「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成20年(2008年)11月18日(火曜日) 通巻第2392号
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この時期に膨湖諸島の馬公にカジノ・ホテルを三軒
いったい台湾の国民党は何を考えているんだろう?
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台北から飛行機で三十五分ほど。台湾海峡に浮かぶ膨湖諸島はおもに四つの小島がつながり、漁場としても宝庫、三十年ほど前に訪問したとき、鯛を干していたのには驚かされた。中国人は鯉をたべても鯛はそれほど旨くもなく、干し魚のたぐいなのだ。膨湖諸島は、いまや四つの長橋で繋がれており(この点で天草と似ている)、観光客も多くなった。この地にマカオのカジノ・ビジネスの成功にあやかって、博打を公認するカジノをつくる計画は、じつは数年前から浮上していた。民主党政権の八年間、いわば店ざらしになっていた案件である。議会で国民党は絶対多数。にわかに膨湖諸島・馬公に豪華リゾートホテル(500部屋)建設を許可し、カジノ営業を認める法案が国会を通過しそうという。一番乗りはAMZホールディング(英国系)になるだろうと」インタナショナル・ヘラルド・トリビューン」(11月18日付け)が伝えた。上限三軒まで、カジノを公認する方針という。世界金融危機、アジア経済も大不況というこのタイミングは吉と出るか凶と出るか。
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♪(読者の声1)貴誌コメントに「着物が高い」と仰せですので、現状を。着物リサイクルショップをご存知でしょうか。新品の着物でも1万円から6万円で売っている場合もあるそうです。全国のデパートで、着物リサイクルショップがあるお店へ行くのが1番簡単でしょう。東京なら京王デパート内や、うさぎの森、ながもち屋、たんす屋など、インターネットで検索されたら沢山ございます。地方にも、米兵他、いろいろあります。不要の着物を処分して現金化したい方と、安く、上質の着物を手軽に着たい方のニーズにぴったりなのですね。私は、50年前の着物を伯母や母から譲り受け、帯は3つに切って、簡単に着付けができるようにした上で、月1回以上着るように心がけております。着物をあつらえた祖父母の供養になると思うからです。浴衣でも気分は変わりますね。欧州旅行をなさる場合、着物で行けば、大変丁重な扱いを受けると思います。オリンピックの選手行進も、浴衣なら、とても綺麗なのに、といつも感じます。支倉常長以来、着物は、西欧人の憧れのようです。 (BB生)
(宮崎正弘のコメント)支倉常長が出てくるとは思いませんでした。是非、下記コラムをお読み下さい。田中英道先生の支倉常長を論じた拙書評です。http://
♪(読者の声2)日本の「力」で生きて見せると言う「強い」気持ちを持つ政治家がいなイのでしょうか?だらしのない国に成り下がりました。麻生さんが唱える「とてつもない日本」自立する気が有れば世界は良く見ていると思います、日本のマスコミが無能な癖に口をはさみ過ぎるのが日本の遅れ?(Y生)
(宮崎正弘のコメント)麻生首相の著作は誰がゴーストか、話題になっていますね?未曾有を「みそゆう」とお読みになる漫画世代が、まともな英語を喋るのでしょうか?オバマとの会話で「彼の英語はインテリジェンスがあった」と放言されていますが、こういう自慢話を聞くと、麻生さんって、豪快なのか、無自覚的傲慢なのか、よく分かりませんね。ただ舞台度胸はある。
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成20年(2008年)11月18日(火曜日)弐通巻第2393号 特大号
ヒラリー国務長官指名説、どうやらオバマは本気らしい
民主党内融和目的と、四年後にヒラリーを閣内封じ込めへ
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ヒラリー・クリントンを次期国務長官に指名する動きが加速化している。はやければ、この週末にオバマは最初の閣僚人事を発表する動きだ。先週にヒラリー国務長官説のニュースが流れ出した理由は、シカゴでヒラリーがオバマと面談し、そのとき夫のクリントン元大統領はクエートにいて「彼女は経験豊かですばらしい、傑出した国務長官が務まるだろう」とフライング発言を繰り出したからだ(でも、なぜクエートにいたのか、その謎は後節で)。当初、オバマ夫人がヒラリーを嫌っているため、NY州知事転出説が最有力だった。ところが、民主党内融和のためには「ヒラリー派」をどうしてもオバマ政権内部に引きつけておく必要に迫られ、また四年後の再選にむけてヒラリーを野放しにすると、その挙動は党内分裂の契機にもなりかねない。彼女を閣内にむしろ、封じ込める作戦にでる可能性が高まったのだ。ただしオバマ陣営が気に病むのはヒラリー陣営の金銭スキャンダルだ。第一はヒラリーその人にまつわる醜聞の数々。予備選の最中に発覚した怪しげな中国人ロビィストからの巨額献金など、そのチャイナコネクションのスキャンダララスな側面があり、新たな証拠を持ち出されて共和党が攻撃に転じた場合、議会公聴会での承認が長引く。オバマ政権の出発時点でマスコミ攻撃に晒される可能性がある。第二は夫君ビル・クリントン(元大統領)の金銭スキャンダルである。こちらの方は大統領経験者だけに、もっとビッグだ。なにしろ在任中のモニカ・ルインスキーちゃんとの情事が発覚。偽証で大統領弾劾に追い込まれても「あれは挿入していなかったからセックスではない」と開き直った。ニクソンは弾劾される寸前に辞任に追い込まれたが、クリントンは明らかに露骨な左翼マスコミの支援によって、かろうじて弾劾を逃れた。
離任後、クリントンは「元大統領」の肩書きで回想録、講演、外国との取引。「クリントン財団」がすでに手にして金額は五億ドルにものぼるが、これは本の印税や破格の講演料などで得られたモノではない。それらの“本業”は全体の収入から見れば微々たる金額で、多くが「クリントン・グローバル・イニシャティブ」と名乗る“慈善団体”に入る仕組みになっており、この慈善団体は世界各地でAIDS撲滅運動などのフィランソロフィ活動を展開している。実態は謎である。とくに多くの外国との取引は面妖な側面があり、しかもクリントン財団へ寄付したところはサウジ王家、クエート政府、アラブ首長国連邦、カタール政府、モロッコ国王。また製薬会社との癒着も指摘されており、「これらの財政内容を検査しない限り、ヒラリー指名が本物になることはない」と関係者はシニカルにみている。
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♪(読者の声1)定額給付金について。アメリカ様を困らせる本当の経済対策などできぬ。国内の権限でやれることなら、この程度。しょうがないかと思ったが、どっこい、バラマキ批判は的外れ。公明党主導というならば、単なる人気取りではない。「あの学会」への集金システムではないかいな。2兆円の5%として1000億。少なく見ても100~500億円。お布施となって国庫から、かの教団へ回収か?かの国の将軍様にも似た「教祖様」。ニンマリ笑顔が目に浮かぶ。大泥棒、指弾するべきマスコミは、広告代やら印刷代、かの教団の札束に、目がくらんでダンマリか。かの教団が太るだけ。教祖様の勲章が、お国のためにならばこそ、中韓での反日活動、在日参政権付与と、日本を溶かしていく様は、笑うに笑えぬ怪奇話。いつか来た道のように、あの党をしゃぶりつくし、やがて来る教祖様の崩御とともに解体できるのか・・・。この見解あたっていますか? 貴メルマでは、「学会」批判は可能なのでしょうか?)(神戸H生)
(宮崎正弘のコメント)小誌にタブーはありません。でも創価学会を誰も相手にしていないのか、投書は少ないです。もっとも小誌は国内政治を殆ど論じませんから。
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