目の異常を防ぐためにも日食グラスで見てもらいたい | 日本のお姉さん

目の異常を防ぐためにも日食グラスで見てもらいたい

「日食グラス」出荷急ピッチ

 皆既日食を前に、埼玉県所沢市の光学機器メーカー「ビクセン」は肉眼で安全に観測できる「日食グラス」(約1500円)の出荷作業に追われている。

 溶接用の遮光板を応用して作られ、目の安全性を追求した。黒い下敷きやすすで黒くしたガラスなどで見た場合、紫外線が素通りして視力低下や失明の恐れがある。同社は「目の異常を防ぐためにも日食グラスで見てもらいたい」。

 7月までに70万枚を出荷。全国の大手家電量販店やインターネットなどで販売している。

皆既日食「観測グラス」出荷作業ピーク


 7月22日の皆既日食を前に光学機器メーカーのビクセン(埼玉県所沢市)では、安全に肉眼で観測できる「日食グラス」の出荷作業に追われている。

 この製品は、溶接用の遮光板を応用して作られ、目の安全性を追求している。同社では「目の異常を防ぐためにも日食グラスで見てもらいたい」という。黒い下敷きやススで黒くしたガラスなどで見ると紫外線が素通りして視力低下や失明のおそれもあるという。

 7月までに70万枚を出荷。全国の大手家電量販店やインターネットなどで販売している。価格は約1500円。

 東京都内の天文ショップ「協栄産業」では3月ごろから、日食観測用のサングラスや5万円前後の小型望遠鏡がよく売れている
。6月21日22時13分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090621-00000575-san-soci

皆既日食 楽しむ方法…ネットやツアーなど 7月22日

 日本列島で46年ぶりに見られる7月22日の皆既日食。太陽が月の陰にすっぽり隠れる「皆既」になるのは南西諸島や小笠原の一部に限られるが、「ツアーは無理」とあきらめずに楽しむ方法はある。【元村有希子】

■連続中継

 天文ファンや研究者でつくる非営利団体「ライブ!ユニバース」(会長・尾久土正己(おきゅうどまさみ)和歌山大教授)は、日食をインターネット(http://www.live-eclipse.org/)で中継する。

 有志で中継を始めたのが97年。99年にはイギリスからイランにかけて9カ所から連続中継した。今回は▽中国・上海近郊▽トカラ列島中之島▽奄美大島▽キリバス共和国の4地点にスタッフが赴く。

 03年に南極から日食中継した市川雄一理事は今回、赤道直下のキリバス・マラケイ環礁へ。首都タラワから7時間船に乗り、砂浜に上陸後、通信衛星で世界に発信する。「日食は、太陽から絶妙の距離に地球と月があるので起きる。この位置関係にあるからこそ、地球に生命が誕生した。地球の未来を考えるきっかけにしてほしい」と語る。

■五感で楽しむ

 部分日食なら列島全体で楽しめる。どのくらい隠れるかを示す「食分」(皆既は約1)は、九州で0.9以上、近畿で0.8、東京で0.75、札幌で0.5程度だ。

 日本科学未来館(東京都江東区)は当日朝、部分日食の観察会(自由参加)を開く。同館の科学コミュニケーターが指導し、一緒に観測する。各地の科学館やプラネタリウムもさまざまなイベントを計画中だ。

 「月刊星ナビ」編集人の川口雅也さんは「日食は五感で楽しめる」と話す。太陽の形や周囲の明るさだけでなく、気温が下がって風が吹き始めたり、異変を感じた鳥が騒ぐなどの変化が起きる。

 注意点は「太陽を直接見ない」こと。黒い下敷きやサングラスは、可視光は遮断できても赤外線などが網膜を傷つける危険がある。専門家は、あらゆる波長の太陽光線を2万~3万分の1に弱める専用の日食眼鏡を使うよう勧めている。

■2万人が移動

 「今回は異例づくしの日食」と川口さん。皆既帯が日本や中国・上海などの都市部を通り、観測しやすい条件がそろう。国内外で推定2万人の日本人が移動するという。海外旅行では通常の中国ツアーに日食見物を組み込む業者が急増した。

 国内でも皆既が6分続くトカラ列島には人気が集中している。悪石島など人が住む七つの島で民宿に宿泊できるのは300人。それ以外に、学校の体育館や校庭などでのキャンプ生活で最大1200人を受け入れる。水や食料、トイレ、発電機から医療スタッフまですべて本土から持ち込むため、料金は野営でも35万~40万円程度と、15万円程度からの中国ツアーより高い。

 地元自治体と契約しツアーを請け負う近畿日本ツーリストによると、1500人のうち1350人分は埋まったが、空いているツアーも残っている。また、最近、皆既時間は3分程度だが割安な奄美大島ツアーを発売した。「キャンセル費用が発生する今月25日ごろにかけて空きも出てくる」(同社)という。

 【ことば】皆既日食

 太陽、月、地球がほぼ一直線に並び、地球から見た月が太陽をすべて覆い隠す現象。地球全体では毎年のように起きているが、観測できる地点(皆既日食帯)が海上だったり時間が短い。21世紀に継続時間が6分を超える皆既日食は4回で、今回は最長の6分39秒(最大継続時間)。日本の陸地で皆既日食が観測できるのは、1963年7月21日(北海道で観測)以来。次は2035年9月2日に北陸、北関東で見られる。6月16日11時49分配信 毎日新聞