台湾人と奴隷根性 | 日本のお姉さん

台湾人と奴隷根性

論説】台湾人と奴隷根性

   アンディ チャン

この世で最も憐れむべき人間は、奴隷であることに満足して毎日を送っている人たちである。政府の小役人や警察にワイロやオベッカを使
って工事を受注する。小金を儲けるためにワイロを使っても恥としない商売人の行いは奴隷そのものである。

この世で最も唾棄すべき人間は、独裁者の手先となって「紂を助けて虐を為す」奴隷頭である。大臣や議員を始め、小役人、警察、税官吏
などがみんなワイロを取る。裁判官、検察官もワイロを取る。教師は学生から搾取し、学長は教師から搾取する。これが典型的な奴隷頭で
ある。

これが中華民国の体制である。腐敗した体制内で奴隷に甘んじているバカどもが中華民国体制を倒すと思うのは大いなる間違いである。奴隷頭は悪い、奴隷に甘んじる庶民も悪い。

台湾旅行で得た感想は中華民国を倒す方法を真剣に考える人が居ないことだ。毎日不満があり、政府を呪い中国人の横暴を呪詛しても、奮
起して中華民国を倒す方法を考える「頭のよい人」がいない。

●権力に隷属する民衆

台湾人には奴隷根性があると言えば多くの人は反対する。台湾人は奴隷ではないと言うが、中国人に差別されて不満であることは認める。それでも独裁に対抗する人は少ない。奴隷ではないと強調するくせに独裁に反対し、独裁から逃れる努力も方法もない。仕方がない、と言うばかりである。

暮らしは世界的によくなったが、台湾の経済はこの十年の間に確実に悪化し、失業者が増えて人民の収入は減っている。台湾が経済的に発
展したのは台湾人の努力のお陰だが、権力階級である中国人は苦心して働く台湾人から搾取して台湾人よりもっと金持ちになった。

中国人が悪いだけではない。権力の奴隷になった台湾人も悪い。台湾人の奴隷頭は決して大きな権力を手にした官僚ではなく、村長や役場
の税官吏、警察や特務なども台湾人をいじめて得意になっている唾棄すべき人種である。


台湾人には奴隷根性がある。昔に比べれば生活はよくなった、生活が大事だから独裁政権の無法、警察の横暴を我慢して、中国人の横暴を
我慢しながら暮らすと言うのは金儲けのために自由、人権を犠牲にしていることである。


台湾人は「温水でゆっくり煮られる蛙」と言われる。鍋から飛び出す勇気がないから奴隷になるしかない。しかし台湾人は中国がどれほど
酷い国かわかっている。中国人がみんな中国から飛び出したいと思っているのもわかっている。それでもまだ温水中で我慢しているのだ。
中国人に併呑されれば今の中国よりもっと酷い待遇を受けるのはわかっているのに何もしない。

●ECFAとは奴隷契約である

台湾人は臆病で金銭欲が深く、体面(メンツ)を重んじるという。そんな台湾人を見越して馬英九政権は強引に中国と中華民国の間に自由貿易協定(FTA)に相当する経済協力枠組み協定(ECFA)を締結しようとしている。
この協定は表面上は経済協定といいながら、協定が実施されると台湾の農業は壊滅的な打撃を蒙るだけでなく、中国人が大挙して台湾に入り込んでやがて中国に併呑されてしまう。ECFAが締結されれば台湾は中国人の奴隷となる、つまりECFAは奴隷契約である。

中国政府は大量の漢人をウイグルに送り込み、大量のウイグル人を山東省どに強制移住させてウイグルの中国化を実現した。ECFAが締結されれば台湾では同じように大量の中国人の移住と台湾人の強制移住が起きて、台湾民族は消滅する。ECFAとは台湾の民族浄化(Ethnic Cleanzing)である。

この経済協力枠組み協定(ECFA)」締結の是非をめぐり25日、台湾の馬英九総統と民進党党首の蔡英文がテレビ討論を行った馬英九は
協定を締結しなければ世界的に孤立すると締結の必要性を力説したが、蔡英文は馬英九の中国接近を批判した。討論は結論がないまま終わった。だが馬英九は結論がどうであっても協定を締結するつもりである。
討論しても締結を止めることが出来ない。

私は初めからこの討論が無益であると主張していた。ECFAは経済協定の仮面をかぶった奴隷契約である。政治評論家の金恒偉(火へんに韋)は「ECFAとは政治、政治、政治である」と批判した。李登輝はECFAは経済協定ではなく、中国に従属する協定であると批判した。台湾人が奴隷化されるか否かの問題であり、ハッキリいえば奴隷契約なのである。

李登輝は「これは奴隷契約だ」と明確に言えばもっとよかった。奴隷契約と言えば台湾人は反対するが経済協定と言えば反対が減る。金儲
けが好きな台湾人は騙されやすい。蔡英文もテレビ討論で「この協定は経済協力ではなく台湾人の奴隷化である」と言えばよかった。

台湾で「ECFAを公民投票で決める」署名運動が起きている。なぜ奴隷政策を公民投票で決める必要があるのか?投票ではなく、絶対反対の運動をすべきである。中華民国の制度に従って投票しても馬英九が締結を強行すればどうにもならない。台湾人は中華民国の体制内で公民投票が無駄であることを理解していない。弾圧された人民は体制内でもがくだけで、中華民国を倒すことを考える能力がない。

●体制外運動は無血革命である

体制外運動は無血革命である。人民の決起は完全に無血革命でないかもしれない。しかし流血を最小限に抑えることはできる。人間は臆病で命が惜しいのは当然だから、無血革命といわなければ人民は決起しない。

人民が総決起すればみんな死ぬのではなく、みんな生きるのである。台湾人は臆病で死ぬのが怖い。革命は他人がやること、他人がやらなければ仕方ないから奴隷に甘んじる。だが、人間は誰だって死ぬのが怖いのである。
馬英九も中国人も、中国人の奴隷頭になっている台湾人も死ぬのが怖い。
体制外運動の流血は台湾人だけではない。

「台湾人生」と言う映画に出演した5人の台湾人はみんな「私は喜んでお国(日本)の為に、天皇陛下の為に死ぬ覚悟があった」と述べていた。台湾人は臆病ではない。命を賭けてもやるべき道理があれば死ぬ覚悟があった。
今の台湾人にはそのような覚悟がないのか?ECFA締結で台湾は中国に併呑され、台湾は奴隷化される。ECFA反対、台湾の自由の為に闘って死ぬ人はいないのか?

●「中華民国体制」とはバスのようなもの

私は台湾で「体制論」の講演を二回行った。中華民国の体制内から正名制憲で国を改造することと、体制外から中華民国を倒すことの違い
を説明し、体制内から中華民国は倒せないことを説明したのである。
それでも体制外運動は難しいと言う台湾人は多い。もちろん体制外運動は難しいが、体制内で中華民国体制を潰すことは不可能だ。

「中華民国体制」とはバスのようなもので、バスに乗って利権を貪っている連中はバスを倒すことをしない。つまり体制内から中華民国を
倒すことはできない。しかし多くの人民が参加すればバスを外側から押し倒すのは簡単にできる。

台湾独立の最大の阻害は、「台湾は民主国家である。投票で国を改造できる」と宣伝する奴隷頭の連中である。簡単に言って民主的な投票と
は「酸っぱい葡萄」である。体制外運動は難しいからやらない。中華民国独裁に甘んじて奴隷になり、体制内で改造するという自己欺瞞を
他人に押し付けているのだ。彼らが独立建国を阻んでいるのだ。

●奴隷根性を排除する

今回の旅行で講演して、いろいろな人に会って討論してきた。体制外運動は難しいが、体制内から独立は不可能だ。では体制外運動はどう
すればよいのかと反論をする人は「何もしない」人である。

中華民国は滅亡した、世界で認めない国と8割の台湾人は認めている。
それでも「台湾は民主国家で、その名前は中華民国である」というのは何もしない人たちの「酸っぱい葡萄」の言い逃れである。

中国の奴隷になってもよいのかと聞けば、では体制外とはどうするのかと反論する。言論でなく方法を示せと言うのである。独立の方法と
はみんなが一緒に考える事で、誰かの命令に従うことではない。方法を待つ人は考えない、命令に従う奴隷ということだ。

結論を言えば、体制外運動とは革命の方法を教えるのではなく、人民の奴隷根性を叩き直すことである。みんながやれること、自分の周り
にいる奴隷根性を持った台湾人や、警察や小役人のような奴隷頭になって威張っている者たちに、台湾人の奴隷根性を恥じるように説得す
ること、これが体制外運動である。

『台湾の声』 
http://www.emaga.com/info/3407.html