続き
◎奥山篤信 「偽善者の群れ」(11) 北岡伸一という男
五百旗頭など日本の「保守」というか「御用」学者が、真の保守主義の妨げになっている状態は、喩は悪いが共産主義の純化たるトロツキーがスターリンという体制主義者により抹殺された事態と左右はあるにしろ類似している。言いかえれば似非のつく思考は実に害があって益なしなのである。
北岡という御用学者はまさに猟官主義の権化であり、時の権力に媚び、小泉首相には常任理事国入りを確実だと言って進め、国連次席大使の地位を得て、赴任してからも中国が日本の国連常任理事国入りを支持するなどと、素人が見ても首を傾げる見通しを述べていたのは記憶に新しい。まさに国連大使の地位を得るべく一芝居打ったとも勘ぐられる。小泉政権で国連次席大使、安倍政権での私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」有識者委員、福田政権での有識者会議「外交政策勉強会」委員を務めた「なりた屋」である。イラク戦争については「大量破壊兵器」と「北朝鮮対策」を理由として支持する立場を他の多くの知米派政治関係者とともに明らかにした(日本国際フォーラム緊急提言委員会有志アピール「イラク問題について米国の立場と行動を支持する)。自衛隊のイラク派遣に際しては、フセイン元大統領の捕捉に伴っ治情勢が安定するという見通しの下に支持した。まさに国連常任理事国と言いイラク戦争と言い、この北岡が考える逆方向で考えれば世の中が分かるというほど政治音痴の政治学者でもある。
「偽善者の群れ」の岡本行夫が産経新聞12月30日の【人界観望楼】にて:
~先月このコラムで数行だけ「田母神論文は検証に耐えない論拠でつづられている」と書いたら、何人かの読者からおしかりを受けた。「おまえは日本人か!」と。田母神論文の誤りについては、朝日新聞で先月13日に北岡伸一東大教授、同じ新聞で今月22日にジョン・ダワー米MIT教授が「『国を常に支持』が愛国か」と優れた論駁(ろんぱく)をしているので、ここには記さない。ただ、「田母神氏に反対する人間は愛国者ではない」という決めつけ方がおかしいことだけは申しあげておこう。~言うに事欠いて北岡やダワーの“威”を借りて自分の偽善性を駆け込み寺にしたことで、僕も北岡が朝日で何を書いているのか、ネットで調べてやっと下記にたどり着いた。まさに朝日であろうと何であろうと、時流に調子を合わせ政府見解にお墨付きを与える北岡の御用学者ぶりの真骨頂でもある。内容はお粗末そのものであり、東京大学という最高学府の学問の程度が急速に落ちていることをつくづく感じる次第である。
~朝日新聞2008年11月13日朝刊記事から引用
~ 論文の必要条件は、たしかな事実と堅固な論理である。 ~まさに北岡にそのまま返したいことである。
~ 田母神氏の論文には、事実の把握において、著しい偏りがある。たとえば、日本は中国や朝鮮に対し、相手の了承を得ないで一方的に軍を進めたことないと書いている。しかし満州事変が、石原莞爾ら関東軍の幕僚による陰謀であったことは、誰でも知っている事実である。張作霖爆殺事件についても、コミンテルンの仕業という説が有力になっていると書く。ごく一部にそういう説はあるが、まったく支持されていない。関東軍参謀の河本大作によるものだという説は、揺らいでいない。 ~日本の学者や秦など評論家は、「ごく一部にそういう説はあるが、まったく支持されていない。」のように一律に撥ねつけるが、あなた方はちゃんと検証されたのか?ヴェノナ報告など、冷戦終了後出てきた各種の証拠などから総合してコミンテルン陰謀説は有力であるが、北岡などいとも簡単に否定するが、全く学者の態度とは思えない軽率さである。東大教授がそう言うからそうなんだ!だからそう思えという思い上がりに過ぎないのである。
~歴史で重要なのはバランス感覚と総合的な判断である。いろいろな説や情報の中から、最も信頼できる事実を選び取る作業が重要なのだ。都合のよい説をつまみ食いしたのでは、歴史を理解したことにはならない。 ~森本敏が乱発するバランス感覚がこの北岡にも出てきた。バランス感覚を乱用するものを信用するなという僕の論文を参考にされたい。
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要は学問にバランス感覚などあり得ないのである。それは迎合、まさに御用学者の偽善と欺瞞以外にないのである。~ 論理においては、さらに矛盾や飛躍が多い。 田母神氏は、もし日本が侵略国家であったというなら、当時の列強はみな侵略国家であったと述べている。したがって、列強も日本も侵略したと言っているかと思うと、別のところでは、日本は侵略していないという。矛盾していないだろうか。
論理が通っているかどうかということは、彼我を変えても妥当するか、考えればよい。 ~
田母神氏の論文をよく読んでもらいたい。北岡の読解力のなさを自慢げに揚げ足取りで非難する、百歩譲って田母神氏の論文に齟齬があっても、田母神氏の論旨の流れを理解する国語力も欠如しているこの男の知能程度の証明である。
~田母神氏は、日本の朝鮮統治や満州統治は西洋列強の植民地支配とは違い、住民を差別せず同化を目指し、経済的に大きな成果をもたらしたと述べる。 そういう面もあった。しかし善政をしけば植民地支配は正当化されるのか。支配された人々は納得するのか。仮に朝鮮または清朝が日本を植民地にして主権を奪い、他方で善政をしき日本を経済発展させれば、日本人は満足したか。断じてノーである。成果は乏しくとも、自分のことは自分で決めたい。それがナショナリズムである。現に田母神氏は、アメリカが戦後日本に繁栄をもたらしたことを評価していないではないか。 ~
完全に左翼と同様の植民地支配の理解である。アメリカの言いなりでイラク戦争を支持し、すがりつくようにアメリカに媚びる北岡には田母神氏の凛とした姿勢は最初から理解できないのである。日韓併合は国際条約で堂々と認められているのである。シナに派遣された日本の軍隊は、シナの暴徒から日本人居留者の安全を守るために駐屯しているのである。これは侵略とは言わない。
~日米開戦直前にアメリカが示した交渉案のハル・ノートを受け入れたら、アメリカは次々と要求を突きつけ、日本は白人の植民地になってしまったことは明らかだという。どうしてそういう結論になるのだろう。ハル・ノートをたたき台に、したたかに外交を進めることは可能だった。その結果が、無条件降伏より悪いものになると考える理由はまったくわからない。~
国連次席大使さん!確実と言われていた常任理事国は無残でしたね!あの当時のアメリカの意図、日本を何が何でも崩壊させるというなかで、ハルノートを受けたところで、なんのしたたかな交渉ができるのでしょうか?いやしくも何が何でも日本に常任理事国にさせない中国やアメリカの意図のなかで北岡次席大使殿はいかに活躍されたのでしょうか?全く笑止千万とはこのことである。国際政治の本質が何一つ見えない国際政治学者といえる。
~田母神氏の国際政治に対する見方は妙に自虐的、感情的である。氏は、ルーズベルトが日本に最初の一発を撃たせようとしていたとし、日本は彼と蒋介石によって戦争に引きずり込まれたという。そういう面もなかったわけではない。しかし国際政治とは、しばしばだましあいである。自衛隊のリーダーたるものが、我々はだまされたというのは、まことに恥ずかしい。 ~
これも揚げ足取りの最たるものである。自虐は北岡にそのままあてはまる。そういう面もなかったわけではないというこの厭らしいずるい表現、これこそ御用学者そのものである。毅然とした態度のない、誇りも恥もない人間は他人に対してえらそうにこういうい言い方をするのが常である。
~ 田母神氏は現在の日本にはなはだ不満らしい。日本人はマインドコントロールから解放されていないという。もしそうならその責任は誰よりも、負ける戦争を始めた当時の指導者にあるのではないか。しかし、氏は妙に彼らに甘いのである。今の日本を憤るなら、なぜ戦争をしてしまった指導者をかばうのか。~
日本総国民があの戦争を民主的に支持したのである。戦後のお利巧さんは自分だけは反対だった、海軍首脳部が良く使う日米開戦に反対だったなど並べる。日本はドイツのようにすべてナチスが勝手に戦争をしたなどと言うような汚い、姑息な、卑劣な北岡のごとき思考方法はとらない。もちろんあの勝てる戦争だったかもしれない戦争に、海軍の山本、米内、南雲、栗田などの稚拙な戦術が敗戦を齎した、その軍人としての責任を僕は断固として問う。しかし北岡のようなすべて軍部に押し付け自分だけがお利巧さんなどとの卑劣な議論は最低である。
~外国でも日本でも、軍のトップには教養があり、紳士的でバランス感覚に富んだ人が少なくない。それがトップの条件だろう。そういう意味で歴史は、トップリーダーが身につけておくべき学問である。田母神氏は、以上の点でトップにはふさわしくない。そういう人がトップにいたことは驚きである。自衛隊への信頼は大きく損なわれた。まことに残念なことである。 ~迎合主義のバランス感覚、北岡よ!早く学者を辞めて御用評論家で政権の交代に従って言うことを変えるのが北岡らしくてよろしいぞ!
偽善者北岡よ!こんな男が「日中歴史共同研究委員会」の日本側座長になり日本の自虐史観を中国側に媚まくっている!歴史認識において、中国との妥協などないはずだ。毎夜毎夜乾杯カンペイその他の接待で中国側に押し切られ、日本独自の主張が展開できるわけもない!それに北岡の歴史認識そのものが間違っているからどうしようもない!田母神氏が上海で中国の参謀総長の歴史認識に噛みついて反論したあの素晴らしい堂々とした態度、北岡など会議では中国に尻尾を振って迎合し、夜は宴会でニヤついて日中友好と叫んでいる姿しか想像できないのである。
日本政府よ!こんな男こそすぐ解任せよ!
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◎奥山篤信「偽善者の群れ」(12) ジョン・ダワーという男
ジョン・ダワー (John W. Dower,1938年-) とは、米国のリベラル派の歴史学者で、専攻は、日本近代史、妻は日本人といういかにも親日家として日本を闊歩している男である。ロードアイランド州生まれ、アマースト大学卒業、ハーヴァード大学で博士号取得した。 ハーヴァード大学大学院にて、森鴎外の研究で修士号を取得し金沢女子短期大学の英語講師、出版社編集助手を務める。『吉田茂とその時代』の前半部分に相当する戦前の吉田茂の研究で博士号を取得した。現在、マサチューセッツ工科大学教授である。この男の視点はいかにもアメリカの民主主義が日本の民主主義の定着に寄与したか、白人特有の視点で日本の歴史をとらえている点であり、そのリベラル視点が日本の朝日その他の格好の評論家として利用されている。
昨年12月22日付けで朝日新聞の【私の視点】~田母神論文「国を常に支持」が愛国かジョン・ダワー 米マサチューセッツ工科大学教授~にてまさに北岡伸一や岡本行夫その他似非保守が齧りつく論理を展開している。彼の論旨のいやらしさは911同時テロを真珠湾攻撃に結びつけたブッシュが02年9月の「先制攻撃」政策発表、半年後のイラク侵攻というブーメランとなったとしてブッシュをまず批判していかにも正義の味方づらをまず行う。そして米の著名な歴史家アーサー・シュレジンジャー権威を借りて、「予防的自衛」のブッシュ・ドクトリンは「日本帝国の真珠湾攻撃と驚くほど似ている」とし、「今度は我々米国人が不名誉に生きることになる」と鋭く見抜いたと続ける。
そしてブッシュを批判することで真珠湾攻撃の俗説を勝手に既成事実化しているのである。勿論日本海軍の山本五十六などのこの愚策さらには宣戦布告をどんちゃん騒ぎ・二日酔いで電報が遅れた当時の日本大使館の”結果的不名誉”については、日本国民として許しがたくこの点は否定するものではないが、アメリカが何が何でも日本つぶしのために日本から先制攻撃を仕掛けていたその謀略を陰謀史観として退けている点には、まさにこの男の巧妙な偽善性が顕著に表れていることを忘れてはならない。傑作なことには日本の似非保守主義者、北岡、五百旗頭、森本、岡本、秦の常套文句とそっくりな~太平洋戦争の開戦を「ルーズベルトの罠」とする田母神論文の主張は、綿密な検証に耐え得る事実にも論理にも支えられえいない。~のワンセンテンスで田母神論文を却下している点である。~日米間の戦争は避けられたのか。これについては日本語と英語の何万ページもの関係文書や学問的研究がある。なぜ、米日間の外交交渉が戦争を食い止められなかったのかについてはいつも論議の対象になるが、陰謀史観はこの問題を説明できない。~これも内容のない偽善であり、アメリカが日本つぶしを画策していたのは歴史書類から明らかになっており、如何にも外交という偽善が戦争を回避できたなどと勝者の論理を振り回しているのである。
~ どこの国でも、熱に浮かされたナショナリストがそうであるように、彼は他者の利害や感情に全く無関心であるかに見える。中国人や朝鮮人のナショナリズムは、彼の描く絵には入ってこない。~白人達の帝国主義には目をつぶり、日本がアジアの開放を大義名分として白人帝国主義と戦い、そしてインドネシアその他アジア諸外国にて未だに日本の役割が評価されていることをもことさら黙殺しているこの男の偽善性が腐臭を帯びて臭う一節である。日本を非難する中国や朝鮮半島は単に日本より銭金をむしり取るための威嚇手段として永久に日本に自虐史観を植え付けていることをこの男は認めたくないのである。
極め付きは、~ 国を愛するということが、人々の犠牲に思いをいたすのではなく、なぜ、いつでも国家の行為を支持する側につくことを求められるのか。~岡本(注)や北岡はこのセンテンスに酔っているように思えて仕方がない!まさに偽善プンプンのいやらしさである。偽善者ダワーよ!アメリカの日本に対するジェノサイドについて議論したことがあるのか!日本の朝日以下の反戦平和念仏に迎合するダワーよ!白人優位主義の立場より日本の自虐史観を盛り上げる提灯もち親日家よ!おまえだけには日本のことを偽善面して説教されたくないのだ!!注:岡本行夫が産経新聞12月30日の【人界観望楼】にて:
~先月このコラムで数行だけ「田母神論文は検証に耐えない論拠でつづられている」と書いたら、何人かの読者からおしかりを受けた。「おまえは日本人か!」と。田母神論文の誤りについては、朝日新聞で先月13日に北岡伸一東大教授、同じ新聞で今月22日にジョン・ダワー米MIT教授が「『国を常に支持』が愛国か」と優れた論駁(ろんぱく)をしているので、ここには記さない。ただ、「田母神氏に反対する人間は愛国者ではない」という決めつけ方がおかしいことだけは申しあげておこう。~
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歴史を勉強していないと、北岡伸一東大教授のように
なってしまうのです。by日本のお姉さん