イスラエルからのニュース
2009年4月15日(水)
*********************************************
*イスラエルを訪問する米国のミッチェル特使との会談の
重要議題はイランと米国の交渉。イスラエルはイランが
時間稼ぎ作戦に出ると見て、交渉に期限を設けるように
求める構え。(P,Y)
*イランが全中東の支配を目指していると、ペレス大統領。
ヒズボラがイランの手先となってエジプト国内にも混乱を
起こしており、いずれアラブ世界内で戦争が起こると
語った。(P,H)
*カルキリヤのモスクの地下で爆弾工房を摘発したと自治
警察が発表。犯行組織は名指ししなかったが、ガザの
ハマス広報官は、政治的な摘発だとして自治警察を
非難した。(P,H)
*ロシアの軍事関係者が、S-300対空ミサイルは
イランに出荷しないと語った。しかし、イランとロシアの
軍事協力は地域の安定化に役立っているとの考えを
示した。(P,Y)
*レバノンの軍幹部が10年以上にわたって情報をイスラ
エルに流していた事を告白したと、レバノンのメディアが
報道。(H,Y)
*ファタハとハマスが23日から和解交渉を再開へ。
ハマスはイスラエ ルの存在を認める政権には参加しな
いという立場に固執中。(H)
*米国がレバノン軍に無人偵察機を提供へ。レバノン
正規軍がヒズボラ軍に対抗できる装備を持つため。(H)
*イエスが洗礼を受けたとされるヨルダン川岸に、様々な
教派の7千人 のクリスチャンが集まり洗礼。現在は改修
工事中で、年に数回しか使えないが、来年には1年を
通じて使えるようにする。(Y)
2009年4月16日(木)
****************************************
*米国のミッチェル特使が昨夜イスラエルに到着。特使が
イスエラエルを訪問するのは3回目だが、ネタニヤフ
首相が就任後は初めて。首相が二国家共存を明言
するかどうかが注目されている。(P)
*昨日は2週間ぶりにガザ
からスデロットにカッサム砲
が着弾。ミッチェル特使のイスラエル訪問に
合わせた動きとの見方も。(P,Y)
*ヒズボラがエジプト国内でテロを目指していると、エジ
プト政府高官がヒズボラを非難。ヒズボラはエジプトの
カイロとシナイ半島で建物を購入して活動拠点に使用
しているもよう。(P,Y)
*国連の反人種差別会議の決議文は、改訂前よりも悪く
なっていると、イスラエルの国連大使が懸念を表明。
米国は当初、会議をボイコットする方針だったが、参加の
可能性も出ている。(P,H)
*リーバーマン外相が過去にエジプトのムバラク大統領
を侮辱した発言を取り消さない限り、歓迎はできないと
エジプトのゲイト外相。しか し、ネタニヤフ政権との
交渉は続けると強調した。(H,P,Y)
*サウジアラビアとエジプトが、ガザと西岸地区の連邦
制を提案。しかし、ファタハ系の自治政府もハマスも
この提案を拒否した。(P,H)
*イスラエルは国連のガザ被害調査には協力しない
方針を確認。調査が偏向したものとなる可能性が高い
ため。(H,P)
*昨日は過越の祭の終わりを記念するモロッコ系
ユダヤ人の風習ミムナの日。ネタニヤフ首相とサラ夫人
も祝典に出席した。(P)
2009年4月17日(金)
*************************************
*イスラエルがユダヤ人国家であることをパレスチナが
認めるのが交渉の条件だと、ネタニヤフ首相がミッチェル
特使に説明。(H,P,Y)
*国防軍は2週間ぶりの砲撃に対する措置として、ガザの
建物を空爆。イスラエル攻撃に使うため爆発物が仕掛け
られていた。(H,P,Y)
*エジプトで逮捕されたファタハのメンバーが、ヒズボラと
協力してテルアビブで大規模なテロを計画していたと、
エジプト紙が報道。過去にもファタハとヒズボラは協力の
例がある。(H,P,Y)
*イスラエルを訪問中のロシアの副外相と、バラク国防相
が会談。国防 相は、暗にS-300のイランへの売却
中止を求めた。(H,Y)
*イランの核開発を阻止するため、イスラエルが近日中に
軍事攻撃を行うとの見方が広がっているため、ペレス
大統領が否定。(H,P)
*カルキリヤで自治警察が空き家に隠された武器を発見。
ハマスのものと見られているが、ハマスは関与を否定
した。(Y,P)
*エジプトがヒズボラ指導者のナスララを不在のまま起訴
か。ナスララ は以前にもエジプト国民に反政府暴動を
呼びかけ、今回は、エジプト国内での非合法活動に関与
していることを認めているため。(Y)
*WJC(世界ユダヤ人会議)が、国連反人種
差別会議に懸念を表明。
アラブ諸国や中国など、
人権面では最も遅れている
諸国が会議を主導 しており、
前回同様、反ユダヤ一色となる可能性が高い。(P)
*過越の祭の期間中は暖かい天候が続き、海水浴場に
は2週間後の海開きを待たず多数の人々が殺到。
しかし、監視員はまだ不在で危険な上に、トイレも
使えないなど、様々な問題があった。(H)
2009年4月19日(日)
***************************************
*米国のミッチェル特使がラマラを訪問。パレスチナ自治
政府幹部は、イスラエルがユダヤ人国家であることを認め
よとの、ネタニヤフ首相の要求を拒否し、無条件での交渉
再開を求めた。(H,P,I,Y)
*イスラエル国防軍がイラン攻撃の訓練を進めており、
命令があれば数時間で攻撃できると英紙が報道。
ネタニヤフ首相は、米国とイランの交渉が失敗した
場合、軍事攻撃も検討する構え。(H,P,I)
*東エルサレムの義人シモンの墓の所有権をめぐる紛争
で、住民の強制退去を避けるよう、米国とトルコがイスラ
エルに要請。所有権を証明する書類はオスマントルコ
時代のもの。(H)
*モスクワで行なわれる中東和平会議を数ヶ月ほど延期
するよう、リーバーマン外相がロシアに要請。イスラエル
政府の中東和平に関する基本政策が、まだ固まってい
ないため。(H,P)
*ハマス指導者のハニエとザハルが、金曜にガザの
モスクで演説。ガザの戦争後、両者が公開の場に現れ
るのは初めて。(P,Y)
*金曜日に防護壁反対デモでパレスチナ人が死亡した
ため、国防軍とパレスチナ自治警察が合同で原因調査
を開始。(P,H,Y)
*イラン、シリア、カタール、
ハマスは、エジプトでのクー
デターを画策する
「悪の枢軸」だと、エジプトの政府系紙が
社説で非難。(P)
*もしホロコーストが無ければ、ユダヤ人の世界人口は
3200万人に達していたと、ヘブライ大学の人口学者
が推定。現在のユダヤ人の人口は1300万人と
言われている。(H)
2009年4月20日(月)
**************************************
*イスラエルがユダヤ人国家であることを認めよとの、パレ
スチナに対 する要求をネタニヤフ首相が撤回か。自治
政府首脳も、米国のミッチェル特使も、ネタニヤフ首相の
見解を支持していない。(H,P,I,Y)
*スイスで今日から開催される国連人種差別会議を、
米国、ドイツ、カ ナダ、オランダがボイコット。今回も
前回のダーバン会議と同様、イスラエル非難の
大合唱になることは確実視されている。(H,P,I,Y)
*テルアビブでクラブのオーナーに対する暗殺未遂事件が
発生。近年、ナイトクラブ等での暴力事件が増加してい
る。(H,P,Y)
*ネタニヤフ首相が召集した和平政策の検討会議で、
バラク国防相が、イスラエルも独自の和平案を出すべ
きだと提言。首相は5月中旬の訪米の前に和平政策
を固める考え。(P,Y)
*自治政府のファイヤド首相が、ガザ復興支援の早期
送金を米国に要請。ハマス政権を経由せずに、ガザの戦
争被災者に直接、支援金を送金す る手段を確立したと
説明した。(H)
*西岸地区のハマス指導者を、自治警察幹部が銃撃。
ハマスもまた、ガザでファタハメンバーの足を撃つなど
している。(P)
*米国、オーストラリア、イスラエルの3国で大規模な
ホロコースト生存者の調査。イスラエルに暮らす生存者
は、戦乱とテロにもかかわらず、トラウマの悪影響が最も
少ないことが判明した。(H)
*発達障害の夫婦に、本人らの理解も無いままに両親と
ラビ法廷が離縁状を発行していたことが判明。不適切な
手続きで離婚が進められたが、責任者のラビに対する
処分は軽く、問題視されている。(H)
2009年4月21日(火)ホロコースト記念日
***************************************
*国連人種差別会議は、予想
通りに激烈な反イスラエルで
開幕。イスラエルの殲滅を国是とするイランの
アフマディネジャド大統領の演説に、EU諸国の代表は
抗議の退席で応じた。(H,P,Y)
*「我々がホロコーストを記念する日に、ホロコーストを
否定し、イスラエル抹殺を公然と宣言する勢力がある。
我々はホロコーストの再現を許してはならない」と
、ネタニヤフ首相が演説。(H,P,Y)
*ペレス大統領が「ヒットラー、スターリン、アフマディ
ネジャドが理由無くユダヤ人を憎むのは、霊の力を
恐れるから」と演説。(H)
*国防軍が至近距離からのカッサム砲攻撃に対応する
迎撃システムを米国から購入へ。近距離からの攻撃に
対応できないイスラエル製の「アイアンドーム」を補う
ため国防軍基地などに配備される。(H)
*スイスの大統領がアフマディネジャド大統領と会談した
ため、イスラエルがスイスの駐在大使を召還。(P,H,Y)
*ハマスがガザ戦争時に32人のガザ住民を殺害し、
数十人の足を撃ったと、人権団体のヒューマン・ライツ・
ウォッチが告発。(P,Y)
*カナダの首相が、イランとの交渉には期限を切るべき
だとの考えを表明。交渉の間にも核開発は進められ
ているため。(P)
*ADL(反中傷連盟)が米国で行なったユダヤ人の
意識調査で、45%がイランと米国との交渉を支持。
交渉で核開発を止められない場合、軍事攻撃に賛成
する意見は55%、反対が27%だった。(H)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp