miestastani
さん
それは、大和言葉というよりむしろ、古代日本語の基本語根というものですね。
一音といっても、一音節では無理です。古代日本語の語根は基本的に1~2音節(例外的に3音節)だとされています。
「たくさん」は「や」「いや」。
広辞苑を引用:
いや【弥】(数詞のヤ(八)と同源。物事のたくさん重なるさまを表す)
1.いよいよ。ますます。いやが上に。万二「―遠に里は放(さか)りぬ」
2.最も。いちばん。記中「―先立てる」
3.非常に。たいそう。記中「わが心しぞ―愚(おこ)にして」
「やさか(弥栄、八坂)」(=いやさか)の「いや」がこれです。「非常に盛ん」の意味。
「やよい(弥生)」は「いやおい」で、「たくさん生い茂る」の意味、そこから「三月」。
「八雲」「八重」なども、「たくさんの雲」「多重」の意味です。現代語でも「いやに多い」のように「いや」は残っています。
「不思議、非日常」は「あや」が近いと思います。
「あやし」「あやかし」「あやに」(=不思議に)などの語根の「あや」です。
「あや」単独は、ふつう「言葉のあや」は「あやにしき」の意味の「巧みな模様」「きれいな模様の糸」の意味ですが、「あやし」この「あや」はこれとは別の「あや」だと思われます。
「夢」はそのまま「ゆめ」。
もし「不思議、非日常、夢」の三つの意味をもつものを求めているなら、「ゆめ」一語でいいでしょう。
「美しい、魅力」は、「くわし」(=美しい)の「くわ」、または「をかし」の「をか」でしょうか。
おかしい(をかし)
1.心ひかれる気がする。このましい感じである。宇津保俊蔭「ほのかにいふ声、―・しう聞ゆ。いとど思ひまさりて」。源紅葉賀「おぼえず、―・しき世を見るかな」
2.おもしろい。興味がある。源絵合「心々に争ふ口つきどもを―・しと聞し召して」_趣がある。風情がある。風流だ。源薄雲「いと木繁き中より篝火どもの影の遣水の蛍に見えまがふも―・し」
3.かわいらしく愛すべきである。美しくて魅力がある。宇津保国譲上「腹ばひなどして、人見てはただ笑ひに笑ひて、白く―・しければ」。源胡蝶「起きあがり給ひてはぢらひ給へり。顔の色あひ、いと―・し」
4.すぐれている。みごとだ。落窪一「箏の琴をよに―・しく弾き給ひければ」
質問した人からのコメント
詳しい回答ありがとう