日本として『左様でございますか』という話とは違う。(麻生太郎首相)
麻生首相が北の「人工衛星発射通告」を牽制 「日本として『左様でございますか』という話とは違う」
麻生太郎首相は13日午前、北朝鮮が人工衛星発射の計画を国際機関に通告したことについて「人工衛星と言おうと何と言おうと明らかに国連安全保障理事会決議の違反だ。日本として『左様でございますか』という話とは違うので、国連を通じ抗議し、中止を申し入れなければならない」と述べた。首相官邸で記者団に語った。
河村建夫官房長官も同日午前の記者会見で「打ち上げ中止を強く求める」と強調。中曽根弘文外相は会見で、発射した場合について「わが国に被害が及ぶ場合はしっかり対応する」と述べ、米国と連携して迎撃する考えを重ねて示した。 3月13日12時44分配信 産経新聞 |
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090313-00000546-san-pol
北「衛星迎撃は戦争」 日米韓への報復警告
2009/03/10 02:14更新
北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部スポークスマンは3月9日、北朝鮮側が「人工衛星」と主張して発射準備を進めている長距離弾道ミサイルを迎撃することは「戦争を意味する」とし、日米韓の「本拠地に対する正義の報復打撃戦を開始する」と警告する声明を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。北朝鮮がミサイル迎撃問題に言及したのは初めて。朝鮮中央放送が9日午前6時の定時ニュースで、朝鮮人民軍総参謀部の声明を伝えた。
■通信回線を遮断
声明は、9日から始まった米韓合同軍事演習「キーリゾルブ」と野外機動訓練「フォールイーグル」を「わが共和国(北朝鮮)に対する露骨な軍事的威嚇であり、一種の宣戦布告である」とし、現在、南北間の唯一の連絡網となっている軍事当局間の通信回線を「9日から遮断する」と表明した。
北朝鮮の通信遮断措置を受け、韓国統一省は、この措置の撤回を求める声明を発表した。しかし、統一省によると、9日朝から北朝鮮側が交信に応じていないため、南北経済協力事業として運営されている北朝鮮・開城工業団地に行く予定だった韓国企業の関係者ら約730人が軍事境界線通過に必要な手続きが取れないため足止めされた。
工業団地内には9日現在、韓国人573人が滞在中で、うち約80人が9日午後5時までに韓国に戻る予定だったが帰還できずにいる。韓国政府は在留韓国人の安全確保のための対策を検討している。
■規模は例年通り
今回の軍事演習「キーリゾルブ」は、有事に派遣される米軍増援部隊の効率的展開などを目的にした訓練で、動員兵力は例年と同じ規模。しかし、北朝鮮側は強く反発し、5日には北朝鮮周辺の日本海上空を通過する韓国の民間航空機の「安全は保証できない」と警告した。
北朝鮮の人民軍は2、6日に板門店で開催された在韓国連軍司令部との将官級会談で、軍事演習の中止を要求。国連軍側は「例年実施している訓練だ」と拒否した。
■「本気ではない」
北朝鮮が発表した9日の声明は、軍最高司令部が全軍将兵に万端の戦闘準備を整え、領土が少しでも侵犯されたら「容赦なく無慈悲に懲罰せよ」と命令し、軍事的緊張を高めている。
だが、金光進・国家安保戦略研究所研究員は「本気で戦争を起こそうという意図はない。『迎撃するな』という単なる警告だ。相手の反応を見て、さらに強く出るのが北朝鮮のやり方。日米韓は、北朝鮮の誤った行動に対しては代価を払わせるという姿勢を見せるべきだ。北がもしミサイルを発射したら、日米は迎撃するのが原則的で正しい対処方法だ」と述べた。
(ソウル 水沼啓子/SANKEI EXPRESS)
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訪韓中のステファン・ボズワース米特別代表(北朝鮮担当)は3月9日、北朝鮮が準備を進める長距離弾道ミサイル打ち上げは「極めて無分別だ」との認識で5カ国が一致したことを明らかにした。
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《2万6000人参加 米韓合同演習始まる》
朝鮮半島有事の際の米軍による増援態勢を点検する米韓合同軍事演習「キーリゾルブ」と、野外機動訓練「フォールイーグル」が9日、韓国で始まった。20日まで。動員兵力は例年と同水準だが、演習期間は昨年より2倍に延長された。
演習には在韓部隊約1万2000人と在日米軍など域外から約1万4000人の計約2万6000人が参加。米海軍の原子力空母ジョン・C・ステニスやイージス艦も日本海など周辺海域に展開する。
(ソウル 共同)