古代日本語の基本語根 | 日本のお姉さん

古代日本語の基本語根

大和言葉に精通されている方。教えてください。taqkuwさん

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1410326814

大和言葉に精通されている方。教えてください。

大和言葉で「たくさん」、「不思議、非日常、夢」、「美しい、魅力」とはどう言うのかをご存知の方いらっしゃったら回答をお願いします。大和言葉といっても和語というよりは一音で意味をもっていたという大和言葉を捜しています。大和言葉に精通している方、できれば言葉の解説などもしていただけると助かります。よろしくお願いします。

ベストアンサーに選ばれた回答

miestastani さん

それは、大和言葉というよりむしろ、古代日本語の基本語根というものですね。
一音といっても、一音節では無理です。古代日本語の語根は基本的に1~2音節(例外的に3音節)だとされています。

「たくさん」は「や」「いや」。

広辞苑を引用:
いや【弥】(数詞のヤ(八)と同源。物事のたくさん重なるさまを表す)
1.いよいよ。ますます。いやが上に。万二「―遠に里は放(さか)りぬ」
2.最も。いちばん。記中「―先立てる」
3.非常に。たいそう。記中「わが心しぞ―愚(おこ)にして」

「やさか(弥栄、八坂)」(=いやさか)の「いや」がこれです。「非常に盛ん」の意味
「やよい(弥生)」は「いやおい」で、「たくさん生い茂る」の意味、そこから「三月」
「八雲」「八重」なども、「たくさんの雲」「多重」の意味です。現代語でも「いやに多い」のように「いや」は残っています。


「不思議、非日常」は「あや」が近いと思います。
「あやし」「あやかし」「あやに」(=不思議に)などの語根の「あや」です。

「あや」単独は、ふつう「言葉のあや」は「あやにしき」の意味の「巧みな模様」「きれいな模様の糸」の意味ですが、「あやし」この「あや」はこれとは別の「あや」だと思われます。


「夢」はそのまま「ゆめ」。
もし「不思議、非日常、夢」の三つの意味をもつものを求めているなら、「ゆめ」一語でいいでしょう。


「美しい、魅力」は、「くわし」(=美しい)の「くわ」、または「をかし」の「をか」でしょうか。

おかしい(をかし)
1.心ひかれる気がする。このましい感じである。宇津保俊蔭「ほのかにいふ声、―・しう聞ゆ。いとど思ひまさりて」。源紅葉賀「おぼえず、―・しき世を見るかな」
2.おもしろい。興味がある。源絵合「心々に争ふ口つきどもを―・しと聞し召して」_趣がある。風情がある。風流だ。源薄雲「いと木繁き中より篝火どもの影の遣水の蛍に見えまがふも―・し」
3.かわいらしく愛すべきである。美しくて魅力がある。宇津保国譲上「腹ばひなどして、人見てはただ笑ひに笑ひて、白く―・しければ」。源胡蝶「起きあがり給ひてはぢらひ給へり。顔の色あひ、いと―・し」
4.すぐれている。みごとだ。落窪一「箏の琴をよに―・しく弾き給ひければ」

質問した人からのコメント


  • 詳しい回答ありがとうございます。非常に参考になりました。実は、現在、大学の有志によるパフォーマンスショーを企画中でして、その団体名に大和言葉がいいのでは?と思いこのような質問をした次第です。参考にさせていただきます。ありがとうございました!