イスラエルからのニュース
2009年6月10日(水)
*****************************************
*イスラエル政府は、訪問中の米国ミッチェル中東特使に、
人口の自然増による入植地建設は凍結しないと表明
した。特使は、政策が異なるとしても、イスラエルとの
同盟関係は変わらないと述べた。(P,H,Y)
*米オバマ大統領が、パレスチナ人国家設立を土台と
する和平合意を2年以内に実現する計画をエジプトと
イスラエルに提出し、ネタニヤフ首相に6ヶ月以内の応答
を求めたと、英国のアラブ紙が報道。(H,Y)
*過去数ヶ月米国がレバノンに武器を提供していること
につき、武器が ヒズボラに渡る可能性があると、バラク
国防相が懸念を表明。(H,Y)
*リーバーマン外相が、国会の国防と外交の委員会で、
イスラエルの第一の問題は国際社会の中でのイメージ
が悪いことで、それを改善しなければ外交政策の継続的
成功はないと述べた。(P,H,Y)
*ヨーロッパ最大のユダヤ人団体が、先日行われた欧州
議会選挙の結果、極右勢力が躍進したのを受け、人種
差別と異文化不寛容の問題にもっと取り組むよう、EUに
呼びかけた。(P,H)
*女性職員たちに対する強姦、セクハラの罪に問われて
いるカツァブ前大統領の裁判は、性被害者のプライバ
シーを守るため非公開で行うことをテルアビブ地裁が
決定。イスラエルの裁判は通常は公開。(P,Y)
*安息日に救急ボランティアの当番にあたる超正統派
ユダヤ教徒は、歯でくわえた小さな棒で携帯電話を
操作しても良いとのラビの裁定が出された。超正統派
では携帯操作は安息日の禁止行為に当たる。(Y)
*西岸地区のパレスチナ人の村で、入植者のユダヤ人
母子の乗った車が横転する事故があったが、村人たち
は母子を即座に救助した。(Y)
2009年6月11日(木)
****************************************
*米国ワシントンDCのホロコースト博物館で、ホロコー
スト否定論者で白人至上主義者の男が発砲し、警備員
1人が死亡。犯人は他の警備員に撃たれ重体。
オバマ大統領はショックと悲しみを表明。(P,H,Y)
*アメリカのミッチェル中東特使が自治政府のアッバス
議長と会談し、 「パレスチナ人国家の設立という正当な
願いに対して、米国は背を向けない」と記者会見で
語った。(P,H,Y)
*最高裁のベイニシュ長官が、政府は不法入植拠点の
撤去命令をなぜ実行しないのか、政府の回答はいつも
あいまいだと批判した。(P,H,Y)
*レバノンを訪問した、レバノン国籍を持つアラブ系イスラ
エル市民の60代の2人姉妹が、出国時にベイルート
空港で拘束された。同国内の「イスラエルのスパイ網
疑惑」の余波によると考えられる。(P,H,Y)
*宗教政党シャスの党首で内務相のイシャイ氏が、今週
金曜日にテルアビブで予定の同性愛者パレードを中止さ
せるよう、ネタニヤフ首相と 同市長に要望書を提出した。
同市のラビや宗教議員らも署名。(H,Y)
*カディマが提出した、宗教法によらない結婚を認める
世俗結婚法案が、国会本会議で否決された。(Y)
*老母が100万ドルの貯金を隠していた古いマットレスを、
娘がそうとは知らずに廃棄。ゴミの埋立場のスタッフが
捜索に協力しているが、毎日2500トンのゴミが到着する
ため発見は困難という。(H)
2009年6月12日(金)
***************************************
*日曜日に予定されているネタニヤフ首相の外交方針
演説で、パレスチナがユダヤ人国家を承認し、パレス
チナ人国家が非武装となることを条件に、将来の二国家
共存を認める見通しと、関係筋が語った。(H)
*国連の潘基文事務総長が、ガザ戦争での国連施設の
破壊についてイスラエルに1100万ドルの賠償請求を
検討中と、記者会見で語った。
イスラエルの全入植活動の凍結が決定的に重要だとも
発言。(Y)
*イスラエルの治安当局に協力したとの理由で、15歳の
少年を、家族 が拷問のうえ殺害した。同種の理由に
よるパレスチナ人の殺害事件は過去に多数起きている
が、今回の事件は異例。 (P,Y)
*超正統派の抗議暴動があったエルサレム市営駐車場
の安息日開放の問題で、市長が警察の要請を受け、
一時的に開放中止を検討中。(P,H,Y)
*自治政府が、ハマス協力者の大学教授や学生ら36人
を西岸地区で逮捕した。パレスチナ人国家設立の条件
とされる治安向上を、国際社会とイスラエルにアピール
する目的と考えられる。(P,H)
*レバノンで拘束されたアラブ系市民の姉妹2人が解放
された。政治的 目的の入国でないことが明らかになった
ためと思われる。(H,Y)
*イシャイ内務相らからの同性愛者パレード中止の要望
に対し、テルアビブのフルダイ市長は、市の伝統の年中
行事であるパレードはいかなる部外者にも止めさせ
ない、これは異文化寛容の模範と語った。(Y)
*米国オバマ大統領の元牧師であるライト師が、オバマ
大統領が国連人種差別会議に米国代表を派遣しないと
いう間違いも、自分が彼と話ができないのもユダヤ人
たちのせいだと、米紙に語った。(Y)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp