▼拝啓 麻生首相殿 (中韓を知りすぎた男)
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▼拝啓 麻生首相殿 (中韓を知りすぎた男)
金融サミットが15日閉幕しました。麻生首相は今回の金融サミットで「リーダーシップを発揮したい」と強調して、会議に臨みました。そしてサミット冒頭から麻生首相はIMFへの10兆円融資や発展途上国支援3000億円規模の新基金創設などを打ち出しました。しかし日本は先進国の中でもワーストクラスの長期債務を抱えているなかで10兆円もIMFに融資に踏み切る余力はない筈です。
最初は崩壊寸前の韓国などから直接、支援要求を避けるためにIMF経由にするためだと思っていました。IMF経由にすれば取り立ても容赦をしませんので,日本も気を揉む必要がありません。
10年前のアジア通貨危機の時 デフォルト寸前の状況まで追い込まれた韓国は、IMFから210億ドル、日本から100億ドル、米国50億ドル、世界銀行、アジア開発銀行等の融資を合わせると570億ドルの援助を受けてやっと崩壊が免れました。しかし韓国はIMFその他の融資は完済しましたが、日本の100億ドルは未だ完済されていません。返済する気もないみたいです。
このような韓国に直接融資の事態を避けるためにIMFに10兆円融資したと思っていました。しかし当日サミットの当地で日中韓は緊急時に外貨を相互融通する2国間スワップ協定の規模拡大を検討することで一致したという記事を見て気分が悪くなりました。韓国はすでに日本とは130億ドル規模の通貨スワップ協定を結んでいます。今回の金融危機でIMFは既に破綻しているアイスランドの救済に入っているし、そのうえハンガリー、ウクライナ、パキスタンなどへの支援も行わなくてはいけない、再び通貨危機が忍び寄る韓国にかまっていられない。そこで韓国は金の借り易い日本とのスワップ協定を拡大したと思われます。
日本はIMF、世界銀行、アジア開発銀行等の融資額はアメリカ以外の他国を圧倒しています。世界銀行の資金源は加盟国の出資金は少なく世界銀行債券が多くをしめています。日本はこの銀行債券を大量に買わされています。しかしいずれの場合も発言権は低いです。
アジア開発銀行の場合は日本の融資額が圧倒していますので総裁は歴代日本人が勤めています。現在の総裁は黒田東彦氏です。黒田氏は危険な東アジア共同体の発案者であり強力な推進者です。
東アジア共同体とはEUに対抗して「ヒト」「モノ」「カネ」の移動を自由化することです。自由化を試みた場合、中国の問題ある食品や商品がチェックされずに日本に流通します、「ヒト」の自由化は大量の中国難民が流入します。「カネ」の統合は日本円の価値で中国元の価値を支えることになります。
東アジア共同体は危険な人格欠如の中国人に日本国が乗っ取られる事を意味しています。
融資額が低いにもかかわらず中国が既に理事としてアジア開発銀行に入り黒田氏を取り込んでいます。
胡錦濤主席は黒田氏に中国の経済・社会発展について説明して協力を要請,温家宝首相とはビエンチャンで会談、黒田氏は引き続き中国への協力を約束,回良玉副首相とも北京の中南海で会見。記事になった公的な会談だけでもこれだけ中国人の要人と会っています。
テロ支援国家指定が解除になった北朝鮮は当然のごとくアジア開発銀行に加盟して開発銀行の資金を使うつもりです。
中国の傀儡になっている黒田総裁は中国の圧力で北朝鮮をアジア開発銀行に加盟させると思われます。話が例によってまた横道にそれました。本道に戻します。
麻生氏がIMFに10兆円も融資するなど理解できません。IMFでの発言力を強めるためと思われますが、いくら出資しても無駄です。IMFはアメリカと欧州が抑えています。IMFの歴代の議長はすべて欧州出身者が選出されています。現在の議長はフランスです。今回の金融危機で資金不足に陥ったIMFに欧州各国は一銭も出さずに なぜ日本だけが10兆円も融資するのですか?
外貨準備高が世界一になった中国すら今回IMFの支援を見送っています。
中国は「世界銀行傘下の貿易融資プログラムには積極的関与姿勢をサミットで表明した」と言い訳しています。
胡錦濤は15日の演説で先進国に対して、金融市場の安定化で「あるべき責任と義務を果たすべきだ」と求め,そして新興市場を含む発展途上国の発言権強化を求める方針を表明しています。
中国の強かさがみえます。そのうえ「中国経済の発展は世界経済の発展を促す」と大見得を切りました。それに比べて麻生首相は存在感を見せようとして見返りのない大金10兆円を痛みも感ぜず安易に出してしまいました。大金をだすなら各国が頭を下げて日本に御願いしてからでも遅くありません、そのほうがアメリカや欧州に恩を売ることになりIMFでの発言力も強くなります。日本人はどうして演技やかけ引きができないのでしょうか?麻生首相がビジネスマン出身とも思われません、なさけない話です。
麻生首相は閉幕後 記者会見で10兆円出資についてブラウン英首相から賞賛されたと胸を張ったそうです。麻生殿 イギリスはアメリカ以上に金融危機だと知っていますか?10兆円もIMFに出してくれる日本にびっくりするのは当たりまえです。日本は張子の軍隊と国を守る事のできない憲法を持っている間は国際舞台でリーダーシップを発揮することも存在感を示すことも危険がいっぱいです。出るくいは叩かれます。カネも簡単に出せば馬鹿にして たかられるだけです。
日本は国際舞台では決して目立ってはいけません。
心配しなくても知らぬ間に世界のビジネス界では日本中心に回り始めています。日本は誠実さと真面目さだけを見せていれば自然に日本は世界に存在感を高めていきます。麻生首相は「日本の底力」という言葉を時々発しますが、本当の底力は、世界に信用されている日本人の人格です。決して財布の中身ではありません。
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▼古舘伊知郎氏が「格差社会」を語る気味悪さ(池田信夫)
「報道ステーション」はスタジオのしゃべりがうるさいのでほとんど見ないのだが、夜遅いときは、しかたなく見る。きょうも途中まで見たのだが、耐えられなくてテレビを消した。GDPの速報値のニュースなのだが、彼のコメントは私の記憶ではこうだ: 景気が悪くなると、まっ先に切られるのが非正規労働者です。こういう人々の痛みを私たちはどこまで知っているのでしょうか。古舘氏がそれを知らないことは間違いない。推定年収1億円以上の彼が、非正規労働者の痛みを知ることは不可能だ。知らないことは罪ではない。競争の激しい芸能界でここまで生き残った彼の話術は(私はきらいだが)、それなりに価値があるのだろう。しかし自分を弱者の立場に置いて、格差社会を嘆いてみせるのは偽善である。
その前のNHK「ニュースウォッチ9」も、最近は見なくなった。田口キャスターになってから、意識して「古舘的」演出に変えたからだ。どうでもいい後説(あとせつ)をいちいち入れ、青山キャスターとかけあいをやるが、率直にいって見てられない。副調(スタジオの外のディレクター席)にいた感覚が残っているのかもしれないが、はらはらする。
古舘氏はかなり自由にやっているように見えるが、彼のコメントは事前にすべて決まっており、編集長が目を通している。それを感じさせないところが彼の芸なのだが、田口氏は社会部の記者だから当然そういうスキルはないので、台本をたどたどしく読むのが丸見えだ。私がNC9のスタッフだったころは、「後説は禁止」が原則だった。たいていの後説はニュース映像でできるコメントをスタジオに振り分けているので意味がなく、テンポが落ちるだけだ。欧米のニュースでも、後説はほとんどない。しかしこういうドライな作りは、日本では受けない。素材の情報より、スタジオでみのもんたが大げさに憤ってみせるコメントのほうを視聴者(特に女性)は喜ぶからだ。私がNHKに勤務していたころ教わったのは、「典型的な視聴者は、50歳の専業主婦で高卒だと思え」ということだった(politically incorrectだが)。たぶん民放はもっと低く設定しているだろう。それが市場メカニズムでは正解である。1億人の知的水準の平均値は、当ブログの読者には想像もできないぐらい低いのだ。それに迎合する古舘氏の戦略は正しいが、まともな視聴者が見ていて気持ち悪いということは知っておいたほうがいい。
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