平和偽装「中国」さらに(博士の独り言)
平和偽装「中国」さらに(博士の独り言)
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五輪後も変わらない中国ールポ 中国は変わったのか
南京大虐殺記念館を見に行く!
五輪も終了し、中国は変わったのか。そして、日中関係はどう動くのか。一貫して、中国に対して厳しい論評を続けている評論家・宮崎正弘氏が五輪後の中国に渡り、中国の「本質」を探ろうと、愛国主義教育の「模範基地」、南京大虐殺館を訪れた。週刊朝日 10月24日号記事(P108-109)より参照のため抜粋引用/写真は週刊朝日の同記事より参照のため引用
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中国共産党の本質
いわゆる、一部の観測では、比較的「親日派」とみなされている胡錦濤氏(中華人民共和国)の派流だが、その本質は、対日工作、毀損を一層巧みに偽装しているまでのことであり、底流は、軍部(人民解放軍)と同じではないか。以って、派閥間の対立、抗争は実在するのかもしれない。だが、一部で伝えられている胡錦濤氏と軍部が対立しているかの情報、観測は、中国共産党が進めている本来の解放(侵略)政策に潜む「牙」「爪」から視線を逸らす。その目的性を有する「偽装」ではないか、と。事象を判別する筆者の凡眼からは、このように観測している。
いわば、中国共産党は、表向きにいくつ「顔」を持とうとも、胴体は「1つ」なのである。また、その本質は、畑を食い潰しては、次の新たな畑へ移動するイナゴの大群にも喩(たとえ)えられよう。そのために、同党による「中華人民共和国」の建国(1949年)の、それ以前、また、それ以後において、どれほど多くの人命を犠牲にして来たことか。とりわけ、同国建国後の、自国内と他国でのその両方にわたる大量殺害、領土と資源収奪の史実にその「姿」が如実に露呈している。
この、中国共産党による非道の実態は深刻であり、まさに、人類のガンと認識して差し支えない。現在も止まない、反動分子や異端徒とみなした自国民に対する残虐な弾圧を含め、その大量虐殺は、本来は独立国家であったチベット、東トルキスタンにまでおよんでいることは、読者のみなさまの多くがご存知のことと思う。
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世界トップの殺人国家
先稿で、『共産主義黒書』(Le livre noir du communisme, Editions Robert Laffont, Paris, 1997)を紹介させていただいた。1997年にフランスで出版された一書だが、同書が記す概要によれば、建国以来の殺害も膨大な数に上ることが記されている。ジャン・ルイ・マルゴラン氏は、信頼でき得る数値として、先ず、国民党との内戦期を除いた犠牲者数を次のように概括し、同書の中にこのように記している。
いわゆる、「体制によって暴力的に死に至らしめられた人」が700万~1000万人(ただし、チベット人を含むとするが、チベット人殺害については数十万人と過少)。「「反革命派」としてラーゲリに収容され、そこで死亡した人」が約2000万人。「大躍進期(1959~61年)に餓死した人」は2000万~4300万人と。実に、膨大な数値を示している。
および、諸団体の概算によれば、中国共産党が東トルキスタン(新疆ウィグル自治区)で実施した核実験(50回)による放射能汚染で75万人が死亡。中国共産党の「計画育成」政策のもとで750万人の胎児を強制的に堕胎させ、さらに、「政治犯」として50万人を殺害している。チベットでは人民解放軍の軍事侵攻以来の犠牲者は150万人(仏教誌・大法輪)におよぶといわれ、「自治区化」した両国に対する弾圧は今もなお続いている。
チベット人、東トルキスタン人に対する殺害行為は、言論統制の中から漏れ出し、しばしば西欧メディアなどから報じられている。また、臓器収奪を目的とした法輪功、異教徒の処刑、虐殺は実態証拠とともに解明が進められ、国際世論に問われている。また、1日に平均して250件以上の発生が伝えられる国内各地の暴動でも、鎮圧による犠牲者は絶えることはない。さらに、悲しい哉(かな)、公害、食害によって命を落とす人々もまた少なくない。
このように、中国共産党による人命軽視の本質はいささかも変わっていない。その「数」から指摘しても、旧ソ連と1、2位を分け合う世界有数の「殺人国家」と認識して良い。むしろ、この認識に欠ければ「中華人民共和国」を語るに値わず、表向きの「微笑外交」に翻弄され、国益を失い、主権侵害を許す結果を招きかねないのである。
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宮崎正弘氏の洞察
表題に引用する記事は、宮崎正弘氏によるものだ。「週刊朝日」(10月24日号)の記事だが、これについても、興味深い記事がある、何らかの資料に、と近隣の有志が、新聞受けに入れておいてくれる中から、拾い出したものだ。宮崎氏は、さらに拡張工事がなされた「侵華日軍南京大屠殺偶難同胞記念館」(江蘇省南京市)を訪れた感想を述べておられる。宮崎氏は、「不適切な展示の撤去を求めるために外務省を通じて正式に中国に抗議した「中国の抗日記念館から不当な写真の撤去を求める国会議員の会」(平沼赳夫会長)。その申し入れを聞き流すかのように昨年12月に記念館はリニューアル・オープンした」(表題)と書き出し、その内部展示の特徴として、説明書き等の露骨な表現は削られていたものの、「展示内容は以前より狡猾に(なり)、内容は一段と反日色が濃くなっていた」と指摘している。
たとえば、記事に云く、「荷物を運ぶ日本兵」の写真には、わざわざ「盗んだ物品」という説明書きが加えられていたり、以前のような短絡的な「反日」から、非常にソフィスティケートされた洗脳装置へとシフトしていた」(同)とその本質を衝いておられる。現在の「中国」の本質が、同館の展示にも集約されているようだ。この他に、事実で有り得ず、それゆえ写真にも残らなかった情景については、たとえば、「無辜(むこ)の民を日本軍が機関銃で虐殺する」といった光景は、相変わらず、同国の前衛画家による「壁画」として掲げられている、と等々、「30万人が虐殺された」とする表示も、以前は入り口のみであったのが、敷地内3ヶ所に増えているなど、数点に渡って、国際化を視野に入れてか、平和的に「偽装」した“記念館”の本質について指摘しておられる。
宮崎氏が指摘しておられる斯様な“記念館”は、同国全土に100ヶ所以上存在しており、日本からの修学旅行、観光ツアーのコースにしっかり「組み込まれている」ことは、読者の多くがご存知のことと思う。それこそ、無辜(むこ)な子供や青年を連れて来させては、「洗脳」する。平和を装いながら「洗脳」する。まさに、精神的な解放(侵略)とみなして良い。宮崎氏は、記事をこのように締め括っておられる。
週刊朝日記事(10月24日号)より
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この、おぞましき事例を、あえて「週刊朝日」なる怪しげな雑誌に投稿された宮崎正弘氏の尽力に心より敬意を捧げ、同氏の益々のご活躍を願う。
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【筆者記】
日本はまさに分水嶺(ぶんすいれい)の秋(とき)を迎えている。この時節に、多少の経済苦に遭いながらも、しかし、特定国には何ら利害関係を持たず、ゆえにとらわれず、何ら気遣いする必要もなく、また、「嫌われる」心配をすることもなく。読者のみなさまと情報を共有でき、論考のままに指摘させていただける身を有り難く思う。国思うゆえに我あり。以上、週刊朝日の記事を用い、小考を報告する。
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読者のみなさまにはお忙しい中、ご訪問をいただき感謝しています。ここに、新たに記事をアップさせていただけたことを有難く思います。 拙い記事に対し、有志のみなさまより、内容を的確にフォローいただくコメント、身を案じてくださるコメントに感謝します。中国の表の顔に騙されることなく、毅然とした日本が築かれることを切望します。
一日一日を大切に、みなさまと共に考え、真実を共有できればと願っています。事実を指摘する批判は「悪口」ではなく、真実を掘り出し、その共有のために不可欠です。また、真実の共有はすべての第一歩です。正論は真実から生まれ、良識の声は必ず力になる。辛抱強く支えてくださるみなさまに心より感謝します。