イスラエルからのニュース
2009年1月14日(水)
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*オルマート首相、リブニ外相、バラク国防相の間で戦争終結
に関する意見の違いが表面化。国防相は1週間の「人道停戦」
を提案か。首相はあくまでガザに対する攻撃を継続する構え。
(H,P)
*ハマスは国防軍に激しく抵抗中。ハマスの戦闘員は、民間
人の避難を妨害して盾に使う一方で、国防軍の制服を着て
国防軍に近づき自爆を試みるなど、様々な戦術を使っている。
(H,Y)
*昨日もガザから19発のロケッ
ト砲撃。うち1発は初めて白リン弾が使われたが、
空地に落ちたため負傷者は無かった。(H,Y)
*「イスラエルの意向で米国は国連安保理の停戦決議を棄権
した」とオルマート首相が語ったため、米国政府が否定。
(H,P,Y)
*エジプトはハマスに1年間の停戦を提案中。密輸阻止の
ためガザとエジプトの国境地帯に配備する国際部隊につい
て、トルコ軍なら認める意向を示したと、関係者は語った。
(H,Y)
*次期米国務長官のヒラリー・クリントン氏が、夫が失敗した
中東和平に取り組む決意を表明。しかし、イスラエルの生存
権を認め暴力を放棄しなければハマスとは交渉しないと
語った。(P,Y)
*選挙への出馬を阻止された2つのアラブ政党が最高裁に
提訴へ。UALは出馬が認められる可能性が高いが、党首が
スパイ容疑で国外逃亡したバラード党は出馬できないとの
予想も。(P,Y)
*エルサレムの路面電車工事を新市長のバルカット氏や
モファズ運輸相らが視察。工事で市内の交通には重大な
支障が出ており、工事を請け負っている会社の社長と市長が
激しい言葉を交わす一幕も。(H)
2009年1月15日(木)
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*ハマスはエジプトの停戦提案を「原則的」に受入れへ。
ただし、多くの条件をつけており、調印までは時間が
かかる見込み。(H,P,Y)
*レバノンからイスラエル北部
にまた3発のロケット砲攻撃。
ヒズボラは関与を否定している。傘下の組織を使って
イスラエルからの報復を避けながら、力のバランスを変える
戦略と見られている。(H,P,Y)
*西岸地区では、国防軍のガザ侵攻に対する反対デモは盛り
上がらず。ラマラでは、毎日デモが行なわれていたが、
参加者が日々減少し、ついに中止に。人々はファタハにも
ハマスにも失望している。(H)
*ユーロビジョン歌謡コンテストのイスラエル代表に、ユダヤ人
とアラブ人クリスチャンのデュオが選ばれたところ、知識人ら
が「両民族の共存を印象付ける国策に利用される」と出場辞退
を要求。(H)
*ガザ情勢について討議するため、金曜にドーハでアラブ
リーグの会議を開催。しかし、エジプト、サウジアラビアは
参加しない。(P)
*ボリビアに続いてベネズエラが、ガザでの戦争に抗議する
ためにイスラエルとの外交関係を断絶。(Y)
*米国での最新世論調査で、ガザでの戦争を始めたのは
ハマスだとの意見が44%。イスラエルが始めたとの意見
は14%だった。パレスチナ国家建設も、反対が賛成を
上回った。(Y)
*イスラエルの世論調査で、ガザ攻撃が失敗と見る人は
1割以下。行き過ぎではないとの意見は8割を超えた。
2月の選挙での予想議席数はカディマ、リクード、労働党の
順に29、25、16。(H)
2009年1月16日(金)
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*国防軍は、昨日の戦闘でハマス強硬派幹部のサヤムらを
殺害。サヤムはファタハに対する武力闘争を指揮したことで
知られる。パレスチナ側によると、死者の累計は1095人に
達したもよう。(H,P,Y)
*国連の潘基文事務総長がイスラエルを訪問し、リブニ外相
やバラク国防相らと会談。国連の建物が国防軍の砲撃を
受け3人が負傷したとして、バラク国防相に抗議したため、
国防相は陳謝した。(H,P,Y)
*エジプトからガザへの武器密輸対策について協議するため
リブニ外相が昨夜、米国に向け出発。国防軍のギラド氏は
今日、再びエジプトを訪問し、停戦の条件について詰めの
交渉を行なう。(P,Y)
*昨日もガザからイスラエルに
向けて25発のロケット砲撃。
ベエルシバでは6人が負傷し、
うち2人は重傷。(P,Y)
*イスラエル政府はヘルツォグ福祉相をガザへの人道支援
担当に任命。国防軍は、ハマスの妨害にもかかわらず電気
や燃料などの供給を強化 し、人道支援物資の搬入量も
増やしている。(P,Y)
*国連の緊急本会議でガザ情勢について討議。パレスチナ
自治政府の代表は、国際部隊のガザ投入を安保理に提案
する構え。(P,Y)
*雨季は中盤を過ぎたが、現段階での降雨は平年の6~8割。
特にガリラヤ湖周辺で少なく、80年ぶりの旱魃になる恐れも。
(H)
*暖冬と景気の悪化で冬物衣料の売れ行きは最悪。衣料品
店は例年より早くバーゲンを開始しているが、売れ行きは今
ひとつ。(H)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp