ロシア、高性能地対空ミサイルSA30を中国に売却した模様 | 日本のお姉さん

ロシア、高性能地対空ミサイルSA30を中国に売却した模様

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成22年(2010年)4月7日(水曜日)
        通巻2932号 (4月6日発行)

 ロシア、高性能地対空ミサイルSA30を中国に売却した模様
  総額20億ドル。160キロ先から飛行中の航空機を撃墜できるシロモノ
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 ビジネスウィーク・ブルームバーグ(4月4日付け)に拠ればロシアは20億ドル相当の高性能ミサイルを中国に売却したようである。

 すでに2007年から09年にかけてロシアはS-300ミサイル固体燃料を十五基売却しており、中国からみれば、1990年代初頭からの累積で27基の固体燃料を購入した計算となる。

 S―300は西側コード名が「SA30」。

これは飛行中の航空機を160キロ先から撃墜できる。ステルス化を米国がいそぐ理由は、このロシア製ミサイルの驚異から戦闘機、爆撃機をまもるためである。

 ということは我が自衛隊の保持するF15迎撃機は、もはや中国空軍にとって脅威ではなくなったことを意味する。

米国はF22ステルス開発を中断し、F35開発に切り替えるが、この高性能ステルス機を日本に供与するか、どうかは不明。
(だって普天間基地で揉めていて、鳩山の信用はゼロ、おまけにイージス艦の機密を自衛隊員がハニートラップに引っかかりシナの女スパイにばらしてしまった国でもありますからね)。
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(読者の声1) 貴誌2927号での貴見。「コンクリートは永遠の技術開発途中。生コンクリートはミキサーを回し続けなければいけないわけですから」
とありましたが、現在米軍等が研究しているジオポリマーは一般に使われているコンクリートよりはるかに強靭です。
最近、古代エジプトでもコンクリートが使われていたようであるという説がでてきました。
実は、エジプトのピラミッドの近傍で容易に手に入る材料を混ぜ合わせるとジオポリマーが大量に含まれているコンクリートが出来上がります。しかも、色、つやがピラミッドの材料と非常に似たものが出来上がります。
まだ定説にはなっていませんが、ピラミッドは巨石を切り出して運んだものではなく、現地でジオポリマー主体のコンクリートを作り、それを積み重ねたものではないかという説が唱えられています。
そうすると、はじめから必要な大きさ形に作ることが容易です。あれだけの巨石をぴったりと隣同士合うように作ることは非常に困難です。
ジオポリマーは古代ローマで使われていたセメントにも多少含まれていたようですが、酸化カルシウムを使わず純粋にジオポリマーだけで球を作りコンクリートの床に落とすと野球ボールのように飛び上がるほご強靭かつ弾力性に富んでいます。
まるで大理石で作った玉のようです。
このジオポリマーが建築材料として民生用に使われると、とてつもない変化が社会的、経済的におきます。高層建築物が現在より安価かつより高層に作ることができるようになります。
強度が大きいため壁を薄くできるので、特に低層階の柱はささえなくてはならない高層階の重さが小さくなるためはるかに細くできます。中空のブロックをジオポリマーで作って外装材にすれば、断熱効果が高くなり空調費用が下がります。
結果、住宅やオフィススペースの価格が下がります。
ということは、既に建築されたオフィスビルの賃貸料価格が暴落する原因にもなりえます。私はこれが既に過飽和状態にある北京や上海のオフィス単価の暴落、それに加えて不動産関連の債券価格のが暴落、近い将来の中国における金融恐慌をさらに悪化させることになるのではと心配しています。
日本でもジオポリマー自体は山口大学等で研究されていますが、経済、金融に対する影響も研究する必要があると考えます。
   (ST生、千葉)

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(読者の声2)いつも樋泉教授のコラムを楽しく拝見しております。
曰く「中華帝国とは「庶民の被治者階級」が「殆んど治者搾取の対象としてのみ取り扱われ、悲惨なる施政に虐げられて来たのであった」とのこと。
ならば、中華帝国と現在の共産党中国との間に如何ほどの違いがあるというのだ。
いぜん、北京機場への高速道路からはずれた辺鄙な場所にある施設にいったことがあります。
私兵(武装していた!)が立哨するその広大な施設にはヘリポートがあり(立地が不便でも関係ないわけですね)、ゴルフコースがあり、プールバーをそなえたロッジ(鳩山邸の何倍かの広さ)があり、賓客の子供たちのための動物園(専門の係員もいた)があるというものでした。タイの大企業と繋がった解放軍の高級幹部の経営する施設とのことでした。
案内してくれたのは駐日大使とも関係の深い幹部の奥さんですが、彼女をして「腐敗分子」たちですよと言っていました。彼女のダンナも十分腐敗しているはずですが。明・清朝の、宮廷、後宮、宦官、官僚、老百姓、農奴たちの織りなす社会といまの「人民共和」国家とはたしかに違いはないようです。
  (w88生)


(宮崎正弘のコメント)腐敗分子はきまって他の人を腐敗分子と攻撃します。これも中国人の特徴です。

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(読者の声3)イラクからの兵站の解説で、「狂気の進軍」(MARCH MADNESS)と命名された理由はアフガニスタンの戦闘現場をいくつも通過し、自爆テロから兵站ルートを守り、戦線の後方陣地を構築し兵舎を建造し、リクリエーション施設を建築し、息抜きのゲームマシン、スポーツジムまで付帯させる」
とあります。
March Madnessの本来の意味ですが、「狂気の進軍」ではなく、NCAA(米大学体育協会)が主催し,全米大学ナンバーワンのバスケットボールチームを決める大会のことをMarch Madness(3月の狂気)と呼んでいます。
  (GW生)


(宮崎正弘のコメント)ご指摘有り難う御座います。スポーツに興味がないので、そういう慣用語彙を知りませんでした。軍事用語に全米の人気熟語を引っかけているわけですね。

 
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