イスラエルからのニュース(長いので興味のある方だけ読んでね。)
2009年6月14日(日)
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*イランの選挙でアフマディネジャド大統領が圧勝。
ハマスは歓迎の意向を表明したが、自治政府の
エレカット氏は「一部の勢力だけでなく 全パレスチナを
応援せよ」と新政権に注文をつけた。(H,P,Y)
*中東歴訪中のEUのソラナ外相が、ヒズボラの議員と
会談。EUは最近、ヒズボラに対する融和政策を取って
いる。(H,P)
*カーター元米大統領が西岸地区を訪問。パレスチナが
仲間割れをやめ、一致して和平を目指すよう呼び掛けた。
元大統領は木曜にシリアでハマス幹部と会談しており、
近日中にガザを訪問する予定。(H)
*アルカイダのメンバーが、ユダヤ人として尊敬されて
いる祖父を持つことを告白するビデオをインターネットに
公開。(H,Y)
*テロのため閉鎖されていた米国ワシントンDCのホロコ
ースト博物館が再開。ほぼ、いつもと同じ数の入館者が
あった。館長は「来場者が減ればテロリストの思うつぼ
だった」と語った。(P)
*世論調査の結果、入植地建設の完全凍結に反対する
意見がイスラエル人の56%。入植地の撤去に消極的な
意見は7割近くに達した。(H)
*エルサレム市では、超正統派の抗議を受け、安息日の
市営駐車場営業を中止。世俗派からは「宗教の圧力に
屈した」と批判の声。(Y)
*土曜にガザからカッサム砲
攻撃があったが、大きな被害は無し。国防
軍はガザの密輸トンネルに対して報復攻撃を行った。
(P,Y)
*テルアビブで金曜、同性愛者5組が合同の「結婚式」。
毎年恒例の同性愛者パレードの一環として行われた。
(H,P)
2009年6月15日(月)
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*昨日行われた外交方針演説で、ネタニヤフ首相が非武
装のパレスチナ国家設立を容認する考えを表明。イスラ
エルがユダヤ人国家であることをパレスチナが認めること
が条件だとした。(H,P,Y)
*首相の外交方針演説を米国オバマ大統領は「重要な
一歩」と評価。しかし、イスラエルの左派とパレスチナ
自治政府は「和平の拒否」と非難。右派も「米国の圧力に
屈した」と非難した。(H,P,Y)
*ガザで功績のあった国防軍のタミル准将が、息子に軍の
車を運転させたとして、事実上の免職に。軍事法廷に
寛大な処分を求めたアシュケナジ参謀長の書簡も、不適
切だとして判決文で非難された。(H,P)
*イランでは、選挙で不正があったとして反体制派が各地
で騒乱。最高指導者のハメネイ師は、反政府勢力に
平静を呼び掛けた。(H,P,Y)
*ガザ戦争で攻撃開始の前にイランのTV局に情報を
流した罪で、東エ ルサレム在住の2人のジャーナリ
ストに有罪判決。(H,P,Y)
*レバノンでイスラエルの「スパイ網」を摘発したのは米国の
技術だと、アラブメディアが報道。同じ技術は、ハリリ元
首相の暗殺事件にヒズボラが関与したことを明らかに
したという。(H)
*ベングリオン空港で先週水曜朝、着陸誘導装置が故障
し、危うく大事故の危機。管制官が気付いたため事故は
回避された。(H)
*ペレス大統領が、ガザ入植地の強制退去で微罪に問わ
れた59人に恩赦をすることを決定。微罪のため名誉回復
の要素が大きい。(P)
*パリの航空ショーにイスラエルの12社が出展。多数の
無人飛行機が出品される。この分野ではイスラエルが
世界の最先端。(P)
2009年6月16日(火)
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*イランでは、選挙に不正があったとの見方が広がり、
ムサビ候補の支持者らが大規模な反政府デモ。政府系
武装勢力の発砲で1人が死亡した。最高指導者のハメ
ネイ師は選挙について調査を命じた。(P,H)
*EUの議長国を務めるチェコの外相が、ネタニヤフ首相の
外交方針演説を「正しい一歩」と評価。西欧の主要国が
演説を肯定する姿勢を示 したことで、イスラエル政府
首脳は満足を表明した。(Y,P,H)
*ロシアから自治政府に提供される50台の軍用車がヨル
ダンで足止め。自治政府は重機関銃の搭載を求めて
いるが、イスラエルに対して使用される可能性もあると
見てイスラエル政府は反対している。(P)
*カディマとリクードが秘密裏に連立交渉を開始したとの
報道。ペレス大統領が両者に呼びかけたとの噂も。リブ
ニ氏の側近は否定。(P)
*カーター元米大統領が今日、ガザを訪問。シャリート兵
士に宛てた家族からの手紙を手渡すが、本人に届くか
どうかは不明。(H)
*離散地に住むユダヤ人青年をイスラエルに招待する
「バースライト」のプログラムに参加した15人が新型
インフルエンザに感染し隔離。全員が無事に回復し、
近日中に米国に帰国できる見込み。(P)
*外交方針演説の後、ネタニヤフ首相の支持率が28%か
ら44%に急上昇。首相の演説を支持する人は全体で
71%に達した。(H)
*テルアビブのディーゼンゴフ通りでは、多くの野良猫が
猫好きの店長 の店に毎朝「出勤」。猫がいると客が
集まると語る店長も。(H)
2009年6月17日(水)
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*リーバーマン外相が訪米。クリントン国務長官、バイデン
副大統領などと会談する予定。和平の進め方が重要
議題となる。(P)
*モサドの長官が「イランの核兵器の脅威は5年後の話」と
国会で報告。首相の演説も、イランの核の脅威が差し
迫っているとのニュアンスが消えている。イランへの
軍事攻撃の可能性は低下か。(H,P)
*ガザを訪問したカーター元米大統領がイスラエルのガザ
封鎖を非難。ハマスを米国のテロ組織リストから外すべき
だと語った。(H,Y)
*予算変更を伴う法案の可決に必要な得票数を引き上げ
るなど、政府に都合の良い法案が相次いで提出された
ため、カディマなど野党が議事をボイコット。今後も抗議を
強化する構え。(H,P,Y)
*ユダヤ人の帰還事業などを行って来た「ユダヤ機関」の
役員会に、ネタニヤフ首相が欠席へ。首相の欠席は、
建国以来初めて。(H,P)
*49歳のイスラエル人男性とイスラエルで暮らす58歳の
フィリピン人女性が国籍を申請したところ、内務省が
「妙な関係」と却下。テルアビブ地裁は内務省の対応が
違法だと非難した。(H)
*アハロノビッチ治安相が、麻薬中毒者に扮した捜査官
を「アラボシュみたい」と称賛し問題に。アラボシュは、
アラブ人の蔑称。(P,Y)
*年初から3ヵ月で、8700人の製造業労働者が失職した
との数字を製造業組合が発表。製造業労働者の2.4%に
相当する。(H)
*独立戦争でハガナのメンバーだった96歳の男性が、
往時に武器を埋めた場所を告白。警察が武器の発掘を
完了した。(P)
2009年6月18日(木)
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*訪米中のリーバーマン外相に、米国政府がガザ封鎖の
緩和を要請。ミッチェル中東特使を通じて、先週にも要請
が伝えられていた。食糧、資金その他の流れを増やし、
ガザの経済発展を促すため。(H,P)
*ハイファ近郊のシュファラムで、ドルーズ人とキリスト教
徒の騒乱事件。青年同士の乱闘がきっかけで対立が
激化し、キリスト教徒の商店 などが襲撃されて大きな
被害が出ている。(H,Y)
*ハマス指導者でパレスチナ議会議長のドウェイクを釈放
へ。ドウェイクは2006年にシャリート兵士が誘拐された
後、イスラエルに拘束され収監されていた。(P,Y)
*国家監査官事務所が苦情統計を発表。国営エゲッド
バス社、社会保険庁、警察などへの苦情が多かった。
苦情の受付数は増加中。(H,P)
*ラビ法廷のシャーマン判事が、移民者をユダヤ教に改宗
させる政府の政策を批判。「自己の利益のために改宗を
求める異邦人」を改宗させるべきではないとの考えを示し
た。(H)
*イランでムサビ氏の支持者が抗議行動を起こしている
ことについて「ムサビ氏も原理主義者で、仮に政権交代
があっても結果は同じ」とバラク国防相。オバマ米大統
領も同様の発言をしている。(P,Y)
*自治政府が「自治区に関する正確な情報源を提供する
ため」にヘブラ イ語のニュースサイトを公開した。(H)
*イスラム運動指導者のサレーがハイファ大学で講演。
ユダヤ人学生立入禁止となった会場で、サレーは
「ネタニヤフ首相は神殿の再建を目指している」等と
アラブ人学生らに語った。(P,Y)
2009年6月19日(金)
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*訪米中のリーバーマン外相が、クリントン国務長官と
会談。和平の進め方について「道路封鎖、違法入植拠点、
武器密輸の取り締まりなど、合意できる部分から進める」
との考えを示した。(H,P,Y)
*暴漢を雇いテレビ局重役らを襲撃させた疑いで逮捕され
たタレントのトパーズを起訴。襲撃の実行犯ら2人も
起訴された。(H,Y)
*米国で24年間服役しているイスラエルのスパイ、ポラー
ド氏の早期仮釈放に米国の情報局が改めて反対を表
明。(H,Y)
*イランのテヘランでは、反政府勢力がデモでの死者を
悼み大集会。混乱する現地から帰国したエルサレム
ポスト紙の記者は、恐怖の体験を 語った。しかし、現政
権が倒れるとの見方は少ない。(H,P,Y)
*中東和平カルテットのブレア特使が「関係者が真剣に
取り組めば中東和平は1年以内に可能だ」との見方を
表明。(Y,P)
*メリドール情報相が、パレスチナとの和平交渉を再開
すべきだとの見解を表明。交渉中断で不利になっている
との理由。(P)
*オバマ米大統領が親イスラエルだとの意見は8%、親パ
レスチナだとの意見は50%。先月には、それぞれ
31%と14%だった。(P)
*国際赤十字が、ハマスにシャリート兵士との面会や
連絡を要請。面会を認めないなら国際法違反だと、赤十
字の担当者は語った。(P)
*改宗を求める移民者を「自己の利益のため」などと非難
したラビ判事の発言に、移民者の議員らから「人種
差別」と激しい反発。(H)
2009年6月21日(日)
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*イランでの反政府デモは収まらず。ムサビ元首相は
「殉教する覚悟が出来ている」と宣言し、徹底抗戦の
構え。1979年のイラン革命を思わせる事態。オバマ
米大統領も懸念を表明。(H,P,Y)
*イランの反政府デモで革命が起きるだろうと、ヤロン戦
略相。ただし、 新政権が誕生しても核開発計画は変わ
らないと語った。(Y,H)
*ガザで誘拐されてから3年を迎えるシャリート兵士の父
が、オルマート前首相を激しく非難。兵士の帰還を求め
る運動は交渉の妨害だと言 われた、等と屈辱の体験を
語った。(H,Y)
*バラク国防相が今日、エジプトでムバラク大統領と
会談へ。シャリー ト兵士解放交渉に新たな進展か。(P)
*自治政府のアッバス議長がシリアでアサド大統領と
会談。シリアにいるハマス等の武装勢力代表との会談は
しない予定。(H,Y)
*350頭の牛がイスラエルからガザへ。家畜の搬入は
9ヶ月ぶり。米国の圧力によるものだと担当者は語った。
(H)
*入植地はパレスチナとの和平の障害ではないとの
見解を、リーバーマン外相が表明。和平交渉に前向きの
姿勢を示した。(P,Y)
*先週のイスラエルでの世論調査で、オバマ米大統領が
親パレスチナと見られていることが判明したため、米政
府のハマー広報官は「米国はイスラエルの平和と安全
に責任を持つ」と確認。(P)
*一時はテロの拠点だったジェニンでは、テロリストの
摘発作戦が奏功し、治安が回復。先月オープンした
5階建てのビルでは、高価な家電製品などが販売され、
復興の象徴となっている。(H)
2009年6月22日(月)
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*ユダヤ機関の秘密作戦により、イエメンから3家族16人
のユダヤ人が帰還した。同国では、近年反ユダヤ主義の
動きが激化していた。同国には残り260人ほどのユダヤ
人が在住。(H,Y)
*ネタニヤフ首相が、モサド長官ダガン氏の任期を2010
年末まで延長すると決定。過去6年半の実績を高く評価
した。(P,H,Y)
*政府補助金でドルーズ人自治体が差別されていると
訴え、数百人のドルーズ人が首相官邸近くでデモ。
警察と衝突し、双方に数人の負傷者が出た。首相と
内務相は自治体指導者に補助金の増額を約束。(H,Y)
*エリコ近くで1世紀頃の地下石切場の遺跡が発見された。
広さ4千平米で、国内の人工洞窟跡としては最大。
観光開発への期待も。(H,P)
*ポーランドのユダヤ人カトリック司祭がイスラエルへの
帰還移民申請をしたが、内務省は認めず。両親はナチス
に殺されたが、司祭はカトリックの家族に預けられ
生存。出自を知らずに司祭になった。(H)
*来週エルサレムで行われる同性愛者パレードに対し、
抗議デモを行なわないと、超正統派が決定。子供の間で
「デモごっこ」が流行るなどしたため、教育的な害の方が
大きいと判断した。(Y)
*第3回「エルサレム・ハグ大会」が旧市街で開催。平和
活動団体による催しで、様々な宗教、国の人々が集まっ
て街を愛で満たそうとの試み。昨年は2千人が参加した
が、今年は約100人と低調。(H,Y)
*パレスチナ自治区のナブラスで、世界最大のクナフェ
(中東の甘い菓子)を作りギネス記録。2×75メートル、
重さ1.35トンで、チーズ600キロ、砂糖300キロなど
が使われた。(H)
2009年6月23日(火)
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*米国政府が、入植地建設凍結の要求には、東エルサ
レムのユダヤ人地区の人口自然増対応用も含むと、
エルサレムポスト紙に語った。(P)
*イランに新政権ができればイスラエルとイランの間には
平和が来ると、ネタニヤフ首相が発言。しかし、イランは
反政府勢力を徹底弾圧の構え。革命軍は実力で反政府
デモを制圧するよう命令した。(P,H,Y)
*イランは西欧諸国が反政府勢力を扇動していると非難。
イラン外務省は西欧の外交官を全員国外追放にすること
を検討している。(H)
*エジプトでバラク国防相とムバラク大統領が日曜に会談。
エジプトは新たなガザ和平提案に向け、調整工作を進行
中か。ハマスとファタハが共同でガザ復興の枠組みを
構築すると見られている。(Y)
*自治政府のアッバス議長が全てのハマス系囚人の
釈放を命令。ハマスとの和解交渉に向けた「善意の証」
と見られている。(H)
*ネタニヤフ首相は、ガザでハマスに誘拐され3年を迎え
るシャリート兵士の帰還を「自分自身の課題」だと語り、
努力を約束した。(H)
*同性愛者のエルサレム行進に対抗して、右派がアラブ
系市民の地区でイスラエル国旗を掲げデモをすると宣言。
同性愛者や極左勢力と同じ権利が極右勢力にも認めら
れるべきだとの理由による。(P,Y)
*テルアビブ地裁で、犯罪組織ボスのアブトバルに恐喝
など20件の罪 で計13年の刑。他に50万シケルの
罰金も言い渡された。(P,H,Y)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp