【因数分解】ブタがエボラ初感染…人への「強毒化」警戒
【因数分解】ブタがエボラ初感染…人への「強毒化」警戒
配信元:(イザ!)2009/01/11 01:41更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/211472/
フィリピンで昨年、養豚場のブタがエボラウイルスの一種に感染していたことが分かり、国連食糧農業機関(FAO)や世界保健機関(WHO)などの専門家の合同チームが10日までに、現地で調査を始めた。家畜への感染が確認されたのは世界で初めて。エボラウイルスはアフリカで時折流行する致死性のエボラ出血熱の原因ウイルスだが、FAOなどによると、今回確認されたのは人への病原性がないタイプ。しかし、強毒性のタイプの治療法は未解明だ。
国際機関は人と接触の機会が多い家畜で感染が確認されたことを重視、人への感染機会が増えてウイルスが変異し毒性が強まる可能性を警戒、感染源や経路の解明に乗り出した。研究成果に期待が持たれている。
FAOの小沼広幸アジア太平洋地域副代表は「野生のサルなどで見つかっていたエボラウイルスが家畜で初めて見つかった。接触して人に感染するうちに強毒タイプへ変異する懸念もあり、適切な手段が必要」と話している。
2007~08年にマニラ北部の養豚場などでブタが相次いで死んだためフィリピン政府が調査。昨年10月、米国の研究機関の調査で、「レストン」というタイプのエボラウイルスと、別のブタ特有のウイルスの感染が確認され、フィリピン政府が昨年12月に豚肉の輸出を禁止した。人への感染は現時点で確認されていない。
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「エボラウイルス」
家畜への感染が世界で初めて確認された、エボラウイルスとはどういったウイルスなのでしょうか。
ザイール(現コンゴ)で1976年、ある男性が39度の高熱を出して入院しましたが、鼻などから激しく出血して死亡しエボラウイルスが初めて確認されました。その後、男性の周囲の人から感染が広がり、被害が拡大。現地住民の集団感染しました。
ウイルスの型が複数あり「ザイール」「スーダン」というタイプのウイルスは50~90%の高い致死率を示しますが、今回発見された「レストン」は人への危険性は少ないとされています。自然界でウイルスを保有する動物は分かっていません。
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「治療法は未確認」
エボラウイルスに感染後の潜伏期間は約1週間ですが、発病は突発的です。発熱、嘔吐(おうと)などの症状から次第に全身で出血、吐血などがあり死亡します。
感染ルートは、感染者の体液や血液などに触れることによるとされています。これまで確認されているのも、感染したことで死亡した人に葬儀の際に触れたことや患者の血液などが付着した医療器具などを介したケースでした。
感染ルートは判明していますが、エボラウイルスに対するワクチンや、有効な治療法は見つかっていなく、根本的な対策はないのが現状です。
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「研究成果に期待」
今回のウイルス確認で、フィリピン政府と国際機関の合同調査は今月6日から約10日間の予定で始まりました。感染状況などの実態把握や原因究明を進めます。専門家は「ウイルスの生態系解明やエボラ出血熱の感染予防につながれば」と調査を見守っています。
エボラウイルスの感染源は不明で予防法も治療法も確立されていません。昨年12月にもコンゴで集団感染があり、12人が死亡したばかり。専門家チームは、ブタへの感染が確認された複数の農場で、共通の感染源がないかなどの調査を進めます。
厚生労働省の担当者は「ウイルスの性質解明のきっかけになり、強毒タイプの治療にも道が開けるかもしれない」と期待しています。
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山内一也東大名誉教授(ウイルス学)の話 「エボラウイルスのレストンタイプは人で発症した報告はないし病原性が高くなるような変異は起こりにくいとされるため、健康被害の心配をすることはないだろう。エボラウイルスのもともとの宿主はオオコウモリという説があるが、決定的な証拠はなく感染経路なども明らかになっていない。今回のブタへの感染の確認が宿主や生態系の解明につながる可能性があり、致死率が高い型のウイルスの感染予防に役立つかもしれない」
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なんでアフリカの病気がフィリピンに?
2004年に、チュウゴクが研究していたエボラ
ウイルスが研究所からもれ出て、チュウゴク軍が
必死に感染者を隔離していたという事件があったけ。
そのときも、チュウゴクでブタが謎の病気で大量に
死んでいたっけ。なんの病気だったのかは、チュウゴク
政府は発表しなかった。そんなことを思い出しました。