イスラエルからのニュース
2009年3月18日(水)
****************************************
*シャリート兵士の解放交渉について、交渉担当者の
デケル氏が閣議で報告。イスラエルは数百人のテロリ
ストの釈放を提案したが、ハマスはさらに多くの重罪
テロリストの釈放を要求した。(H,P,Y)
*政府はハマスが釈放を要求したテロリストの名前を
発表。悪名高いテロリストの氏名公表で、ハマスの
要求を断った首相の対応が正しかったことを国民に
理解してもらうのが狙い。(P,Y)
*シャリート兵士の帰還は絶望的になったが、兵士の
両親は首相の邸宅前のテントは撤去せず、土曜まで
抗議を続ける構え。(H,P,Y)
*複数の大学が国の管理を逃れるため、計180億シケ
ルの赤字を16億シケルと報告していたと、国家監査官
が指摘した。(H,P)
*ネタニヤフ氏は、まだカディマや労働党とも連立政権の
交渉中。右派政権は不安定で、運営が非常に難しいと
予想されるため。(H)
*ネタニヤフ氏が連立政権をまとめる期日は日曜の
午後3時。ただし、2週間の期間延長を申請することが
できる。(P)
*国連の反人種差別会議は、EUなどの反発を受けて
宣言文の表現を修正。新宣言文は、宗教に対する批判
は全て「人権侵害」であり、メディアでの報道は禁止
されるべきだとしている。(H,P,Y)
*ファタハ指導者のダーランが「イスラエルの存在を
認めない点では、ハマスもファタハも同じ」と発言。(P)
*ドイツでは、若者の20人に1人がネオナチのメンバー
となっていることが判明。今後、ネオナチが勢力を
拡大する懸念も。(H)
2009年3月19日(木)
**********************************
*ガザで従軍した兵士らが、国防軍はガザ住民の人権
を守らず死傷者を増やしたと証言。アシュケナジ参謀
長に記録が提出された。(H,P)
*兵士解放交渉の決裂を受けて開かれた政府の委員
会は、ガザの封鎖強 化とパレスチナ人囚人の権利
制限を提案。(H,P,Y)
*シャリート兵士の解放交渉は、イスラエルがハマスの
要求どおりにテ ロリストを釈放しなかったので決裂した
と、ハマスの交渉責任者。決裂の責任はイスラエルに
あると語った。(H,P,Y)
*シャリート兵士の両親は、テントでの抗議は集結すると
発表。テロリスト釈放に抗議していたグループもテントを
撤収する。(H,Y)
*オルマート首相がゴラン高原の全面返還に同意して
いたと、アサド大統領がイタリア紙に語った。シリアとの
和平交渉は妥結直前まで進んでいたが、ガザで戦争が
始まり中断されたという。(H,P)
*労働党のバラク党首は、連立政権への参加に賛成
するよう、党幹部に要請。しかし、党内から強い反発を
招いている。(H,P,Y)
*シャリート兵士解放交渉の失敗で、自治政府関係者は
安堵。多数のテ ロリストが釈放されると、ハマスの人気
が高まるため。(P)
*最高裁が、昨年夏にブルドーザーテロを行なった犯人の
自宅破壊を許可。テロリストの自宅破壊が認められるの
は5年ぶり。(P)
*イエメンの110人のユダヤ人が米国のユダヤ人団体の
援助で米国に移住へ。ユダヤ機関は「イスラエルに
移住すべきだ」と批判。(P)
*ヘルモン山の麓にある通称「アブラハムの門」の修復が
終わり公開。
日干レンガ製の門で、4千年前のものと見られている。(P)
2009年3月20日(金)
***************************************
*カツァブ大統領を強姦罪とセクハラなどの罪で起訴。
弁護側は、証拠が無いとして、全面的に争う構え。(H,P,Y)
*パレスチナの連立政権交渉は決裂。ハマスはオスロ
合意を認めないことに固執。ファタハとハマスの立場は
大きく食い違った。(P,Y)
*ネタニヤフ氏は日曜の期限までに連立交渉をまとめる
のは難しいと見て、ペレス大統領に2週間の期限延長
を要請へ。(Y)
*一部の兵士が、ガザにおいて不適切な行動を行なって
いたとの告発を受け、国防軍が調査を開始へ。しかし、
ガザで戦った多くの兵士は「ほとんどの兵士は適切に
行動していた」と語っている。(H,Y)
*来週水曜、エジプトとイスラエルの国交樹立30年記念
の式典がエルサレムで。しかし、極右のリーバーマン
氏が外相になることに抗議して、エジプトはボイコットを
検討しているもよう。(H,P)
*スイス紙が2007年のシリアの原子炉破壊作戦を特集。
イランが資金を提供し、
北朝鮮がシリアで原子炉
建設を指揮したもよう。イスラ エル
国防軍の特殊部隊が現場に潜入していたことも報じた。
(H,P)
*ハマスは誘拐したシャリート兵士の取り扱いを悪くする
と警告。双方の態度硬化で兵士解放は絶望的になって
おり、ヒズボラに捕虜になったアラド飛行士と同じ運命を
辿る懸念が強まっている。(H,Y)
*フランスのサルコジ大統領が、シャリート兵士の両親を
励ます書簡。解放に向け協力する考えを伝えた。(P)
2009年3月22日(日)
****************************************
*土曜夜にハイファのショッピングセンターの駐車場で
自動車爆弾が不発。大型の爆弾だったため、もし爆発
していれば大惨事だった。テロ と見られているが犯行
声明は出ていない。(P,H,Y)
*自治政府が「エルサレムはアラブの文化的首都」と
する集会をベツレヘムで実施。神殿の丘での集会は、
警察が阻止した。(P,H,Y)
*ハマスの幹部マルズークが、シャリート兵士の交換
交渉に前向きの発言。他の幹部は、更なる兵士誘拐を
目指す考えを示した。(P,H,Y)
*ガザで誘拐されたまま1000日を迎えたシャリート
兵士の両親が、抗議テントを撤収して帰宅。帰還に
向けた活動は続ける。(H,Y)
*ペレス大統領はネタニヤフ氏の要請を受け、組閣期限
を2週間延長。
ネタニヤフ氏は労働党を入閣させようと全力を挙げて
いるが、リクード党内と、労働党内の両方で、強い反発
が出ている。(P,H,Y)
*ハマスとファタハは今週、エジプトで連立政権の交渉を
再開へ。両派の和解はガザ復興に不可欠だが、両者の
違いは大きい。(P)
*国連の反人種差別会議の決議文修正をEUが歓迎。
しかし、会議が反ユダヤの大合唱になることは確実と
見られている。(P)
*戦争犯罪で外国人を逮捕できる法制度を変更すると
イスラエルに約束していた英国が、方針を変更。
反イスラエル世論の影響。(H)
*ホロコーストに関与した83歳のナチスの元看守は、
米国からオーストリアに強制送還されたが、オーストリア
では訴追されないことが判明。犯行時点で未成年だった
ため、裁くことができない。(Y)
2009年3月23日(月)
************************************
*昨夜シャスが連立合意に調印。内務相、住宅建設相、
宗教相はシャスに。ネタニヤフ内閣は、リクード、イスラ
エル我が家、シャスの3党で53議席を確保したが、
組閣にはあと8議席が必要。(P,H,Y)
*オルマート首相が「二国家共存を認めない内閣に参加
するのは良くない」と、暗にバラク氏を批判。バラク氏の
事務所は「オルマート首相 は早く引退して口を出さない
方が良い」と反発した。(P,H,Y)
*イスラエルとハマスの双方の関係者が、捕虜交換交渉
は続いていると確認。イスラエル関係者はハマスの回答
待ちだと語った。(P,H)
*ガザの住民が「家族が帰るまでシャリート兵士を解放
するな」と、ガ ザで座り込みを開始。シャリート兵士の
人形を檻の中に入れ、テロリストの解放をイスラエル
政府に呼びかけた。(P,Y)
*エジプトの大使が、今週水曜のイスラエル-エジプト
平和条約30周年記念の式典に出席すると回答。
リーバーマン氏の外相就任に抗議するため、欠席の
可能性があると懸念されていた。(P,H,Y)
*ベルギーの学校でホロコースト生存者
が証言したところ、イスラム教の教師が
「ほとんどが誇張だ」と生徒に向って発言。(P)
*バラク国防相は、入植地オフラの違法建築の撤去
命令を実施しない構え。問題の建物は既存入植地の
内部にあるが、パレスチナ人の土地で、 三にわたり
工事中止命令や撤去命令が出されている。(P,H,Y)
*西壁に向うバスを男女別にすることで、超正統派と
運輸省が紛争。超正統派は男女別座席を要求してい
るが、運輸省は男女別座席の設置は差別であり違法
だとの立場を取っている。(P)
2009年3月24日(火)
*************************************
*リクードと労働党が、連立政権構築に向け本格交渉。
しかし、労働党内部では、連立参加に強い反対論が
出ている。(P,H,Y)
*ガザを調査した国連の人権問題専門家が、国防軍が
少年を人間の盾に使うなど国際法に違反したと、43
ページの報告書を発表。ハマスが 国際法違反をしたか
どうかは「未確認」だとした。(P,H,Y)
*国防軍が非人道的な行為をしたとする非難に「違反は
あっても一部」とアシュケナジ参謀長が反論。調査を
約束した。(H,P,Y)
*「イスラム運動」指導者のサレーが、東エルサレムで
違法集会を行なおうとしたため、支持者らと共に逮捕
された。(P,H,Y)
*レバノンのファタハ幹部が仕掛け爆弾テロにより暗殺。
ファタハの内部抗争か、外部の政敵か、どちらの犯行か
わかっていない。(P,Y)
*最高裁の許可を受け、アラブ人の町ウムエルファーム
で右派が今日、デモを強行する。2500人の警官が
警備に当たる。同市の市長は「 身体を張ってデモが
市内に入るのを止める」と語った。(H,Y)
*ベングリオン空港への着陸中に貨物機とイベリア航空
機がニアミス。 イベリア航空側のミスに管制官が気付き、
衝突は回避された。(H)
*フランスのユダヤ人団体がイスラム教との対話を打ち
切り。イスラム教団体が国防軍のガザ攻撃を「ホロ
コースト」に例えたため。(P)
*エジプトが、ガザにトンネルで密輸される560頭の
羊を押収。5トンのセメントと、500キロのTNT火薬も
発見された。(Y)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp