イスラエルからのニュース
2009年1月11日(日)
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*国連安保理がガザの停戦を求める決議。米国は拒否権
を行使せずに棄権に回った。しかし、内容が不十分だと
してイスラエルもハマスも受け入れを拒否。ガザでは
激しい戦闘が続いている。(H,P,Y)
*金曜日の安全保障閣議で、ガザ攻撃の拡大の準備を
進めながら、引き続きエジプトの仲介による停戦も模索
する方針が決定。(H,P)
*国連が新停戦案を準備していると英紙が報道。ガザと
エジプトの国境を自治政府が管理するものだが、ハマス
は直ちに拒否した。(P)
*南部ではロケット砲攻撃を避けるため中止されていた
学校での授業を、高校などの一部で再開。教室の砲撃に
対する防護対策などを国防軍が詳しく調べ、安全性が
あると判断された教室が使われる。(H,P)
*週末にガザからのロケット
砲撃は21発。アシケロン市などで7歳の
子供を含む14人の負傷者が出た。ガザでは多数の死
者が出ており、今までの死者数はハマス側の発表で
860人。(H,P,Y)
*週末には世界各地で反イスラエルのデモ。しかし、西岸
地区のラマラでハマス支持者らが行ったデモは、自治
警察が解散させた。ファタハが多い西岸地区では、ハマス
を支持する声は少ない。(H,P,Y)
*世論調査では現段階での停戦に反対する意見が大多数。
左翼がテルアビブで行なった反戦デモにも支持は集まら
なかった。(Y,P)
*支援物資を運ぶ国連のトラックを銃撃して運転手を殺した
のは国防軍ではないと、国防軍が正式に発表。(P)
*カツァブ元大統領に対するセクハラ裁判で、重要な事件に
ついて、起訴するのに十分な証拠がないと検察関係者が
語った。(Y)
2009年1月12日(月)
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*国防軍は、再訓練を済ませた予備役兵士の一部をガザ
戦線に投入中。本格的な作戦拡大を視野に入れた動き。
オルマート首相は、ガザでの作戦目的は達成に近づき
つつあると定期閣議で語った。(H,P,Y)
*ハマス幹部はイスラエルが資金を出して建設したシーファ
病院や国連施設、学校、モスクなどに潜伏中。ハマスは
病院や動物園に爆弾を仕掛け、民間人を盾に国防軍の
攻撃を防いでいる。(H,Y)
*選挙の延期に主要政党が反対していることが判明。戦争
で各党の選挙運動は停止しているが、選挙は予定通り2月
10日実施か。(H)
*停戦に応じないようイランがハマスに強い圧力。もし
停戦に応じれば全ての支援を打ち切ると警告したもよう。
世界がガザに注目している間に核武装を進めるのが
イランの狙いだとの分析も。(P)
*米国大統領選で普通の市民として意見を述べ、有名に
なった「配管工 ジョー」がスデロットを訪問。「砲撃を受け
ながら、こんなに長く反撃しなかった理由が俺には理解
できない」と語った。(P,H,Y)
*国連の学校を砲撃したのは誤りだったと国防軍幹部が
個人的に認めたとの報道を、国防軍が正式に否定。
武装勢力が学校を攻撃拠点に使っていたとする当初の
説明に誤りは無いと確認した。(P)
*マズズ検事総長が、ガザでの戦争に関する訴訟の嵐に
「準備は出来ている」と演説。全ての作戦決定には法律
家が関わっている。(Y)
*「世界の新七不思議」を選定しているスイスの団体が、
死海、エンゲディ、紅海などをノミネート。2年かけて投票
により決める。(H)
2009年1月13日(火)
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*オルマート首相は、ガザでの作戦拡大の前にエジプトの
仲介による停戦を目指す考え。ハマスの再武装をどう
防ぐかが鍵。(H,Y)
*ハマス指導者のハニエが、初めて停戦に前向きな発言。
事実上の「敗北宣言」だとの見方もあるが、イランとシリ
アが戦争を続けるよう強くハマスに圧力をかけており、
停戦実現は難しい。(H,P,Y)
*国連人権委員会がハマスを非難せずイスラエルのガザ
攻撃だけを「重大な人権侵害」だと非難する決議。
イスラム教国が支配する同委員会がイスラエルを一方的
に非難するのは毎度のこと。(H,Y)
*ガザ北部で国防軍兵士が味方の攻撃で重傷。複雑な
市街戦に多数の兵士が投入されているため、同士討ちの
防止は難しい。(P,Y)
*国会の委員会がアラブ政党2党の出馬を禁止。テロを
賞賛し、イスラエル国の存在を否定する政党は選挙参加
を認められないとの理由。両党は「人種差別だ」として
最高裁に訴える構え。(H,P,Y)
*昨日もアシケロンなどに19発
のロケット砲攻撃。うち1発が民家を 直撃
したが、家人は警報で避難し無事だった。(H,P,Y)
*イスラエルから運び込まれた救援物資のトラックをハマスが
襲撃。物 資を奪い、売りさばくのが目的と見られている。(P)
*携帯電話を欲しがったアラブ系市民の20歳の女性を、
15歳の弟がナイフで殺害。アラブの伝統に反し現代的
行動をする女性を「家名を守るため」として家族が殺害
する事件は後を絶たない。(H,P)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
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発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp