国民年金の花柳な生活
論戦(国民年金の花柳な生活)
http://www5.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=514369&log=20081002
「麻生内閣メールマガジン」の創刊準備号が来た。今度は動画が主体となる。小泉内閣が「首相官邸」を創刊した頃は動画等思いも付かなかった。インターネットはダイヤルアップが普通で高速回線といえばISDNしかなかったのである。
それでもネットによる情報発信という発想が新鮮で、中年の消費者がPCに親しむ契機ともなった。私はこの時、PCと聞いただけで尻込みしていた小父さん、小母さんを「首相官邸」で釣ったから尚更忘れられない。
初代の編集長は安倍晋三氏であった。その後、内閣は変わったがメルマガのスタイルは変わらなかった。今度のメルマガが動画「太郎ちゃんねる」を設けたのは麻生首相らしい発想だがブロードバンドの普及がそれを支えている。
昨日は国会論戦を久しぶりに見た。昔は与野党とも論客が多く予算委員会の中継は時間のある限り見ていたが、近頃のそれは、あらかじめボードに記入したグラフ等をカメラの方に向け、自己アピールに力を入れた質疑が多く、「論戦」になっていないから見る気がしなかった。
昨日は麻生首相の挑戦状を受けて立った小沢党首の質問演説なので一部始終を視聴した。余程の閑人でなければやらない事を実行したのである。小沢氏の質問は「所信表明」であったが、「今の税金の使い方を許すのか、それとも、税金の使い方を根本的に変えるのか」という部分は共鳴出来た。
今日の新聞各紙は一斉に小沢氏の主張を取り上げているが、各社夫々に温度差がある中で共通しているのは民主党の外交、安全保障政策である。
《小沢氏は外交・安全保障政策に関して「日米同盟を基軸としつつも、最終的には国連の平和活動によって担保される」などの原則論しか示さなかった。私たちも給油延長法案への対応などを聞きたかっただけに、小沢氏の「答弁」は残念である。(日経)》という様に肝心な所は曖昧のままであった。
国連が常任理事国の勝手気侭で動かされている事は周知の事実であり、全く頼りにならない機関であるにも拘らず、此処に縋り付いている根拠は彼らの主張そのものが空虚である事を示している。
若し選挙の結果が巷間噂されている様に民主党の圧勝に終わった場合、この国は何処に流されて行くのだろうか。又、今は目立たぬ様にしているが、「定住外国人の地方参政権付与」という極めて危険な問題もある。これを隠した侭選挙に臨んではならぬ。
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混迷(国民年金の花柳な生活)11月21日
http://www5.diary.ne.jp/user/514369/
インターネットの隆盛に比べて、新聞やテレビの落ち込みは酷く、広告収入が減っているという。しかし、この話には首を傾げたくなる。
今日の朝日新聞(大阪)は朝刊40ページ、夕刊20ページ建てだが、そのうち、23ページは「全面広告」である。他のページにも広告はあるから、読者は金を払って広告を読んでいる様なものだ。早く言えばコマーシャルのある民間放送を視聴料を払って見ている様なものである。それでいて、内容の殆どは麻生首相の悪口だ。
朝日新聞の社説は《政治家の発言の言葉尻をとらえて、いたずらに批判するのは本意ではない。それを十分わきまえた上でも、このところの麻生首相の発言の迷走ぶりは見過ごすわけにはいかない。》と断った上で首相の発言、失言 の数々を批判している。医師に対する失言も、台詞を再現して記述する念の入れようだ。日頃から失言、放言の多いこの人の口が滑るのを待ち構えているのだからたまらない。
定額給付金の配布問題、道路特定財源の問題に加えて、2年後からの郵政会社の株式売却について、首相が「凍結」と明言した事が波紋を呼んでいる。民主党と国民新党は郵政民営化の見直し「株式売却」を凍結する法案を国会に提出し継続審議となっている。首相の発言はこれに同調する様なものだ。
麻生首相が来るべき総選挙を勝ち抜く為に、集票力のある全国郵便局長会との関係を修復したいという思惑だけで見直しの発言をしたのなら如何かと思うが、「売却凍結」は国益にかなっている。郵政民営化が3年前の「民意」であった事は確かだが、重要部分はスリ替え、審議もロクにせず、ムードに乗せて議決した嫌いがあった。
麻生首相の方針を見ていると、第一が「新テロ対策特別措置法改正案」の成立で、それが達成出来たら解散を視野に置くというものの様だった。安倍さんも結局これで躓いた。それを承知の民主党は又、「新テロ特法」を人質にして対決する構えだ。
麻生首相は現在APECK首脳会議に出席して不在だが、留守中に2次補正予算を巡って自民党の「改革派」なるものが騒いでいるのも情けない。就任以来麻生首相の動きはタフで、よく動くと感心しているのだが、これは贔屓の引き倒しか。
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11月20日頭の中身
小泉元首相の唯一無二の看板だった「郵政民営化」の柱は民営化された「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命」の株式を上場する事であった。国民が汗水たらして働き、貯め込んだ山吹色の大判小判が唸っている。これを市場に出したら忽ち海の向こうからやって来る狼の餌食になってしまうではないか。反対派が心配したのはその点であった。
事実、アメリカはこの宝の山に虎視眈々で「日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書」にも明記されていた。
肝心の小泉氏がその事を意識していたか如何かは分からない。一説によると彼は最初から最後まで何も分かっていなかったそうだが、加熱する「小泉ブーム」に水を注すどころか煽り立てたのがマスコミだった。彼等は現在の様に首相の頭の中身を疑ったりしなった。
改革には光と影がある。明るい面だけを強調し、暗い面は隠して行われたのが05年の郵政選挙だ。あの時は反対派の代表格の人物が、如何見ても「悪役面」で大分損をしていた。もう少し好感の持てる人が郵政改革のデメリットを、それだけに絞って解説していたら結果は違っていたかも知れない。国民は郵政事業の古い体質が改革される事を支持し、規制緩和が国民の為に行われるものと錯覚したのだ。
何かと評判の悪い麻生首相だが、郵政民営化計画の見直しを表明した事は幸いだった。新聞もテレビも麻生首相の揚げ足取りに余念がなく、漫画ばかり読んでいるからなどと頁毎に悪口を書いている。しかし、漢字は読み違えてもこの人の頭の中身は確かだ。金融危機に際して麻生さんが首相だった事は幸いだと歴史は後の世に伝えるだろう。あ、本人もそう言っているか。
首相は2年後に始まる郵政会社の株式売却について「凍結した方が良い」と明言し、参議院で可決した凍結法案に同調する意向の様だ。「株は高くなった時に売るもんだ」という首相の発言はその通りである。これ程の宝を安値で売るバカはいない。「小泉構造改革」推進派の中川秀直議員は記者団に「断固反対する。絶対に許さない」と言ったそうだが、「移民」といい、「国籍法改悪」といい、この人物の頭の中こそ調べてみる必要がある。
折からの金融危機は勿怪の幸いだ。外資ファンドも動きが鈍く、市場が低調な今のうちに凍結してしまう方が良い。金融政策に失敗したアメリカの提言を拒否しても誰も文句は言えないだろう。
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11月19日事件(1)
厚労省の元事務次官夫妻と別の元事務次官夫人の連続殺傷事件は不気味だ。元高官の経歴や現住所まで調べ上げるという事はそう簡単に出来るものではないから、犯人は複数の組織的なものであろう。ネットに殺人予告があったというのは誤報だった様だが、通り魔や金目当ての犯罪ではなく、怨恨を装ったテロである事は間違いない。
偶々、被害者が厚生省の元高官で、年金制度の改革を直接担当した局長と課長であり、一人は社保庁の長官を務めたという事でこの説は真実性を帯びている。年金問題、高齢者医療問題と年寄りには恨みが一杯あるが、若い人にも薬害エイズをはじめ、肝炎、ハンセン氏病、更に労務関係まで視野を広げると厚労省には怨みつらみが数限りなくある。
年齢によって犯人を推定する事は出来ないが、被害者が年金に深く関わっていた事から年金がらみの犯行と疑われている様だ。さしづめ私なども年金記録に誤りがある事が判ったものの半年経った今でもそのままほったらかしの状態に置かれているので被疑者としての資格はある。
これ程動機の分かり易いものはないから世間の注目を集めるのには都合が良い。しかし、如何なる主張も暴力を用いると理解は得られなくなる。警察庁は早速条件に該当する厚労省OBの家族の警護に当たっているが、「年金」は隠れ蓑で、もっと別のところに狙いがあるのかもしれない。平たく言えば「無差別テロ」である。
日本も物騒な国になったものだ。最近の出来事を見ていると昔に比べて国民の品位が落ちて来た事がよく分かる。原因は直近の政策によるものではなく、長い時間を掛けて徐々に落ちて来たのだ。一口で言えば教育の問題である。敗戦以来の誤った教育に集約されると言って良い。
これから先まだ落ちそうな予感がするが、それを助長する恐れのある国籍法の改正案が昨日あっさりと通ってしまった。厚労省関係者の殺傷事件にスペースを取られた形で新聞もテレビも殆ど報じていないが、そうなると、この事件は一見関係ないところで別の働きをした様な感じがする。
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11月19日事件(2)
昨日の公明新聞を読むと「国籍法改正」の真の推進者は誰だったか良く分かる。背筋がゾッとする様に感じたのは私だけだろうか。
【公明が一貫してリード 婚外子の差別規定撤廃を歓迎】
《婚姻関係のない日本人の父親と外国人の母親の間に生まれた、いわゆる婚外子の国籍取得を可能にする国籍法改正案が国会に提出された。改正論議を一貫してリードしてきた公明党の要請を受け、スピード感を持って法案化を進めた政府の姿勢を、まずは率直に評価したい。》《 》は公明新聞。
《現行法は、出生後認知の場合には父母が結婚しない限り日本国籍の取得を認めていない。このため、当該の子どもは実質的に日本人として暮らしていても、法律的には“外国人”としての生活を余儀なくされている。》
《最高裁判所は今年6月、婚姻関係の有無で国籍取得を差別するのは、憲法第14条の「法の下の平等」に反すると判断。婚外子の区別を定めた現行法第3条1項を「合理的な理由のない差別」規定として、国に法改正を求めた。》
《最高裁のこの違憲判決に素早く対応したのが公明党だった。判決翌日には早くも、浜四津敏子代表代行らが鳩山邦夫法相(当時)に会い、速やかな法改正を要望。併せて、党内にプロジェクトチームも発足させ、専門家らとの議論を重ねながら改正の中身も詰めてきた。》
《経過措置として、これまで国籍取得が認められてこなかった人たちの国籍取得にも道を開いている。いずれも公明党の提案で盛り込まれたものだ。》
そう簡単に国籍が取得出来て良いのか。何時かは「移民」が大々的に取り上げられる時代が来るだろうが、余りにも安易な方法で人口の増加を図ろうとしている。そこにあるのは表面の「数合わせ」だけで「内部」の充実はない。
「内部」とは人の精神構造である。新たに国籍を取得する者が崇高な精神の持ち主であるとは限らない。移民と併せて「振興券」や「給付金」の対象者ばかり増やしても国家は疲弊するだけである。
現実に日本の労働力は有り余っているではないか。派遣などという不当な地位に甘んじている人たちを優遇すれば良いのだ。資金は株の配当を減らす事によって得られる。「グローバル」という言葉は要らない。
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11月18日認知
私の父は新聞社員であった為か、色々な人が「相談事」を持ち込んで来た。金銭トラブルや仕事上の悩み等の相談が多かった様だが、時々若い男の持ち込んで来るのは「女」の問題だった。大抵奥の部屋でヒソヒソ話しているのでハハ~ンと察しがつく。しかし子供が近付くと叱られるので詳しい事は分らない。そうなると余計に興味が湧いて聞き耳を立てた。
その中で一つだけ忘れられない事件がある。私も高校生になっていたから問題の経緯は理解出来た。今考えると父はワザと聞こえる様に喋っていたのかも知れない。そろそろ大人になる息子がバカな事件に巻き込まれない様に戒める意味もあったのだろう。
相談事は青年の付き合っていた女性が妊娠して結婚を迫られているが青年は結婚したくないので如何解決したら良いかというものだった。女には複数の男がいたので誰の子か真実は分からない。女は人工中絶を拒否して絶対産むと言い、もう7ヶ月目に入っている。
男の方は初めから遊びのつもりだったので困っていた。今なら「出来ちゃった婚」で珍しくもない話だが、結婚前に「出来ちゃった」りすると、ふしだらな娘として近郷近在に知れ渡り、顔を上げて表を歩けないという時代だ。娘の親は出来た子供だけでも引き取れと言って来ている。
男は農家の後継ぎだった。3人いた兄は全部戦死していた。食糧難で農家のステータスが高かった時代だけに相続にも関わりがあった。父は慰謝料を積んで示談で済ます様に指示し同時に女の血液型を調べさせていた。やがて女の子が生まれたという知らせがあった・・・。私が知っているのはそこ迄である。
女の子も無事に育っていれば還暦を迎えているはずである。身勝手な両親の下に生まれた彼女がどんな運命を辿ったか知る由もないが、ふと思い出したのは「国籍法改正案」の問題が持ち上がったからである。
容貌の相違は別にして、昔は親子の関係を決定的に否定出来る根拠は血液型しかなかった。それでもA型とB型の親からはあらゆる血液型の子供が生まれる可能性があるから応用範囲は狭い。その点、現在の科学はDNAの鑑定で正確に結果が判る。時間も費用もそれほど掛からない。
「偽装認知による国籍売買」を防ぐ良い方法があるのに敢えてそれを排除する提案は国賊モノだ。改正が最高裁判決によって避けられないものなら、最後の防波堤としてDNA鑑定は必須の条件である。
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11月17日
夜のニュースは7時のNHKニュースを見る。NHKが好きな訳ではなく、丁度この時間に夕食を摂るからだ。以前は仕事が終わってからなので、見るニュースも10時以後が多かった。NHKのニュースはタイトルの順番がほぼ決まっていて、最後は天気予報、その前がスポーツである。
昨夜は大相撲、テニス、ゴルフ、バドミントンと続いて、未だあるかと思っていると天気予報になってしまった。昨日は東京国際女子マラソンが行われている。レースは渋井選手が最初から飛び出し独走していたが、最後の5キロで失速する昨年と同じ展開で、新しいヒロインになったのは尾崎選手だった。記録も良い。男子と違って女子マラソンには次々新星が現れるのは頼もしい。
それはそうと、30年の歴史を持ち、世界的にも知られているこのマラソンの結果すら報じないのは何故だろう。東京国際女子マラソンは競馬で言えばG1レースだ。馬と一緒にすると怒られるかも知れないが、バドミントンより遥かに競技人口の多いスポーツである。
よく考えるとNHKは取捨選択がかなり恣意的である。この間の出雲駅伝も全日本大学駅伝も結果すら伝えなかった。民放の場合はスポンサーの関係で放送が左右されても仕方がない事もあるだろう。しかし、NHKは唯一視聴料を徴収する組織なのだ。
まあ、スポーツなら伝えなくても良い。だが、これが国民生活に密着した重要なニュースだったら如何なるだろうか。報道の要件は情報を逃さず正しく伝える事である。しかしNHKに限らず、この要件は満たされているとは言えないのが現状だ。
早朝のニュースは午前零時に帰着した麻生首相の様子を報じていた。就任以来、周りはしきりに叩いているがそれをものともせず動き回るバイタリテイには感心する。それでも放送はG20の記念写真を問題にしていた。世界の首脳が集まった場所で麻生さんは2列目の端から3番目くらいのところにいる。麻生さんも世界的にはその程度の評価とでも言いたげだった。
しかし、この位置はほぼ就任の時期で順序が決まる。先任は真ん中で新米は端である。小泉さんが真ん中にいたのは古かったからだ。仮に安倍さんが今までいたら真ん中で写っただろう。自分の国の代表を真ん中におきたかったら余り苛めない事だ。と言ってもこの序列は暗黙のもので、中曽根さんの様に心臓に毛の生えた人は最初から良い席を取っていた。
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11月16日評価(1)
又、ソマリア沖で日本船が乗っ取られた様である。今日の15時25分発信、読売Webによると《日本の船舶会社が保有するパナマ船籍貨物船が15日、アフリカ東部のソマリア沖で、海賊とみられる武装グループに襲撃され乗っ取られた。乗員は韓国人5人を含む23人。乗員の安否や、日本人が乗っているかどうかなどは不明》だという。
一昨日はケニアの沖合いで操業中のマグロ漁船が海賊に乗っ取られた。船籍はチャイナで乗組員は24人という事だったが、その中に日本人が1人含まれるという報道は一寸意外に感じた。日本の遠洋漁業は見る影もなく衰退したが、この付近は20年位前には日本のマグロ漁船で賑わっていた所だ。一人の日本人というのは当時の経験を買われて船長として乗組んでいた人らしい。
内戦の続くソマリアではまともな職もないので、止むを得ず海賊になった者が多いという。漁業会社が自前の漁船を使って「海賊」になったケースが多いそうで、「こんなになったのは国際社会に責任がある」とは海賊さんの弁。
《海賊の狙いは人質にとった船員の身代金で、実際に人質に危害を加えたと報じられた事例はほとんどない。英シンクタンク、王立国際問題研究所は08年だけで海賊が3千万ドル(約29億円)近い身代金を得たと報告している。 金はソマリアのイスラム系武装勢力、シャバブに流れているとの情報も。米国政府が2月に「テロ組織」と認定し制裁の対象にした組織だ。》
《国連安全保障理事会は10月、積極的取り締まりを関係国に求める決議を全会一致で採択。共同提案した日本政府も、海賊対策の新法を検討する意向で、海上自衛隊を派遣する可能性が出ている。(朝日)》
《日本財団と海洋政策研究財団は14日、アフリカ・ソマリア沖で頻発する海賊対策に関し、海上自衛隊の艦船派遣などを求める提言を発表した。内容に賛同する自民、民主両党国会議員とともに、近く麻生首相に提出する。提言には、〈1〉海自艦船などを調査目的でソマリア沖に派遣し、他国艦船に情報提供する〈2〉海賊行為があった場合は自衛隊法の海上警備行動を発令して対処する〈3〉抵抗する海賊に武器を使用できるようにするための特別法を制定する――などを盛り込んだ。(読売)》
海賊による事件は10月以降11月12日までに21件起きている。ほぼ2日に1回という激しさだ。
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評価(2)
国際社会の対応も、自衛艦派遣の動きも当然と思われるものだが、これに水を差す様な記事を書いている新聞もある。
【自衛隊より財政援助を イエメンの沿岸警備隊作戦局長】(朝日)
海自の護衛艦派遣についてイエメン沿岸警備隊作戦局長は《高い効果は期待できず、必要ない。むしろ我々の警備活動強化に支援をして欲しい》と提言し、基地港5ヵ所の新設や高速警備艇10艇導入などで財政援助を求めたという。海上保安庁からは警備の技術指導も受けたいとも。「日本から自衛艦を派遣すれば費用が掛かる。現場を良く知る我々が高性能の警備艇で取り締まった方が効果が上がる」
一見正論を思わすが、不愉快な発言だ。効果が期待出来るかどうかについて局長の口を借りた記者の判断には任せられない。基地を新設したり、警備艇を導入して訓練するのにどれくらいの時間が掛かるか。僅か1ヶ月余りの間に21件もの事件が起きているのだ。悠長な事は言っていられない筈である。記者の真意は「必要ない」にあるのだろう。
この手の報道は他の分野でも随所に見られる。折から開かれているG20の日本の活躍も殊更に低く評価。反対にシナの提言を絶賛するという有様だ。
《麻生首相は金融危機に陥った国に対するIMFの支援策を後押しするため、日本が最大1000億ドル(約9兆7000億円)の資金を融資する方針を正式に表明。各国からのIMFへの出資総額を約6400億ドル規模へと倍増することや、IMFに金融危機への早期警戒機能を与えることなども提案した。他の首脳からは、麻生首相の提案を支持する発言があった。(読売)》
この記事も次の様になる。
《その提案内容は、各国の議論の中間点を取っただけのようにも見える。「各国の主張が出そろった出発直前に発表した。単なるいいとこ取りだ」(国際金融筋)との見方もある。 日本は今回の傷の浅さからも、かつて金融危機に見舞われた経験からも、議論をリードできる素地はあった。しかし、機会を生かしたようには見えない。 ・・・もともと提案していた日本開催もかなわなかった・・・。(朝日)》
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11月15日国籍法改正に反対する
今日は七五三だ。少し前までなら和服を着て千歳飴を提げた幼児の姿を見かけたものだが、近頃は子供そのものを滅多に見ないので、忘れがちな行事である。昔は全国何処へ行っても子供が溢れていて、子供の少ない成熟した社会を夢見た事もある。しかし現実に少子社会が出現すると思わぬ事態の出現に戸惑う事が多い。今度は「国籍法」の改正だ。
田母神論文で大騒ぎし、一方では給付金について連日議論。その合間には首相の漢字の読み方について重箱の隅をつつくような記事を満載…と、このところ新聞もテレビも話題に事欠かなかった。他に問題がなかった訳ではない。と言うよりも何か重要な事がワザと隠されているのではないか、と思っていたが矢張りあった。
国会も終末期で政府提出法案が全て審議される訳ではなく、異論のあった「消費者庁設置法案」などは継続審議になった様である。しかし、「国籍法」改正案だけは何時の間にか上程され、昨日の衆議院法務委員会で審議に入ったという。民主党は法務部門会議役員会で、早々と「国籍法改正案」に賛成する方針を決めているので、法案は今国会で成立する可能性が強くなった。
《改正案は、日本人と外国人の間の子供について、国籍取得要件から父母の婚姻を外す内容だ。現在は結婚していない外国人の女性と日本人の男性の間に生まれた非嫡出子は、出生前に父が認知していなければ日本国籍を認めていない。(読売)》
現在の国籍法は《生まれてくる時点で父または母のどちらかが日本人である事と規定し、日本人の母親から生まれると、自動的に日本国籍が与えられる。日本人の父親と外国人の母親の場合には、父親との関係が問題になり、嫡出子なら日本国籍を取得できる。》
国際結婚大流行のこの頃だが、問題になるのは法律上婚姻関係のない外人女性から生まれた子供である。非合法な密入国が多いこの国に合法的に入国する手段を与える様なものだ。親子関係の証明など幾らでも捏造できるし、不正が暴露しても1年以下の懲役か20万円以下の罰金と刑は軽い。イザとなったらマスコミを動員して子供の様子を伝え、同情を集める事だって出来る。
不思議なのはこの様な法案が自民党議員から提出されたという事だ。民主党は在日外国人の地方参政権付与に熱心であり、その事が支持を躊躇わせる大きな理由の一つだが、それ以上に問題のあるものを簡単に与えてしまったのである。
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11月14日おせち
不景気になればなったで、それに対応した商売が出て来るから世の中は旨く出来ている。今、正月の「おせち」が良く売れているそうだ。売れていると言ってもまだ予約の段階だが、例年よりも遥かに売り上げが伸びているという。
世界同時不況で今年は何処にも行かず、家で家族団らんという人が多いのだろう。おせち料理と言っても相当な値段だが、外に遊びに出るよりは安いという訳だ。本来おせちの意味は年中炊事仕事に追われる女性を休ませる為にあるものだから、内容は煮しめで、保存の利くものばかりだ。古い話だが私もおせちには世話になった。
正月三ヶ日は働いていて、昼は会社で食べるが朝晩は何もない。当時は三ヶ日は商店街も完全に休みだった。京都市内も賑やかなのは神様のところだけ、大阪梅田は地上も地下も完全な「シャッター通り」だった。三ヶ日も働いている独り者にとっては一大事で、食い物を確保する事を忘れてはならなかった。私は冷蔵庫は持っていたが中にあるのはビールとサイダーだけ、炊飯器はあるが米がないという呆れた生活で、それを知っている店の方から大晦日には三重の重箱に収まったおせち料理が届いていた。
地元の料亭で作られたもので見た目は豪華だった。しかし煮しめ等はどれを食べても同じ味で、全体に何もかも甘く、家庭の味に郷愁を感じるものであった。あの頃から見ると今のおせち料理は皆豪華である。驚いたのは「お犬さま」専用のおせちがある事だ。ドッグフードの様なしらけた物ではない。見たところ我が家のおせちなどよりずっと立派なモノが詰まっている。
格差社会を象徴する様な現象だが、「定額給付金」もどうせ出すなら正月前に出してやったら喜ぶ人があるだろうと思う。しかしこの給付金支給についてはあらゆる調査で評判が良くない。つい先日のNHK調査でも《「大いに評価する」が9%、「ある程度評価する」が29%だったのに対し、「あまり評価しない」が34%、「まったく評価しない」が23%》となっている。世論の方が健全である。
支給の方法が曖昧でますます評判を悪くしているが、ニュースなどには面白い現象が出ている。通行人にマイクを向けると「貰えると助かる」とか「有り難い」と言う答えが返って来るのだ。これはもちろん「編集」されたものだが、メディアの意向が込められたものと思って良いだろう。
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