先行きが懸念される。』

『中国が一方的に採掘・生産を開始しないように、監視も必要である。』

『このような時期に、次の駐中国大使は国益を踏まえ、中国政府に耳の痛いことをはっきり言わねばならない。』

『日中は多くの利害を共有している。一方で基本的な価値観などで重大な相違がある。その両国が真に建設的な関係になるには、多様な意見の存在を積極的に認め合うことが欠かせない。』

『とりわけ今は、日本の主権と安全保障が最重要の問題だ。』

『中国海軍の威嚇行為がいかに日中関係を傷つけ、中国への不信感を高めるかを説明し、理解させることが駐中国大使の大きな責務である。』

『この点で経済を優先しがちな商社出身者が次期大使にふさわしいか疑問を提起せざるを得ない。』

『民主党はかつて大使の2割以上を民間登用する改革案を示した。これを実行し、「脱官僚」人事を印象づける狙いもあるのだろうが、今回の構想はあまりに問題が多い。菅氏に再考を求めたい。』


東京。
『民間人の知識、経験を外交に生かす新しい試みだ。政権交代に伴い外交の在り方を変える機会にしたい。』

『主要国の特命全権大使は外務官僚が、ほぼ独占してきた。中国大使への民間人起用は初めてだ。』

『丹羽氏は名古屋市出身。名古屋大法学部卒業後、伊藤忠商事に入り一九九八年に社長に就任し会長を経て今年四月から相談役になった。』

『政府の地方分権改革推進委員会委員長など公職も務め「日中韓賢人会議」のメンバーでもある。』

『民間人の大使起用は米国などでは珍しくないが日本では例外だ。』

『これは自民党一党支配下の外交が外務官僚が筋書きを作り、政治家がそれを演じる形で進められてきたことに根本原因がある。』

『対中外交では一九九二年の天皇訪中を当時の橋本恕(ひろし)中国大使が政府、与党内の反対論を説得する形で実現させたのが代表例だ。』

『その後、小泉純一郎首相が外務官僚の懸念を顧みず靖国神社参拝を続けた例はあるが、おおむね官僚主導の外交が続いてきた。』

『ところが、昨年の政権交代で民主党が「政治主導」を掲げ政治家が「用意したペーパーも読まない」(外務官僚)時代になった。』

『自民党とのパイプで外交をお膳(ぜん)立てしてきた官僚は政権に「つてがない」と嘆き外交が停滞した。』

『当初、官僚を敵視した民主党政権の罪も大きいが、根本的な解決には主要国の大使を含め政権の意向を反映できる人事で真の政治主導を実現するほかないだろう。』

『対中外交は国交正常化前から民間が政府を主導する形で関係改善を進めてきた歴史がある。』

『五年も首脳往来が途絶えた小泉時代も経済の交流が日中関係を支えたのは記憶に新しい。民間人を大使に起用する国としてふさわしい。』

『企業の利益を求めてきた財界人が大使になれば国益のかかる外交の交渉力が弱まるという声もある。』

『しかし、ビジネスでは社運をかけた交渉力が培われたはずだ。一企業の立場を離れた財界人が外交の現場で、それを生かすなら国益を損なうとは思えない。』

『今後の日中関係は互いの経済的利益を大きく伸ばし、これをてこに国益の衝突を回避する知恵が問われる。海洋資源開発をめぐる東シナ海の対立は典型的な例だ。』

『経済の相互利益で政治対立を緩和する。経済のわかる大使こそ大役にふさわしいのではないか。』

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伊藤忠商事元社長・丹羽宇一郎相談役の次期駐中国大使起用について。

産経紙は、
『経済を優先しがちな商社出身者が次期大使にふさわしいか疑問を提起せざるを得ない』
『今回の構想はあまりに問題が多い。菅氏に再考を求めたい』
と、反対の立場。

それに対し、東京紙は、
『経済の相互利益で政治対立を緩和する。経済のわかる大使こそ大役にふさわしいのではないか』
『民間人の知識、経験を外交に生かす新しい試みだ。政権交代に伴い外交の在り方を変える機会にしたい』
と、賛成の立場をとっている。


個人的に、
『日中は多くの利害を共有している。一方で基本的な価値観などで重大な相違がある。その両国が真に建設的な関係になるには、多様な意見の存在を積極的に認め合うことが欠かせない』との、産経紙の一節が興味深い。

「多様な意見を認め合う」との言葉が、産経紙から出てくるとは思わなかった。

主張の是非はともかくとして、むしろ、
『国益を踏まえ、中国政府に耳の痛いことをはっきり言わねばならない』との一文のほうが、産経紙らしい表現ではないだろうか。


『日本近海で国の主権と安全にかかわる重大な事態が相次いで起きている』(産経紙)という現状を考えた時、確かに財界出身者がその任に就くことには不安がある。

ただ、『中国政府に耳の痛いことをはっきり言』うことだけが、外交における交渉力というものでもないだろう。


以前から、難しい国を相手にする交渉を、不謹慎かもしれないが「異性を口説く」ことにたとえている。

本当に果たしたい「目的」を、ストレートに相手に伝えればうまくいくというものでもないだろう。

本来の「欲求」を内に秘めつつ、「食事に行こう」とか、まずは無難なところから交渉に入るはずだ。

そう考えると、東京紙の、
『ビジネスでは社運をかけた交渉力が培われたはずだ。一企業の立場を離れた財界人が外交の現場で、それを生かすなら国益を損なうとは思えない』との東京紙の主張も、理解できる。


果たして、経済の分野で築いた人脈やビジネスで培った交渉力を、大使として生かすことができるのか。

今回の起用は、今後の試金石ともなるだろう。
(桐鳳)

【編集後記】

俳優の池田駿介さんが、胃がんのため亡くなりました。

池田駿介さんと言ってもピンとこない方も多くいることと思いますが、私と同年代の方でしたら、「キカイダー01」の主人公イチロー役や、「帰ってきたウルトラマン」の南隊員役といえば、お分かりになるかもしれません。

比較的最近、女性用ウィッグのCMに出演されているのを観たことがありますが、「旅をする“素人の”老夫婦」という設定のようで、少しさみしい思いをしたものです。

今回、忘れられることなく訃報が記事になったということに、不謹慎ではありますが、少し嬉しい気持ちがしました。

キカイダー01に変身する主人公・イチローは、トランペットを吹きながら登場します。

私も、トランペットが吹けるようになりたいと思い、後年入手し練習しました。
(上達はしませんでしたが)

また、キカイダー01と、その前に放送していたキカイダーの愛車だったのが、サイドカー。

当時、自分の乗っていた自転車に、本気で側車を取り付けたいと考えたものでした。

その夢はずっと続いており、いつか本物のサイドカーを所有したいと今でも思っております。

慎んでご冥福をお祈り致します。
(桐鳳)

最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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