つづき | 日本のお姉さん

つづき

 弁護人「『ぶっ殺す』という男の人の声を聞いたのは間違いありませんか」

 近所の女性「間違いありません」

 弁護人「間があいたといいましたが」

 近所の女性「少しあいて、『ぶっ殺す、ぶっ殺す』と…」

 弁護人「今、間があいていないように聞こえましたが何秒かあいたのですか」

 近所の女性「あきました」

 弁護人「女の人の声は」

 近所の女性「入っていません」

 弁護人「男性の声で『ぶっ殺す』とあったあと女性の声は」

 近所の女性「聞いたかもしれないけど覚えてません」

 弁護人「検察官に、女の人が何か言い返したのを聞いたと言ってませんか」

 近所の女性「でも記憶にないので、はい」

 弁護人「時間が経ったからはっきりしないのですか」

 近所の女性「そうです」

 =(11)に続く

《近所に住む女性に対する弁護側の証人尋問が続く。弁護人と証人とのやりとりを、席が近い3人の裁判員は顔を上げて見ていたが、残りの3人はうつむいたり、手元のモニターを見ながら聞いていた。証人の女性は緊張している様子で、やや早口で受け答えしている》

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記事本文の続き 弁護人「(弟は)どのへんを見たと言っていましたか」

 近所の女性「そこまではっきり覚えてません」

 弁護人「怒鳴り声や叫び声を聞いたりしましたか」

 近所の女性「聞いてません」

 弁護人「外の音を聞こうとしたり、見ようとしたりはしていない?」

 近所の女性「してません」

 弁護人「男の人の姿も見ていませんか」

 近所の女性「はい」

 弁護人「最初に言い争っている声を聞いたのは弟が先?」

 近所の女性「一緒にリビングで聞いていました」

 弁護人「男と女が言い争っている印象を持ちましたね」

 近所の女性「はい」

 弁護人「あなたが住んでる家と藤井勝吉被告の家はどのくらい離れていますか」

 近所の女性「家の前は空き地で道路もあるので…」

 弁護人「10メートルくらいありますか」

 近所の女性「そのくらいはあると思います」

 《証拠から、空き地の奥の塀越しに2軒の民家が映っている写真がモニターに映し出された》

 弁護人「自宅は2階に物干し台のある家ですか」

 近所の女性「そうです」

 弁護人「1階、2階どちらで見ましたか」

 近所の女性「1階です」

 弁護人「塀越しの窓ですか」

 近所の女性「はい。ここから見ました」

 弁護人「外は結果的に見ていないということですか」

 近所の女性「見てないです」

 弁護人「弟さんはどこから見たのですか」

 近所の女性「(私の)右側の肩越しに見ていました」

 弁護人「写真では弟の方がより左側にいたということですか」

 近所の女性「そうです」

 弁護人「弟さんが男と女が言い争って、男の人が走っていったと言っていましたね

 近所の女性「はい」

 弁護人「どのあたりからどこへ向かって走ったのですか」

 近所の女性「右から左に走っていったと聞いたけど、そのほかは聞いてないです」

 《尋問は左側に座っていたもう1人の弁護人に交代した。被害者の文さん宅前の写真がモニターに映された》

 弁護人「写真のやや左に(家の左端)一升瓶が見えてその横にクリーム色のバケツ、植木が植栽されています。部屋からは植木は見える?」

 近所の女性「見えます」

 弁護人「その先は?」

 近所の女性「植木の端が見えるくらいです」

 弁護人「それでは弟さんが男の人が走っていったというのは、写真の左側から走っていったということですか」

 近所の女性「はい」

 弁護人「女の人は見えていない?」

 近所の女性「はい」

 弁護人「何かを持って走っていたかは、弟さんは見えていましたか?」

 近所の女性「見えていません」

 弁護人「左の方に走って行ったのですか?」

 近所の女性「左から右に走っていった」

 弁護人「右の方向に消えていったということですか?」

 近所の女性「はい」

 弁護人「声は聞こえなかった」

 近所の女性「はい。聞こえなかったので、窓を閉めました」

 弁護人「では、何が起きたかわからなかった?」

 近所の女性「はい」

 《弁護側は藤井被告と被害者の文さんとみられる男女のトラブルを証言した証人から、不明瞭(めいりょう)な部分を洗い出し、女性が争いを目撃していないことを強調する狙いのようだ》

 弁護人「警察署で検察官から事情を聴かれたことはありますか」

 近所の女性「はい」

 弁護人「もう一度思いだしてほしいんですけども、『ぶっ殺す』という男の人の声が2、3度聞こえた。その後で女の人が何か言い返しているのが聞こえたが、何と言っているのかは聞こえなかった、という検察の調書があるのは記憶にありますか」

 近所の女性「そう書いてあったことは記憶にあります」

 弁護人「記憶に沿って証言したと思いますか」

 近所の女性「記憶の中ではちょっと違う部分もあったと思います。今思うと、女性の声は聞こえてなかったと思います」

 弁護人「今となっては聞こえてなかったということですね」

 近所の女性「はい」

 =(12完)に続く

《証人として出廷した近所の女性に対する弁護側の質問が終了した。検察側は再度立ち上がる。弁護側が引き出した調書に反する女性の証言について、もう一度問いただしたいようだ》

 検察官「1点だけ。あなたは『ケンカのような声を聞いた』といいますが、そのときテレビはついてましたか」

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記事本文の続き 近所の女性「ついてません」

 検察官「出かける直前は?」

 近所の女性「ついていませんでした」

 検察官「いま『ぶっ殺す』という声を聞いた後、女の人が何か言っていたかについて『今の記憶では女性の声を聞いていなかった』と証言していましたが、聞いた記憶はありませんか」

 近所の女性「ありません」

 検察官「以上です」

 《検察側の質問が終了すると、秋葉康弘裁判長が声を上げた》

 裁判長「ちょっと打ち合わせをしますので、裁判員は退廷します」

 《証人尋問では、検察側・弁護側双方の質問が終わった後、裁判官と裁判員も証人に質問をすることができる。その打ち合わせだろうか。裁判長を先頭に、6人の裁判員、3人の補充裁判員、2人の裁判官が退廷した。証言席に1人残され、手持ちぶさたな様子でイスに座っている証人の女性に、検察官はなにやら声をかけている》

 《5分ほど経過した後、やはり裁判長を先頭に、裁判員、補充裁判員、裁判官の順で入廷し、公判が再開された。すると検察官が「1つ補充質問をさせてほしい」と言って立ち上がった》

 検察官「先ほど、窓を閉めてから10分後ぐらいに警察官が来たと言っていましたが、なにか記録はありますか」

 近所の女性「写メールで撮りました」

 《検察官は「携帯の写真ですね」と確認した後、「今見せてほしい」と要求。証人は、イスの後ろに置いていたカバンの中から携帯を出し、なにやら操作した》

 近所の女性「12時8分です」

 《携帯で写真を写した時間を確認して検察官の質問は終了。いよいよ、裁判員が質問を始めるのか。6人の裁判員は、いずれも証人を見つめている》

 《しかし、裁判長は意外な言葉を口にする》

 裁判長「では、終わります。ありがとうございました」

 《証人の女性は裁判長に促されて退廷した。どうやら、証人に対する裁判官、裁判員の質問はないようだ》

 裁判長「本日の審理はこれで終わりにしたいと思います。明日は予定通り10時に開廷します」

 《裁判員が退廷しようと立ち上がったとき、突然傍聴席の後方から、白いシャツを着た女性の大きな声が響いた》

 女性「公判前整理手続きで裁判の筋書きが決まっているのになんで裁判員裁判をやる必要があるんですか!」「労働者人民を裁く裁判員制度に反対します。裁判員の人たちは人を裁くことを拒否してください!」

 《不規則発言にざわつく法廷内。裁判員らもあぜんとした表情で女性を見つめる》

 裁判長「傍聴席から傍聴人を退廷させてください」

 裁判所の職員「不規則発言で退廷ですか」

 裁判長「いえ、全員を退廷させてください」

 女性「裁判員制度に反対します!」

 《騒然とした雰囲気のなか、裁判官らに促されて裁判員は退廷。午後4時40分、日本初となる裁判員裁判は、こうして初日の幕を閉じた》

   =(完)

~~~~~~~~~~~~~

この事件で分かったこと。↓

御近所とは仲良くしておいたほうがいい。

自分の土地でもないのに、「オレの土地だ!」などと

言わないことだ。人が文句を言いにきたら、

「お前がやったんだろう。」などと言い返さず、

「気がつきませんでした。知らずにやったかも

しれないから、気をつけます。」と言っておいた方がいい。

普段から仲が悪い人が文句を言いに来た時、

言い返したら、怒ってナイフを生身で持ってきた場合は、

すぐ、逃げた方がいい。

「お~、やるのか。やってみろ。」などと

他人の怒りをあおるようなこと言って

向かっていくのは、かなり危険だということが分かった。

このおばちゃん(今は被害者)が殺されたのは、

近所の酒飲みの神経質なおじちゃん(今は犯人)を

長年にわたってイラつかせ、

おじちゃんが、怒ったときに、激しく言いかえして

怒りをあおったからです。

おじちゃんも、いくら怒っていても、どんなに憎たらしい

おばちゃんでも、人を殺してもいいわけがないので、

日本の刑法に従って

罰を受けなければなりません。

20年は多すぎるね。わたしなら、7年から10年ぐらいに

するね。


~~~~~~~~~~~~~~~

《藤井勝吉被告の近所に住む男性が証言する姿を、6人の裁判員 はじっと見つめている。藤井被告は被害者の文春子さんがオートバイをUターンさせてペットボトルを倒していると思いトラブルになっていたとされる。検察官は、男性がそのことを知っていたのかどうかを質問している。裁判員 は、そのやり取りをときおり、メモするなどしている》

 初の裁判員裁判 全詳報

 検察官「小島 さん(文春子さんが日本で使っていた名前)のUターンの話を聞いたことがありますか?」

 近所の男性「あります」

 《検察官も、裁判員 に分かりやすいように、落ち着いた様子でゆっくりと質問する。これに対して、尋問を受けている男性は慣れていないせいだろうか、とぎれとぎれに、戸惑いながら答える》

 検察官「事件が起きる前に、小島 さんに会いましたか?」

 近所の男性「会いました。朝の9時ぐらいに」

 検察官「何をしているところでしたか?」

 近所の男性「『虫取りをしている』と話をしていました」

 検察官「どこで会いましたか。家の前ですか」

 近所の男性「はい」

 検察官「世間話をしたということですね」

 近所の男性「はい」

 検察官「事件について、どう思いますか?」

 近所の男性「驚きました…。朝会ったばかりなのに、かわいそうだと思いました」

 検察官「(文さんが)ペットボトルを倒して、それを直さないから、殺されたということについて、どう思いますか?」

 近所の男性「かわいそうだと思いました」

 検察官「あなたが(事件を警察に)通報なさったんですよね。それについて思うことはありますか」

 近所の男性「(被告からの)仕返しが恐ろしいなと思います」

 《「仕返しが恐い」。証人から出た言葉に、裁判員の1人の表情がやや曇ったように見えた。しかし、大きな変化はない。言葉も発しない。ここで検察官が尋問を終え、続いて弁護人が立ち上がった。弁護人の方に視線を向ける裁判員、変わらず証人の男性を見つめる裁判員、下を向いて何かメモをとる裁判員。反応はさまざまだ》

 弁護人「あなたと藤井さん(被告)はあいさつするようなことはあったんでしょう」

 近所の男性「はい」

 弁護人「藤井さんとの間で、もめごとはなかったですよね」

 近所の男性「はい」

 弁護人「あの場所に住んで、どれぐらいですか」

 近所の男性「50年ぐらいです」

 弁護人「ならば、藤井さんと被害者とのトラブルについては、知っていましたね」

 近所の男性「はい」

 弁護人「どんなことでしたか」

 近所の男性「それは小島さんが、植木を出しているということでした」

 弁護人「バイク(オートバイ)については、ご存知だったですか」

 近所の男性「はい」

 弁護人「小島さんが軽自動車のことで、(藤井被告と)もめたことについては知っていましたか」

 近所の男性「はい」

 弁護人「その後、藤井さんが軽自動車を処分したことは、知っていましたか?」

 近所の男性「それは…、後で話を聞きました」

 弁護人「小島さんが食器にたまった水を、外に捨てる(ことがあり、その)音は聞いていましたか?」

 近所の男性「はい」

 弁護人「どう思いましたか?」

 近所の男性「すぐ終わることだから気になりませんでした」

 弁護人「奥さんはどうですか?」

 近所の男性「『ちょっと気になる』と言っていました」

 弁護人「道路にバイクを置くということについて、注意することは、なかったのですか?」

 近所の男性「ないです」

 弁護人「それはなぜですか?」

 近所の男性「うちは出口が裏ですから」

 弁護人「置くことは迷惑だが、特に自分には迷惑ではないから注意しなかった、ということですか?」

 《この質問に男性は言葉に詰まる。数秒間の沈黙。裁判員の視線が、証人に集まる》

 近所の男性「…勝手な考えかもしれませんが、『いいや』と思いました」

 弁護人「事件の当日ですが、藤井さんが尻もちををつくのを見たんですよね」

 近所の男性「はい」

 弁護人「それから左に移動して、建物の陰に入った」

 近所の男性「はい」

 弁護人「(被告が)自分の家に入るところを見ましたか?」

 近所の男性「見ていません」

 弁護人「家から見えなかったのですか?」

 近所の男性「隣の家の陰になって、見えませんでした」

 =(4)に続く

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/285826/

たぶん、被害者のおばちゃんが、

つかみかかっていって押したりしたんだろう。

それでよろけたか自分で転んだかだ。

それで怒りが頂点に達してナイフをとりに

行ったのかな。他の裁判に関する記事を読むと、

被告のおじちゃんは、

先におばちゃんに身体を押されたと

あとから言っていて裁判官をびっくりさせている。

~~~~~~~

【裁判員 聴く】(26)「あっ~。あっ~。あっ~」“暴走する”被告に裁判長絶叫

8月4日18時20分配信 産経新聞
 《藤井勝吉被告が被害者の文春子さんとトラブルになり、殺害するまでの状況について検察官の追及が続く》

 《公判段階になり、藤井被告は『(文さんが)先に身体に接触してきたことが事件の発端となった』と主張するようになった。検察官はこの点を厳しく聴いていく》

 検察官「なぜ、あなたは捜査段階で話さなかったのですか?」

 藤井被告「それは…。被害者に対して言ってしまっては申し訳ないんじゃないかと。胸のうちにしまっていた方がよいかと…」

 検察官「(文さんが)先に身体に接触したということは、あなたの心証をよくさせるものではないのですか?」

 藤井被告「あの~。検察官に対して殺意を持っていたということはいいませんでした。だけど、裁判ではそれを認めている」

 《質問と答えがかみ合わず、直ちに検察官がたたみかける》

 検察官「そうではなくて、あなたは捜査段階で自分に優位に進むような話をしていなかった。なぜ今になって話すようになったのか?」

 藤井被告「その辺りのところは、本来であれば言わなかった。だけど、被害者の家族が(公判で)『死刑にしてほしい』と言っていた。あまりに(判決が)悪くなってしまったら…」

 《何度も厳しく問いただす検察官に、藤井被告も冷静さを失い、本音とみられる発言も飛び出す。検察官はさらに質問を重ねる》

 検察官「ちょっと私の話を聞いてください。あなたが、(文さんが『先に身体に接触した』とする発言をしたのは)公判で遺族が証言する前ですよね」

 藤井被告「はい」

 《話がかみ合わず、矛盾を繰り返す藤井被告の様子をみて、検察官は優位な証言を引き出せたと思ったのか、「では結構です」と話を先に進めた》

 《次に、検察官は文さんを刺したナイフの鞘をどこに捨てたのかについての追及に入る》

 《検察官はナイフの鞘を玄関付近に捨てたとするが、藤井被告は「違う」と繰り返す》


 《藤井被告は「ナイフは脅すためのもの」と証言するが、検察官はナイフの鞘を玄関付近に捨て、文さんに向かっていたのなら、初めから殺意が強かったと立証したいようだ。このため、鞘を捨てた位置関係を何度も尋ねる》

 検察官「見取り図で捨てた(と証言した)位置と違うが…」

 藤井被告「いやそうじゃない」

 《かみ合わない問答に、裁判員の頭の整理が難しいと感じたのか、秋葉康弘裁判長が思わず割って入り、藤井被告に尋ねる》

 裁判長「今聞かれていることはね。鞘を手から離したのは、どこかということです。あなたは覚えていますか」

 藤井被告「いや(覚えていない)」

 裁判長「(文さんを刺した後で)家に戻った際、鞘はありましたか」

 藤井被告「ない」

 《裁判長が答えを引き出してくれたため、検察官は鞘の質問を終える》

 《次に大型モニターには地図が映し出される。検察官はそれを藤井被告に示して、最初に文さんを見かけた位置に「○」印をつけるように促す》

 《藤井被告は手元にある小型モニターで、思いだすように首を傾けながら印をつける》


 《検察官は続ける。藤井被告から見て、文さんが最初に見えた位置に「×」印をつけるように指示する》

 藤井被告「ここだったような気もするし、最終的にはここにいた」

 《検察官の聞かれたこと以上に次々に印をつける藤井被告。一般市民が参加する裁判員裁判では、より理解が進むようにと、大型モニターが多用される。しかし、被告人が“暴走”すると裁判員の理解の妨げとなり、機材が逆効果になることもあるようだ。裁判長が思わず静止する》

 裁判長「ちょっと待ってください。あなたが聞かれていることは、最初に見かけた位置に印をつけてくださいということ。もう1回やり直してください」

 《モニターの印がすべて消され、再び藤井被告が印をつけ始める》

 《しかし、またしても藤井被告は次々と印をつけていく》

 裁判長「あっ~。あっ~。あっ~」

 《藤井被告が印をつける度に絶叫する裁判長に、傍聴席からも笑いが漏れる》

 《何度か裁判長が絶叫してやり直し、ようやく位置関係図が完成。やっと質問ができるようになり、検察官が口を開こうとすると、裁判長の横やりが入る》

 裁判長「少し待ってください」

 《6人の裁判員が混乱した頭を整理し、位置関係を理解する時間を裁判長は与えたようだ。しばらく地図が映し出されたモニターを注視する裁判員》

 裁判長「では始めてください」

 《裁判長は検察官に質問再開を促す。ひと呼吸置いて仕切り直した検察官。その後は、刺した後の行動を淡々と尋ねていった》

    =(27)に続く
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090804-00000604-san-soci

量刑判断に注目=裁判員裁判、きょう初の判決-終了後に記者会見・東京地裁
8月6日5時31分配信 時事通信
 全国初の裁判員裁判で、殺人罪に問われた無職藤井勝吉被告(72)の判決公判が6日午後、東京地裁(秋葉康弘裁判長)で開かれる。藤井被告は起訴内容を認め、検察側は懲役16年を求刑しており、裁判員らが刑の重さをどう判断するのかに注目が集まる。
 被告の量刑などを決める裁判官と裁判員の評議は、5日午後に続き、6日午前も行われる。午後2時半からの判決言い渡しは20分程度で終わる見通し。その後、務めを終えた「裁判員経験者」による記者会見が開かれる予定。
 公判では、殺意の強さが主な争点となった。検察側はナイフで5回以上刺すなど、強い殺意があったと主張。弁護側は被害者の言動に誘発された突発的事件で、殺意に乏しかったと訴えた。評議でも、この点が量刑判断のポイントになったとみられる。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090806-00000013-jij-soci
裁判員6人全員が被告人質問=「なぜ通報しない」-検察側懲役16年求刑・東京地裁

 全国初の裁判員裁判となった隣人殺害事件で、殺人罪に問われた無職藤井勝吉被告(72)の3日目の公判が5日午前、東京地裁(秋葉康弘裁判長)であり、「なぜ救急通報しなかったのか」などと、裁判員6人全員が被告に質問した。公判の冒頭には、体調不良のため地裁に来られなかった女性裁判員1人を解任、男性の補充裁判員1人を新たに裁判員とした。検察は懲役16年を求刑し、公判は結審。判決は6日午後2時半に指定された。
 裁判官と裁判員による被告人質問は前日から持ち越されていた。裁判員による質問は、4日の被害者長男(37)への証人尋問での女性裁判員に続き、2回目。
 傍聴席から見て左端に座った裁判員「1番」から順次質問。「なぜナイフを凶器に選んだのか」「常時玄関に置いていたのか」「警察に行った時の所持金は」などと被告に直接ただした。新たに「7番」として選任された男性裁判員は「死ぬかもしれないと思いながら、どうして救急や110番通報しなかったのか」と尋ねた。地裁によると、解任された女性裁判員からは、午前9時半ごろに体調不良のため出席できないと電話があった。公判の冒頭に検察・弁護側双方の了承を得て、解任と後任の選任が決まった。
 検察側は、主任検察官が証言台の前に立って論告。強い殺意による執拗(しつよう)な犯行で、遺族の処罰感情も厳しいと主張。弁護側は最終弁論で、口論での被害者の言動で突発的に殺意が生じたとし、一般の殺人事件より軽い刑を求めた。被害者参加制度に基づき、被害者の長男の代理人弁護士は最低でも懲役20年の判決を求めた。次男(36)も意見陳述し、「母は言葉に言い尽くせないほど無念だった」と訴えた。
 被告は最終意見陳述で「別にございません」と述べた。5日午後には、裁判官と裁判員による評議が始まった。量刑などを議論する。(2009/08/05-13:47)

http://www.jiji.com/jc/zc?k=200908/2009080500231&rel=y&g=soc
裁判員「調書と違う」=「母の名誉のため」被害者訴え
 初の裁判員裁判2日目の審理が開かれた東京地裁。女性裁判員の1人は4日午後、殺害された女性の長男(37)の証人尋問で、「説明が供述調書と違う」と率直に問い掛けた。
 「母の名誉回復のため、ここに座っている」。長男は証言台で、ハンカチを手にむせびながら訴えた。長年のトラブルを理由に、母親の落ち度を強調する藤井勝吉被告(72)の主張を、「でたらめで、真に受けて真実から目をそらさないでほしい」と、法壇の裁判員と裁判官に向けて述べた。
 裁判長に「裁判員4番さん」と呼ばれた女性裁判員が質問。母親について「きつい性格」と述べた事件当日の警察での供述調書についてただすと、長男は「(当時は)頭の中がぼうっとしていて、調書を読んだのかも覚えていない」と答えた。
 「刑を軽くしようとは思っていない」「謝って済む問題ではない」。この後、藤井被告は被告人質問でこう述べる一方、「ぶっ殺す」との声を聞いたとする住民らの証言を、うそだと主張。「最初に刺した後は、どこをどうやったか分からない」と、犯行の途中から錯乱状態だったと強調した。(2009/08/04-22:50)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200908/2009080400907&rel=y&g=soc