ボケないために
一.痴呆の症状
症状は 人によって異なると思うが、おやじの場合の症状とその特長をまとめてみた。
(一)物忘れ
痴呆症の「物忘れ」は、最近の出来事は よく忘れてしまうが、過去の記憶は比較的保たれているのが特長のようである。
おやじの場合、上野まで 電車に乗って行ったのには驚いたが、それも過去の記憶がよみがえった行動であろう。
我々でも よく「ど忘れ」をするが、「ど忘れ」は ちょっとしたはずみで思い出されるものであるが、これが頻繁におこったり、なかなか思い出せなかったら 痴呆のはじまりと思って注意する必要があるかもしれない。
単に「物忘れ」「ど忘れ」と、軽く見ないことが大切である。
(二)幻覚、妄想
痴呆が進行してくると、幻覚・妄想の症状が出てくる。
代表的なのは 「被害妄想」であり、「盗られ妄想」である。
誰もいないのに、ドロボーがいる といっておびえる。 また、自分が大切にしまっておいた財布やお金が見つからなくなる。しまったところを忘れるうちはまだよいが、しまったこと自体を忘れてしまい、盗まれたと思うようになる、
たいていの場合、嫁が その対象となるらしいが、我が家の場合は母であった。
そのうち、「昼夜逆転現象」もはじまり、夜中に起きては 動き回るようになる。
おやじだとわかっていても、夜中にごそごそ動き回られたら、気持ち悪いものである。
(三) 徘徊
さらに進むと、徘徊がはじまる。
多くは、「家に帰る」といっては、なにやら荷物を持って 外に出ようとする。
ふだんは何でもないように見えても、一種の発作のような症状がおきるとまるで人が変わってしまう。
最初のうちは、近所をひとまわりする位でもどってくるが、そのうちだんだん範囲がひろがり、まったく知らない家に飛び込んだりする。
一時的に過去の記憶がよみがえって、それに向かってまっしぐらといった感じである。
(四) 失禁・弄便
痴呆も 末期になると、排便の感覚がなくなり 大便をまわりにこねくり回すようになる。
その物自体が何であるかが わからなくなってくる。
また、トイレや風呂場の区別もわからなくなり、どこででもしてしまうようになる。
こうなってくると もう介護はたいへんである。
二。痴呆への対応
おやじの経験から、その対応の仕方、ヒント等をまとめてみた。
- 早期発見
おやじの場合、ふだんの性格や年齢のこともあって、完全に発見が遅れた。
年齢のせい、性格のせいにしないで、おかしいと思ったら 早く医者に相談するなり、手を打つことが大切である。
その前に まず 自分自身がそうならないように 日頃から 心がけることも必要であろう。
- 否定しないで 受け止める
痴呆の行動を、理屈で訂正したり、否定、拒否すると かえって反発し、ムキになって興奮し 手がつけられなくなる。
それだけでなく 本人の自信を失わせ、萎縮させて、痴呆の進行を早める結果になりかねない。
介護する者の気持ちは わかるが、たとえおかしな事を言ったり、おかしな行動をとったり、失敗したりしても、危険が無い限り それをいったん受け止め、受容的態度でのぞむことが大切である。
たとえば、「家に帰る」といって 外に出ようとしたら、頭から否定しないで、いったんそれを受け止め、「その辺まで送ろう」といって一緒に近所をひとまわりして帰ってくる。家に帰ったら 「お帰り」 と声をかけてやる。
夜中の場合は、今日はもう遅いからあした帰ろう となだめる。 荷物は重いから宅配便で送るといって 預かる。 等々の工夫が必要である。
短気にならずに 気長につきあう心構えが必要である。
そうはいうものの、我家では、母が どうしてもそれが出来なかった。
いつも「何いってるの」とか「今からボケてどうするの」とかいって、いつもおやじとケンカとなる。そばでみていると まるで兄弟げんかを見ているようであった。
母の気持ちもわかるし、へたに止めると 母までおかしくなりかねないので、そっとしていたが、あとからいつも妻が中に入って おさめてくれていた。
- 身の回りの安全に配慮を
足がもろくなって、家のなかでもよくころんで 手足がアザだらけになっていた。
そのため、廊下、台所、風呂場、トイレ に日曜大工で 「てすり」をつけた。
多少 見ばえはわるくなったが それにはかえられない。
てすりをつける壁が、石膏ボードやらタイルやらで、苦労したが、おかげで日曜大工の腕も大分上がったように思う。
痴呆症に限らず、老人に対しては、まず安全という点に特に配慮する必要があろう。
- 迷い子札
迷子札は たいへん役に立った。
できれば たくさん作り、とれないように服に縫い付けておいた方がよい。
おやじの場合、そんなに遠くにはいかないだろうと、自宅の電話番号に市外局番をいれなかったが、これは入れるべきであった。
上野警察では なんとか連絡をつけてくれたが、参考になることは、すべて記入した方がよい。
- 温かい心のケアを
最近、痴呆性老人にまつわる社会問題が いろいろ取り沙汰されるようになってきた。
ある病院などでは、手のかかるこのような患者を「抑制」と称してベッドに縛り付け、結果的に寝たきりにさせてしまうような例もよく聞く。
痴呆とは、人間がこの世に誕生して獲得してきた知的機能が、年と共にだんだん失われていく疾患であると言われている。
それは 誰でもが経験することであり、程度の差はあれ 避けられない事実である。
世の中のいやなことが忘れられる病気だから、本人はさぞ幸せだろうと思ったこともあるが、本人もそれなりに苦悩し、一生懸命なのである。
いつ自分がそのような立場に置かれるか わからない。
その時のためにも、丈夫な時に 温かい介護をすることが、まわりまわって自分に戻ってくるのではないだろうか。
そして、事情が許す限り 自宅介護をしてやってほしいと思う。
おわりに
痴呆とのたたかいの ひとつのドラマが終わった。
このドラマは、我々に多くの教訓を与えてくれたように思う。
あれだけ周囲の人の手を煩わし、また、いまだ有効な治療法がない病気だけに、まず我々ひとりひとりが、そうならないようにもっともっと注意していく必要がある ということを 改めて痛感した次第である。
これらの教訓を、無駄にしないよう、生かしていかねばならない。
そのことを、おやじが身をもって教えてくれたのではないかと 思えてならない。
それにしても、近所や親戚、知人、そして全く知らない人まで、多くの皆さんに大変お世話になりました。
この場をかりて、改めて 厚くお礼申し上げます。
今ごろ、天国で まわりの者に「花子さん」などと冗談を言って 笑わせていることだろう。
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/
昨日、テレビで
どんな人がボケやすいかという番組を観た。
年をとってから引っ越しなどで環境が変わった人
頑固な人で性格が偏ってきて、みんなに嫌われている人
若者が若者言葉を使うと腹が立つ人
生活が不規則
偏ったものばかり食べて栄養が足りない
肉ばかり食べる
常に寝不足
生活習慣病にかかっている人
などなど、
お医者さんが貴重なアドバイスをしてくれていた。
生活が不規則だと生活習慣病になりやすいので
とにかく、きちんと決まった時間に寝て
寝不足にならないようにすることが大切です
と言っていた。
偏った性格の人は人に嫌われるので
人との接触が少なくなってすぐボケる。
栄養が足りない人や肉ばかりたべて
動物性の脂肪を大量に摂取してしまう人も
血管の内側にコレステロールがつまって
血のめぐりが悪くなって脳みそが衰えちゃう。
魚は一週間に最低1回は食べるようにすると
食べないよりは、ずいぶん違うそうだ。
大豆食品と生牡蠣、海草などのミネラルたっぷりの
食品をしっかり食べるとよいそうだ。
味噌汁を飲んで豆腐を食べてナットウを食べて
イソフラボンをとって
牡蠣や貝類を食べて亜鉛をとって
いろんなミネラルをとっていたら脳が健康になる。
ボケないで元気でいられる。
白髪にならない食品と同じだね。
この間、白髪防止には、生牡蠣、大豆食品、海草が
いいと聞いたところだ。
まとめてみると、、、、
毎日散歩。景色を観て感動できるし、
足の血流をよくする。脳の血流もよくなる。
新聞の記事を声を出しながら読む。
喉や舌の筋肉、聴覚など全部使うので
非常にいいらしい。
電車やバスに乗って
新しい土地に行ってみる。知らない土地での
軽いストレスは脳への刺激になる。
社会と接触。いろんな会合や趣味のつどいに
出て人としゃべる。
自分で料理を作る。料理を作ることは、
脳にすご~くいい、大変クリエイティブな仕事
なのだそうだ。
日記を書く。一日の終りに自分がしたことを
思い出そうとすることは、脳に良い習慣。
恋をする。恋をすると、人に好かれるために
身だしなみも考え、人に好かれるように楽しい会話を
しようと気をつかうので、脳には、かなりの刺激になるらしい。
おしゃれをしたり、若作りをするのは
脳外科医的には、
よいことらしい。