民主党が開始しようとしている、子ども手当は大失敗だ
日本の進路★0718★100215★子ども手当は大失敗
「日本の進路」 日本戦略の研究会 No.0718 2010/02/15
★ 表題: 民主党が開始しようとしている、子ども手当は大失敗だ
関丸永代 ks0n4@yahoo.co.jp
岸田与志 qxd44@yahoo.co.jp
民主党がマニフェストの目玉として高らかに掲げていた「子ども手当」は、次の通り、多面的な観点から見て「大失敗」と言わざるを得ません。
第一は、財源的な見地からです。他の財源を事業仕分け等で捻出しようとしても、都合良く行く訳がありません。埋蔵金等の余裕金が、中長期に続く事はあり得ません。
「子ども手当」を支給しても、歳入(税収)に還流する割合が、次の「第二」を見ても明白な通り、非常に小さいです。つまり、日本の国家財政を、破綻へと加速するばかりであります。
第二は、景気を引き上げる(景気刺激)効果が、非常に小さい事が明白であって致命的と申せます。「子ども手当」を受領した家庭が消費に回さないで、子どもの将来に備えて「広義の貯蓄」(預貯金・保険)をするというのが、過半を占めています。
(注1) 「子ども手当」の使途(物的な消費行動が微少)
1、「広義の貯蓄」(預貯金・保険):54.4%(景気刺激効果がほぼゼロ)
2、塾や通信教育のための費用: 11.4%
3、通園料や授業料の補填: 11.0%
4、英会話や習い事: 8.2%
第三は、少子高齢化の解消に殆ど結び付きません。既に子どもを保有している家族が、「子ども手当」をもらう事となっても、追加して「子作り」(出産・育児)に精を出すとは到底申せません。日本の財政事情の悪化によって、「子ども手当」が、突如として廃止される可能性が極めて高いからです。
少子高齢化に本格的に対処するには、今後、「子作り」(出産・育児)をする家族(家庭)に対して、どの財源(特に福祉予算)をカットして捻出するか等の具体案(金額・手法)を明示して、発表・公約する必要があります。
第四に、鳩山由紀夫首相の態度が、極めて曖昧であって、国民の信頼性を完全に喪失しています。「子ども手当」を一時期支給しても、長続きはあり得ないと、国民の多数は読んでいます。
(注2) 2010年2月14日の「リアル鳩カフェ」において、参加した国民サイドから「子どもにツケを回すな」と言われ、鳩山氏は「将来の借金を残す事はしたくない、・・・余裕が出来た分だけやろう」という趣旨の発言をし、2月15
日の朝には、朝令暮改風に、2011年度は、満額(一人・月2万6千円)にすると述べました。民主党のマニフェストと財源・自分の本音の間の矛盾で、正に右往左往しています。
(日本の進路、No.0718、民主党が開始しようとしている、子ども手当は大失敗だ、完)
(日本の進路、統合版218★2010/02/10-02/15本文完)
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子ども手当法案修正「検討中」=鳩山首相
3月10日9時40分配信 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100310-00000043-jij-pol