古い記事ですが、、、iPhone 3G→3GS 定期券を分割して買うと、なぜ安くなるのか
iPhone 3G→3GSへの機種変更に盲点! 月々の負担が急激に増す理由
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iPhone 3GからiPhone 3GSへ機種変更する人が増えている。だが、iPhone 3Gの料金割引が消滅するため、月々の負担が急激に大きくなってしまうのだ! |
だが、今の段階で機種変更すると、iPhone 3Gの料金割引がなくなる。月々の負担が急激に大きくなってしまうのだ!
iPhone 3G契約途中での機種変更は、料金面で大幅に不利!
iPhone 3GSの人気は高まるばかり。2008年のiPhone 3G登場時ほどの大騒ぎにはなっていないが、売れ行きはかなり好調で、多くのユーザーが新しいiPhone 3GSに注目している。新規でiPhone 3GSを買う人もいれば、旧モデルのiPhone 3Gからの乗り換えを考えている人も少なくない。
特に、iPhone 3Gの登場直後に購入した熱烈なiPhoneファンほど、今すぐにでもiPhone 3GSが欲しいと思っている人が多い。では、機種変更した際の月々の出費はどうなのだろうか? iPhone 3GからiPhone 3GSへ機種変更をしたケースを中心に、支払額をチェックしてみたい。
実は、2つの理由により、機種変更した際の負担額は高くなる。その理由は「月月割(旧名称:新スーパーボーナス特別割引)」がiPhone 3Gで消滅すること。機種変更時の端末価格も、新規契約と比べてやや高めに設定されている。
筆者の友人のケースを紹介しよう。彼はiPhone 3Gを所有しているが、熱烈なファンであるため、早くもiPhone 3GSへの乗り換えを検討している。
iPhone 3Gは、2008年7月に16GBモデルを新規契約で購入した。この際の実質負担金は1440円/月。それから1年が過ぎ、今年の7月にiPhone 3GSの32GBモデルを買おうとしている。iPhone 3GSの機種変更の実質負担金は1260円/月だ。そこで、友人はこう考えた。
・iPhone 3Gの実質負担金は1440円/月(2年ローン時)・iPhone 3GSの実質負担金は1260円/月(2年ローン時)・ローンの重複期間があるが、その時の負担額は上の2つを合わせて2700円/月のはず…
ローン重複期間の支払額は、2機種の実質負担金を足した2700円/月のように思える。ところが、この計算は完全に間違っている。2機種のローンの重複期間(おおむね1年間)の本当の負担金は、なんと4620円/月にもなるのだ!
▼iPhone 3Gのローン途中でiPhone 3GSへ機種変更した場合の実質負担金の変化
理由は「実質負担金」の仕組みにある。実は、2年ローンの途中で機種変更をすると、料金に対する割引である月月割がなくなってしまうのだ。それを受けて「実質負担金」は無効となり、割引のない本来のローン金額を支払う必要が出てくる。
2年未満の機種変更では、旧モデルの負担額が大幅にアップ!
iPhone 3Gの購入から2年未満でiPhone 3GSへ機種変更した場合のローン額をまとめたのが下の図だ。iPhone 3G(2008年7月購入、16GBモデルの場合)だけを使っていた場合は、図の上にあるように実質負担金は1440円/月となる。
ところが、購入から2年未満でiPhone 3GSに機種変更した場合、ローン額は一気に跳ね上がる。2年未満で機種変更したため、以前の機種に対する月月割の割引(1920円/月)が消えてしまうのだ。旧モデルの実質負担金は、それまでの1440円/月から3360円/月へと2倍以上も高くなってしまう。
▼iPhone 3G→iPhone 3GSへの機種変更でローン額が変わる理由
もちろん、新たに購入したiPhone 3GSでは月月割が有効で、1920円/月の割引が受けられる。この割引によって、iPhone 3GSの実質負担金は1260円に抑えられる。ところが、iPhone 3Gの負担額が一気に高くなってしまうため、ローン重複期間の負担額は4620円/月にもなってしまうのだ。
理不尽な仕組みに思えるが、これはiPhoneに限った話ではない。ソフトバンクの他の機種だけでなく、NTTドコモやauでも同じことが起きる。NTTドコモの「バリューコース」やauの「新シンプルコース」で端末をローン購入した場合、2年未満の機種変更・解約は大幅に損をする仕組みになっている。いずれの方法でも、下記のような現象が起きる。
・端末のローンは高めに設定されているが、料金割引によって実質負担金は安く抑えられている・料金割引は同じ機種を2年以上使い続けることが条件・2年未満で解約や機種変更をすると旧機種に対する料金割引がなくなり、本来の端末代金の返済分を上乗せして割高になった端末のローンを負担するハメになる
現在の携帯電話は、ほとんどが同じ端末を2年以上使い続けることを前提に販売されている。「実質負担金」は、あくまで同じ機種を2年以上使い続けた場合の金額。2年未満で機種変更・解約すると、ユーザーの負担は驚くほど高くなる。今回のiPhone 3GSでは、iPhone 3Gの購入から約1年ほどで機種変更するユーザーが多く、この現象を体験する人が増えていくだろう。
iPhone 3GSへ機種変更した場合のローン金額の計算方法
iPhone 3GからiPhone 3GSへ機種変更した場合、旧モデルの支払額はどのくらい高くなるのだろうか? これは、iPhone 3Gの購入タイミングによって変わってくる。単純にいって、旧モデルでの月月割にローン残月数を掛ければよい。新規契約でiPhone 3Gを購入した際の月月割を下記の表にまとめたので、参考にしてほしい。
先ほどの友人のケースでは、以下のように計算できる。iPhone 3Gの購入から1年で機種変更してしまったために、旧モデルの負担額がトータルで2万3040円も高くなるのだ。
・iPhone 3Gを2008年7月に新規契約、月月割=1920円が発生・1年で機種変更したため、残り12カ月分の月月割が消滅・1920円×12カ月=トータルで2万3040円の負担増
iPhone 3GSの機種変更価格とキャンペーンでの注意事項
改めて、iPhone 3GSの端末価格をまとめておこう(ソフトバンクオンラインショップにおける24回ローンでの購入時、2009年7月中旬現在)。新規契約の場合、32GBモデルの実質負担金総額は2万3040円、16GBモデルは1万1520円と、とてもリーズナブルな設定だ。32GBの最新iPhone 3GSが2万3040円で買えるのだから、とても魅力的だ。
2万3040円という金額は、あくまで新規契約時の価格であり、機種変更での購入は別の価格が設定されている。ソフトバンクの公式サイトでは新規契約の価格しか表示されていないが、オンラインショップへ行けば機種変更の価格も分かる。
iPhone 3GSの32GBモデルを機種変更で購入すると、実質負担金の総額は3万240円。新規契約と比べて7200円も高くなる。16GBモデルも、同様に総額で7200円高くなっている。1カ月あたり300円の違いなので小さく感じるが、新規契約よりも高いことだけは頭に入れておきたい。
この価格は「iPhone for everybodyキャンペーン」を適用したものだ。このキャンペーンは、ユーザーの実質負担金を軽くするだけでなく、パケット定額フルの上限料金を大きく下げる。iPhone 3GSを購入するならば、このキャンペーンを逃す手はない。
▼「iPhone for everybodyキャンペーン」の条件に注意!
ただ、このキャンペーンには条件がある。それは「2年契約」が条件になっていることだ。2年未満で解約・契約変更すると、9975円の契約解除料を取られてしまう。この2年契約は、ユーザーからの申し出がない限り自動的に継続される。つまり、自分から解約しない限り、半永久的に続く契約なのだ。この仕組みは、以前の記事「人気の980円プランに潜む落とし穴『年間契約割引のキャンセル料問題』に迫る(前編)」で取り上げた「2年縛り・高額キャンセル料・半永久的継続」の契約とほぼ同じものである。
キャンペーンはユーザーに有利な内容で、特に問題はない。だが、2年未満で機種変更したい、他の携帯電話会社に変えたいなどの時は、9975円の解除料がかかることを頭に入れておきたい。
もう1つ覚えておきたいのは、2年間に1カ月だけ無料で解約できる期間があること。契約更新期間として、この1カ月間(契約期間満了の翌請求月)だけは無料で解約できる。この1カ月は、機種変更にもぴったりのタイミングだ。
ソフトバンクの月月割は、ローン期間が終了すると消滅してしまうため、2年以上同じ機種を使い続けてもメリットはない。iPhoneに限らず、ソフトバンクの携帯電話は2年間同じ機種を使い続けたうえで、2年を過ぎた時点で機種変更や契約変更を考えるとよいだろう。
以上のように、iPhone 3GからiPhone 3GSへの機種変更では、旧モデルの月月割が消滅することで負担が大きくなる。24回ローンの場合、1カ月あたりの違いは少なく見えても、総額ではバカにできない金額だ。安易に2年未満の機種変更をするべきではない、といえるだろう。
逆に、新規契約の価格はとてもリーズナブルに設定されており、納得できる。筆者の結論は「iPhone 3GSは新規購入なら強力にオススメ!」「iPhone 3Gからの機種変更は負担が増すので、できればあと1年待ちたい!」となる。
筆者
三上 洋(みかみ よう)
◇携帯電話とセキュリティーが専門のテクニカルライター。「ケータイBEST」(ソフトバンク クリエイティブ)や「Yomiuri Online サイバー護身術」(読売新聞社)などの執筆のほか、テレビや新聞などにコメントを寄せることも多い。ケータイ料金を徹底分析してケチケチ節約することが生きがい。「ライター三上@仕事場」で個人ブログを公開中。7月17日(金) 10時55分配信 / テクノロジー - モバイル
定期券を分割して買うと、なぜ安くなるのか
東京の電車特定区間
■関東周遊でもわずか130円也
ご存じだろうか。
通勤定期券を東京─横浜間で購入した場合、6カ月で6万5020円。これを東京─蒲田、蒲田─横浜と分割購入すると、3万240円+3万240円=6万480円。6カ月で4540円が浮き、年間(6カ月定期×2回)で実に9080円! しかも合法だという。通常運賃でも、東京─横浜間のJR運賃は450円。分割すると210円+210円=420円になり、「30円」がやはり浮く。
JR東日本には、JRの通常の料金体系とは違って、私鉄との競合を意識するなど、自由な料金設定をする「電車特定区間」が存在する。山手線を中心に北は東北本線の大宮駅、東は常磐線の取手駅。南は横須賀線の久里浜駅までだ(図)。
実際、JR東日本、東海、西日本の3社の幹線で共通の普通運賃と比べると、1~3キロで140円と130円で10円、91キロ~100キロでの差は90円。
しかし、これだけでは「裏技」の理屈は見えてこない。慶應義塾大学鉄道研究会の田端辰哉さんに話を聞いた。
「東京─横浜間の営業キロは28.8キロなので、26~30キロの特定区間運賃が適用されて450円。一方、東京─蒲田間および蒲田─横浜間の営業キロは両者とも14.4キロ。それぞれ11~15キロの特定区間運賃が適用されて、210円です」
なるほど。この「裏技」については「乗車券分割プログラム」(http://bunkatsu.info/
)なるサイトも存在。読者諸兄もお試しを。
また、鉄道ファンには「130円でできる関東周遊グルメ旅行」として知られる「裏技」がある。こちらももちろん合法。JR時刻表の「大都市近郊区間」の欄には、「普通乗車券または回数乗車券でご利用になる場合は、実際にご乗車になる経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができます」との文言がある。JR東日本での範囲は、北は常磐線のいわき駅などから南は外房線の安房鴨川駅などまで関東全域に広がる。
この制度を利用して鉄道ファンに有名なのが「我孫子詣」。前出の田端さんに話を聞こう。
「我孫子駅構内に店舗を構える『弥生軒』という駅そばの人気メニュー『唐揚げそば』を求め、多くのファンが連日押し寄せています。こぶし大はあろうかという鶏唐揚げが二つのって440円です」
食べ応えは当地で体験いただくとして、肝心なのは経路だ。JR常磐線我孫子駅にはまず東京駅から山手線で上野駅へ。そこから常磐線快速で約30分。そこで「唐揚げそば」を食べて再び常磐線を北上。友部駅(茨城県)で水戸線に乗り換えて小山駅(栃木県)へ。そこからは東北本線で上野駅まで戻るという寸法。旨いものを食べ、金をかけない大旅行だ。
ここで紹介した「裏技」の背景にあるのは「電車特定区間」および「大都市近郊区間」という料金設定だ。我々が得するちょっとした「裏技」から、JR東日本にとってはちょっとシビアな事情が見え隠れするのが面白い。
「電車特定区間」について田端さんは、「競合私鉄路線との兼ね合いで、割安な料金設定を迫られた」と説明するが、「大都市近郊区間」については「特に都心部では路線が複雑で、乗車駅から降車駅までの料金計算もまた同様。同区間の利用でも使用路線の違いで料金に差が出るケースがまま出る。利用者の不公平感解消を図ったのが眼目でしょう」。
プレジデント7月 3日(金) 11時30分配信 / 経済 - 経済総合
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090703-00000001-president-bus_all