短期筋の利食いのドル買い戻しが出た | 日本のお姉さん

短期筋の利食いのドル買い戻しが出た

藤井財務相、G7緊急声明に言及=関係閣僚が対応協議-円高加速で

11月27日9時49分配信 時事通信

 藤井裕久財務相は27日の閣議後記者会見で、急速に円高・ドル安が進み、一時1ドル=84円台を付けた外国為替市場に関し、「G7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)で何らかの声明を出すことも臨機応変な対応の一つだ」と述べ、G7緊急声明の可能性に言及した。菅直人副総理兼経済財政担当相も会見で「景気の下押し要因となりかねない」と強い懸念を表明し、今後、政府として対応策を検討していく意向を明らかにした。
 藤井財務相は為替相場の状況について「一方的に偏った動きであることは間違いない。非常に緊張して注視している」とした上で、「国際金融を安定させるため、無秩序な動きには適切な対応を取る」と為替介入を示唆した。ただ、介入の有無に関しては明言を避けた。
 これに先立ち、政府は同日の閣僚懇談会で、関係閣僚が円高への対応を協議。急速な円高や株価下落が日本経済に与える影響などを議論した。
 これに関連し、平野博文官房長官は閣議後会見で「為替の急激な乱高下は好ましくない」と強調し、「経済対策を含めしっかり対応すべく見極める」と語った。亀井静香郵政改革・金融担当相も会見で「(円高ではなく)ドル安のトレンドだ。これにどう対応するか、米国や国際社会に対応を求めるべきだと財務相に話した」と述べた。

1ドル84円台突入も、藤井財務相の「介入におわす発言」で水準戻す=27日午前の東京外国為替市場

10時34分配信 モーニングスター

 27日午前の東京外国為替市場で、ドル・円が急落。午前9時前の取引の薄い時間帯に84円84銭まで下落し、1994年7月の安値84円53銭に迫った。輸出企業や外為証拠金取引(FX)を手掛ける個人投資家によるドルの投げ売りが観測され、ストップロスを巻き込んで下落幅が拡大した。
 しかし、ドル・円の急落後に藤井財務相が「今の動きは異常、適切な措置を取ることもあり得る」などと発言したために、ドル・円は86円台前半まで回復した。「これまで学者のような発言を繰り返していた藤井財務相が、さすがにトーンを変えて介入をにおわすようなことを言ったため、短期筋の利食いのドル買い戻しが出た」(大手邦銀)という。

 当局による円売り・ドル買いの市場介入は5年以上行われておらず、市場では「こればかりは実施されるか否か予測が難しい」との見方が大勢だ。ただ、この大手邦銀の関係者は「個人的な見解として、80円割れの水準が介入が実施される際の目安になる」と予想していた。

 26日の欧州時間では、ドバイの政府系持ち株会社の債務返債延期要請が伝わり、欧州各国株式が急落、クロス円が下落するなどリスク資産売りが強まったが、「この問題自体のマーケットへの影響は一過性のもの」(同)との見方が聞かれた。
 午前7時以降、ドル・円は84円84銭-86円57銭で推移している(午前10時現在)。

提供:モーニングスター社