イスラエルからのニュース
2009年7月5日(日)
***************************************
*サウジアラビアが、イラン攻撃のためのイスラエル
空軍機の通過を認める約束をしたと、英紙サンデー
タイムズが報道。(H,P,Y)
*アラブ諸国の対応によって、入植地建設凍結の規模や
期間を考えるとの考えを、米国のミッチェル中東特使に
バラク国防相が伝えていたことが判明。両者は明日、
ロンドンで再び会談する。(H,Y)
*シャバ農園の領有権について譲歩するよう、米国が
シリアに要請。同農園は権利関係が複雑なため紛争の
火種になっている。(H,Y)
*国際原子力機関の次期事務総長に決まった天野氏
が「イランが核兵器開発を目指している証拠は無い」
と発言。(P,Y)
*F1界の指導者エクレストン氏が「強力な指導者が
必要」と、サダム ・フセインやヒトラーを称賛する発言。
批判を受けている。(H,P)
*左翼団体イェシュ・グヴルの3人が、兵役忌避を推進
した疑いで警察の事情聴取。同団体の広報担当者は
容疑を否定した。(P)
*ベンエリエゼル産業相が、米国の北朝鮮に対する弱腰
に懸念を表明。イランに対する融和政策も批判した。(P,Y)
*ガザとエジプト間の密輸トンネルは、地下60mに
達するものも現れ、従来技術による破壊は極めて
困難になっているもよう。(P)
*バーレーンの政府代表者がイスラエルを史上初めて
訪問。先週にだ捕された左翼の船に乗っていて拘束
されたバーレーン籍の人物を連れ帰るため。
「他に目的は無い」と外務省広報官は語った。(Y)
2009年7月6日(月)
************************************
*昨日の閣議で「二国家共存は幅広く国民の合意を
得た」とネタニヤフ首相。強力な報復措置を取る政策に
より南部に平穏が戻ったとした。
新政権の設立以来、多くの成果を達成したと自賛。
(H,P,Y)
*サウジアラビアがイランを攻撃するイスラエル機の
領空通過を認める との報道を、イスラエル政府が
公式に否定。(H,P,Y)
*イランの核開発を交渉で阻止
できる可能性は、イランの
政情不安によ り消えたと、
情報機関が分析。イランへの新たな
強い制裁を検討する よう、政府は米国、EU、日本
などに呼びかけている。(H)
*米国やイスラエルから攻撃を受ければ「断固たる措置」
で応じると、イランの国防委員会議長が東京で
語った。(H)
*シナイ半島でエジプトがアルカイダの下部組織を摘発。
スエズ運河を通る船や、パイプラインを攻撃する計画を
立てていた。(H)
*将来のパレスチナ国家に住むユダヤ人が、パレスチナ
人と同様の権利を保証されるべきだと、自治政府の
ファイヤド首相が語った。(P)
*自治政府が西岸地区のハマスの拠点を摘発し、
850万ドルの資金を 没収した。ハマスは西岸地区の
組織再生を目指している。(P,Y)
*イスラエル我が家のミハエリ議員が出産。現職議員の
出産はイスラエル史上初。秋にはもう一人の議員の出産
も予定されている。(P,Y)
*ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教の指導者が
10人の無神論者を前に教え、改宗数を競う番組が
トルコで放映へ。しかしユダヤ法 では伝道は禁止の
はずだと、ユダヤ教内からは批判の声も。(P)
2009年7月7日(火)
*********************************
*ドイツのスタインマイヤー外相がイスラエルを訪問中。
外相と会談したペレス大統領は「シリアがヒズボラや
イランとの協力関係を続けている間は、ゴラン高原を
引き渡すことはない」と語った。(H,P,Y)
*バラク国防相が、ロンドンで米国のミッチェル中東特使と
会談。バラク国防相は、違法入植拠点を早期に撤去
する考えを示した。(P,Y)
*米国のバイデン副大統領が「イスラエルは自らイラン
攻撃を決断でき る」と語ったため、リーバーマン外相が
歓迎。しかし米国務省は「イスラエルの攻撃に賛成する
わけではない」と釈明した。(H)
*イスラエルの入植政策でパレスチナ経済が麻痺し、
そのツケがEUに 回っているとの声明を欧州委員会が
出したため、イスラエル外務省はEUの在イスラエル大使
を呼び説明を要求。(H,P,Y)
*国連の委員会で、シャリート
兵士の父が証言。ガザでの
「戦争犯罪」を追求する前に、
息子の解放に向け努力する
よう求めた。(H,P,Y)
*ファタハの活動家がガザでスパイ活動を行ったと、
ハマス指導者のハニエがファタハを批判。自治政府の
アッバス議長もまた、西岸地区でのハマスの活動を
非難。両者の関係はますます悪化している。(Y)
*東エルサレムの子供に2週間で13ドルの格安
サマーキャンプが人気。しかし、スポンサーはハマスで、
強力な反イスラエル思想教育が行われるため、
エルサレム市は対策に頭を痛めている。(Y)
*シナイ半島からイスラエル南部に侵入するアフリカ
難民の増加で、エイラート市では犯罪が増えるなど
問題が多発中。警察によると、昨年 だけで
7703人の違法移民者がイスラエルに入った。(P)
2009年7月8日(水)
******************************
*ペレス大統領がエジプトを訪問し、ムバラク大統領と
会談。ムバラク大統領は、ガザで誘拐されたシャリート
兵士の健康状態は良好だと語り、同兵士の早期解放に
期待感を表明した。(P,H,Y)
*シャリート兵士の解放交渉は、オルマート政権末期に
デケル氏が行っ ていた段階から再開か。着任以来
1ヶ月になる新任のハダス氏は、こ れから解放交渉を
本格化させる見込み。(H)
*イランでアフマディネジャド大統領の新政権が発足。選
挙は公正だっ たと宣言したが、野党指導者は納得して
いない。(H,P,Y)
*米国がイスラエルのイラン攻撃を「承認した」との報道を、
オバマ大 統領が強く否定。しかし、安全保障について
の米国の見解を他国に押 しつけることはできないとの
考えを示した。(H,Y)
*国連によるガザ戦争調査は最終段階だと、リチャード・
ゴールドスタ イン調査団長。反イスラエル的な結果に
なることは確実か。(P,Y)
*ハイファ沖で発見された天然ガス田の埋蔵量は1800
億立米に達す る見込み。売上は300~350億ドルと
予想されている。(P)
*一方が宗教法上非ユダヤ人とされ、結婚できない
カップルの増加に、 ラビが奇抜な提案。どの地区の
ラビからでも結婚証明をもらえるよう にして、ラビ同士の
競争原理で結婚の条件緩和を目指す。(H)
*警官が車を盗まれたところ、すぐに犯人が逮捕され、車
が奪還された 例が3例あることが判明。警官の車が
盗まれると、一般市民の車の盗 難よりも真剣に操作し
ているとの疑惑を、警察は否定した。(H)
2009年7月9日(木)
************************************
*第二次レバノン戦争開始から3年の記念式典で、バラク
国防相が「上 官の間違いを勇気ある兵士らが救った」と
遺族に語った。しかし遺族 らからは「国防軍幹部は
無責任」と不満が絶えない。(H,P,Y)
*イタリアで開催されたG8首脳会議では、イランの核
開発を外交交渉 を通じて阻止することで合意。しかし、
イランが従わないなら9月の 会議でさらに強い制裁を
決議すると警告した。(P,Y)
*ヨルダンに通じるアレンビー橋の通行時間を24時間に。
経済を通じ て平和を推進するネタニヤフ首相の方針の
一環。シャロム副首相は、 停滞中の様々な経済プ
ロジェクトの再開を目指している。(H,P,Y)
*英国では治安当局がテロを恐れてネオナチへの
取締りを強化。しかし、 アルカイダは引き続き最大の
脅威だという。(H,P)
*コシャー(ユダヤ食事律法)認定のため、ビデオ監視
カメラを使うこ とを、ベエルシバのラビが提案。現場で
の監視作業を補う形でカメラ を使えば、監視員の
人件費が節約できるという。(H)
*ムバラク大統領がシャリート兵士の健康状態を知って
いるかのような 発言をしたことに「兵士の運命を知る
のは我々だけ」とハマスが反発。 ハマスが公然と
エジプト政府首脳を非難するのは珍しい。(P)
*レバノンでイスラエルのためにスパイ行為を行ったと
して追われてい る軍関係者は、すでにイスラエルに
逃亡したとの報道。(Y,P)
*世俗派が多いエルサレムのキリヤト・ヨベル地区に、
超正統派が進出 中。このほど売り出された64戸の
アパートも超正統派が落札する可 能性が高く、
世俗派住民は懸念を強めている。(H)
2009年7月10日(金)
********************************
*G8首脳会議が、シャリート兵士の解放と、ガザ周辺の
検問所の開放 を呼びかけ。中東和平は国際社会に
とって重要だとして、二国家共存 による和平を支持
することを確認した。(H,P,Y)
*フランスのサルコジ大統領が、イスラエルがイランの
核開発を阻止す るために軍事攻撃を行えば「破局」
が起こると警告。(H,P,Y)
*イランの首都テヘランで、数千人規模の反政府デモ。
激しい弾圧で一 時は鎮静化していたが、11日ぶりに
再燃した。(H,P,Y)
*5月のタクシー運転手殺害事件は、イスラエルに殺さ
れたテロリスト の家族が行った報復テロと判明。
犯人2人が逮捕された。(P,Y)
*カディマのモファズ議員がリクードへの移籍を考えて
いるとの情報が 流れ「ネタニヤフ首相はカディマを
倒そうとしている」とリブニ党首。
リブニ党首は最近、首相非難の舌鋒を強めている。(H,Y)
*予想されるヒズボラの越境攻撃に対抗するため、国防
軍が北部住民へ の戦闘訓練と、武器の配備を推進中。
攻撃があった場合、軍が現場に 到着するまでの間、
応戦できる戦力を蓄える。(P)
*国防軍は、自治政府に特殊部隊の設置を認めることを
検討中。テロ組 織に対抗するため、高度な訓練を
積んだ部隊が必要なため。(P)
*新型インフルエンザの流行を受け、ユダヤ教敬虔派の
指導者が、使い 捨てカップによりワインを分け合うよう
信者に指示。ラビの杯からワ インを分け合う時は、
会衆が杯を回して飲むのが伝統だった。(H)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二