イスラエルからのニュース
2010年1月27日(水)
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*ペレス大統領がベルリンを訪問し、メルケル独首相と会談。首相は「
イランとの交渉時期は過ぎ、今は制裁を協議すべき」と語った。 (Y,P)
*先月のモスク襲撃の事件に関して尋問を受けていたイエシバ(ユダヤ
神学校)の校長が逮捕された。彼は「戦時に非ユダヤ人の子どもを殺
すことはユダヤ法に適う」との内容の本を出版していた。(Y,H,P)
*アラブ系議員のナファ氏が敵国シリアに許可なく訪問したことで告発
され、議員特権をはく奪されるもよう。内務相の許可無しではイスラ
エル国民は敵国を訪問出来ない。(Y,P)
*ネタニヤフ首相がホロコーストからの解放65周年を祝って、演説を
行う予定。ペレス大統領も独ベルリンにて演説を行い、ホロコースト
の存在を否定するイランの問題を取り上げる。(Y,H)
*ガザ戦争において国防軍が民間人を意図的に攻撃したとする国連報告
書に対し、イスラエルが答弁書を提出へ。違反とされる事例について
調査を行ったが、違反の証拠は無かったとする内容。(P)
*イスラエルの警察から特別警備隊員10名が3カ月間ハイチに派遣さ
れ、他国と共同で、現地の警察機関を訓練することになった。(P)
*今月のクレテ島のシナゴグ放火事件に関連したとして、アメリカ人英
語教師が逮捕された。容疑者逮捕はこれで4人目。(P)
*イスラエルの都市部で発生した交通事故3千件が信号無視によるもの
であることが判明。テルアビブではこの2年間で777件の事故。統
計機関代表者は「異常な数字」と語る。(P)
2010年1月28日(木)
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*ハマスは、昨年のガザ戦争の際に民間人を標的に攻撃を行ったことを
否定し、国防軍を狙ったと主張。ハマスは、当時ガザから800発の
ロケット砲をイスラエルの町々に向けて発射した。(Y,H,P)
*バラク国防相がエジプトを訪れ、同国高官と中東和平やシャリート兵
士解放について会談。国防相は、建設的な会談だったと語った。(Y,P)
*ホロ―コースト解放記念日が祝われる中、フランスのユダヤ人墓地で
は18の墓石にかぎ十字が落書きされるなどの被害。(Y,P)
*エルサレム地裁が、逮捕されたイエシバの校長の拘留延長を認めず、
校長は釈放された。警察は彼がモスク襲撃犯についての情報を握って
いると見て、5日間の拘留延長を求めていた。(Y,H)
*独の裁判所が、カトリックのウィリアムソン司教をホロコースト否定
の容疑で喚問。司教は当時のユダヤ人死者は30万人に満たないと主張。独ではホロコースト否定は5年以下の刑に当たる犯罪。(H)
*ホロコースト解放65周年に際して、サルコジ仏大統領は「平和のた
めに戦う必要がある」と語った。教皇ベネディクト16世は「このよ
うな惨劇は二度と繰り返してはならない」と語った。(Y)
*警察が、2009年の犯罪数が08年に比べ3%減少したと発表。(P)
*国民の離婚件数が、2008年の10,225件から、2009年に
は9,986件と2.3%減少。不況との関わりがあるとみられる。
(P)
2010年1月29日(金)
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*「イスラエルに対するロケット砲攻撃は民間人を狙ったものではない」 とのハマスの主張に人権団体のHRWが反論。狙った地域や、指導者 の発言から、民間人を狙ったことは明白だと指摘した。(P,H,Y)
*米国のオバマ大統領が、イスラエルの自衛権を認める発言。困難な連
立政権の制約の中で平和を求めているとして、ネタニヤフ首相の努力
を評価したが、パレスチナ人の苦難にも言及。(P,H,Y)
*水曜に最高裁判所のベイニシュ長官に靴を投げて軽傷を負わせた男が
起訴された。以前の判決に対する「復讐」だという。(P,Y)
*飛行機から発射できて、低軌道を飛ぶ超小型人工衛星をイスラエルが 開発中。軌道が低いため写真の解像度が高くなる上に、必要な時に随時発射できるため、軍事用として新しい用法が可能になる。(P)
*今までガザの発電所の燃料費を支払って来たEUが、自治政府が払う
べきだとして支援を減額。自治政府はハマスに支払を求めたが、ハマスはEUに支援継続を要求。発電所はもうすぐ燃料切れに。(P)
*世界経済フォーラムのため各国の指導者がスイスのダボスに集合。ヨ
ルダンのアブドラ国王とペレス大統領は会議の合間に会談し、中東和
平交渉の再開について意見を交換した。(H)
*西岸地区のモスク放火事件に関連して逮捕されていたラビが昨日釈放
された。右派ラビらは連名で「指導的な地位にあるラビを逮捕して辱
めるのは不適切」とする抗議声明を発表した。(Y)
*小説『ライ麦畑でつかまえて』で知られるサリンジャー氏が91歳で
死去。氏はユダヤ人家庭に生まれたが、バール・ミツバ(ユダヤ教成
人式)の後で、母親がユダヤ人ではないことを知ったという。(P,H,Y)
2010年1月31日(日)
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*国連のガザ戦争調査報告書に対する46ページの答弁書をイスラエル
政府が発表。近日中にさらに細かい1000ページ程度の報告を出す
予定。しかし、民間人による独立調査の実施は否定した。(P,H)
*米国がペルシャ湾岸諸国に艦船を配備し、イランのミサイルに対する
防衛システムを構築中。イランに対する牽制と共に、イスラエルにイ
ランへ攻撃を思い止まらせるのが狙いと見られている。(P,H,Y)
*自治政府のアッバス議長が金曜に英国でブラウン首相と会談。中東和
平の推進について意見を交換した。アッバス議長は米国の提案する事
務レベルの和平交渉再開も検討する考えを示した。(P,H)
*多くのテロを指揮したハマス軍事部門の創設者の1人、マブフーフが20日にUAEで暗殺されていたとハマスが発表。イスラエルのランダウ住宅建設相の随員の中に犯人がいたと非難した。(H,P,Y)
*ペレス大統領がスイスで国際原子力機関の天野事務局長と会談。大統
領は、イランの核が世界に対する脅威だと語った。(H,Y)
*イランでイスラム革命30年を記念する集会。アフマディネジャド大
統領は「中東を支配する者は世界を支配する」と語り、中東で最大の
影響力を持つ自分が世界の支配者だと示唆した。(H,Y)
*イタリアのベルルスコーニ首相が主要閣僚と共に月曜からイスラエル
を訪問。3日間の日程で、様々な会合が予定されている。(H)
*イスラム教の指導者が過激な宗教裁定(ファトワ)を乱発するため、サウジアラビアがファトワを出せる指導者の限定を検討中。(P)
*土曜日は木の新年(トゥ・ビシュバット)というユダヤ教の小祭日。
古代には什一献金を計算する日だった。(解説)
2010年2月1日(月)
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*1月にヨルダンで起きたイスラエル外交官たちに対するテロ未遂事件
で、ヨルダンの保安当局が容疑者数十人を逮捕した。(P,Y)
*自治政府アッバス議長が、英紙の取材に対し、イスラエルの入植地建
設を非難しつつ「武力闘争には戻らない。3ヶ月間完全に西岸地区入
植地建設が凍結されれば、和平交渉再開に応じる」と語った。(H,Y)
*ハマスのマブフーフの死亡は毒注射による暗殺と判明。UAEの警察
責任者は、モサドが暗殺した可能性もあると発言。(P,H,Y)
*トルコのエルドアン首相が「イスラエルは我々の友情を失う可能性が
ある」と、現在の両国間の緊張関係について発言。(P,H,Y)
*ガザ戦争に関するイスラエルの内部調査で、国防軍の士官2人に戦争
犯罪の疑いがあると政府が発表。国連施設の方向に白リン弾(煙幕発
生用)を発射して人命を危険にさらした疑い。(H)
*エジプトにある19世紀のラビの墓の破壊などのテロを計画していた
イスラム過激派25人が逮捕されたと、エジプト紙が報道。(P,Y)
*ガリラヤ湖の水位が12、1月で87センチ上昇。水利関係職員のス
トで2ヶ月ぶりの計測。満水にはまだ4.64メートル不足。(H,P)
*イスラエル人の40代の女性がパレスチナ人10人をミニバンに隠し
て不法入国させようとしたが、検問所で発見されて逮捕。(P,Y)
2010年2月2日(火)
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*樽に入れられた大型の爆弾が、アシケロンとアシドドの海岸に各1つ
漂着した。イスラエルの船等へのテロ目的でガザの海岸から流された
ものと見られる。速やかに警察に通報され、被害は無し。(P,H,Y)
*月曜に、伊のベルルスコーニ首相が主要閣僚8人と共にエルサレムに
到着。両国の初の合同閣僚会議が行われる。歓迎式典で、伊首相は、
イスラエルが将来EUに加わることを願っていると語った。(P,H,Y)
*伊首相が、閣僚らと共にヤッド・バシェム(虐殺記念館)を訪問。「腹をなぐられたような」体験だったと語った。(P,H,Y)
*バラク国防相は、国防軍高官との会議で「シリアとの和平が実現しな
ければ、同国との戦争が起こり得る」と語り、シリアとの和平交渉の
早期再開が非常に重要だとの見方を示した。(P,H)
*自治政府のアッバス議長がベルリンを訪問し、独メルケル首相と会談
した。独首相は、中断しているイスラエル-パレスチナの和平交渉に
再開の兆しが見えてきたことに、歓迎の意を表した。(H)
*ヨルダンのアブドラ国王が米国オバマ大統領と電話で会談し、イスラ
エルとパレスチナの共存に向けて努力を強めるよう、要望した。(H)
*ヨルダンが2004年から08年に、パレスチナ出身の国民2,73
2人から市民権を剥奪したと、米国の人権擁護団体が発表。「政治目
的で、数千人の基本的人権をもてあそんでいる」と非難した。(P,H,Y)
*テルアビブに住む幼児性愛者の33歳の男が1月初めに逮捕され、捜
査の結果、インターネットを通じ1000人近くの少女と接触し、そ
の内の数人と会って淫らな行いをしていたことが分かった。(P,H,Y)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp