日本人科学者のノーベル賞ラッシュ!!(外交と安全保障をクロフネが考えてみた)
◆日本人科学者のノーベル賞ラッシュ!ほか、グローバルインテリジェンス(外交と安全保障をクロフネが考えてみた)
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スウェーデン王立科学アカデミーは7日、素粒子物理学に多大なる貢献があったとして、小林誠・高エネルギー加速器研究機構名誉教授と益川敏英・京都大学名誉教授、南部陽一郎シカゴ大学名誉教授の3人に、2008年度ノーベル物理学賞を授与すると発表した。
さらに同アカデミーは8日、下村脩・ボストン大学名誉教授とアメリカ人研究者ら3人に、2008年度ノーベル化学賞を授与すると発表した。
久しぶりに明るいニュース。日本が時ならぬノーベル賞ラッシュに沸いている。
小林・益川・南部の三名誉教授は、物質の最小単位である素粒子の非対称性や、素粒子クォークが6種類以上あることを正確に予測したことなどが評価され、物理学賞を受賞。
下村ボストン大名誉教授は、クラゲから”緑色蛍光たんぱく質”を発見・開発して、生命科学の研究に大きな功績を残したことが評価され、化学賞を贈られた。
私自身、物理学や生命化学はまったくの門外漢だが、物質や宇宙の成り立ちの解明や医学の発展にとてつもない功績があったのではないかとひたすら尊敬である。
益川・京大名誉教授とは安全保障に対する考え方が残念ながら一致しないのだが、素直に拍手をしたい。
本当におめでとうございます。
南部シカゴ大名誉教授は、今はアメリカに帰化しているとのことでどうカウントすれば良いのかわからないが、とりあえず日本人のノーベル物理学賞受賞は今回の3人をあわせて7人。化学賞受賞は5人目。
他の賞を含めたトータルは16人となった。
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物理学賞
1949年 湯川秀樹
1965年 朝永振一郎
1973年 江崎玲於奈
2002年 小柴昌俊
2008年 南部陽一郎
2008年 小林誠
2008年 益川敏英
化学賞
1981年 福井謙一
2000年 白川英樹
2001年 野依良治
2002年 田中耕一
2008年 下村脩
生理学・医学賞
1987年 利根川進
文学賞
1968年 川端康成
1994年 大江健三郎
平和賞
1974年 佐藤栄作
(敬称略)
◆米朝が核検証の枠組み案で合意か?
アメリカのヒル国務次官補とソン・キム六カ国協議担当特使が今月1日から訪朝していたのだが、核検証の具体的な枠組みについて北朝鮮側と合意したという。
北朝鮮側は今回の協議前に「大胆かつ画期的な解決策を提案する。これが最後通牒だ」などと言っていて一部で注目が集まっていた。
中国外交部スポークスマンは「次の段階へ移行できる重要なチャンスを迎えた」と評価しているが、具体的な内容はまだ明らかでない。
事前にヒル次官補がずるずると譲歩するのではないかと懸念されたが、リンク記事にあるように外務省幹部から、米国が北朝鮮のテロ支援国指定を解除することは含まれない「いい線を行っている案」という話も出ている。
北朝鮮が核兵器とその製造手段を完全に放棄しないうちに、アメリカがテロ支援国家指定を解除しないことを祈るばかりだが、日本政府もヒル次官補とキム特使の国務省コンビが功を焦って暴走しないよう、これ以後もずっとアメリカを牽制し続けて欲しい。
幸い、いま日本外交の舵取りをしているのは麻生首相なので、その点信頼しているが、アメリカを含めた世界が金融不安でガタガタであり、相対的に日本の国力・影響力が向上している面をうまく使いたい。