イスラエルからのニュース
2009年1月18日(日)
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*ハマスがエジプトの仲介による停戦を受入れないため、
政府は臨時閣 議で一方的停戦を決定。午前2時から
実施へ。(H,P,Y)
*懸命の停戦協議を続けて来たエジプトは、イスラエルが
一方的停戦に踏み切ったことに反発。再び戦争になると
警告した。(H,P,Y)
*イランなどがドーハで開催した会議で、ハマスの
マシャールが戦争の続行を宣言。イランはイスラエルと
の断交をアラブ諸国に要求した。自治政府のアッバス
議長とエジプトは会議を欠席。(H,P)
*国連本会議では金曜にガザでの即時停戦を求める決議。
アラブ諸国の文案は賛同が得られず、双方を非難する
内容となった。(Y)
*英仏独などEU首脳が今日、イスラエルを訪問へ。ハマ
スが武器密輸を行い再武装するのを防ぐため、協力体制
を構築する。(H,P)
*ガザでは金曜から土曜にかけて激しい戦闘。ハマスは
多くの自爆攻撃などを行なった。国防軍兵士にも13人の
負傷者が出たが、うち2人は自軍の砲撃による同士討ち。
国防軍が原因を調査中。(H,Y)
*イスラエルで働くパレスチナ人医師が国防軍に娘を殺さ
れたと怒りの記者会見。一方的な非難に兵士の母が
怒る一幕も。(H,Y)
*昨年暮れに停戦を破棄してイスラエルを攻撃したのは
間違いだったと、 ガザのハマス幹部の一部が本部を
批判。安全なダマスカスから無茶な戦争を強要する本部
の指令には反感が強まっている。(H)
*英国の300人の識者が、ガザの停戦では不十分だと
して「イスラエルに勝利を許すな。敗北を」という広告を
新聞に掲載。(P)
2009年1月19日(月)
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*イスラエルの停戦後も19発の
ロケット砲撃。しかしハマスも半日遅れて
停戦を宣言した。その後、国防軍は撤退を開始。(H,P,Y)
*ハマスのガザ指導者のハニエは「イスラエルは戦争に
失敗し、我々は歴史的、戦略的な勝利を得た」と演説。
前言をひるがえして停戦を受入れたのは「責任ある賢明な
判断だ」と自画自賛した。(P,Y)
*EU首脳が、エジプトのシャルムエルシェイクでエジプト
大統領、自治政府のアッバス議長とガザの停戦維持に
ついて会談。その後、エル サレムを訪問し、オルマート
首相らと会談した。(H,P,Y)
*オルマート首相はEU首脳に対して、ガザで多数の民間
人犠牲が出たことに遺憾の意を表明。「彼らはハマスの
犠牲者だ」と語った。EU首脳の間からは、イスラエルを
非難する声は出なかった。(H)
*世界各国では、イスラエルを戦争犯罪で訴える多くの
動き。裁判で負ける可能性は少ないが、適切な弁護を
行なうために莫大な手間と費用がかかると見て、司法
関係者は準備を進めている。(H,P)
*停戦は実現したが、ハマスに2年半前に誘拐されたシャ
リート兵士の解放が実現できなかったため支援者からは
失望の声。(H,P)
*戦争が終わり、国民の関心は再び選挙に。互いに批判
を控えていたリクード、カディマ、労働党は互いに非難を
開始した。(H,P)
*首相が野党リクードのネタニヤフ党首に「戦争中に各国に
対してイス ラエルの立場を説明してくれた」と謝意を表明。
(P)
*パレスチナ側は、瓦礫の下から多くの遺体が出て来た
として、今回の戦争での累計死者数を1300と発表。(P)
2009年1月20日(火)
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*西岸地区のラマラ近郊で、入植者の自動車に銃撃。
34歳の男性が顔面に銃弾を受け重傷を負った。犯人は
捕まっていない。(H,P,Y)
*国防軍は今日の米大統領就任式前に完全撤退を完了
へ。ハマスのダマスカス本部は「大勝利」の体裁を整え
るため、国防軍を追撃する命令を出しているもようだが、
ガザの兵士は無視か。(H,P,Y)
*イランのアフマディネジャド大統領はハマス指導者の
マシャールを電話で祝福。ハマスのガザ本部は記者会
見で、ガザの戦死者は48人で、被害は僅少だと発表。
すぐに武器は補給できると語った。(Y,P)
*国連の潘基文事務総長が今日、ガザを視察へ。ハマス
幹部とは会わな い予定だが、国連主導によるガザ再建は、
イスラエル殲滅を目的とするハマスの公認につながると
イスラエル政府は懸念している。(P,Y)
*アラブ政党の出馬を阻止する国会の決定は不適切だと
の見解をマズズ検事総長が表明。最高裁は木曜までに
判断を示す。(Y)
*国防軍の試算では、ハマスの死者は約500人。ハマスが
保有していた2~3千発のロケット弾のうち、600発は
使用され、1200発 は国防軍の攻撃で破壊されたもよう。
(H,Y)
*今回のガザ戦争で損傷を受けたのはガザの建物の14%
だと自治政府の統計局が試算。経済的損失は19億ドル
だという。(H)
*砲撃を受けて授業が中止されていた南部では、停戦の
実現を受けて授業が再開。久しぶりに子供が外で遊ぶ
姿が見られた。(H,Y)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp