女性が美しく幸せそうにしている国がいい国だと思っています。
勝間和代のプラネット・ウーマン養成塾
今という時代を的確に読んだアドバイスで人気の勝間和代さん。気になる数字から女性の現実を鋭く分析し、marie claireプラネット・ウーマンになるための最善策を説いてくれます!
日本の男性の人口が、第二次世界大戦以後初めて減った!とニュースになったのが2005年。男子の出生数の減少などが話題になったが、ついに、外国人を含む女性の人口も減少に転じたと総務省が発表した。女性の場合は、出生数よりも、海外に住む日本女性が増えるなどの社会的要因が大きいという説が有力だ。ちなみに、08年10月1日現在では日本の人口は男性が62,251千人、女性が65,441千人の計127,692千人。今後、男女ともに減り続ける可能性は強く、人口が増える前提の各種制度が崩壊する……と危惧されている。
最大の要因は海外に住む女性が増えたことです。女性人口は前年から約2万人減りました。出生数から死者数を引いた「自然増」は7000人あったのです。ところが、日本を出て行った人から入ってきた人を引いた「社会減」が2万7000人にも達していました。
日本を見限る女性が増えているのでしょう。海外に暮らす日本人の統計を見ると、1999年からずっと女性が男性を上回っています。
なぜ海外に住む女性が増えているのでしょうか。答えは簡単。女性にとって日本より海外のほうが魅力的だからです。先進国のなかで日本ほど女性の地位が低い国はありませんから、海外で働けばたいてい待遇がよくなるのです。
簡単な答えがわかってしまったところで、今月の提案です。海外で働くことを、あなたの選択肢のひとつにしてみませんか。これまでは海外に暮らすといっても、留学くらいしかイメージできなかったかもしれません。でも、もう定住と就職まで視野に入れていい時代が来ています。行動に移している女性が多いことも、数字にはっきり表れています。
あなたの海外進出を後押しする要素はたくさんあります。まず、女性は海外に出ても失うものが少ないということ。男性は日本社会からの「退出コスト」が高いのです。日本での終身雇用の職を捨てると、生涯賃金が下がるリスクが大きい。でも女性の生涯賃金は平均で男性の6割程度ですから、海外へ出たほうが給料は上がる可能性があるのです。
失うものより得るものが多い女性の海外進出
日本人女性というだけで強みになることもあります。普通の日本人女性が普通にしていれば、世界基準では充分におとなしく見える。職場で権利ばかり主張しないし、仕事はきちんとこなす。裏を返せば、日本の女性はそれだけ抑圧されているということなのですが、雇う側にとっては好都合です。よくも悪くも身についたおしとやかさは、逆手にとれば海外進出の大きな武器になります。
人生の可能性を日本という枠に限定する理由がどこにあるでしょう。世界はすっかりグローバル化しました。飛行機も速くなったし、インターネットもある。スカイプを使えば、世界のどこにいても顔を見ながら話ができる。海外に住むことを重くとらえる時代ではないのです。私も子供の教育の問題がなかったら、海外で働いていたかもしれません。
当然、準備はしなくてはいけません。海外で働くには、それなりのビジネススキルと語学力が必要です。でも、そこをクリアできたら、広大なマーケットが開けています。給料アップの可能性もあるし、ワーク・ライフ・バランスも整っているし、出会いだってあるかもしれません。
まず、海外で働いているあなたをイメージすることから始めましょう。その姿が少しでも素敵に思えたら、すぐに準備です。合言葉は「就活もグローバルに!」です。
留学だけではなく、海外定住や就職まで視野に入れていい時代が到来!
http://xbrand.yahoo.co.jp/magazine/marieclaire/3413/1.html
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日本のお姉さんの意見。↓
日本は女性の給料をマジで上げる気が無いから、しっかり稼ぎたい人は海外に出て活躍したらいいと思います。でも、どんなに貧乏でも人間は自分の国にいるのが、安心といえば安心。どんなに海外で金を持っていても、やはり現地の人間ではないから落ち着かない部分はあると思う。気にならない人は海外にいっちゃってください。
でも、日本人の子供が減って、在日チュウゴク人や韓国・朝鮮人ばかり増えたら日本の性格が変わってきますよね。日本民族をこのまま存続させようとするには、女性を大事にしないといけないということです。または、女性の企業家には、在日並みの特権を与えてくださいよ。女性は、男性の6割しか給料が無いのですよ。
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数字が語る日本女性の現実とポテンシャル
勝間和代のプラネット・ウーマン養成塾
ジェンダーギャップ98位
日本の男女格差は、先進国で最下位
オバマが圧勝したのは女性の支持があったから
世界経済フォーラムが2008年の「ジェンダー・ギャップ指数」を発表しました。男女平等の度合いを数値にしたもので、日本は前年から7ランク下がって130カ国中98位でした。
しばらく日本は、このあたりの順位をうろうろしています。頑張っているのですが、なかなかランクが上がらない。ほかの国がもっと頑張っているからです。
でも1位だろうと98位だろうと、女性が本当に動けば大きな流れにつながります。アメリカ大統領選でバラク・オバマが圧勝したのも、女性の強い支持があったからです。
推計によれば、女性有権者のうちオバマに投票した人は56%、共和党のマケインに入れた人は43%。実に13ポイント差です。男性ではオバマ支持が49%、マケイン支持が48%とほぼ互角でした。オバマの圧勝は女性が演出したのです。
オバマはハーバード出のエリートですが、ちゃんと苦労しています。アフリカ系で、両親が離婚していて、シカゴの貧困地区で社会活動をしていた。マイノリティの感覚を知っているところが、「最大のマイノリティ」である女性に訴えたのでしょう。
日本では、女性が選挙を大きく左右したという例はあまり聞きません。でも、少なくとも経済は動かしています。景気が最悪の今も、女性の支持を得ている商品はとても元気です。
スイスに本部をおく民間団体「世界経済フォーラム」が発表する「ジェンダー・ギャップ指数」は、経済、教育、健康、政治の4つの分野に見られる男女格差を指数化したもの。先日、2008年版が発表され、日本は130カ国中98位。昨年の128カ国中91位よりもさらに後退した。上位を占めるのはノルウェー、フィンランド、スウェーデンなどの北欧諸国。日本はイスラム諸国の一部にも抜かれ、先進国で最低の評価だ。
女性である自分の感覚を何より大切に
例えば車。トヨタのヴィッツが女性に人気なのは、色をたくさん用意して、デザインに曲線を取り入れたからです。女性にも乗ってほしいという意図が見えます。
雑誌も軒並み部数を減らしていますが、読者層を女性にも広げたところは伸びています。男性読者中心だったけれど、さりげなく工夫して女性も取り込んだ雑誌です。
ここでのポイントは「さりげなく」です。「女性のことを考えています」と正面きって言われると、なんだか引いてしまいませんか?
政治でいえば、社民党は女性の問題に力を入れていますが、特に女性の強い支持を得ているとはいえません。「女性のことを考えています」と言ってしまっているからでしょう。女性管理職にターゲットを絞って華々しくスタートした雑誌が、わずか数号で休刊になった例もありました。
「女性のことを考えています」と言われると居心地がよくないのは、その逆がないからです。「男性のことを考えています」とは誰も言いません。あまりに当たり前だから。「女性のことを……」とわざわざ言うのは、「女性のことを考えない」ことのほうが当たり前だったからです。
「女性向け」のものに「あれ?」と思ったら、その違和感を大切にしましょう。そのうえで「女性として」ではなく、女性である自分の感覚を形にしていけばいいんです。投票でも、買い物でも。
そういうことを自然にやっていけば、周りも気づいていくでしょう。女性を「特別扱い」してもだめだ、男性と同じ市民、有権者、消費者としてみなくては、と。
おやじ専用も女性専用も時代遅れ。
経済と政治を動かすのは、さりげない女性感覚。
http://xbrand.yahoo.co.jp/magazine/marieclaire/2774/4.html
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他の記事。↓
年を重ねるほど不幸になる国、日本
http://xbrand.yahoo.co.jp/magazine/marieclaire/2774/6.html
先進国の出生率は、労働時間に影響される!
勝間和代
経済評論家、公認会計士。2005年、『ウォールストリート・ジャーナル』 から、「世界の最も注目すべき女性50人」に選ばれる。近著に『勝間和代のお金の学校―サブプライムに負けない金融リテラシー』(日本経済新聞出版社)などがある。