その前段階で、必ず阻止する事。
毒舌!医療と生物をやさしく読み解く入門
No.397/2010/3/24 総発行部数: 3,079部
http://www.unlimit517.co.jp/melmaga.htm
こんにちは~、「元気にやっていますか?」 医療再構築人・田畑です。
私が7本目を観に行った時に、その"出来事"は、起きてしまった、偶然に。
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どちらが撒いてしまったか、分からない。私が見た時は既に床にあったから。
ポップコーンが・・・
待合いシートの下に、散乱していた。私は、てっきり親子が片付けるものと。
少しの後、私が再び見たものは、果たして何。そこの店員が、箒を持つ姿。
その横には、「お金を出したのだから当たり前」という態度を示す母親と娘。
老婆心ながら申し上げると・・・
この親は、折角の良い「教育
(躾)の機会」を失ってしまった。自分の所為で。
貴方もこの行為が「当たり前」だと思ったら、毒されてますよ金至上主義に。
そこの店で、その商品を買ったのだから、自分達が撒いても、責任はない?
こんな親の態度を・・・
子供が見ていたら、当然、自分達もそうなるでしょうね。「人はお金で動く」
そんな人達が、一気にではないでしょうが、伝染を繰り返し、現状況を形成。
その所為で、「食べ物への感謝」「お互い様の心」「謝罪の態度」を忘却。
何もなくても・・・
公共の場。親と子供。これさえ揃っていれば、「教育(躾)」は出来るのです。
本音を言えば、家庭で、基本的な「教育(躾)」は済ませて来て欲しいのだが、
実際は、公共の場で教えなければならないことも多いので、私は我慢します。
だから・・・
世の親御さん方よ、折角の良い「教育(躾)の機会」を、生かして下さいよ。
子供が撒いてしまったなら、「食物を粗末にしたら駄目だよ」と言いながら、 一緒になって、片付ける。手が汚れたならば洗う、服ならば、払えば良い。
店員に任せて・・・
自分達は、何もせずに綺麗な格好で、映画を観るより、よっぽど貴重です。
現在は「友達みたいな親子」が増えているそうですが、その裏を返すと、
ゲーム、アニメ等、趣味趣向が大差ない。精神年齢が変わらないという証拠。
ポップコーンの原料となる・・・
そのコーンだって、北海道の農家で、手間暇掛けて、作られているんですよ。
自分達が、最終段階でお金を出しているから、一番偉い?そんなさもしい。
「お互い様」で成り立つから、ポップコーンも食べられるし、映画も観られる。
もう少し・・・
自分達の周辺を気遣いましょうよ。それと、自分達の子供らの行く末にも。
こういう親や子らが、一人でも増えることによって、日本の未来はどんどん
暮らしやすい方向に行く。景気は一時的なもの、心が世の中を変えるのです。
閑話休題・・・
昨年、我が札幌市において、救急現場で、"あってはならない事"が勃発。
"あってはならない事"《札幌市消防局の場合》
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●救急現場。心肺停止状態の患者を蘇生させる目的(静脈路の確保)。
救急救命士が「乳酸リンゲル液」ではなく、「リンゲル液」を使用。
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「乳酸リンゲル液」…画像を見ると、O社のものなので「ラクテック注」
と商品名では呼ばれている。1袋500ml。
[500ml中]
塩化カルシウム水和物:0.1g
塩化カリウム :0.15g
塩化ナトリウム :3.0g
乳酸ナトリウム :1.55g
「リンゲル液」…画像を見ると、O社のもの。1袋500ml。
[500ml中]
塩化カルシウム水和物:0.165g
塩化カリウム :0.15g
塩化ナトリウム :4.3g
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*違いは「乳酸ナトリウム」が入っているかどうか。それ程大差なし。
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×何故、「リンゲル液」では駄目だったのか?
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■救急救命士法に関連。厚労省の告示では「乳酸リンゲル液」のみ指定。
■血液の酸化を防ぐという目的で、「乳酸」を添加したリンゲル液を使用。
■そのため、通常、「リンゲル液」は、救急活動では使用されていない。
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*緊急時なのだから、あまり、「血液の酸化」に拘らなくても。
納入価格から言っても、「リンゲル液」の方が、安いけどなぁ。
何か、ここのO社と厚労省の結託を、感じてしまうなぁ~。
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×誤用が判明した人数は?
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■47人。他にも、69人に誤用した可能性アリ。
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×誤用までの経緯
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1.市内のMという業者に、「乳酸リンゲル液」1,015本発注。
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*1箱20袋入りだから、50箱とバラ15本(各署へのサンプル?)。
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2.医薬品の知識のない職員が立ち会った。
そのため、1,015本の「リンゲル液」が納入されてしまう。
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*O社の商品の場合、箱と商品が、同色で統一されている。
「乳酸リンゲル液(ソルラクト)」なら紫色、「リンゲル液」なら緑色。
よって、医薬品の知識などなくても、一目瞭然であるのだが。
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3.そのまま、「リンゲル液」を、救急隊員に引き渡す。9ヶ月間使用。
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*場面は救急。正直、救急隊員にラベルを見ている余裕はないわな。
それを裏付けるように、誤用を指摘した救急隊は1隊だけだった。
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★誤用発覚を受け、再発防止策を実施
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◎納品時に、救急救命士の有資格者が立ち会うなどして、
専門的な判断を出来るようにする。
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*上に記したように、こんな大げさなことではない。ただ単に、
箱と商品のラベルの色を確認しなかっただけの事。小学生レベル。
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◎救急隊へ配布する際や、救急車へ積み込む時に、
品名の確認をする。
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*救急現場なんでしょ。一刻も早く行きたいんでしょ。余裕ないよね。
だったら、この前段階で、単純なミスを無くす事じゃないの要は。
そして、安心して、救急隊の人に使って貰う。一刻を争うのだから。
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◎救急出動報告書にも、品名を記入し、搬送後の確認も可能に。
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*さすが、お役所。上の人には、現場の人の事務処理が、どんなに、
負担となるか分かっていないよねぇ。救急現場で、一番大事なのは、
品名の確認よりも、むしろ、人命優先なんだけどねぇ。
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医学的には・・・
「乳酸リンゲル液」の代わりに、「リンゲル液」を使用しても、ほとんど、 問題はないみたいですね。現在までに、具合が悪くなった患者もない様です。
まぁでも、わざわざ「乳酸リンゲル液」のみと告示している厚労省の面子が。
それにしても・・・
9ヶ月も、誤用が発覚しなかったのはまずい。消防局だけじゃなく業者でも。
このMという業者、元々、医薬品卸というよりも、医療機器卸だからね。
得意分野じゃないにしても、一応、指定業者だからね。単純ミスは防がにゃ。
この件と関係はないけど・・・
この件が発覚する前に、Mは「医療機器の不正談合事件」で、H大病院から、 指名停止処分を喰らっているはず。そんな業者を札幌市はまだ採用していた。
だって、医薬品納入だけなら、未だ、他に業者がたくさんあるでしょうにね。
選んだ理由は・・・
「見積価格の安さ(談合?)」「リベート金額の大きさ?」何なんでしょう。
でもなぁ、医薬品業界で、あまり「談合」を追及しちゃうと、業者が全部、 なくなっちゃう。それ程、この業界では、「談合」が、日常茶飯事なんだ。
官公庁大病院等の見積時期が近くになると・・・
その年の幹事の業者が、音頭を取って、どこかのホテルを予約して、 担当者が集まり、医薬品や医療機器等、1品1品をチャックして行きながら、 価格を決めていく。「去年はうちが泣いたから、今年は取らしもらうよ」
こんな感じ・・・
それくらい、メーカーと病院の狭間になる業者の利益は、少ないって事。
「薬くそ倍」などと言われていた時代から比べると、月とすっぽんの卸業界。
だから、自分達の利益を守るためにも、「談合」は、今でもやっているはず。
でも、官公庁に入るのは・・・
利益よりも、実績が欲しいため。利益なんか、0どころか、逆ざやだもん。
こういうのが、背景にあるとはいえ、今回のは、本当に「単純なミス」。
その責任を、現場に負わせちゃ、可哀想。その前段階で、必ず阻止する事。
それにしても・・・
件の親子といい、談合業者といい、金に翻弄されて、心が紙切れのようだ。
~ここまで、読んでいただき、誠に、有り難う御座います~
より良い医療と生物を考える研究会 主宰
発行者:【医療・再構築人】田畑 拓也
Mag2ID:0000132773(まぐまぐ)
マガジンID:m00118235(melma!)
HP: http://www.unlimit517.co.jp/melmaga.htm
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