ロシア政治経済ジャーナル No.5422008/10/27号 | 日本のお姉さん

ロシア政治経済ジャーナル No.5422008/10/27号

★ロシアは覇権国家になれない(+ロシア株・ユーロの話)
全世界のRPE読者の皆さまこんにちは!
いつもありがとうございます。
北野です。

日本でもそろそろ、危機感が出てきたようです。
最近、おたよりの数が倍増しています。
個別にお返事することはほとんどできませんが、今回は

いくつか繰り返しされる質問にお答えしましょう。
その質問とは?

1、「北野さんは「ロシア経済は他国比でまだマシだ」と書い

ておられますが、株は一番下がってますよね。本当に

大丈夫なのでしょうか?」

2、「北野さんは本の中でユーロをもつことを薦めておられ

ますが、ユーロは今下がっていますが。今後はどうなの

でしょうか?」

3、「ロシアは最近本当に強気ですが、覇権国家の座を

狙っているのでしょうか?そうだとしたら、覇権国家になる

可能性はあるのでしょうか?」

なかなか面白い質問が並んでいます。
順番にお答えしましょう。

▼ロシア株大暴落事情

まず最初にはっきりさせておきたいことがあります。
RPEは誌上で、「ロシア株はもうかるから買いましょう」など

と薦めたことは一度もありません。
ウソだと思う方は、バックナンバーを全部ひっくり返して探し

てみてください。
なぜこんなことを書くかというと、「北野さんを信じてロシア

株を買ったら大損した!」なんて人がいるからです。

もう一度。

「ロシア株は上がりますから買いましょう!」と書いたことは

一度もありません。
そればかりか、「03~06年は素人でも勝てる相場だった。

今は素人は全部奪われる相場だから、勉強してください」と

書いています。
勉強とはたとえば何か?

1、塩漬けは最悪である

2、塩漬けしないために、利益確定ラインと損切りラインの

ルールをつくるべし

この二つだけでも知っていれば、「株が暴落して大損しま

した!」と嘆くことはなくなります。
読者さんの中で、もし今回「大損した!」という方がいれば、

今からでも遅くありません。
投資の勉強をはじめてください。
日本人の90%以上は、全然勉強せずに株買っていますか

ら、一か月勉強すれば、かなりの確率で勝てるようになる

はずです。
「どうすれば、効率よく勉強できますか?」
私は、テレビでおなじみの
神王リョウさんから教わるのがよいと思います。

( 
http://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=1030PR+CC5E2A+85W+HXKQR  )

さて、本題。
ロシア株は確かに大暴落しています。
MMVBの株価を見てみましょう。

http://www.finam.ru/analysis/charts/default.asp?id=13851

(右上nepuod の▼を押し、Heではじまる下から2番目を選んでください。
そのあと、チャートのすぐ上にある黒い四角白字のHapucoBatiを押して
ください。それで週足チャートが出ます)

これを見ると、今年5月が1950でピーク。
その後あれよあれよという間にさがり、現在513(!)。
5か月で約4分の1になっています。
理由は何なのでしょうか?
ロシアの一般人で株をやっている人はほとんどいません。

そして、ロシア市場は日本以上に外資への依存度が高い

のです。
つまり、ロシア株が下がっているのは外資が逃げたから。
ではなぜ外資が逃げたのか?
最初に思い浮かぶのは、「グルジア戦争」でしょう。
確かにそれもあります。
しかし、グルジア戦争があったのは、オリンピック直前の

8月初め。
MMVBをもう一度見てみると、その時点で株価はかなり

下がっていたことがわかります。
他の原因はあるのでしょうか?
あります。
それがアメリカの金融危機。

7月11日、フレディマック、ファニーメイ株大暴落。
8月7日、グルジア戦争開始
9月12日、リーマン株大暴落。


一見、ロシア株が暴落しているのは、「グルジア戦争の

せいだ」と思えますし、一理あります。
しかし、真因はあくまで、アメリカ金融危機にあるのです。
その証拠に、世界同時株安でしょう?
ロシアだけが下がっているなら「グルジア戦争が原因」と

いえます。
全世界の株が下がっているのをグルジア戦争のせいに

できません。
ここで、ロシアに投資するとき、ロシアから資金を引き揚

げるときの資金の流れを見てみましょう。

●ロシアに投資する(アメリカ資本の場合)

1、ドルを売り、ルーブルを買う

2、そのルーブルでロシア株を買う

この時、ドルは下がり、ルーブルは上がり、ロシア株は

上がります。

●ロシアから資金を引き揚げる(アメリカ資本の場合)

1、株を売り、ルーブルに現金化する

2、そのルーブルを売り、ドルを買う

この時、ロシア株とルーブルは下がり、ドルは上がります。



こういうプロセスが今ロシアで起こっている。

そのため、ドルは上がり、ルーブルは下がり、ロシア株も

下がっている。

国によって事情はさまざまでしょうが、世界株安、ドル高の

流れはこうなっているのでしょう。

▼実体経済は?

問題はここからです。
「ロシアは株価が4分の1になったから、経済も崩壊する」
日本人はこんな論理が好きです。
しかし、これは本当なのでしょうか?
たとえば、「中国崩壊論者」と呼ばれる人たちがいます。
彼らは、「オリンピック直後、中国経済は崩壊する」を主張

していました。
上海の株価が今年上半期、世界に先駆けて6割も下がった。
このことも、中国崩壊論を盛り上げる結果になりました。
RPEは、皆さんもご存じのとおり「中国は成長期の半ばな

ので、減速しても崩壊しない」いう立場です。
で、実際はどうなのか?

<情勢に応じマクロ政策微調整=GDP減速は「目指す方向」
-中国政府

9月22日12時29分配信 時事通信

(中略)

今年上半期の国内総生産(GDP)が前年同期比10.4%増と
なったことについて「この2年間ではスピードが落ちているが、
マクロ経済政策の目指す方向に進んでいる」と強調。

「国際金融リスクやインフレ圧力など、国内外の情勢はますま
す厳しくなっているが、多くの困難を克服し、経済発展を達成
する能力がある」と述べ、経済運営に自信を示した。 >



今年上半期は、10.4%の成長。

今年通期では、9.9%程度と予測されている。

減速したといっても、アメリカや日本とは比較にもなりません。

ロシアはどうなのか?



<ロシアの08年成長率予想を7.1%へ下方修正=IMF

9月26日10時20分配信 ロイター

[モスクワ 25日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は25日、
2008年のロシアの国内総生産(GDP)伸び率見通しをこれ
までの7.8%から7.1%へ引き下げたと発表した。

IMFロシア事務所代表ポール・トムセン氏が明らかにした。
09年についても6─6.5%へ下方修正した。>



確かに減速はしていますが、マイナス成長にならんかなという欧
米と比べれば全然マシです。

▼ロシアがかかえるリスクは?

ロシアは他国に比べればマシですが、一応ネガティブな点

も指摘しておきましょう。
今見えるリスクは二つです。


1、金融機関の機能不全

ロシアの金融機関は、「金利の低い欧州で金をかり、それ

を高い金利でロシア企業に貸して儲ける」商売をしてい

ました。
ところが、欧州の銀行が機能不全に陥り、資金調達が

難しくなっている。
つまり、ロシアの銀行はこれから、「貸し渋り状態」になって

いくでしょう。
これでもっとも影響を受けるのが、建設業界です。
そのため、ここ数年のクレイジーな不動産バブルは崩壊

するでしょう。
そして、中小の建設会社はほとんど倒産するといわれ

ています。

2、原油価格の暴落

原油価格は今年6月140ドルを突破しました。
それがいまでは60ドルちょい。
相当やばい状況に思えますが、そうではありません。
140ドルという数字がとてつもなく高いので、「60ドルでは

やっていけないだろう」と思うだけです。
これを見てください。


<NY原油、一時初の100ドル台…1年で6割値上がり
1月3日9時25分配信 読売新聞

【ニューヨーク=山本正実】年明け最初の取引となった2日

のニューヨーク商業取引所の原油先物相場で、国際的な

指標となるテキサス産軽質油(WTI)の2月渡し価格が

一時、1バレル=100ドルちょうどを付け、史上初めて

100ドルの大台を超えた。

昨年1月の約60ドルから約6割値上がりした。>



つまり60ドルというのは、07年1月の水準。

ロシアは00~07年も成長していました。

ただ140ドルというのが「棚ぼた」だった。

60ドルは正常。

とはいえ、世界的経済危機が深刻化し、原油消費が減少し

つづければ、原油価格がさらに下がる事態もありえます。
50ドルをわりこむと、さまざまな影響が出てくるでしょう。
前々から書いていますが、ロシア経済はなんやかんや

いっても「石油価格と完全にリンクしている」のです。

▼ドルとユーロのリスク

次の質問に移ります。

2、「北野さんは本の中でユーロをもつことを薦めておられ

ますが、ユーロは今下がっていますが。今後はどうなの

でしょうか?」

私は確かに、04年から「ドル体制が崩壊するから、ユーロを

もっておいた方がいい」と書いてきました。
その後、ドル体制は崩壊にむかい、ユーロはほぼ一貫して

上がってきた。
おかげさまで、感謝のメールをたくさんいただいたのです。
ところが今、ユーロが下がっています。
今後はどうなっていくのでしょうか?
すでに、「ルーブル安・ドル高」になる構図について書きました。
こういう構図が世界的に起こっていて、ドル高になっています。
しかし、強調したいのは、依然として
リスクの源はアメリカにある


ということ。

つまり、今のドル高は、ITバブル時のように「やっぱり投資

するならアメリカよね~」と世界中から資金が集中した

肯定的ドル高ではありません。
危機に陥ったアメリカが、「世界に散らばっているあり金を

全部かき集めろ!」と資金をひきあげているために起こっ

ている、否定的ドル高。
ユーロやルーブルが下がり、ドルが上がっているのを

見て、「アメリカ経済は、欧州やロシアよりマシよね~」と

思っている人がいれば、因果関係を全然理解していません。

この言葉を覚えておきましょう。

「今のドル高は、アメリカが他国よりマシだから起こって

いるのではない。アメリカが最悪だから起こっているのだ」

株価を見ても、06年までとは違い、世界の株価が危機の

源アメリカと比例してうごくようになっています。
アメリカ経済が今後どうなっていくかは、政府の運営能力

にもよります。
しかし大切なことは、

「経済が破たんする国では、時代・場所をとわず、いつも同じ

ことがくりかえされる」
という事実。

それは何か?

・自国通貨の暴落
・ハイパーインフレ


つまり、アメリカ経済が危機の源であるなら、ドルが暴落し、

ハイパーインフレが起こる可能性が高い。
というわけで、長期でドルをもつことはお薦めしません。
ユーロはどうかというと、ドイツやフランス政府の対応は、

アメリカより全然マシです。
長期的に資産を防衛したい人には、依然としてユーロ保有

をお勧めします。
(ただし、自己責任で決断はお願いします。「上がった

下がった」とクレームされても責任はとれません。)

▼外貨をもつことの意味

「ユーロが下がっているではないか!」

と怒っている人は、ここからじっくり読んでいただきたいと

思います。
複数の通貨を保有することの意味です。
真の意味は、資産を増やすことではなく、防衛することなの

です。私自身の例を書きます。
私は00~04年頃まで、円・ドルを半々でもっていました。
05年初め、「ボロボロになった覇権国家」( 
http://tinyurl.com/dypky  )
を出したころ、ドルを全部売り、ユーロとルーブルにかえました。
現在は円50%、ユーロ25%、ルーブル25%くらいです。
05年からつい最近まで、ユーロとルーブルは対円であげ

つづけていました。
この時、円の価値は下がっていきましたが、ユーロ・ルーブル

が上がったため、資産全体の価値は下がりませんでした。
今は逆に、円が上がり、ユーロ・ルーブルは下げています。
資産全体でみると、円の上昇分が、ユーロ・ルーブルの

下落分をカバーするので、痛くもかゆくもないのです。
つまり、複数の通貨をもつことの意味は、「為替リスクにより

資産が減少するのを防ぐこと」にあります。
このことをしっかり理解すれば、「ユーロが下がっている!」

とパニくる必要はまったくありません。
円・ユーロおよび、いくつかの外貨を組み合わせて資産を

構成しておけば、後で泣くことはなくなります。

▼ロシアは覇権国家になれるか?

最後の質問。

3、「ロシアは最近本当に強気ですが、覇権国家の座を

狙っているのでしょうか?そうだとしたら、覇権国家になる

可能性はあるのでしょうか?」

「ロシアが覇権国家に返り咲く可能性は全然ありません」

これが私の答えです。

本にも書きました。
「中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日」
(→ 
http://tinyurl.com/yro8r7  )

の中で、わざわざ「ロシアが超大国に返り咲くことは

ありえない」
とし、3つの理由をあげています。
以下、「中ロ同盟」108~110pを転載します。


【引用ここから▼】

では、ロシアはどこまで成長するのでしょうか? 

超大国に返り咲くことはあるのでしょうか?


これは、いくつかの要因で「あり得ない」というのが私の

結論です。その根拠を挙げます。  

1、 覇権国家は一度没落すると、返り咲かない

 ライフサイクルを見ると面白いのですが、「一度覇権を

取った国は、没落後その地位に返り咲かない」という

事実があります。

 これは、ここ数百年の覇権国家とその対抗馬だった国、

ポルトガル、スペイン、オランダ、イギリス、フランス、

ドイツ等のその後を見れば明らかでしょう。


 ロシアはソ連時代、14共和国を直接統治し、東欧を

間接支配。さらに、その影響圏は、アジア(中国、

北朝鮮、ベトナム、ラオス、カンボジア等)、中南米、

アフリカまで、実に世界の3分の1におよんでいました。

 これは、ライフサイクルでいえば立派な真夏。

共産陣営の覇権国家。

ですから、歴史的にロシアはピークを過ぎていると見る

のです。

 03年10月に米証券大手ゴールドマン・サックスが発表し

た「BRICSレポート」によると、2050年の時点で世界の

GDPは、1位中国、2位アメリカ、3位インド、4位日本、

5位ブラジル。ロシアは6位となっています。
 私も、「ロシアはだいたいこんな感じだろう」と予想して

います。

 2、人口問題

 ロシアがピークを過ぎている証拠の一つに、人口が

急速に減少しているという事実があります。
 人口は普通、医学が発展していないところでは、一定に

保たれています。
アマゾン原住民の部族などでは、弱い子供がどんどん

天国にいくので、何千年も人口爆発が起こらない。

 その後、医学の発達(あるいは他国から最新医学が

導入される)により、高い出生率のまま死亡率が下がり、

人口が急増します。
 やがて、経済成長と共に出生率は低下し、少子化が

進んでいく。
 成熟期・衰退期の国では、移民により人口が増加して

いるアメリカなど以外は、欧州でも日本でも人口の伸びが

止まっています。

 ではロシアはどうなのでしょうか?
 この国の人口は現在、「年間70万人減少している」

(!)のです。
大都市が毎年一つ消滅している計算ですね。
 ロシアの人口は、経済が急成長をつづけ、アメリカの

覇権を脅かしていた1950年代から80年代まで増加し

つづけていました。
しかし、ソ連崩壊直後の1992年に1億4870万人で

ピークに達し、05年には1億4320万人まで減少して

います。
今後同国の人口減少のスピードはさらに加速し、

2050年には1億1180万人になると予測されています。

  人口が減少すれば、当然GDPの伸びは鈍化する。

これは日本も同じ。
 ですから、ロシアが今後、9倍の人口を抱える中国や、

7倍のインドと覇権を争うといったことはあり得ません。

 3、賃金上昇のスピード

 人口が少ないということは、賃金上昇のスピードが速い

ことを意味します。

98年に金融危機が起こった直後、ロシアの平均月収は、

中国とどっこいの約80ドルでした。
それが9年経った今では、480ドルで約6倍化しています。

 何が言いたいかというと、ロシアの賃金水準は既に

中国・インド比で断然高く、外国企業にとって両国以上に

魅力的になることはない。
また、賃金水準が高いので製造原価が高くなる。
つまり割高のロシア製品は中国製品に勝てない。

ロシアの製造業が今後、中国のような発展を見せること

はないでしょう。

 ロシアは、トヨタ・日産などが工場建設を決め注目されて

います。
これは、オイルマネーが回りまわって国民の懐を暖かくし

ている。
そして「イージーマネー」は使うのも早い。
ロシア人の消費意欲は、日本人から見るとクレイジー。
 ロシアは、市場としての魅力は十分ありますが、世界の

工場になるような可能性はないでしょう。
 しかし、2050年にGDP世界6位ということは、この国は

今後も成長をつづけ、多極世界の一極になる力は十分

あるということを強調しておきます。

【引用ここまで▲】

たくさんの読者さんから、この3つの質問をされました。
少しでも「ああ、すっきりした!」と思っていただければ幸いです。

(おわり)

●PS
「うわ~、世界情勢はなんてドロドロしてるんだ~。
日本はいったいどうすればいいんだ~!(混乱)
そんな方は下の情報をゲットしてください。
すべてわかります。↓

●PS2
おたよりコーナーも読んでくださいね。


============================
【この本は日本が危機を克服するためのバイブルです。】(京都 山根様)
★「僕が生まれたのは、中華人民共和国
小日本省です・・・」
~~~~~~~~~~
アメリカの衰退により、放り出される
天領日本。
~~~~
戦後60年以上「自分で決定したことがない」
依存政治家は、
次の依存先を探し始めた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

日本には二つの道があります。

1、中国幕府の天領(小日本省)になるのか?

2、真の自立国家になるのか?


05年1月発売「ボロボロになった覇権国家」でアメリカの
現在の危機を予測。
07年9月発売「中国ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日」で
「米ロ新冷戦」勃発を予測した
RPE北野幸伯 待望の新刊
『隷属国家日本の岐路~今度は中国の天領になる

のか?』(ダイヤモンド社)

詳細はいますぐ↓
( 

どうして?

ロシア政治経済ジャーナルを購読するようになったのは、

2005年末のことです。
マグマグの一メルマガとしての、また漠然とロシアという

国に関心があったからの、購読でした。
でも、そのレベルの高さには驚嘆に値するものがありました。
私が購読を始めたころは、「新自由主義とハイエク(経済

学者)」をやっていて、私もそれについてインスパイアー

されてブログを立てました。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20051217  

:福沢諭吉を嗤う(わらう)
このメルマガの著者・北野幸伯(きたの・よしのり)氏は、

日本の大学に見向きもせずに、ソ連(現在ロシア)に渡り、

モスクワ国際関係大学を卒業しました。
この大学は外交官、KGB職員を養成する超エリート学校です。
今回は、このブログを書くにあたり、北野氏の著作「ボロボロ

になった覇権国家(アメリカ)」と「中国・ロシア同盟がアメリ

カを滅ぼす日」の2作品を読んでみました。

まあ、おおむねメルマガと同一趣旨ですね。
北野氏の国際関係論は多岐にわたりますが、ここでは論点

をしぼって何故「アメリカはイラクを攻めたのか」について。
「大量破壊兵器をもつから」、「独裁制だから、民主主義を

移植しよう」と言った意味からでは、当然ありません。
なぜでしょう?
答えは、「サダム・フセインが石油をドル建てではなく、

ユーロ建てで売ること」を宣言したからです。
 基軸通貨という言葉があります。

世界的に決済に使われる通貨のこと。
これまでのアメリカは、物が欲しければ、ただ単にドル札を

刷りましすればよかった。
ところが、フセインのような指導者が大勢現れると、ドルは

没落し、ユーロが基軸通貨になってしまうのです。
それでは、アメリカは経済的にやっていけない。
 アメリカは「潜在的破産国家」であると、北野氏は喝破し

ます。
そして、戦争を続けないと持たない、アブナイ国であるとも。
北野氏によると、覇権国家には4段階の生育期や・終期が

あり、アメリカはもうすでに覇権国家ではなくなりつつあり、

つぎの覇権国家である中国と戦うだろうとしています。
その際ロシアは、武器、石油を中国に提供するだろうけど、

自分は両者が争そうことで得られる「漁夫の利」を狙うだ

ろうとも。
このように、世界の国家は、いかにして金力と腕力をつけ

るかに腐心しています。
「民主主義」という国際的には無効な概念をいくら練って

いても、ダメなのです。
実際、中国もロシアも三権分立を形の上で持っているに

すぎません。
日本はアメリカの魔法に掛けられたのでしょう。
これを称して「日本はアメリカの天領=属国」と北野氏は

呼びます。
でも、アメリカ王が引上げたら、今度は「中国の天領」に

なるのでしょうか?日本は?
 
国益という言葉も非情なもので、たとえイラクでどんなに

アメリカ兵が殺されても続々と新戦力を投入するのは、

アメリカの国益に合っているからいいという考え方です。

また、国や宗派が一単位として行動するという原理に

ついては、他にも指摘している論者もいますが、真理

だと思います。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20061211  :高山正之の視点


今日のひと言:日本の憲法9条について、北野氏は、アメ

リカが、湾岸で戦争するのを止めてから、憲法を改正す

ればよい、さもなくばアメリカの犠牲になる日本人兵士も

多いだろう・・・としています。
合理的で冷静な分析ですね。
国の実力は、金力と腕力で計られる・・・金力は経済力、

腕力は軍事力。
アメリカは金力と言う点で、もう腐れかかっています。

★北野絶対お勧めメルマガ

1、軍事情報日本一!これを読まずに今の世界は語れません。
★完全無料。
登録はいますぐ→ 
http://www.mag2.com/m/0000049253.htm


2、中国情報日本一!Xデーはいつくる?
★完全無料
≪ WEB 熱線 ≫≡アジアの街角から≡
登録はいますぐ→  
http://chinachips.fc2web.com/common/31mag.html
★編集後記
ウソのような週末でした。
近所の森へ散歩に出かけたら、シカが二匹テクテクと

歩いているではありませんか!
「モスクワにも野生のシカがいるのか!」
と驚きながら、しばらく観察していました。
暗くなってきたので帰ろうとし、ふと空を見ると
UFOが飛んでいるではないですか!
まあるい円盤型で、点滅せずに音を立てずスーと飛んで

います。
そこにいたロシア人たちも気が付き
「NLO(ロシア語でUFOをエン・レー・オーという)だ!」

ザワザワしています。
しかし、疑い深いおばさんの一部は、「まさか!飛行機よ」

と否定。
しばらく観察していると、パッと消えてしまいました。
飛行機が消えますか。
モルダーーー!

RPEジャーナル
北野幸伯

~~~~~~~~~~~~~~~~~

日本のお姉さんの意見です。↓

聖書の預言によれば

ロシアもチュウゴグクも強大な軍事国家になって

双子の兄弟のようになるが、世界の覇権はとれません。

普通に考えても、彼らはいい加減な性格で

ウソつきが多いので、無理です。

世界の覇権をとるのは、ヨーロッパ、10カ国連合で

西の5カ国、東の5カ国が集まって世界を収めます。

中でも3,4人の王様が出てくるが、最終的には

ローマから出てくる「平和の使者」のような人物が

人前で頭に傷を受けて、死ぬかと思われるが

三日目に回復する。彼は一躍、世界中に愛される

ようになり救世主ともてはやされる。最初はいい人で

カトリックを持ち上げて、世界を救う救世主のように

言われるが、実は恐い独裁者で、すぐにカトリックを

殺そうとする。コンピューターで人を管理し、人の

ひたいに6桁の数字を入れて、独裁者を拝まない

人は、食品も買えない。店に入れない。

神さまを信じる者は、生きていけないようになる。

完璧に思想と宗教を支配する。イスラエルが過去に

神殿があった場所に神殿を建築すると、めちゃくちゃ

怒って、豚の血でよごしに神殿に入り、イスラエルを

攻撃するように、世界中の軍隊をハルマゲドンに

派遣させる。イエス・キリストの空中再臨のため

クリスチャンが急に世の中から消えていなくなると

7年間の苦しみの時代が始まる。

海の3分の1が赤くなり、いきものが死ぬ。水源地に

にがよもぎという名前の星(たぶん人工衛星)が落ちて

水が使えなくなる。地震が頻繁に起きる。東の島々は

沈む。(地球温暖化で海面が上昇する。)変な虫が

星が落ちた穴から出てきて人を噛む。死なない程度に

痛いらしい。太陽は、人々を焼いて、人の肌にできものが

できて、人々は神さまを呪う。独裁者は、オリーブオイルと

葡萄酒だけは、ふんだんに持っているが小麦は、手のひら

一杯分が一か月分の給料分になる。独裁者に従わねば

生きていけない状況になる。独裁者の命令に従って

多くの国がイスラエルを攻めに上る。チュウゴクなどは

2億の騎馬隊をひきつれて来るそうだ。(バイクかビークル

軍団)ソ連は、戦艦や潜水艦軍団を連れてくる。

そこで、イスラエル人は、自分たちの救い主に助けを

求めると、オリーブ山に救い主が降り立つ。

イスラエルまで、一本の道ができるので、イスラエル人は

山に逃げて、救い主を見ると、両手、両足、脇腹に

傷があるイエス・キリストであった。

そこで、イスラエル人は、昔、イスラエルに来てくれた

あの、イエス・キリストが聖書の預言どおりの救い主

だったのだと、初めて気がついて泣くのだそうだ。

イエス・キリストは、クリスチャンが、ひどい時代を

経験することがないように、先に空中まで迎えに

来て、全員、天国で生きる死なない栄光の体に変化

させて、生きたまま天国に引き上げるので、クリスチャン

が消えた世界は、わがままな自己中心な人しか

残らないので、ひどい世の中になる。

クリスチャンが消える時に、悪魔は「宇宙人に連れ

去られた。」と、人々に思わせたいので、UFOを

ワザと飛ばしているのだとわたしは思っている。

UFOが、飛んでいる途中で消えるのは、物質では

なくて、ただの見せかけだからだと思う。

(どこかの国が研究している乗り物かもしれないが、

そんな物を発明したなら、商品化したら儲かるはず

なのに、何をしているんだか。)





http://tinyurl.com/6zcszc   )
PS
本の一番最後に「北野の夢」が書いてあります。
しかし、前から順番にお読みください。

▼おたよりコーナーへ

★環境問題研究家・森下先生のブログで
RPEが紹介されました。

http://d.hatena.ne.jp/iirei/20081018


●ロシア政治経済ジャーナルはよく的中する。それは