[日本の進路] ペシャワール会伊藤氏殺害には、原因が存在 (アドルフ・ランニフ)
日本の進路★0443★080830★ペシャワール会事件の原因 (8月30日の記事ですが、重要なので紹介しました。by日本のお姉さん)「日本の進路」 日本戦略の研究会 No.0443 2008/08/30
★ 表題: ペシャワール会伊藤氏殺害には、原因が存在
アドルフ・ランニフ sl21c@104.net
◇ アフガニスタン東部のジャララバード近郊で2008年8月26日、日本の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」の伊藤和也氏(農業指導に従事していた31歳)が拉致され、現場近くの山中において、遺体で発見されるという極めて遺憾な事件が発生しました。
(注) 「ペシャワール会」: 1983年に中村哲医師(九大医学部卒)を中心に結成され、1984年からパキスタン(ペシャワール)・アフガニスタン(ダラエヌール)等において、20年以上にわたり医療・農業用水確保、その他の人道支援によって、誠心誠意の活動を続けている非政府組織(NGO)、事務局本
部は福岡市中央区大名1-10-25。
◇ 丸腰(武器を一切持たない)で、地元の農民等に厚い支持を受けていた非政府組織(NGO)であるにも拘わらず、何故襲撃・殺害されたかは、日本人には不可解(納得が行かない)かも知れません。
◇ 私共は、「ペシャワール会」の行動(活動)とメンバーが殺害されるに至った因果関係(原因)が、相当明確であると読んでおります。
1、ペシャワールという会の命名であります。私は、パキスタン西部の都市・ペシャワールという場所で「会」を立ち上げた事に、関連していると思っています。アフガニスタンの中でもタリバン等の反政府組織は、パキスタンを米国が支援していると考えており、アフガニスタン西部の都市・ペシャワールは、アフガニスタン攻略の重要拠点(補給基地等)と推定されています。
2、アフガニスタンの首都カブールは、ペシャワールの西方に位置し、その幹線道路の中間地点にジャララバード(殺害地点)及びダラエヌール(会が農業支援を実施)が存在します。このルートは、タリバン等の反米組織にとっては、非常に目障りな地域と申せます。
3、「ペシャワール会」が、ダラエヌール付近において、農業用水確保・一般の作物栽培指導をした行動は、たとえ一般農民に歓迎されたとしても、芥子(ケシ、アヘンの原料)の栽培をやって来た反政府組織・麻薬業者らにとっては、極めて迷惑な(絶対に排除すべき)行為と言わざるを得ません。
4、麻薬の善悪について、国際常識が通用しない勢力・グループが現存し、しかも、麻薬流通を裏で(蔭で)糸を引いている「闇の勢力」の存在を、想定して置く必要があります。
◇ 今回の事件は、日本がODA(政府開発援助)やNGO(非政府組織)その他の手段方法によって、国際支援をする場合、現地の状況(特に、反対勢力や非常識の組織グループの意向)を十二分を踏まえた(勘案した)上で、実践する事の重要性を訴えております。アフガニスタン支援をやるにしても、地域
と方法を考えるべきであります。
◇ 国際交流・支援等に関する善意は、状況次第では、逆転(悪意に転落)する可能性を秘めています。日本国家・日本民族は、もっともっと国際感覚(嗅覚)を体得する事が肝要であり、これを怠れば、日本の存立自体が危なくなって行きます。
(日本の進路、No.0443、ペシャワール会伊藤氏殺害には原因が存在、完)
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反対勢力や非常識の組織グループの立場から見れば、日本の支援も迷惑だということです。日本人の善意も伝わらないどころか、彼らにとっては敵側の勢力となる。
でもペシャワール会は、9・11事件の前からアフガニスタンに入って活動している団体なので、自由にやらせてあげたらいいと思う。死ぬ危険性があるということは、ボランティア自身がちゃんと、理解していると思います。タダの身代金目的の犯罪なのか、誰かが計画的にやったことなのか分かりませんが、タダの物盗りでも、外国では犯罪者は簡単に人を殺すし、マラリアなどの病気で死ぬボランティアもいるので、NGOの組織に入って海外で支援活動をしたい人は、最初から死ぬ気で日本から出ないといけないと思います。わたしは、そんな人たちを尊敬しています。海外で活躍する人たちも偉いと思うが、危険な遊びをしている子供を見かけたら注意したり、落ちているゴミを拾って捨てるという行為も、地味だけど
すばらしいと思う。道をたずねる人に親切に対応することも、理不尽なことをして周りに迷惑をかけている高校生に怒鳴ってしかるということも、同じぐらい大切で日本人的だと思う。尋常ではない泣き方をして泣いている子供に、「どうしたの?」と声をかけることや、駅で線路に落ちた人をすばやく安全地帯に引っ張って助けることも、海外でボランティア活動をするのと同じぐらいすばらしい行為だと思う。